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治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

発達障害の一番の原因は発達すること

2019-02-27 10:25:35 | 日記
脳みそぐるぐる、色々なこと考えています。
色々な情報が入ってきます。

南雲さんが先日ブログに書いてくれたこと。



成長には痛みが必要。
これは南雲さんが、そして私が、主張してきたこと。

それから3月3日の講演に備えてDSMをまた読み返して、「なんで自閉症の予後がこれほど明るいのか」について。

そして思い出すのは神田橋先生や愛甲さんがおっしゃる「症状は自己治療」ということ。

それから杉様本


この中で「神経」の二文字「NEURO」の五文字はまったく無視されていますが、少なくともギョーカイの一派はしれっと「生まれつき」から解脱していくでしょうね、という片鱗も見えます。そうなると

1 生まれつきの
2 脳機能障害だから

「治らない」

という根拠が崩れ去っていくわけですがそうしたらどうするのかな。

生まれつきの脳機能障害だから一生治らないと言われて1ミリも治さない支援者に無料でこき使われていたキャラバン世代のお母さんたちどう思うのかな。

一方で相変わらずギョーカイはライセンスビジネスに熱心だ。
ライセンスビジネス、というより胴元欲が強いんですね。
だから外からなんか持ってきて胴元に座る。
その割には「NEURO」の五文字はスルーなんですけど。

そしてそのライセンスビジネスを展開する言い訳を聞いていると「凸凹キッズたちに苦労させないため」みたいなわけ。

つまり今のギョーカイ支援は事前に苦労を摘み取ることが支援だと思っている。
南雲さんと逆だ。

ところがDSMは「ほっとけば治る」とでも言わんばかりのこと言っている。
だったら支援なんか入れない方が治るんじゃないの?

でも日本で発達障害者支援法が始まったのは引きこもりとかニートとかそういうのを防ぐために早期に介入しようということになった。
そして別にそれは効果を上げてない。
っていうか逆効果。
グレーの子が白くならず黒くなった十数年だった。

それとさ~

主としてネットに巣食っているあのルサンチマン系、何?
あの人たちがああなったのは早期に介入しなかったから?
それとももともと生きづらさを感じていたところに「あなたは頑張らなくていい。社会が理解すればいい」という啓発が重なったから?

それとさ~
学習障害で小学校のときから不登校とかになる子もいれば、南雲さんみたいに高校時代に爆発が起きる人もいる。

どの年齢で起きたかで対応はもちろん違うけど。対応によって成長していく。

色々な現象を考えていると、結局「発達障害の一番の原因は発達だ」と思えてくるんですよね。

DSMにも繰り返し繰り返し「環境が能力を超えたときに発現」(大意)って書いてある。

能力を超えた環境が出てきて(たとえば南雲さんの場合なら高校の勉強みたいに。だって小学校中学校は他の能力でカバーできてた)対応に困ったときに障害になる。

なんで対応に困るところまでいったかというと、それまで小学校中学校をこなしていたから。
それなりに発達していたから。

つまり発達するからこそ、発達課題が出てくる。

だったら発達するのが一番の発達障害の原因。

「だから発達止めましょう」というのがギョーカイ支援だな。

そして発達を止めるために色々な仕掛けを用意し、そこに課金し(行政から売り上げてる)

ほっとけば治るかもしれないこだわりやなんかを薬で抑えつけるんだな。



つまり

発達障害の一番の原因は発達。

なぜほっとくと発達してしまうか?

それは、命だから。

命だからほっとくと発達してしまう。

ところが能力の凸凹があり、それが社会生活に追いつかない場合に障害として現れる。

そのときにもがく。これが症状。

これをなんとか乗り越えさせてあげよう、というのが花風社クラスタ。

そのもがきを取り去っちまおうというのがギョーカイ支援。

だったら成長するはずがないね。

南雲さんみたいな子を早期に発見して「君は学習障害なんだから」と高校に行かせない。それが支援。そうしたら苦しまずに済むでしょ?

でもならば今の南雲さんはいない。



そして今度は覚醒剤みたいなものもADHDの子に処方できるようになるらしい。

杉様はDSM5の功績をASDの子にもADHDの薬を出せることに見いだしているから、ASDの子も覚醒剤みたいな薬を処方されることになるんだな。親がきちんと知識を持って拒否しなければ。

成長止めるどころか薬物中毒にするのか~

すごいな、ギョーカイ。
これが発達支援かよ。
発達支援産業を支援しているじゃないか。




まだの人は読んでね。

『発達障害者支援法は誰を救ったか?』


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2 コメント

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Unknown (いぬこ)
2019-02-28 00:33:01
先日は名前にお題を書いちまったうっかりいぬこです。

ムカムカ杉本の一番の激ムカは、
覚醒剤の一種(2007年本にも登場、活発な使用をしている)をさらっと書いてるところ。
更に新しい覚醒剤様の薬が使用できる…(嬉しそう

先生はこの薬に対し、嘘はついてない。

もう真価を問われるのは親側でしょう。
覚醒剤ってあの?依存性は?身体の成長に作用しないの?内服を続けて、どこに作用し、何が治るの?
多動は少年時代に治ると先生書いてる。
じゃあ、今の一時しのぎに覚醒剤を?
神経問題との関係は?
子どもにのませて本当に大丈夫?
…聞きたいこと山積では?

ただの整腸剤じゃないんですよ。
承認された薬とは言え、ここから先は実験体ですよ。
データ大好き人達だし、20-30年みると言ってるから。

自分自身が投与されるとしたら、絶対嫌。
小さな我が子になんて考えられないでしょう普通。
それこそ、活発親の会の皆様におかれましては
お騒ぎになっていい問題では?
子どもに覚醒剤の一種!! など。

薬漬けになった身体の真綿を剥くように、
身体扱いやサプリで減薬し、今後のアドバイスを
人間的に教えてくださった神田橋先生。

不足の栄養分を見つけ、熱心な御本(仕事柄、わかりやすく参考書にもなってありがた過ぎます。学校で学んだ栄養学は古いから)
食事から補うことで、完治にもってく藤川先生。
広まっているようで、ヘム鉄が、ビタミンが売れている。

同じ精神系医師でこうも違う。要らないって。

南雲さんのお話は
二次障害回避理論と重なりました。
二次障害…が未だに理解できません。
何度も書くけど、定型さんにも誰にでもあるでしょ、
強くもがくとき。そんなときこそ、自分がしたいことに
気づいたり、側にいてくれた、声をかけてくれた…
色々な物や人に出会える機会でもある。
経験を繰り返し、身になって、今回雪山から出て
来られた方々。そのように強くなれるのは
生身本体の力と経験だなぁと。
返信する
Unknown (ヨヨ子)
2019-02-28 08:22:34
子供に覚醒剤服用させるなんて恐ろしい世の中になったもんだと思います。

私は発達障害を統合失調症だと誤診されて抗精神薬を飲んでいる間、発作的に疼痛ヒキツケ幻覚を発症する体質になってしまいました。
今では抗精神薬はゼロになりましたが発作を抑えるために結構な量の安定剤を服用しています。

これを聞くと、「どんだけ抗精神薬を飲まされていたのか」と思う人もいるのですが、私が当時飲んでいた抗精神薬は1〜2種類で量も標準量未満で服薬期間も1年かそこらでした。
おまけに実は統合失調症ではなく発達障害なのでは?という展開になっても主治医は「発達障害と統合失調症の投薬治療法は同じだ」という珍言をカマしてなかなか抗精神薬を抜いてくれませんでした。
よく本には発達障害者は薬に弱いとありますが、だからと言って発達障害者に対して精神科医が薬を出す際配慮してくれるわけではないのです。
これは早期発見世代の子供たちに対しても同じだと思います。
なので精神の薬は怖いとはいうけど少しだったら・・・と考えている方はもっと考えたほうがいいと思います。

三十路過ぎてから要らない抗精神薬を飲んだ私ですらこの有り様なのですから、子供が覚醒剤を長期に渡ったら薬害寝たきり家事の出来るひきこもりにすらなれない人間が続出するのではないかと思います。

本当に支援者という立場の人たちは何がやりたいんでしょう?
困っている人たちを薬漬けにしトラウマを作りお金や時間を無駄にさせ人様の人生を棒に振る。
反論すれば認知の歪みだ具合が悪くなったそう考えるのはあなたがアスペダからなのよという展開になる。
支援施設や医療に関われば関わるほど苦しむ。

極め付けが子供に合法で覚醒剤。
もう明らかに支援対象を人間扱いしていない・・・
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