治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

実弾まずいんですかね?

2011-09-29 09:01:56 | 日記
さて、昨日のエントリにいただいたコメントは、実にタイムリーでした。本当に。

それと前後してある方と電話でもお話したんですけど
報酬系についてね。

学校でも、報酬系を育てるような試みはされているところもあるようです。
でもね
中学生になっても、高校生になっても、トークンがグミやアンパンマンでいいのかっていう話が出ているそう。

知的障害があったってね
年齢相応のトークンが必要じゃないかと。

それ聞いて私はもっともだと思ったし

「実弾(現ナマ)じゃいけないんですかね?」とか思いました。

もちろん公金から出すのは難しいでしょうから

うめさんちのmaru君が夏休みの作業実習でやったみたいに

保護者から徴収して、それを給与のかたちで子どもに与えて
お子さんはそれでおやつとか好きなもの買って

っていう経験が、社会勉強になると思うんですけど。

どっちみちその年頃ならおやつは食べるでしょうし
何がしかのお小遣い的なものは保護者から出てるでしょう?
じゃあそれを、給料形式に統一しちゃえば? なんて。

どうしてこういう「暴論」を展開するかというとですね

私は支援が入らず成人した発達障害の人たちと話をしていて、日本の教育の無駄に気づいたんですが

要するに「官」の論理で育てて、「民」の論理の中に放り出すんですよ。いきなり。
定型の子はこれを乗り切れるんです。切り替えられる。
覚え直しが不得意な人は、かなり高機能でも、ここが弱い。

そして厭世的な気分になっていくんです。

結果として

お金を稼ぐことに罪悪感を感じたり。
これじゃあ世間は渡っていけません。

お金儲けが得意な人をなぜだか憎んだり。
あのね、家族の誰かがお金儲けるのが得意、もしくは
勤め先の誰かがお金儲けるのが得意、じゃないと
サバイバルかなりきついですよ。

「お金にこだわるのはよくない」というメタメッセージを送り続けたあげく
民間企業に放り出す。それが教育の現状。

だから混乱するんです。

「覚えなおし」が不得意な人たちなんだから。

だったら小さいときから「金は天下の回り物」って教えてあげればいいのにな。

って思っていて、で、ニキさんもこのへんは考えが似ていて

二人で某養護学校に行って金銭教育の必要性を訴えて、それがなんだか実現したらしい話は

この本に書いてありますけど。





どっちみち資本主義のどまんなかで生きていく子たちには、最初から教えたほうがいいと思うんです。

努力する→お金もらえる→買える

ってね。

覚えるの、そんなに時間かからないみたいですよ。

だってわかりやすいもん。

機能訓練系の本が増えて思うこと

2011-09-28 10:15:52 | 日記
最近、書店の発達障害コーナーに行くと
啓発系が影を潜め
機能訓練系の本が増えてきたことに気づく。

「わかってもらおう時代」→「発達援助」への流れは
別に花風社が生み出したものではなく
私が現場を歩いて「こうなるなあ」と感じ、自分の企画に落とし込んできたことなわけですから
まあ世の中的にそっちに向かうのは当然といえば当然です。

この本を作ったとき





取材に行ったカリフォルニアでは反日日本人の皆様に
「いかに日本が人権意識がなく、封建的で、障害者に厳しい社会か」をとうとうと説かれてうんざりしたものだが
(日本を捨てた人はきっと、日本に悪い国であり続けてほしいんだと思いました)

私が見た日米の差は、予算でも人権意識でもなく
知識の差でした。
そのことはこの本に書いてある。
とくに発達障害の人の身体感覚への注目の差。

そうやって身体感覚に詳しく、アセスメントと治療に当たっている岩永先生にたどりつき


そのお仕事に感心された神田橋先生にたどりつき



ここで「細かなアセスメント」の必要性を学んで
長沼先生にたどりつき



とこういう流れできたわけですが

で、アップデートされた知識がない(副産物としてえてして発達の芳しくないお子様を持つ皆様)に
悪口言われてきたわけですが

こうやって機能訓練の方法論が次々と発表される今

次に来るのは「いかに子どもにやる気になってもらうか」だと思いますね。

思いがけず先日のニキさんの講演は
「なんで子どものころやる気にならなかったか」だったけどね。
新しい発見がありましたよ、私としては。

郡司先生のほうから
報酬系を育てたいけど、トークン等を使うことに
「もので釣るのか」という反発があるという提言もありましたけど

社会っていうのはそういうところでしょ。

みんな朝早く起きて会社に行くのは、もので釣られているからです。
そしてそれは尊い。

遊ぶ金ほしさの労働は尊い。

そういうこと早めに教えてあげるといいですね。

そう思うとね

告知もされず、説明もされず、支援級に置かれているお子さまたちが
私は可哀想になるんですよ。

こうなってるかも、と思う。
やる気が出るはずないよね。

養護学校の星

2011-09-27 09:00:20 | 日記
昨日、養護学校の星っていう記事が回ってきました。

序二段の力士宇野君。
軽度の発達障害があり、養護学校に通った。
この記事によると、その間も周囲の人たちは才能を伸ばすため、全面バックアップしたのですね。
そして国体の少年部門で優勝。
卒業後憧れの角界へ。
同じ隠岐の島出身の隠岐の海関の所属する八角部屋ですね。

五月場所で前相撲。九月場所は序二段東七十四枚目で五勝二敗の好成績。
来場所三段目に進めるかも、というところ。

「自分のためにも、両親のためにも、早く関取になりたい」
そうだそうだ。
バックアップし続けた故郷の先生たちのためにも、活躍してほしいですね。

ある意味角界はわかりやすいですよね。
番付が上がれば上がるほど、着るもの、髪型、食べるもの、待遇全部変わってくる。
最初から構造化された世界です。

努力が報われることが、わかりやすいかもしれない。

そういえば、この前の札幌講演で、思いがけずニキさんがしゃべってくれた内容って
「どうして努力がしにくいか」の説明になっていて
昨日お電話でお話した参加者の方も「あれは参考になった」とおっしゃっていましたが

角界にいる限り、努力の必要性ははっきり見えやすいと思いますね。

番付表が送られてきても、いつも上の方しか見ない私は



序二段東七十四枚目を探してみました。
どうもまだ老眼が始まっていないらしく、見つかりましたよ。
ここにいました。




関取目指して頑張ってほしいです。
今は相撲協会の配信が、朝からやっているので
今度、お相撲も見てみたいと思います。

悩みが多いのは優雅な証拠

2011-09-26 10:02:45 | 日記
人を見る目のない人は
よく私に悩みなんか打ち明けたりしますが

悩みを聞かせるのに不適切な人物ですね私は。
とくに打ち明ける人は、慰めてもらいたいことが多いようですが
私にはこれは向いている仕事ではありません。

どうしても
慰めるのが優しさだと思えないんですよね。

えーと
小なりといえど企業経営なんかしていると、それなりに修羅場は経験していて

で、それを乗り越えられなかった経験はないので

「なんでそんな程度のことで悩むんだ?」っていう相談事をもちかけられると
きょとーんとしてしまうんですよね。

発達でこぼこな人たちと話してびっくりするのは
順調にいってそうな人間は、自分たちのような困難に直面した経験などないだろうとなぜか思い込んでいること。

そんなわけない。
社会に出れば、いろんな困難にあいますよ。
ただ、乗り越えてきているだけ。

だから

すぐに悩んでしまう人に足りないのは、やっぱり○○○だと思うんで

外に出ていろんな経験積むのが一番生きる力を培うと思うんですけどね。

それがさ
保護者や支援者も○○○が少ないと
そうは思わないみたいだけど。
真綿にくるんでくるんで
それでうまくいった例ってありますか?

ちゅん平みたいに
劇的によくなったケースありますか?

あったら教えてね。

さて、秋場所。

場所前一番話題になっていた大関の綱とりは序盤でくじけました。

二人の関脇が大関にリーチかかってましたが一人だけ成功しました。
先場所苦い失敗をしたあとでね。
もう一人は二桁勝てなかった。つまり、スタート地点に逆戻りです。

でもね

私は白鵬が綱を見送られた日のことを覚えているし

すごい成績で大関に上がってくすぶっている人たちを今も見ているし

苦労のない人生はないっていうことも知っています。
それぞれの立場で精進すればよし。

対横綱戦を含む十二勝を上げ、昨日五回目の殊勲賞を受賞した稀勢の里が
今度は大関とりにリーチがかかってます。

十八歳で入幕し、候補候補と言われながら初のリーチ。

すんなりいかなくても驚かない。
でも応援するけどね。
ファンだから。

殊勲賞のインタビューで
いつになく流暢な日本語で言ってましたね。

「自分は自分。勝負は明日から始まる」って。

昨日のエントリに当事者の方がレスつけてくださいましたが
障害者である前に人間なのだから
基本はこれじゃないの?

ちょっと特性の強い脳汁に気を使いながらやればいいだけで。

というわけで来場所の稀勢の里の勝敗はまだわかりませんが
私はとにかくあの器の大きさがいいなあと思っているので





が来ることは確信しています。

あ、それと今回つくづく思ったのは
「日本人力士の活躍」を望む人たちって
実はコアな相撲ファンの中にはあんまりいないなあということ。
小暮画伯も触れていますけどね。

相撲が国技であるのなら
白鵬だって優勝すると君が代を斉唱する。それは当たり前。

でも私たちが見たいのは熱のこもった取組であって
国籍は関係ないなあ。

力士は力士。

障害があっても人間。

頑張っている人は応援したくなる。

そういうものですよ一般人はね。
支援者は頑張らない人を応援するのも仕事だけど。

福祉の外に出て社会に出てみれば、社会はそうじゃないよ。

頑張っている人を応援する。
それが社会です。

苦労をわざわざ選んでいる人にどこまでつきあいますか?

2011-09-25 08:58:40 | 日記
昨日小さな幸せを感じていた人がいたから

ありゃりゃどういうことかなと思っていたら

こういうことだったらしい。

これは、お子さんからの発信。
大きなヒント。
どういう手段をとれば本人がラクになるかは
「続自閉っ子、こういう風にできてます!」なんかも参考になるかもね。

でもこの父親は藤居学と一緒になって
身体方面に走った花風社をトンデモ扱いしていてデマをまいていた。
だからまあ、そういう発想はしない人なんでしょ。

自閉っ子が抱える身体的な問題に気がついて「自閉っ子、こういう風にできてます!」を作ったころから
「身体方面さえしっかりすれば、たとえ三つ組みがそのまんまでも、変人として世の中生きていけるよね」
「ふだんの生活そのものがラクになるよね」
と思って、そのための知見を持っている人を探していた。そして見つけたのが岩永先生。

つまり私にとって「自閉っ子」(赤)から「続」「続々」への道のりは
「わかってもらおう時代」→「発達援助」への流れ。

でもまあ、この父親たちによるとそれが「トンデモ」だそうだ。
「治らない」と信じたい人たちだからね。

別にいいけど。

そっち方面のトリートメントをする気がないのはこの人たちの選択。
ずっとこういう苦労を背負っていく覚悟ができてるんでしょうし。

まあ、攻撃された私には「専守防衛」というオプションしかないけど
皆さんにはもっと選択肢があるよ。

この男の方針を選んで、苦労をともにするか。

多くの人を支援している支援者の知見をもとに「できることはやってみる」か。

どっちが正しいか。

答えを出すのは未来。お子さんの未来。そして、家族の未来。
ずっと苦労を背負いつづけますか?

私の地元の支援者は
「歩ける身体的能力がある子なら、どんな知的に重くても、排泄は自立できる」と言っていましたよ。
そういう支援者に対してもこの人たちは
「名誉健常者」とか言うのかね?

できることが増えて一番ラクになるのは親じゃない(親もラクになるけど)。
本人だ。

こういうことって、立派な大会に出ても
お勉強できないのかもね。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

さて、千秋楽。
稀勢の里、最後まで優勝に絡み、未来への希望を感じさせる場所でした。
九州は楽しみかもしれない。
ていうわけで、10月はいっぱい働きます!
大地君の本も出します。帯広に講演に行きます。月末には長崎の感覚統合学会に行ってお勉強します。
そして11月は、時間が許せば福岡に行きます!

修行否定派の空しいデジタルライフ

2011-09-24 13:08:55 | 日記
さてさて、大地君一家には別にいやがらせメールのみが送られるわけじゃなく
情報を求めてのメールも来るみたいですね。

先日の講演会のアレンジを通じても、白くま母さんは色々な人とお話する機会があったようだし
仲間が増えるのはいいことですね。

で、中には

大地君の親友のこうちゃん(カナーちゃん)がガジェット使いこなしているという話をこのブログで知って
「iPodとかiPhoneとか買えば発達するのだろうか?」という質問を送ってくる人なんかもいるらしい。

もちろんこういうのはとても便利なグッズですけど
能力をぐっと伸ばしてくれると思いますけど
与えればいいってもんじゃないですね。

アナログで、コミュニケーションやらなんやらの働きかけがあって
(身体的なコミュニケーションももちろん含めてね)
それがデジタルでぐっと花開く、っていうことはあるだろうけど。

こうちゃんなんかはそう。

アナログで、子どもの発信に親が気がついていない段階では
たまごっち的療育に終わっている段階では
与えてもゲーム機になるだけじゃないか、というのが今の暫定的な結論のようですよ。

写真一枚の背中から調子が読み取れるように

「どういう運動を好む」とかそういう情報からも
子どもの内面で何が起きているのかは読み取れるからね。
余計な方向(なんちゃってEBMとか)に脳みそ使っていなければ。

体というのは神経だから。
長沼先生のお話でも出ましたね。

神経だから
当然認知や情緒にもかかわってきますわね。

すっごい情報ぼろぼろ落として
子どもの発信を読んでいない人も多いけどね。
別に落とすのは自分ちのことだからいいんだけど
その人たちが自分たちの実績もかえりみず療育を語っていると
まあ笑ってみている人もいるわけですね。

というわけで、周囲がこういう見逃し情報多い場合には

せっかくiPadを買い与えられても
最低限の情報すら与えてもらえていない子もいるのね。

修行は虐待という親は
子どもに負荷をかけたくないという親は

結局子どもを混乱の中に置いているのね。

せっかくつけたデジタル能力(iPadに書いたらしいですよこのメモ)をこういうふうに使っている親もいるのね。
いつから学校は、子どもがやりたくないことはやらせない場所になったんでしょ?
日本国民として、知らされてなかったわ。

学校も大変ね。
特別な配慮をしてくれといわれても
「お味噌扱い」(関西ではごまめというらしいです)から「一人前に育ててくれ」まで
親の要求もさまざま。
いろんな文句言われて。

同情しますわ。

まあせめて、修行否定派が修行している人の邪魔をしないことを祈ります。
だったら私もちょっかい出さないよ。専守防衛だし。

自分の道を行けば?

2011-09-23 10:55:05 | 日記
昨日、大地君がこのブログにくれたコメントによると
大地君一家に、名誉健常者に関するURLなんか貼り付けて送っていやがらせしている人がいるようですね。

なんのためにそんなことするのか、謎。

大地君は、多くのほかの自閉っ子同様
定型発達者になるために修行しているんじゃない。

社会(みんな)の中で生きるために修行しているんだ。

定型発達の人たちだってそうでしょ。社会の一員になるため、一員であり続けるために修行してるでしょ。

そのやり方が少し違う。
それだけの話。

そういえば、先日19日の講演でも
講師のうち三人が「脳を鍛えるには運動しかない」という本を持って登壇しましたが

この著者のジョン・レイティ先生は
「へんてこな贈り物」等のあの先生ですよ。

十年以上前には発達障害の存在を知らせる仕事をしていた先生が
今は脳の可塑性について書いているのよ。検証結果を踏まえてね。

そのように世の中は進歩しているんですよ。
その情報をキャッチしている人としていない人がいるけど。

こういう情報は自閉症オタクにはなかなか入ってこないんだけどね。

でもよその分野に知見を取りに行っている人には
当たり前のこと。

それを踏まえて修行しているだけの子に
いやがらせメールとかなんなんでしょ。

教育や福祉・医療に携わる皆さんはこういうこと隠そうとしますけど
障害児の親(一部ね)の意味不明の行為は、被害者感情から発したこととはいえ、非常識ですね。
それが世間の偏見を助長している面があることは、否定できないと思いますよ。

「自分には」脳の可塑性が信じられないのなら
自分のうちの子はその信条に沿って育てればいいでしょう。
よそんちの子にまで嫌がらせすることないよね。

結果は子どもが出すでしょう。
子どもの将来が出すでしょう。
自分の信念に基づいた選択をしたのなら、その責任を取ればいいだけです。
大地君のおうちは、その覚悟でやっていますよ。
いやがらせしている皆さんは、そんなヒマがあったら自分ちの子を自分ちの方針にそって育ててくださいませ。

さて、不愉快な話はこれくらいにして。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

昨日は国技館にお相撲見に行きました。
稀勢の里は結びで横綱戦。

今場所はストレート勝ち越しで期待を持たせましたが
ここ三日ほどもたつき(とくに後の二日はひどい出来)

腹を立てた私は、出張の後でもあるので、水曜日はお相撲は無視し
台風の中、いざとなれば帰らない用意をして出社して仕事。
案の定運休が相次ぎましたが、焼肉屋で食事している間に再開した東横線に乗って
まあなんとか夜遅く家に帰りました。

で、昨日は現地観戦の日。

小暮画伯もそのあたり、ブログに書いています。

久々の升席は最高。

そして、結び。

正直、あまり期待していなかったのですが・・・

画伯がぱちぱち写真を取っては見せてくれて
この一枚を見て
もしかして今日勝つんじゃないかと期待が・・・。





ほら、いかにも勝ちそうなたたずまいでしょ?

そして、見事な勝利でした。
一瞬たりとも疑うことのない勝利でした。

初めて、国技館で生座布団を投げましたよ。
楽しい一日でした。

今朝画伯が送ってくれた東京新聞によると
師匠の鳴戸親方(元横綱隆の里)は前日の不甲斐ない負け方に稀勢の里を手ひどく叱ったとか。

そして昨日の横綱戦に関しては
「来てくれた人たちがわくわくする相撲だった」とコメント。
はい。わくわくしました!

指導者っていうのは優しければいいもんじゃないですからね。

療育現場に友だち原理主義はいらない

2011-09-22 08:37:33 | 日記
9月19日の講演会には、私の地元横浜からも札幌までお越しくださった方たちがいました。

お一人は以前北海道在住のとき、長沼先生が主治医で
本当にいい先生だと感謝してらしたそうです。
そして長沼先生の本が出てびっくり!

講演会があることをこのブログで知ったら
ご主人が行ってくればと言って下さったそうです。
おお、いいですね~。

というわけでお友だちを誘って二人連れで札幌までみえられました。
来た甲斐があったと言っていただきました。

帰りにふと見ると、このお二方と栗林先生がお話していましたよ。
そして言っていました。
教師と保護者とその他の支援者が一緒になって活動することって、横浜ではあまりない。
それがいいなあと思った、と。

そういえばそうだ、と思いました。
「特別支援教育を考える会」みたいに
講演会やれば教師も保護者もスタッフにいる、みたいな会って横浜ではちょっと考えられないかも。

長沼先生も当事者の会に積極的に携わっていらっしゃるし
垣根が低いのかもしれませんね。

それが北海道の強みだとしたら
大事にすべきですね。

でもだからといって、北海道ではみんなが仲良し、っていうわけじゃないと思うし
そうでなくてもいいんですよね。

この前集ったメンバーは、どっちかというと脳の可塑性を考慮に入れた療育を進めている人たち。
その手段として体性感覚への注目は重視します。

そうじゃない活動をしたい人もいるだろうし
その人たちはその人たちで集っているのかもしれない。

それでいいんだと思いますけどね。

療育に友だち原理主義はいらないよね。

台風の影響か?

2011-09-21 09:01:46 | 日記
さて、私が涼しい札幌で仕事をしている間にも
暑い東京で小暮画伯がイラストを描いていた。

データがファイル便で送られてきて
iPadしか持っていなかった私は昨日帰って来てPCでイラストをダウンロードしてみると

大地君がお手伝いを覚えていくための工夫をマンガにした場所で
(生活の知恵ってやつね)
さりげなくダジャレが一個まぎれこませてありました。

やられた~! とつぶやいたら
なんと今朝になって、差し替え分が。

「どちらを使うかはおまかせします」と。

あら珍しく謙虚。
台風の影響かしら。

はて、どうしよう。
ダジャレ入りとダジャレなしと。
どっちを使いましょう?

全国推定8万人の画伯ダジャレファンのために
ボーナスイラストにしましょうか。

ダジャレを探せ! とか。

そうしたら、本が届いたとたん
まずダジャレを探す人とかもいそうです。

見つけていただいたとしても
賞品は出ません。

背景になっている街の景色です。
細かいですね~。



ていうか
このイラストにもラフ段階でいたずらが仕掛けてあり、それに気づいて消してもらったんですが
性懲りもなくまだやっているのに今気づいてしまいましたorz

博覧強記な長沼先生、ニキさんの講演を仕切るのも猛獣使いの心境でしたが

アーティストを仕切るのもおんなじです。

でもまあ、こういう経験がASDの人とつきあって驚かないことにつながっているんですけどね。

ちゃんとあったんだ

2011-09-20 09:24:22 | 日記
日曜日の夜、札幌着。
講演会に九州からご参加の方と宿が同じでした。
この一ヶ月にうちの本を10冊くらい買ってくださったそうです。
きっかけは主治医が薦めてくださった「活かそう! 発達障害脳」
そこから花風社のこれまでを遡っている最中とのこと。
こういう新規のお客様はありがたいですね。
おまけに明太子までいただいてしまいました。
稀勢の里の大関とりが九州場所にかかれば九州に行きます、と再会をお約束しました。

それから前夜祭ですすきので四時間くらいおしゃべり。
講演会前日ということで、私は休肝日。Bですけどね。

講演会当日。本当に満員御礼でした。
しかも、四時間の長丁場で退出もなし。
白くま母さんには「漫談を聞いているようだった」と言われましたが、ニキさんと私が揃うといつもああですよ。
最初は緊張していらした長沼先生も、ニキさんには結構突っ込むし。
ニキさんも当初の予定を超えて、丸々スピーカーとして付き合ってくれました。

札幌の郡司先生から長沼先生に、現場でお子さんの脳みそのかたちをつかむアセスメント方法があるかという質問がありましたが
先生から実演入りの明確な回答があり、ちゃんとあったんだ、と思いましたですよ。
長沼先生もニキさんも脳みそオタクではありますが自閉症オタクではない。だから知見が広いんです。
お子さんの特性をつかみ、より適切な学習方法につなげる今日からでも使える方法が、神経内科医を経て障害に関わることになった長沼先生にはあるんですね。

実りの多い勉強会でした。
お越し下さった皆さん、スタッフの皆さん、どうもありがとうございました!