治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

共存の意味が変わる日本 お誕生日、「禁断の地」静岡旅行ご報告

2024-05-21 10:06:56 | 日記
新横浜駅のホームで新幹線を待っていたら、隣にいた人が何か落とした。
「何か落としましたよ」と言ったら、「アリガトウ」と言われた。サングラス&マスクでわからなかったけど外国の方だった。
「どこまで行きますか? がんばってください」と輪行バッグを指して言われる。
この人も🚴乗りかもしれない。
60歳と61歳の私たちはおそろいで「hill climb」と書いてあるウエアを着ていたので(イタイ)
富士山でも上るのかと思われたのかもしれないが
すみません、今日走るのは真っ平な駿河湾ですっ。

山手線なみに頻繁にくる朝の東海道新幹線の下り。
その合間に修学旅行列車が二本入る。
嬉しさではじけた高校生たちが乗り込む。
こういう当たり前の活動ができない年代があったのだ。
という事実を思い出すと心が痛む。

予約していた「ひかり」に乗る。
実は夫は、東京駅から予約していたそうだ。
なぜなら自転車を積み込める席は限られていて、荷物用のスペースも予約してあるのだが
そこに勝手に荷物を置いてしまう乗客がいがちだから。

「そんなの予約してあるんだから置いていれば交渉すればいいんじゃない。わざわざ東京駅まで戻るなんてめんどくさいわ」ということで、新横浜駅から乗ると、案の定私たちが予約していたスペースは占められていた。
不法占拠しているのはラテン系外人カップルである。

インバウンド旅行者が増えて、窓際を指定していたのにすでに占拠されおとなしく通路側に座らざるを得なかった、みたいな話をよくSNSでみると、「私の席だからどいて」と言えばいいだけなのになあ、と思う。
日本以外の社会では、主張したものが実りを得るのは当たり前なのだ。だから彼らは平気で好きな席に座る。
アエロフロートなど、飛行機でも指定席無視だった。トイレの列も横入りが当たり前。
ロシアは極端にせよ、主張しない日本人はなめられがちだ。
私が安易に海外移住を勧めないのはそういうところもある。
気持ちを察してくれないだけで怒る日本人。周囲もそれを正当に思う繊細チンピラ優勢の国。それを当たり前と思っている人たちが、この国の外で暮らせるとは思えないのだ。

もちろんここは日本。秩序が重んじられ正当性を持つ国である。優先権は指定した人にある。
勝手に座っている人がいたら、きちんと交渉すればいいだけ。
語学ができないから、という声もきくが、日本なのだから日本語で言ってやればいい。案外通じるもんである。

我々は偶然外国語ができたのでカップルにもわかりそうな単純な英語で我々の指定した席&荷物置き場であることを告げ、カップルと荷物をどかした。
家からも富士山は見えるので窓際に座る必要もないが、教育的見地から、指定通り窓際に座り二人をおいやった。
円安でインバウンドが増えるのなら、彼らが秩序を守るよう、教育しなければならない。

「ひかり」は小田原や熱海をすっ飛ばし、40分で静岡に着いた。
夫は最後に外人カップルに「この先予約がなければこのスペース使えるよ」とか言ったら外人カップルは「さんきゅー」とか顔を輝かせていた。
バカである。
予約の客が来たら、ちゃんとどけよ、という意味なのである。わかったかな?

さて静岡。
2020年春には「来ないで」と隣県人を拒んだ県である。

一部の日本人は、日本の人口減少→移民の増加 で国土が乗っ取られることを恐れているが、地方の持つこういう閉鎖性は隣県人にすら向けられているのだから、外国人に向ければ防波堤になってくれるかもしれない。
頑張れ偏屈な地方民たちよ。その偏狭さで行き過ぎた移民政策を阻んでくれ。

静岡駅で自転車を展開。
これから海まで四キロ車道を行くそうだ。
「運転が荒っぽいそうだから気をつけろ」といわれてたのに
さっそく私のチェーンが落ちて、歩道に避難。
ことなきを得た。

そして海ぞいに出たけど、海沿いの自転車道路が工事中。
途中からめんどくさくなって車道を走った。
テトラポットをみながら思った。
昨今阿蘇とか釧路とかの太陽光パネルが問題視されているが、利便性のために景観を優先してこなかったのは昔からじゃんねえ。
そういう民族なんだよ、日本人は。
やがてあのずらっと並んだ太陽光パネルにも騒がなくなるだろう。
地震が起きがちな駿河湾では、津波に対する防衛が大事だろう。
だから人々は醜いテトラポットを受け入れた。

そういう民族だから、そういう人工物を遮断して景観を楽しむ能力も身についている。
富士山は我が家からも見えるが、当然間に電線がある。
それでも私たちは我が家の富士山を愛でるのである。電線はなかったことに脳が勝手に処理する。
そういうわけで、太陽光パネルにもあっという間に慣れる気がする。だってみんな電線にもテトラポットにも慣れたでしょ?

車道を走っていたおかげで、イチゴ屋さんを見つけて停められた。
美味しいイチゴジュースとイチゴ。
練乳をかけるかと言われたけど、そんなもの要らないおいしさ。
晴天の中、今日は日焼けするだろうから、ビタミンCはいっぱい取らないと。
海を見ながらイチゴ食べられるなんて、やっぱり静岡県はいいところだ。

そして先を走る。
やけにテトラポットが減り、天女が下りてきそうな美しい場所だな、と思ったら三保の松原だった。
守るべきところの景観は守るらしい(笑)。
公園の中は自転車を引っ張って歩く。
羽衣の松(三代目)の前で記念写真。

フランス語のガイドに引率されたグループがいた。
フランス語圏の観光客があれだけ数がいるのは、やはり円安なんだろうと思った。
彼らが羽衣伝説に興味があるとは思えないが
富士山の絶景眺望地だったのですね。
いや、みごとなもんでした。
たしか駿河湾サイクリングのガイドブックに、ここが使われていたなあ。

「我が家の富士山より大きいねえ」というバカな会話を交わして、富士山眺望サイクリング。
そして三保半島からフェリーで清水港へ。
自転車を積めるフェリーがサイクリストの間で有名らしいです。
別に走れない距離ではないですが、自転車を連れての船旅もいいもんです。

清水に行くのは初めてだったけど、なんとなく清水市っていうのがあるかと思っていた。
そうしたら静岡市清水区なんですね。初めて知りました。
立派な港。
今年になっていくつ港をみたかな。
石垣港、竹富島、西表島、横浜港、小笠原父島二見港、土浦港
いっぱいみたわ。
清水港で分厚いマグロを食べました。

そして宿へ。
温泉に入って、海の幸を楽しみ、ぐっすり寝ました。
朝起きてまた温泉。そして朝食会場へ。
ご飯をよそって炊飯器をしめようとしたとき、「いいよいいよ。そのままで」と声をかけられました。後ろで待っていた男の人。
相変わらずだな~静岡男子。見知らぬ他人に敬語を使わないのが静岡男子の特性です。
昔は若い女だからため口きかれるのかと思っていたけど、今日で61歳になる私にもやはりため口なのね。一種の方言かな。

そして、目につくのが男性おひとりさまの多さ。
のんきに朝からビールをあけています。
家族がいるけどおひとりさまなのか
あるいは結婚していないのか。
今は男の人にとって結婚て幸せとは限らないから
日曜の朝、ひとりでビールを飲むのもいいんじゃないかな。

というジャパンになりましたね。

と思いながらついているテレビを見ていたら、大の里熱海富士のVTR。
前日のお相撲。すごい取組でした。結果は大の里の勝ちなんだけど、ここでは残念そうに語られている。そうか、熱海富士はここでは郷土力士なんだったね。
熱海富士は静岡男子だけど、かわいい上に言葉遣いも丁寧。親方がしっかりしているからなあ。

二日目も一日遊ぶ予定でしたが、静岡が午後から雨、と予報が変わったので、早めのこだまに予約替え。
また大荷物のスペースも予約。
そこに自転車を入れます。

あとから赤ちゃんを連れた令和ママが乗ってきました。
おじいさんが付き添っています。窓の外にはおばあさん。赤子を連れた娘の里帰り。心配してホームまでついてきた感じ。
ちゃんとベビーカーの場所を予約していたのに、また予約してない人がそこに荷物を置いている。
私たちはさっさとそれをどけてあげて、ベビーカーの場所を作りました。

「どこで降りられます?」ときくと、東京とのこと。
「そうですか。私たち新横浜で下りますから先に荷物出しますね」と言いました。
令和ママは本当に気を使っているよね。
ちょっとでも赤ちゃんがぐずったらびくびくしたり。
泣いている赤子くらいうるさがらない老人になりたいね。

新横浜につく直前、夫と私の連携プレーが始まる。
私が令和ママのベビーカーを一時的に空席によける。
自転車二台を夫がデッキに出す。
私がベビーカーを戻し、「ここに置いておきますね」と令和ママに声をかける。
そうこうするうちに駅に着き、夫と私は自転車をかついでホームに降りました。

そして午後も遊び、お寿司をとって、野菜炒めとサラダとお味噌汁を作って、お相撲をみながら早めのバースデーディナーをしました。

令和六年、61歳になった日本では
インバウンドの外人が勝手な振舞をしたり
一方であたたかく声をかけてくれたり
男性おひとりさまが独身生活を楽しんでいたり
令和ママがびくびくと旅をしていたり

そんな中でもずっと静岡男子はため口でした。

静岡は近かった。
そしてやはりいいところだった。
来るなと言われたときは腹が立ちましたが、知事も変わるみたいだし、今回楽しかったので
また気軽に行きたいと思います。


昔と今とで違うこと 5月の奄美旅行で思ったこと

2024-05-15 10:20:17 | 日記
5月10日の朝、ちょっと早めのリムジンバスに乗り、羽田空港へ。11時10分の奄美大島行きに乗るのですが、超安全策を取り8時20分発のバスに乗りました。だってずっと楽しみにしていて、いざ当日渋滞とかで間に合わなかったら悲しいじゃないですか。

道路状況は順調。っていうわけで9時前に羽田空港についてしまいました。チェックインはアプリで自動。手荷物預け入れも自動で無人。どんどん人が要らなくなるジャパンですが、人手不足にはこういう対応をしなくちゃいけないのでしょう。そして自動化は、たしかにコロナ禍に進みましたね。これだと昔よく起きたロストラゲージとか減るだろうし、私としては面倒がなくて大歓迎ですが、憧れのJALに就職できる人数は減るのかもしれない。そしてそれが経営にも寄与するので、雇われる側より雇う側が有利になる時代が来たといえそうです。

まずはお蕎麦屋さんで腹ごしらえ。
目の前では那覇便を待っている人たちが。
飛行機は満席、ということで、煽らーたちが脅す「インバウンドに買い負けて旅行もできなくなる日本人たち」はあくまで脳内にいるだけみたい。おまけに子連れが多い。ダイヤモンド会員を待たせてベビーカーの事前改札がずらっと並びます。さぞ機内はにぎやかなことでしょう。お子さんたち、あまり耳が痛くならないといいです。

そして長崎便ではオーバーブッキングで振替してくれる人を一万円で募集していました。満席の那覇便といい、オーバーブッキングで振替してくれる人募集といい、コロナ前のような往来が戻っているんだなと思えます。

ただ、いつのまにかゲートのテレビはLGに。
私がLGというメーカーの存在を知ったのは海外の空港です。テレビと言えば日本製、で育ったから、知りませんでした。だけどいつのころからか空港から日本製のテレビが消え、韓国メーカーになっていた。そしてそれがついに羽田にまで届いたとなると、やはり日本は凋落しているのかもしれませんね。

さて、満席はこっちも同じです。
3月に取った奄美大島便、すでに席が選べる状態ではなく、並んだ席はとれませんでした。
窓際がよかったけど、それもとれなかった。
廊下側の席に一人。廊下をはさんだところに夫、という並びです。

私の横には初々しい成熟したカップル。きゃぴきゃぴしています。
ちょっと形容矛盾かもしれませんが、全部当たっているのです。
まず、カップルの年齢はそこそこいっている。40代から50代。
で、あまり旅慣れていない感じ。飛行機にも乗り慣れていない感じ。
そしてとっても仲がいい。ただの友だちではない感じ。
でもお互いにまだ敬語を使っている。
アプリとかなんかで知り合って、意気投合して、すごく遠くまで、二人で初めて旅行するっていう感じ。行先に沖縄本島とかじゃなくて奄美大島を選んだなんて渋いですね。

お二人の仲の良さに、ああこの二人に並びの席をとってもらってよかったなあ、と思いました。
40年前にキャンパスで知り合った夫は廊下の向こうで熟睡していました。

大学を出た後私は、英語を乱読した時代があって、でもそのころはAmazonもなく、kindleで一秒で洋書が手に入るなんて夢にも見ませんでした。
ならば乱読のもとをどこで仕入れたかというと、実際に英語圏に出かけて、古本屋とかで買って、船便で送ったりしたのですよ。
手軽に行けるところとして、カナダのバンクーバーなんて買い出しにいったなあ。治安がよくてUSAより食べ物がマシ。
あの頃、円はいくらくらいだったっけ。ともかく、20代の給料でそういうことができる時代だった。
そして愚かに見えるそういう買い出し旅行がその後、著作権エージェント→独立→異文化としての自閉症との出会い→当事者本→治ったほうがいいだろう
につながっているので、若い頃の愚行は無駄にならないです。
そしてそういう愚行をつむには、円安は不利です。

現地でどさどさ買い入れたペーパーバックの中によく「Second Chance」ものがありました。
当時これが理解できなかった。
どういうカテゴリーかというと、いったん結婚したりして離婚した40代50代を迎えた人たちが、新たな恋に巡り合うロマンスの分野。
自分は20代だったから、40代50代の人が恋をするのは想像できなかった。そもそも離婚する人が珍しかった。マッチングアプリとかもなかった。晩婚の人も少なかった。
でも日本でも40代50代が恋をするのは当たり前の時代になりました。その結果として、私の真横にきゃぴきゃぴカップルがいたのでした。

こういう人たちは、プロに入れあげて身の程過ぎた課金して立ちんぼしたりタワマン殺人事件を起こす人たちよりずっと健康だと私には思えるんですけど。
ルッキズムが車やバイクに向いているうちはいいけど、生身の女性に向くと、貢いだあげく殺人事件とか起こしてしまいます。
おばさんとしてはコンサートのたびに美男美女に課金している若者の群れを見てなにか無駄なものを感じていたのですが、先日若い女性にそう言ったら「平凡な男と付き合うより美男に課金した方が楽しい」ということでしたので、やはり時代によって感覚が違うんだなと思いました。
ちなみに彼女はマッチングアプリもやっているそうですが、なかなかデートは長続きしないそうです。「連れ歩いていて誇れるような見栄えのいいひとじゃなきゃいや」だそうです。「そんなことは考えたこともなかった!」と言ったら逆にびっくりされましたよ。

さて、晴天の奄美大島に着きました。
それからは、海に入ってばっかり。
まだまだ真夏とは違う温度ですが、まあ二泊三日で8時間くらい海水浴できました。
湾の中に浮いて、ぼーっと空や周辺の緑を眺めていると、なんだか身体から悪いものが抜けていく気がします。
海に入っている限り、病気とかしないような気がします。
私は医者には世話になる気ないけど、こうやって健康維持します。旅行は十割負担ですが、十割負担ということは、他の人が納めた社保には手を付けていないと言うこと。
だから旅行健康法の方が、凡医療を使うより社会のためになっているはずです。今やこの国は社保で食いつぶらされそうなんだから。
子ども医療費無料、っていうのは病院がただでみてくれているわけではなく、一般労働者が負担しているんだと、それくらいの意識は持ってもらいたいと思っています。
使うなというんじゃないです。
感謝すべきは医者じゃない。医者は仕事をして報酬をもらう。その報酬を払ってくれているのは一般社会で働いている人たちです。

安易に医療に頼る人も問題ですが、さらなる問題は若者が公金チューチュー職を目指してしまうことだと私は思っています。
他にいい仕事なんていくらでもあるのに、それが見えていない人が多い。そうやって安定を選んで、つまんない生活を送るから、医クラは匿名で威張ったり人をいじめたりするのでしょう。
若き日になんかの志を抱いて、英語圏まで原書の買い出しに行っていた身としては、なんでどうせ死んでいく老人相手のリハビリとかに人生をかけたいのかまったくわからない。
箱一杯洋書買っていたときに、今の未来を想定していたわけではありません。それでも目の前にある問題に向き合ってきて、これまで仕事が続けられてきました。

その点ホテルに置いてあったお手製パンフレットには希望をもって、熟読してしまいました。
集落内の小学校の活動で、パンフレットを手作りしたらしい。それが置いてあるのです。
周辺を取材して、美味しい店とかを写真撮って、キャプションつけて。
出版にかかわる人間の、仕事の原点です。

こういう活動を楽しむ子から、いずれ編集者が出るといいなあ、と思いました。
紙媒体からウェブに移っていく時代。編集者の出身大学が首都圏に限定されているような状況も変わっていくでしょう。
ともかく、公金チューチューでない分野で働く(そしてきちんと稼ぐ)若者が増えてほしい、というのが私の願いなんです。

また9月に来る予約を入れて、宿をあとにしました。
晴れから曇りのお天気で過ごせましたが、このあと警報級の大雨がくるようです。
知り合いたてのカップルは、旅先の悪天候の中、どう過ごすでしょうか。

そういうときに楽しく過ごせるかどうかが、「連れて歩いて見栄えがいい」よりずっと大事な判断基準だとおばさんは思ったのでした。
だから、悪天候さえ、天の恵みかもしれないのです。




日本の実力

2024-05-05 09:05:28 | 日記
5月1日の夜、夫は飲み会だそうだ。というわけで私は簡単手抜きディナー。おかずは多めに作って明日持って行くおにぎらずに入れます。
サイクリングに力をいれてくれている茨城県。大変にありがたいのですが霞ケ浦の周りはぐるっと田んぼ&レンコン畑。コンビニのあるはずもなく、食料補給は困難です。のでおにぎらずを持って行きます。

円安が激しくなってひとつ後悔したのは「ハワイっていうところに行っておけばよかったなあ」っていうこと。日本人に大人気の旅先ですが、あめりか~んな食べ物が合わない我が家にとってはアジアンリゾート一択でした。でも円が安くなってもう行けない、となると円が強いうちに行っておけばよかったな、と思う。

ところが。

円安であまりに日本人が行かないせいで、GWでも航空券が往復十万円とからしい。ていうか普通の日は五万円とからしい。そして外食は高いから、自炊するらしい。

ハワイで自炊する日本人観光客をみじめっぽくテレビでは報道していたけれど、いやあなた、アジアンリゾートに来る欧米人なんてもともと日本人みたいに外食してないよ? とか思いました。日本人は休暇が短いから一日当たりの単価が高い。欧米人は休暇が長いから食費なんかものすごく節約していますよ。いや、節約っていうか生活習慣かもしれないけど、そもそも夕食が遅いし、いきおい朝遅くてたーっぷり食べて、昼は食べている様子がない。そもそも食にクオリティを求めすぎの日本人だから旅先では外食ばかりする。私たちもそう。欧米人はその点、もともと質素です。

逆に自炊でいいのなら、ハワイも行けるかもしれない、なんて思いました。まあ、行かないと思うけど。

そもそも欧米で外食がいやなのは値段だけじゃなく、異様に時間がかかるから。パック旅行とかじゃなく、自分で旅行したことのある人ならわかってくれると思うけど、文化が違うんです。そして日本みたいに、さくっとまともな定食を出してくれたりはしません。本格的に時間かけてレストランに入らないのなら、歩き食べしかないのです。だから欧米の人が日本に来て気づくのは、歩きながら食べている人がいないことなんだそうです。それだけ、手早くまともな食事ができる店が多いということです。

ともかく、今は海外より自転車が面白いもんね。と私たちはまず新幹線輪行。ネットをみると、どうやら為替介入したらしく円が少し持ち直している。

円高に振れても円安に振れても得も損もする。それだけのことですね。というか、そういう風にしてある。

日本の当局も、80円で買ったドルを160円近くで売っているので、儲かっていることでしょう。

ともかくさかんに報じられる「安い日本に外国人が群がって~」みたいなのは実感がない。

たしかに新幹線の駅にはスーツケースごろごろ転がしている人たちがいるけど、それってコロナ前からいたじゃん? 外国人価格になって日本人が旅行できなくなる、とかいうけど、どこ行っても日本人ばかりですけど。石垣島も日本人だらけ、西表島のツアーは日本語オンリー。小笠原クルーズもほぼ日本人。日本人が遊べない国になったとはどうしても思えません。

都内のホテルが高騰しているそうです。私は都内には泊まりませんがそういわれてみてみると、帝国ホテルは6万円くらいからとか。400ドルですよね。だとすると不思議ではない。円安で6万円が高く感じるだけです。ていうかどっちみち泊まらないし。でもそういう超一流ホテル以外は、リーズナブルな気がするけど。これも煽っているだけじゃないの?

東京旅行したい人がそういう報道を真に受けてはなっからあきらめるとしたらそっちの方がもったいない。いったいこういう煽りをする人の目的はなんなのか。どっかの反医療のお医者さんは日本が2025年になくなると言いながら都知事選に立候補するそうですが、煽らーって言うこととやることが矛盾しているから、なんか情報操作の裏がありそうです。ともかく、煽る人って一般人民を基本的にバカにしているんですよ。

まあバカにされても仕方ないくらい、自分で調べない人も多いですが。

長期的には円安が続くとしても、日本の当局としていざとなるとやるぞ、という姿勢を示したのはいいと思いました。

そうこうするうちに土浦へ。
駅で自転車組み立て。
ここはもう、日本人だけ。いやもちろん、東アジアの人は区別つきにくいから中には他の国の人もまざっているかもしれないけど、大都会土浦は日本人で成り立っています。
「インバウンドでいっぱい」なんていうのは、テレビ局の目に留まる日本のごく一部の風景だと思います。

そして走り始めます。今回は時計回り。
右がずっと湖。左がずっと田んぼ。時々あるおうちはみんな広々としていて、地方の豊かさがわかります。
中には広いお庭の一角にあれ敷いているおうちも。ほら、一部の人がだいっきらいなあれ。ソーラーパネルです。

太陽光発電の発電効率はわかりません。でも311で原発がやられて、その当時のどさくさで再生エネルギーを高く買うことが決まって、今みんな風景に文句言っているけど(私も釧路や阿蘇はいくらなんでもひどいと思いますが)、このさんさんと降り注ぐ太陽が日本の財産であることはかわりないのです。

欧州の冬のグレーな毎日とか、本当に青空がない。あれに比べると札幌なんて冬でも青空が見えるから同じ緯度でも日本は恵まれています。ましてや冬はずっと晴れている南関東とか、ありがたい太陽の恵み。太陽を神様とあがめた古代の感覚がひしひしとわかります。

だからこそ太陽光発電は、日本だからできることかもしれない。ただ日本のやり方として、先にお金をつけてしまって、その利権に群がって広い考えをしないで利益を追求する人たちがいて、それは発達障害支援でも同じで、試行錯誤を繰り返さないといけないんだろうけど、だから阿蘇や釧路の光景に文句をいうことは大事だけど、でもこの太陽光がどこの国にも降り注ぐものではない、ということは覚えておいたほうがいいと思います。
日本の太陽は、ありがたいものなんだと。
どこの国でも得られるものではないんだと。

日本は資源のない国、と言われてきたけれど、それすらも洗脳だったかもしれない、と感じることがあります。

たとえば食糧自給率。考えてみれば自分が買う食材は、ほぼ国産なわけです。

もちろん肥料やなんかを輸入している、と説明はされますが、一次産業従事の人の中にはそれも工夫次第、という人もいるし、米は自給できているわけだし、人口は減るわけだし、霞ケ浦には多くの釣り人がいるし、あの人たちは今日釣った魚を食べるんでしょう。

もちろん円がある程度強くないとマグロの遠洋漁業とかできなくなるだろうし、回転寿司で100円で食べられるような今の社会は輸入&ある程度の通貨高なしに成り立たないけど、食料自給に対して日本はまだ本気出していないだろうし、本気を出さない方が日本にも食料輸出国にも都合がよかった時代が続いてきたんだろうなと思います。

で、これから危機になったら本気を出さなきゃいけないかもしれないのに、そこで煽る人ってどうよ、と思ったのですが

ともかく気づかないかもしれないけど、この太陽光にさえ恵まれない国が多いわけだし(とくに先進国)、ここ数十年の日本は、長期休暇をとれないことを除いては(祝日はとても多い)世界でもかなり贅沢な生活をしていたということは自覚した方がいいと思います。

一日目のライドは晴天だけど強風。なんとか76キロ走って宿へ。

そして温泉。風に吹かれたあとの温泉は心地いいです。これも、こんなに手軽に温泉に入れるのは日本だけ。

そしてお食事。素材がよく手の込んだものが彩りよく並ぶ。これも日本だけ。小さい旅館でお客は四組。もちろん全員日本人です。インバウンドに買い負けてみじめな日本人、の姿はそこにはありません。

翌日は晴天の上に風もなく、湖と田んぼを眺めながら走り切りました。やはりたくさんの釣り人が。中には、釣竿を十本くらい自動で回している一味がいました。車は水戸ナンバー。しゃべっているのは中国語。

公園の水飲み場で魚をおろしていました。インバウンドに買い負けるのを心配する前に、こういう人たちが病身の家族を呼び寄せて高度医療を安く使わせることのできるシステムの方を考慮してもらいたい。医療業界としては儲かるから、そして自分たちが儲けるためなら社会全体のことなど考えないのが医療業界だから、彼らには期待できないけれど。

魚取り放題で、公園の水で魚おろし放題で、いい国だと思っているだろうなあ、と思います。

私がこの旅で見た外国人の集団はこの人たちだけでした。

特急で品川へ。新幹線に乗り換え。品川駅は人人人。ほぼほぼ日本人。化粧室には長蛇の列。民族大移動のGWです。

新横浜ではJリーグの試合が終わったばかり。たくさんのマリノスサポーターがいます。お子さんたちの小さなユニフォームもかわいい。

トヨタカップの決勝のときは、コンビニ前で缶酎ハイもって座り込んでいた外国人が大勢いたな。日本人サポーターはそういうことはしない。

どうみても豊かな国の平和な光景です。
このままだと危うくなることはたしかなのだけど
何を持っているか、に気づかせずに煽るだけ煽る人もいますね。

それを十数年私たちは見てきましたね。
「生まれつきの脳機能障害で一生治らない」とか。
信じた人たちは損をした。

その親玉が最近、雑誌に寄稿したというので、私はその雑誌を買いました。テーマは「発達障害が増えすぎた」だそうです。
あんたが増やしたんでしょうが。
その他、この雑誌に寄稿しているのは戦犯ばかりでした。
でもメインはその大先生と別の大先生の対談。両方ともメール交換したことあり。

そのメインの記事を読み始めて、ぶんなげそうになりました。
なぜならその記事は、そのテーマに沿って組まれた対談ではなく、どっかの民間セミナー会社が行った対談の途中だけ取り出しているという実に読者をなめた作りのものだったからです。
しかもそれを読めば読むほどわかったのは「この人たちは最初から最後まで診断にしか興味がなかったんだな」ということです。

ああ、もう断末魔なんだな、と思いました。
親玉たちが結局さいごまでこうなのも。
大手出版社がこういう読者をなめた造りをして、それで通じると思っているのも。

発達障害の世界も、もう終わり。

さんざん増やして、煽って、放り投げた。
そしてギョーカイはなくなりました。

同じことを繰り返さないように
皆様煽りには気を付けましょうね。