思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

武装勢力に拘束された高遠 菜穂子さんのメッセージ 政府自民党の「非現実」的政策の愚かしさ。

2015-01-31 | 社会批評

以下は、武装勢力に拘束された経験をもつ高遠 菜穂子さんのメッセージです。
このような体験談に基づく見解を無視する政府や自民党議員の言動は、非現実的な想念により、日本を悲劇に陥れる公共悪というほかありません。

 

高遠 菜穂子さんのメッセージ  

現代の戦争は「対テロ戦争」。もしそこに同盟国アメリカと行くなら、相手(敵)は正規軍ではなく「武装勢力」になりますよね。たとえば、イラク。(アメリカでは最近、イラクとシリアで勢力を拡大しているグループが第2の9.11をやるかもしれないという懸念の声もあるそうですし)

「武装勢力」と呼ばれる彼らのほとんどが肉親などを残虐に殺された遺族であり、武器を持つ動機は深い絶望の中で抱え続けた憎悪であることが大きいと言えます。正規軍のように「命令に従っただけです」とは言わないでしょう。残虐な行為に壊されたその心は想像を超える激しさがあります。戦闘でも米軍を追いつめるほどでした。

私はそんな「武装勢力」に拘束されました。彼らはまず私たちの国籍を確認しました。日本人であることを確認してから拉致したのです。「人道復興支援」として武装した自衛隊を送ったことに怒り狂っていたのです。

「なぜだ!? なぜ日本軍(アラビア語で自衛隊にあたる言葉がない)をイラクに送った?」「なぜアメリカの味方をする?!」

何度も怒号を浴びました。

「対テロ戦争」を続けた結果、アメリカはどうなったでしょう?

イラクはどうなったでしょう?

こんな「テロの世界」で集団的自衛権を行使する意味があるでしょうか?

若い命を失った分、世界は安全になったでしょうか?

「テロ」は減ったでしょうか?

「人道復興支援」で武装していっても標的になるのです。集団的自衛権を行使することになったら一体どんなことが起こりうるのでしょうか?

「平和の国ニッポン」というブランドイメージが私たちに安全をもたらしてくれていたのに、日本の「米国追随」のイメージは支援の現場でも深刻な問題をもたらしました。その後、何年もイラク支援のNGOは「日本からの支援」ということを表明できませんでした。表明すれば、現地スタッフが私たちの代わりに標的になってしまったからです。

あれから何年もかけて、必死に必死に働き、やっとやっとイラクの人々からの信頼を回復することができました。なのに、もう一度それを失うのでしょうか?


2014年6月30日  高遠 菜穂子
 (なお、太字、赤字は、武田による)


集団的自衛権については、泥 憲和さん(元自衛官)の名演説をぜひご覧ください。

http://blog.goo.ne.jp/shirakabatakesen/e/40768d2be233f251b6ff75903613f0db

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「テロには屈しない」-なんと愚かな発言か(呆れ)

2015-01-30 | 社会批評

 首相は、何度も言います。記者会見でも国会でも。
「テロには屈しない」と。

 いま、後藤さんが人質にとられている最中、極めて危うい状況のなかにある最中、命が奪われようとしている最中に、なぜ、犯人たちを挑発するようなことを言うのか?あまりの愚かさ、こどもじみた強がりに、わたしは、言葉もありません。

 テロ行為が悪であり、許しがたいものであることは理の当然ですが、
問題の核心は、なぜテロをするグループが次々と現れ出てしまうのか、それをなくしていくためにはどうしたらよいのか、少なくとも被害に合わないようにするには、何をすべきか、何をしてはならぬのか、を考えることです。

 そうした本質的な問いに向き合い、不条理な世界で苦しむ子どもたに助力してきたのが、後藤さんです。

 ヨルダンの女性死刑囚は、イラクでアメリカ軍に兄弟3人を殺された経験をもち、それがテロ行為につながったと伝えられますし、「イスラム国」とは敵対関係にある別の過激派集団「アルカイダ」は、クリントン氏の証言を待つまでもなく、元々アメリカがつくった組織です。

 深く思慮せずに、ただ「テロには屈しない」と言うのには、虚しさだけがコダマします。現に今は、屈しているのですし、今は、屈するほかないではありませんか! 
   後藤さんの危機を前にして、あまりにも、あまりにも、あまりにも、無思慮な言辞(怒)。自らのメッセージが意味すること、結果するのことを考慮しない人は、首相としての基本条件を満たしません。

 

武田康弘 (元「参議院行政監視委員会調査室」客員調査員 哲学講師)

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邦人救出に軍事力行使ができるように!?なんと愚かな首相の思考。

2015-01-29 | 社会批評

 今日の国会答弁で、首相は、邦人救出で自衛隊が海外に出動できる(=軍事行動ができる)ように法整備を行うと答弁しましたが、
超大国アメリカでさえ、軍事行動=救出は失敗続きで、それどころか、軍隊が出ることで次々とテロの標的になるという負の連鎖を起こしている現実を無視するとは呆れ返ります。
 「得」はほとんどなく、「損」ばかり積み上がる愚かな思考です。憲法を反故にして軍事行動に出ようというのは、許し難いことです。
 軍事への欲望にとらわれた安倍自民党は、今までのわが国の平和主義を元から壊す公共悪そのものというほかありません。

 
武田康弘(元「参議院行政監視委員会」調査室・客員調査員 哲学講師)

※元自衛官で防空ミサイル部隊に所属していた泥 憲和さんの「集団的自衛権反対」の名演説、もしまだの方は、ぜひご覧ください。

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安倍首相の目的は、日本を「テロとの戦い」の国家にすることです。

2015-01-28 | 社会批評

 

  安倍首相の目的は、日本を「テロとの戦い」の国家にすることです。
いままでの彼の著作や発言を見ていると、明瞭に分かります。彼の顔には顕現しています。

  教育における戦前思想の復活を目がけるのも、財閥復活のための経済政策も、従軍慰安婦問題はなかったことにしようとする態度も、靖国参拝も、武器輸出も、スパイ法も、「軍事力を行使できる国」にするためと一つです。

  強権政府こそ安倍首相の理想です。強い国家権力、「アメリカと一体化した日本主義」の構築をめがけます。天皇元首の下で日本人の統一を進めることが、安倍首相のいう自由と人権の民主国家です。

  したがって、本気で後藤さんを助ける気は、はじめからありません。イスラム国の非条理性が露わになれば、集団的自衛権を発動して「テロとの戦い」に参戦する道が開けます。
  (☆わたしは、本気度の低い安倍首相を、ヨルダン国王の愛の心が上回って、後藤さんが解放されることを切に祈っています。奇跡よ起これ!)

  彼の理念は明確ですので、課題は、それを現実化するために「どう国民を誘導するか」の戦略を立て、練り、緻密化することにあります。

  一般の国民だけでなく、与党にいる公明党も、野党も、どうも、みな、安倍グループの計略に引っ掛かり、その「国家主義の発想」に乗せられているようです。極めて危ない状況ですが、危機感が薄いのがとても気掛かりです。国家主義→日本主義的共同体という思想は、主権在民の民主政、市民自治による市民的共同体とはまるで異なるーまったく別物であることを明晰に自覚しなければ、彼とそのグループの「」から抜けることはできません。

  愚かでかつ恐ろしい安倍グループの「罠」の自覚が何より必要です。

  まず、分明に安倍首相の正体とあるべき日本の方向を知り、次に、戦後日本の政治的謎を構想的に解くために、以下の二冊をお薦めします。
  『安倍首相から日本を取り戻せ』    『日本は、なぜ、原発と基地を止められないのか



武田康弘

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よく生きるために最も大切なのは、「洗脳」です。

2015-01-25 | 恋知(哲学)

 

  わたしたちは、状況の中でしか生きられませんが、人間的自由は、状況を対象化→相対化することを可能とします。

  状況は、わたしたちの意識を包み込み、特定の価値意識や見方をもたらします。誰でもが絶えずその観念に多かれ少なかれ染まります。脳は、「染脳」されます。あるいは、権威や既成秩序がつくる想念に占領されがちです。「占脳」です。

  哲学と訳されているフィロソフィ(恋知)の最大の仕事は、日々、知らずに「染脳」「占脳」されている脳を透明にすることです。脳を洗いきれいにすること=「洗脳」は、自覚的に取り組まないとできません。放置すれば、気づかぬうちに汚れ、濁ります。

  権威に従うのではなく、大きな力に流されるのではなく、深く納得できる意味充実の生を可能とする条件は、自らをよく洗脳する生活習慣です。

 

  武田康弘

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イスラミックセンタージャパン---イスラム国の脅迫に対して、抗議 (全文)

2015-01-23 | その他

 

以下、転写です。素晴らしい内容です。なお、太字青字は武田による。

 

イスラミックセンタージャパンは、2人の日本人の人質を殺害するというイスラム国の脅迫に対して、抗議します。

(2015年1月22日 東京にて)


イスラミックセンタージャパンは、2人の日本人の人質、後藤健二さんと湯川遥菜さんを殺害するというイスラム国の脅迫に対して、抗議します。イスラム国は数カ月に渡り、彼らを人質として拘束しています。

我々は、イスラム国が重大な過ちを犯しているとみなしています。そして、イスラム国が良識的な意見に耳を傾け、人質を即座に且つ無条件で解放するように要求します。

上記を主張するにあたり、以下の様な理由が挙げられます。
日本は、パレスチナとイスラエルが紛争をしている際に、パレスチナに対して支援をする等、多くの場面において、相対的に公正な立場をとってきました。欧米社会から激しい圧力があったにもかかわらず、日本は長年このような公正な姿勢を貫いてきました。
・日本はパレスチナにとって、最大の援助国です。ガザ地区、及びヨルダン川西岸地区において、数多くの復興プロジェクトを実施してきました。それらは、日本政府及び日本の団体からのみの資金援助によりなされてきたのです。
・日本では、我々イスラム教徒は平和的に過ごしています。欧米諸国で見受けられる様な、イスラム教徒に対する差別やハラスメント、そして屈辱を受けるといったことも、日本ではありません。ヒジャーブ(頭につけるスカーフ)やニカーブ(目以外を覆い隠す格好)をしたイスラム教徒の女性に対して、危害を与えるといったような事例は一つもありません。
・日本にいるイスラム教徒は自由に宗教活動を実践しています。モスクを建てたり、イスラム教の啓蒙活動を行う際に、政府から干渉を受けることもありません。

・しかし、おそらく最も重要な理由は、日本はイスラム国を含め、いかなる国に対しても宣戦布告をしない世界で唯一の国であるということです。なぜならば、日本の領土が侵された際の自己防衛の場合を除いて、いかなる軍事活動も、憲法によってはっきりと禁止されているからです。
・よって、日本の首相は「テロと戦う為」に2億ドルを拠出することを表明しましたが、決してイスラム国に対する軍事的行為を支援するものではありません。その2億ドルの支援金は、長期の紛争によって住む所を失ったシリアとイラクの難民を支援するためのものだと、すでに計画されていました。日本社会そして日本のメディアも、今では、支援金を言い表すのに、首相は「テロとの戦い」という言葉を使うべきではなかったと認識しています。なぜなら、その支援金はテロとの戦いの為ではなかったし、そのような目的の為には支援金を使えないからです。

一方で、我々イスラミックセンタージャパンは、イスラム国に対して警告します。日本人2人の人質を殺すことで、日本人のイスラムに対するイメージ、そして日本に住んでいるイスラム教徒に、とても大きな影響を与えることでしょう。このような影響に対して、我々は全能のアッラーの前で、イスラム国が責任を負うべきだと主張します。なぜなら、日本人の人質を殺すことについて、いかなる弁解の余地もなく、正当性もないからです。

人質の殺害は、コーランの教えにも反します。アッラーが、コーランのAl-Mumtahana(試問される女)章8節で述べられています。

「アッラーは、宗教上のことであなたがたに戦いを仕掛けたり、またあなたがたを家から追放しなかった者たちに親切を尽くし、公正に待遇することを禁じられない。本当にアッラーは公正な者を御好みになられる。」

従って、我々イスラミックセンタージャパンは、ただちに、そして無条件で人質を解放するように、重ねてイスラム国に要求します。

イスラミックセンタージャパン

 

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世界に逆行ーイスラエルに急接近の安倍日本ーバランスを失った軍事協力の愚かさ。(東京新聞)

2015-01-22 | 社会批評

  過激な暴力集団である「イスラム国」の行動には一つの利もありませんが、彼らのような過激派が存在する現実とその理由を無視して、超タカ派のイスラエル首相と親密な関係をつくる安倍グループ(現日本政府)の不用意な言動と愚かな戦略には、言葉を失います。昨日のBlogに記しましたが、首相は、おかしな想念(強国日本)に憑りつかれているために、日本の国民益を元から無くします。

以下は、正鵠を射る「東京新聞」の解説です。

 


 

 

 

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安倍首相の過激な外交は、不幸を生む。反イスラム国のアラビア人までも敵に回す愚かさ。

2015-01-21 | 社会批評
 
  (ガザ地区への無差別爆撃を行うイスラエル軍)
 
 安倍首相は。自著『美しい国へ』で、レーガンとサッチャーを称揚し、「力=軍事力の行使を決して恐れてはならない」とするロバート・ケーガン(ネオコン)の主張を正しいものとして紹介しています。「悪の帝国ソビエト」を倒したのは、レーガンの軍事力拡大戦略であった、と結論づけています(116ページ~118ページ)。

 彼のこの基本思想=姿勢は、今回の中東訪問でもハッキリとしています。
まず1年半前(2013年7月)に軍事クーデターにより民主派を倒したエジプトを訪れ、次に、イスラエルの超タカ派・ネタニエフ首相と会談し、さらにはユダヤ教の象徴であるキッパ(男性の帽子のようなもの)を被って親密さをアピール。

 従来の日本外交(アラブへの配慮)とは全く異なる一方的なメッセージを世界に発信したのです。自民党が注意深く日本の独自性を守ってきた外交を、「守旧的」と判断する過激派である安倍グループの特異性が分かりよく示されました。

 彼らのような短絡的思考と行動=一方に偏した極端な外交は、損と害ばかりで、得も徳もありません。

 大多数のイスラム教徒は、暴力国家の「イスラム国」を支持していませんが、その穏健なイスラム教の人々をも「敵」にしてしまう安倍首相の言動は、あまりに愚かです。強国ー強権に憧れる首相の想念が日本を不幸に陥れます。わざわざ「テロの対象国」に名乗り出てどうする、呆れたものです。


追記、続きのglogもご覧ください(東京新聞)


武田康弘

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「安倍首相の愚かな行為で、日本はテロ対象国に」 泥さん(元防衛ミサイル部隊)の予言が早くも的中!

2015-01-20 | 社会批評

泥憲和さん(元自衛官・防衛ミサイル部隊)の悪い予想があまりに早く的中してしまいました。

以下は、泥さんのFacebookです。

驚くべき慧眼です。

【日本はアラブムスリムの敵になった】     安倍がイスラエルと手を組んでテロと戦う宣言した。   それは、パレスチナに対するイスラエルの国家テロに目をつむって。   安倍は、パレスチナ自治政府に対して、国際司法裁判所に提訴するのは不穏当だからやめよという。   民家を空爆するという国際法違反のイスラエルの行為を認め、公明正大な裁判という合法的手段を不穏当だというのだ。   ユダヤ教のキッパをかぶってイスラエルに親近感を示す安倍。   これら一連の馬鹿な行為で、日本はアラブのイスラム教徒を完全に敵に回した。     安倍はテロとの戦いに参画する姿勢を見せたつもりなのだろうか。   米国のユダヤロビーやネオコンに媚を売ったのだろうか。   なんということをしでかしたのだ。   平和国家日本のブランドはもう通用しない。   日本はこれで一人前にテロの対象国となった。   本当になんということをしてくれたのだろう。   こんな危険な男は一日も早く放逐しなければ。

【日本はアラブムスリムの敵になった】

 安倍がイスラエルと手を組んでテロと戦う宣言した。
 それは、パレスチナに対するイスラエルの国家テロに目をつむって。
 安倍は、パレスチナ自治政府に対して、国際司法裁判所に提訴するのは不穏当だからやめよという。...
 民家を空爆するという国際法違反のイスラエルの行為を認め、公明正大な裁判という合法的手段を不穏当だというのだ。
 ユダヤ教のキッパをかぶってイスラエルに親近感を示す安倍。
 これら一連の馬鹿な行為で、日本はアラブのイスラム教徒を完全に敵に回した。

 安倍はテロとの戦いに参画する姿勢を見せたつもりなのだろうか。
 米国のユダヤロビーやネオコンに媚を売ったのだろうか。
 なんということをしでかしたのだ。
 平和国家日本のブランドはもう通用しない。
 日本はこれで一人前にテロの対象国となった。
 本当になんということをしてくれたのだろう。
 こんな危険な男は一日も早く放逐しなければ。

                 泥 憲和



★いま、安倍政権の思想と行動について最も優れた分析を行い、同時に日本がとるべき方策を示しているのは、間違いなく泥憲和さんの著作 「安倍首相から日本を取り戻せ!」です。

☆すでに18万件の「いいね!」を頂いた泥さんの有名な「集団的自衛権反対」の街頭演説も合わせて見てください。昨年の段階で、今日の事態を予言しています。

 

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赤い輪ー「女の平和」が国会包囲!!感動です。東京新聞一面トップ

2015-01-18 | 社会批評

 

安倍政権ノー、平和を!赤い輪   です。

戦争準備に着々と、の安倍自民党は、底知れぬ【公共悪】というほかありません。

戦争という名の大量殺人と大量破壊をやりたい国家権力者は、ふつうの多くの人々の【敵】です。

わたしは、彼らのような戦争肯定論者=国家主義者は、日本から出て行ってほしい、と心底願います。

すでに1950年代後半には、政府と自衛隊制服組は、核武装を検討していたことが今朝の新聞に報じられています。安倍晋三が敬愛するという祖父の岸信介(当時首相)は、「自衛のためなら核武装を否定しない」と国会答弁していますが、国家の威信などというアナクロ観念を振り回し、懲りない権力者の犠牲にされるのは、一般の国民です。

なんという悪か!!いつまでも続く、許しがたい政府の所業です。


武田康弘(元「参議院行政監視委員会調査室」客員調査員・哲学講師)

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 小澤征爾 『ボクの音楽武者修行』 から核心部分が削除。誰が?何の意図で?

2015-01-15 | 学芸



音楽の友社版1962年      新潮文庫版1980年

 

 わたしは、ソクラテス教室(白樺教育館)の旧称「我孫子児童教室」で、1976年から数年間にわたり若き小澤征爾が書いた「ボクの音楽武者修行」を、小学6年生の授業の一部としての「読書会」で使っていました。ずいぶん昔の話です。

  それは、《音楽の友社》から出ていた本で、飛び入りでブザンソンの指揮者コンクールを受けて優勝した前後のエピソードを記した青春物語です。師の斎藤秀雄からマンツーマンで音楽原理と指揮法を教えられた小澤の快進撃は実に面白く、こどもたちに夢と勇気を与えます。まだ世界的には何者でもなかった若干26才の小澤の語りは、覇気に富み心躍るもの。

  若き音楽家が書いた大変珍しい本書は、版を重ね、1962年初版から18年後の1980年には《新潮文庫》の一冊に加えられ、今もなお読み継がれていますが、この時、わたしは、ある重要な箇所が削除されているのを見て、ひどくガッカリしてしました。その時以来、本書は教材に使っていません。

 

 音楽の友社版では、以下のように書かれています。

≪カラヤンの弟子になる の小見出しの 151ページから152ページ≫

「 レッスンになると、カラヤンは指揮台の真下の椅子に腰かけて、ぼくらが指揮しているのを、じろっと睨むように見ている。ぼくは睨まれると、カラヤンの音楽そのものを強要されるような気がした。そこで考えた。こんなことをしているとカラヤンの亜流になってしまう。カラヤンなにくそと思って、ぼく流の音楽を作らなければいけないと固く心に誓った。
  しかし一方、カラヤンは教えることに非常に才能があった。・・・・・・」

  新潮社による文庫本は、本文は全体としては同じなのですが(音楽の友社版そのままの文庫化)、驚くことに上記の青字の部分(本では3行分)が削除されているのです(165ページから166ページ)。
 若き血潮ほとばしる小澤のこの決意の言葉=が抜け落ちた文章を通読すると、当時、楽団の帝王として大きな政治力をもっていたカラヤンへの賛美だけとなり、平板で面白味がないだけでなく、小澤の見方と決意=【魂】が消されて、全体はまるで別物の印象となります。

  さらに、ここで使われている写真の説明文も変更され、
「カラヤンの指揮でベルリン音楽祭の幕は切っておとされた」という音楽の友社版の事実説明は、
新潮文庫版では、「カラヤンの人気はヨーロッパ全体でもすばらしい。」と賛美の文章に変えられています。

 

「あとがき」の江戸京子さんとのことを書いた6行の削除は、音楽内容とは関係のないプライベートの話ですので許せますが(これも本来は削除すべきでない)、この変更は、なにかあまりに政治的な臭いがして興ざめです。

 小澤征爾さん、今からでも、当該箇所を元に戻されてはどうでしょうか?
もう、三十数年も前のことですが、インターネット時代になり発信が可能となりましたので、長いこと胸につかえていたことを書きました。


武田康弘 

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イブラギモヴァのバッハ無伴奏、まるで肉声と化したヴァイオリン ーー主観性の豊穣に聴き惚れるのみ。

2015-01-13 | 芸術

ずいぶん多くの無伴奏を聴いてきましたが、これには驚きました。
(バッハ作曲 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ)

20世紀の「客観という神話」から完全に解き放たれた「主観性の世界の豊穣」にただ聴き惚れて・・・・

実に多様で豊かな感情の表出、
愛に溢れる語りは、女性性そのもの。
観念的言辞とは無縁な身体の奥から湧出するイマージュ、微妙で繊細な皮膚感覚、まるで肉声と化したヴィオリンの音色。


21世紀は主観性の時代になるとわたしは見ますが、その一象徴となるようなバッハを超えたバッハで、なよやかな魅力に引き込まれてしまいます。
いよいよ命の始源=女性原理が、争いと覇権の男性原理を超える日が来るのかーそんなことまでも想わせるまったく新しいこのバッハの無伴奏全曲は、まだ20歳代前半(2008年録音時)のロシアの妖精・イブラギモヴァによって奏されたものです。

(わたしは、イブラギモヴァを知りませんでしたが、fbの友人・小林道子さん(コンサートホールの設計者)が昨年暮れのイブラギモヴァの独奏会でこの曲を聴き感激されていましたので、CDを購入しました。)


※20世紀のシェリングの名盤ー男性的な気高い抒情の美しさが色あせるわけではありませんが。



武田康弘

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祝 成人の日 ほんものの理性=良心をもつ勇気ある人間に!

2015-01-12 | 教育

 
「お国のために」 (皇室を敬え)という合い言葉で一人ひとりの自由が奪われた戦前の日本に戻さないためには、間違ったことは「間違いだ」と言う良心が何より大切です。

まず親や教師自身が、社会問題の本質をつかみ、しっかり主張するという大人=社会人としての手本を示すことが求められます。

新成人の方たちには、主権者としての意識をしっかりもち、理性的に考えて発言する力をつける努力を望みます。


昨日のblogにあるような違憲政治を批判できるほんものの理性をもった青年を育成しなければ、日本の未来は拓けません。

小ずるい・小賢しい・意気地なしの人間では、一生不幸です。

これを読んでいる新成人のみなさん、堂々と生きる誇り高き人の仲間になってください。



武田康弘

 

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イジメの常習犯=自民党政府=道徳なき人々の群れ。 「東京新聞」特報部

2015-01-11 | 社会批評

民主政治とは、主権者の「一般意思」に基づく政治であり、政党や各種団体の意志に基づいてはならないーこれは、私たちの社会の基本原則です。

この原則を踏まえず、自分たちに反対する地方や人々に酷いイジメを行い、従がえばお金(われわれ主権者が納めた税金)を配る。

このあまりにもイヤラシく愚かな「違憲行為」を続けてきたのが自民党政府であることは、政治に興味を持つ方ならみな知っている事実です。

 

沖縄に対する露骨なイジメがまたはじまりましたが、その実体が昨日の「東京新聞」ーこちら特報部に紹介されていますので、以下にお載せします。

このような非道徳を平然と行う人々が、こどもたちに「道徳教育」を行うと言います。夜郎自大もいいところです。

道徳を学び身につけるべきは、安倍首相以下、自民党政府の人々であることは論をまちません。


武田康弘 (元「参議院行政監視委員会調査室」客員調査員・哲学講師)

 

 

 

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日銀の発表・NHKニュース、目くらまし数字。ひどい話。

2015-01-09 | 社会批評

昨晩19時のNHKニュースで「日銀」の景気に関するアンケート結果を伝えていましたが、景気が悪くなったと感じる人と、よくなったと感じる人の差が47、2パーセントという数字だけを言い、悪くなったと感じる人とよくなったと感じる人の数字は無し。

なんだか分からない言い方で、見ていた人の多くは意味不明だったと思います。

悪くなったと感じる人をXパーセント、よくなったと感じる人をパーセントとすると、簡単な連立方程式で、X−Y=47.2      X+Y=100   で、悪くなったと感じる人が147.2÷2=73、6パーセントで、よくなったと感じる人は、わずか26.4パーセントしかいないとなります。

もとの数字が一切言われませんでしたので、もしも、どちらでもないと答えた人が20パーセントいるとすれば、 X−Y=47.2     X+Y=80  となりますから、悪くなったと感じる人は、127.2÷2=63.6   で、よくなったと感じる人は、16.4パーセントとなります。


驚くような景気悪化の実感という結果ですが、

目くらましのようなアンケート結果発表で、日銀の不公正な姿勢が明白です。わずかな仕事で年収三千数百万の黒田総裁、他の役員も三千万近くを貰い悠遊天国で暮らす彼らの仕事がこれです。誰も実感できない数字の発表しかしない!(呆・憤)。


武田康弘

 


 

 

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