ringoのつぶやき

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WSJ-マカオのカジノオーナーの仏ブドウ畑取得、地元は強く反発

2012年08月29日 21時33分01秒 | 社会経済

(ウォール・ストリート・ジャーナル)マカオのカジノ運営会社、澳門博彩控股(SJMホールディングス)(0880
.HK)の呉志誠執行董事(最高執行責任者、COO)は現在、海外の地で試練を迎えている。フランス中部ブルゴーニ
ュ地方のブドウ畑を取得したことによるフランス人の反発を何とか抑えようと努めている。大中華圏出身でブル
ゴーニュ地方のワイン畑を取得したのは同氏が初めて。

フランスの地元紙から「ル・シノワ(中国人)」と呼ばれる呉氏(60)は、マカオのカジノ業界では最も影響力
のある人物の1人。中国の元植民地マカオでカジノやホテルなど複数の施設を経営する香港の大富豪、スタンレー
・ホー氏が設立したSJMでCOOを務める。

呉氏がシャトー・ド・ジュブレ・シャンベルタンを購入したと前週、報じられると、地元ワイン生産者や政治家
が強く反発した。自ら選別し800万ユーロで購入したのは、廃虚となった古い城館と2.3ヘクタールの同土地。反
対者らは、フランスの文化遺産を破壊する恐れがあるとともに、これまで慎重に価格が決定されていた長年の土
地取引システムを混乱させる動きだと非難した。ブルゴーニュ地方は小規模ワイン畑で、ほとんど所有主が変わ
らないことで知られている。

マカオと香港に住みポルトガル市民権を持つ呉氏は取材を避けることが多いが、今回の強い反発には声明を出し
て対応した。その中で、土地取得計画を説明し、地元でワインを生産するエリック・ルソー氏を生産管理責任者
に、歴史建造物の復元を専門とする建築家、クリスチャン・ラポルト氏を城館の復元監督に採用したことを認め
た。

声明で「この美しい土地に新たな輝きをもたらすことがわれわれの最終目標だ」とし、「新しいブルゴーニュの
仲間たちが私のワインへの情熱を理解してくれる日がいつか来るはずだ」と述べた。ジュブレ・シャンベルタン
地域のワインはワイン収集家の間で有名だが、取引対象となったこの土地から生産されたワインはフランスの最
高級格付けは得ていない。

中国人によるワインの関心はここ数年で大幅に高まり、本土の投資家はすでに複数のワイン畑に飛びついている
。ただ取得する土地の多くは、フランス最大のワイン生産地域、ボルドーが主だった。ブルゴーニュ地方は生産
面積が小さく小規模の生産で、ヘクタール1桁台の小区画を子孫に代々受け継ぐことが多い。中国人ワイン収集家
によるブルゴーニュ地方への関心が最近高まっている背景には、ボルドー産ワインの価格が下落していることも
ある。

同シャトーを500万ユーロで取得しようと努めたグループリーダーのワイン生産者、ジャンミシェル・ギヨン氏
はこの取引に断固として反対だとし、政府に介入を求めた。

ギヨン氏は、外国資本の波が押し寄せればワイン畑の急騰につながりかねないと懸念し、さらにこれで譲渡税が
上がり、土地を子孫に受け継ぎたい同氏のようなオーナーにとって状況が一段と厳しくなると不安視している。
譲渡税はワイン畑1ヘクタールの該当年の平均価格に基づき算出される。

ギヨン氏は「われわれの文化遺産、そして生き方そのものを守り抜く必要がある」と述べた。
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