年の終わりに

2011-12-31 00:00:05 | しょうぎ
年末もついに押し詰まり、大晦日になってしまう。数日前に年賀状作成のため、今年の正月の年賀状を整理していると、詰パラの先生から、休眠させていたある作品の投稿を促す賀状があって、その通り投稿して、掲載され、その後、自分の別作品と似ていると自作盗作疑惑になったことなど思いだしてしまう。投稿後1年経つと落選と考えて、手直ししたりブログに掲載したりしているのだが、そのあたりのタイムラグの把握は、なかなか解消できないままだ。

詰パラの件では、12月号の短編コンクールに名前が載ってなくて、残念!と一瞬思ったのだが、9手詰特集だったのに、11手詰を送ったことに気付く。

指将棋の方は、職団戦では、新チームで出場。Fクラスからの出発。数十年前を思い出す。新しい定跡も覚えなければと思いながらも、定跡の進化の速度についていけない。

こども用の将棋教室をささやかに開いているが、1クラスが2クラスに増殖。問題は、気力と体力ということになっている。

ともかく指将棋がこれ以上強くなるとは考えられないので、詰将棋の新手筋でも考えなければならないかな、と思っている。追求する方向が『快』であったのだが、『難』という要素も重要なのかなと思いながら、『快』と『難』の間を行ったり来たりしてみようかと思っている。


今週の問題。



年末年始なので、サッと解ける問題。一目で解けるか二目で解けるか。大晦日のテレビ観賞の邪魔にならないように配慮。コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。

というか、テレビを見ないで、近くの寺院で、日本の歴史に残る1年を思い、心の中に今年の漢字と来年の漢字を書いてみたらどうだろうか。私の場合、2011年は『難』で2012年は『快』にしたいのだが、うっかり人生のクモの糸に絡まって、『甎』『燹』なんていうことになってしまうのかもしれない。

もっとも、清水寺の夜の帝王が書き上げた今年の漢字『絆』だって、元は家畜を繋ぐひものことだったのだから、もっと軽い気持ちで、『花』とか『愛』とか思っておけばいいのかもしれない。

第九を振る西本智実の先には

2011-12-30 00:00:21 | 音楽(クラシック音楽他)
女性指揮者、西本智実さんについては、このブログでも何度か触れたことがあるが、テレビやDVDで観た限りであり、生演奏に接するのは初めてになる。

TOKYO FM 夢の第九コンサート2011と冠して、12月29日に東京国際フォーラムに登場する。なんと今月13回目のお仕事だ。まだ31日にも金沢の音楽堂に出没するようだ。日本で一番忙しい指揮者じゃないだろうか。

ということは、・・・

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衣装である燕尾服の用意が大変だ。さらに四十肩の注意が必要だ。


さて、年末のクラシックと言えば、ベートーベン第九交響曲「合唱付き」というのは、まさに定番なのだが、東日本大震災の年の最後にあたり、何か身構えて考えてみても、今一つふさわしい楽曲も思いつかないのだろうか。レクイエムというのは個人を追悼するもので、さらに悲しみを倍加しそうであるし、まさか「運命」というわけにもいかない。

しかし、歓喜の唱というのもしっくりこないが、しょせん音楽の限界ということかもしれない。

で、会場だが東京国際フォーラムのホールA。5012席もある。ちなみに評判の悪いNHKホールは3677席。東京文化会館2318席。オーチャードホール2150席。サントリーホール2006席。

なお、参考までに屋根のない競技場まで含めると、1位が日産スタジアム72,327席。2位が埼玉スタジアム63,700席。3位が国立競技場で60,057席。4位神戸ユニバ60,000席となる。

出かける前に、終了時刻を推定するために、1951年収録のフルトヴェングラー版のCDを皿に乗せてみると、74分ということだったが、そういえば初期のCDの録音時間が74分になったのは、この第九の演奏時間に合わせたからという説を思い出す。真偽は不明だが。

ところが、ところが、ところが、

この観客5000人の演奏会だが、会場に行って事情がわかったのだが、聴くだけの観客は1000人だけで、残りの4000人は合唱に参加するということになっていた。何カ月も前から練習会を繰り返していたらしい。要するに市民マラソン方式だ。

つまり、「合唱」ではなく「大合唱」。いや「超大合唱」、いや「超巨大合唱」。「超巨大」というコトバは嫌なことを思い出すから、この話は、もうやめる。


そして、彼女の指揮を観ていて感じたのだが、「カラヤン」を目指しているのだろうと思うわけだ。ビジュアル系指揮者の先駆者である。カラヤンは、あくまでも背筋ピーンで、ヘアスタイルも、ポマードの固め方によって乱れ方を計算していたそうだ。ステージ上は感情を押し殺していつも不思議な自信と冷静とを漂わせていた。

ところで、最近、もう一人の女性指揮者が活躍をはじめている。「三ツ橋敬子」さんといって、西本智実さんより10歳若い31歳。こちらは小澤征爾や小林研一郎に師事していた関係もあり、全身柔軟体操型指揮を演じる。静の西本、動の三ツ橋ということだろうか。完全に小林研一郎のまねをすると、下品に堕ちるので、そこが注意点だ。

エトロフの恋(島田雅彦著)

2011-12-29 00:00:14 | 書評
『彗星の住人』『美しい魂』と合わせて「無限カノン」の最終第三巻である。前の二作は、第二人称「君」が聞き役になっていたのだが、『エトロフの恋』では「私」が登場する。日米間の往復運動を繰り返す野田家の末裔の一人である。主人公カヲル。

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皇太子妃になった麻川不二子を二人だけの「約束」が遠くつないでいたのだが、その後、オペラ歌手カオルは米国で結婚し、長女、椿文緒が誕生する。しかし、ある時、彼の類まれな声帯はついに破裂する。そして、絶世のプレイボーイに求極の天罰が下る。インポテになったわけだ。

そして、何かから逃れるように逃走をはじめ、日本でホームレス生活をしているところを、旧友に発見され、何か任務めいたものを心に秘め、植物学者を名乗り、エトロフ島に長期潜入することになる。

ただし、時代は2015年あたりである。インターネットメールで旧友との情報交換をするのだが、その先には禁断の皇太子妃の影をわずかに感じる。

そして、50代になったカヲルは、エトロフで霊感母と姉弟に出会い、とりあえず失った二つのもの(美声、絶倫)のうち、一つを取り戻す。

一方、第一巻「彗星の住人」の冒頭で、ピンカートン・ジュニアから四代目に当たる椿文緒が一族の宿命に目覚め、「父親探しの旅」に出るだろうことが予測されている。

書かれることのない無限カノン第四巻では、果たして父娘の再会はあるのだろうか。また、カヲルと不二子の一般的には許されない恋は成就するのだろうか。

なんとなく、モデルとなった日本の皇室でも2015年頃には、大きな異変が起きているのかもしれない、と密かに想念しておく。

美しい魂(島田雅彦著)

2011-12-28 00:00:00 | 書評
「無限カノン」シリーズⅡ。

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第一部「彗星の住人」で、蝶々夫人から始まる野田家の脈絡に頭が慣れた段階で、読み進むスピードがアップしてくる。蝶々夫人とピンカートンとの間に生まれたのが、ピンカートン・ジュニア。日米間でスパイ活動を行いながらもアイデンティティに苦しむ。そのこどもが売れない音楽家の野田蔵人。マッカーサーに一杯食わせる。

蔵人の子供がカヲルだが、両親が亡くなった後は常盤家に養子に入る。大商社の家系である。姉のアンジュと関係してしまうが、本命はアンジュの友人の才媛、麻川不二子。カヲルは国連職員になった不二子を追いかけるため、特殊な声を開発してオペラ歌手になる。

そして、この二人は奇妙な約束を交わしながら、ついたり離れたりしているうちに、不二子は皇太子妃の候補者となってしまうのだが、その間もカヲルはあっちやこっちの女性の間をフラフラしてしまうのだが、要するにカヲルは源氏物語の世界にいるわけだ。

そう、カヲルは薫君ではなく光源氏であり不二子は藤壺の宮ということなのかもしれない。

そして、あれこれの陰謀や画策の末、不二子は皇太子妃となり、その後、20年近くが経過し2015年になって、行方のわからないカヲルをさがすため、カヲルの娘である椿文緒がアンジュを探し出し、長い物語を聞くところに戻り第一部の冒頭に戻るのだが、では第三部はどこから始まるのだろうか。

彗星の住人(島田雅彦著)

2011-12-27 00:00:39 | 書評
島田雅彦の「無限カノンⅠ」。三部作の第一巻である。年末は、この三部作に挑戦である。

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この三部作の本当の主人公はだれなのか、というのが実は微妙だ。なにしろ二人称で書かれている。「君」と呼ばれるのは椿文緒。その父親の野田(常盤)カヲルの物語をカオルの義理の姉で、肉体関係までもったアンジュが語り、「君」が聞く。では、文緒に君と呼びかけるのはだれか。作家自身なのか、全知の神か、あるいはカヲルなのか。

一流作家が渾身の力で書いた作品だけに、文章は濃密で、読み進むスピードは遅々として前に進まない。複雑な家系図を遡って行くと、野田家の先祖は蝶々夫人にたどりつく(実際に蝶々夫人はオペラの中では自殺するが実在の夫人は野田といったらしい)。

そして、島田雅彦はこの3部作を書くにあたって三島由紀夫の『豊饒の海』4部作を意識したらしい。では、なぜ三島が4部作で島田雅彦が3部作なのか。それは、この小説が基本的に男女間の「三角関係」をモチーフとしているからだ。カヲルまたは父親の野田蔵人を中心として、女男女の三角関係、男女男の三角関係が次々にあらわれてくる。

そして、それぞれの場面での若干の心の食い違いが、この小説を前に走らせる原動力になっている。全編を通して主題となるのがカヲルと運命の女性麻川不二子との恋愛なのだが、これがいかにもうまく進まない。

しかし、原節子を思い出させる女優がマッカーサーの愛人になったり、スキャンダラスな書き方が第二巻での大問題につながっていくのだ。

悪夢のタネ

2011-12-26 00:00:13 | 市民A
以前からある種の悪夢を時々見るのだが、それは遅刻の夢なのである。といっても会社に5分遅刻するというようなものではなく、特定の目的で特定の場所に急ぐのだが、途中でしょうもない邪魔が入って、なかなか目的地に到達できない、というようなパターンである。

たとえば、ゴルフでティーショットを打とうとすると、ボールが見当たらなかったり、やっと見つけると、今度は打とうとする番手のクラブが見つからないで、他のメンバーだけ、どんどん前に進んでいって、自分だけ何組も後ろに回されたりするというような夢の構成だ。急に眼が覚めると冷や汗が流れていて、心臓が疲れている。

で、夢ではなく、本当に年末のあいさつ回りで体験した遅刻のこと。

場所は都内のどこかの会社。高層ビルの半分程度を借りている。電車の関係で、ビルの2階から入れるのだが、社員のようにIDカードを持っていないと、なかなかエレベーターホールに入れない(トラブル1)。よく表示を見ていると、来訪者は、一階の受付に行くことになっていた。正面玄関が1階。そして、一階に下りて受付に並び、行き先を言うと、そこの受付じゃない、と言われる(トラブル2)。目的の会社は自社で受付を持っているので、そこに行けと指示される。

そして、やっと受付を済ませると、磁気カードではなく紙カードの入館カードを渡される。なんとなくエレベーターホールに入ろうとするが紙カードではロックがはずれるはずもない(トラブル3)。どうも、オートロックではなく、警備員が立っている入口に行って紙カードを見せれば、エレベータールームに入れることになっていた。そしてやっとエレベーターに乗ったのだが、これが高層階用のエレベーターで目的地の低層階には止まらない(トラブル4)。

またも一階まで下りて、エレベーターに乗り直す。やっと目的地に到着。10分遅刻。

そして、あいさつを済ませた後、再びエレベーターで1階に戻ると、「入館カード回収箱」があったので、入館カードを放り込んだのだが、よくみると、目的の会社のカード回収箱ではなく、ビル全体の回収箱だった(トラブル5)。回収箱は選挙の投票箱のような構造のため、間違えて投入したものは決して戻ってこないので、目的の会社の回収箱に入れることができなくなった。

あわてて、ビルから駆け足で逃げ出すこととなった。

たぶん、来年の初夢は、このパターンになるのだろうと予想している。

セガンティーニ(アルプスの画家)展

2011-12-25 00:00:04 | 美術館・博物館・工芸品
損保ジャパン美術館で開催中のジョヴァンニ・セガンティーニ展(~12/27)。冬の寒さの中でアルプスの景色を見るのは時節違いかなと思ったが、本来、初夏に予定されていたものが東日本大震災の影響で半年遅れとなったそうだ。

セガンティーニが人生の後半(といっても1899年に41歳で病没している)に描いたのはスイスアルプスの自然と人の融合というテーマで、いかにも固いのだが、実は、幼年期はまったく逆の問題児だったそうだ。

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彼は北イタリアの生まれで、幼くして両親と死別し、施設で過ごしているうちに、悪の道に染まる。そして収監されたのが少年院だった。そこで、何の偶然か画才を見出されることになる。ただ、見よう見まねでイタリアンスタイルの赤、こげ茶、金色とか使ったいかにもクラシカルな風景画や肖像画を描いて収入としていた。

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そのうち、屋外に出るようになり、暗い空よりも明るいアルプスの空を求めてスイスに移住する。さらに母性、生、死といった根源的なテーマの象徴主義へ向かっていったということだそうだ。

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なんとなく生い立ちから始まり、41歳でアルプスで亡くなるまで、吉村昭の筆で小説化してもらいたいなあと思ってしまう(もちろん無理)。

腹膜炎で亡くなったそうで、彼の最後の数日を看取った友人の手で肖像画が残っているが、顔色からは生気が失われあきらめの表情になっている。大腸がんだったのだろうか。美しい絵を描いたからといって美しく死ねるわけでもなさそうだ。

どうせ負けるなら早い方が・・

2011-12-24 00:00:02 | しょうぎ
竜王戦6組で妙なことがあったらしい。といっても反則とかではない。対局中の時間切れでもない。どちらかと言うと逆。

早咲アマ対金沢五段戦で、早坂アマが勝ったのだが、問題は勝敗よりも、負けた金沢五段の消費時間のこと。持ち時間5時間のうち、44分だけを使用(うち12分は遅刻による3倍引き)。早指しは結構だが、それは勝っている時だ。

別に反則ではないのだが、落ち着かない。なんとなくファンの存在を忘れているかのようだ。あるいはフリークラスの気易さなのだろうか。

さて、12月10日の出題作の解答。



▲5五金 △同玉 ▲6四角成 △5六玉 ▲4四角まで5手詰。

冒頭に桂捨てでと金を動かす手もあるが、その2手が冗長な感じなのであえて5手詰めにした。

動く将棋盤は、こちら

さて、今週の問題。なんとなく実戦風。



わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ正誤判断。

クリスマス用

2011-12-23 00:00:51 | 市民A
なんでもクリスマスでなくてもいいような気がするが・・

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こういうのは、1月になっても在庫が残っていたら、包装紙を取り替えて売り直すのだろうか。まあ期限切れ食品とは、まったく違うのだからいいのだろう。



と思って、開封すると、中のロール紙にまで印刷されていたので、期限切れで売るわけにはいかないのだろうが、使う方はまったく気にしないだろうということも断言できるわけだ。

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大震災の年なので、イルミネーションは、どこも控えめである。丸ビルの裏の通りも静かに飾られていて、わずかに田舎者が写真撮影を行っている程度であった。

九月が永遠に続けば(沼田まほかる著)

2011-12-22 00:00:46 | 書評
この小説は、ジャンルに分類すればミステリということだろうか。一応、行方不明者がいて、死体が二つ(というか、一つはバラバラになるのだが)。そして、登場人物の数は少ないが、それぞれが奇怪な愛憎関係や血縁関係でつながっていたり、つながっていなかったり。

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ところが、第5回ホラーサスペンス大賞受賞作になっている。全章を漂うのは、暗く陰鬱な人間の奥に潜んだ怪しげな情念である。知らなくてもいい秘密を、勝手に教え込まれたり、実は主人公を含め、碌でもない人間が、もっと碌でもないことをやり続けていることが、あきらかになっていく。

しかし、本当のことをいうと、死ななくてもいい人間が死んでしまい、腹黒な人間が生き残るというのは、シェークスピアではお馴染みの展開で、ロメオとジュリエットがまさにそうだ。

それで、唯一、ナズナという女子学生が、完全なる善人なのだが、最終章ですべての構想が明らかになった段階で、なぜか悪のジグソーパズルが完成したのに、1ピースだけ、余ってしまったような感じになる。詰将棋で最後に持駒が一枚残ったようなもの。

まあ、完全ミステリーは難しいものなのかも。

ところで、作者は1948年生まれらしい。何しろ文壇にデビューしたのが56歳の時で、それまでの経歴は、主婦、僧侶、会社経営ということだそうだ。作者のことを知らずに読んでいたので、やや珍しい著者名で男か女かよくわからなかったのだが、主婦経験ありということなので、女性なのだろうか。

主婦を「経験」と書かれることからすれば、主婦→何らかの理由(含む殺人)で夫と別れる→何らかの反省のため尼僧となる→宗教法人として儲け過ぎて税務署から営業行為とみなされ→会社経営も始める→そろそろ小説を書いた。

ということなのだろうか(ミステリ~~~)。

エルメスの箱の中は・・

2011-12-21 00:00:32 | 市民A
エルメスは「Hermes」であって、その名前の由来はギリシア神話のヘルメス(スペルは同じ)である。英語ではマーキュリー。12神の一人でゼウスの末っ子である。得意分野は、商人、旅人、使者ということだが、ギリシアでは、この3種は類義語だった。

ところが、現代では、ブランド中のブランドといった感である。

オレンジ色の紙袋を持って街を歩くのは、ちょっと危険である。いや、東京だから安全だろうか。暮れのあいさつ回りの途中でいただいてしまう。最近、高額契約をした相手なのだが、ということは賄賂ということだろうか。いや、契約の前にもらったわけじゃないし。

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で、オレンジ袋を持って歩くわけにはいかないので、コインロッカーへ押し込んで、あいさつまわりを続ける。

しかし、あいさつ回り中に、「もしかしたら・・」ということが頭に思い浮かぶ。

もしかしたら、箱の中には、「現ナマ?」

もちろん、外で、箱をあらためるわけにはいかない。帰宅後、厳重に包装された物体を拡げはじめる。中からでてきたのは、・・

箱の裏側もチェックくしたが、(残念ながら)現ナマなしで、ほっとする。

ところで、賄賂って、いくら位がもらってうれしいということなのだろう。たとえば、大した仕事でなくて、50万円といったところだろうか。個人的には、それじゃ少なすぎるねえ。そのあたりが、世代によって違うのだろうか。

枕をならべた1年

2011-12-20 00:00:26 | 市民A
金正日が列車の中で急死した。列車は彼の大好きな居所だったのだから、それなりに幸福な最後だったのかもしれない。

また、心臓発作で突然倒れたということで、死ぬ時にはミサイルを何発か発射しようか、と彼が以前から思いつめていたとしても、その機会は得られなかったわけだ。

ともあれ、ご愁傷さまなのは、何人かいたはずの彼の替え玉。今頃は口封じのため、すでに灰になって海にまかれてしまっているのかもしれない。もっともずっと以前に本人が亡くなっていて、ずっと替え玉が代行していたという説すらある。

ところで、今年亡くなったワルのビッグネームは3人目である。オサマ・ビン・ラディン、カダフィ、金正日。すべて米国が毛嫌いしていた。

これで、来年が良い年にならなかったとしたら、どうかしてるのだが、まず期待もできないのだろう。

さらに年末までには、あと10日以上残っているので、もっと枕が増える可能性もあるだろうが、なかなかこの3人を上回るような大物は見当たらない。

たとえば、D作氏。かなりの症状らしい。

そして、急に思い出したのが16年前の事件で一網打尽となり、13人の死刑執行が言い渡された某殺人団体の最高幹部はどうなるのだろうか。何かその時期が近付いているような気がする。一人ずつなのか全員一緒なのか。

年末とはいえ、12月23日の天皇誕生日に執行するとは思えないのだが、無理に思い出せばA扱戦犯7人の処刑が執行されたのは1948年の12月23日だった。皇太子誕生日に生臭い刑を執行したのは、日本人を精神的に米国に従属させる目的だったとされるのだ。

歯医者に通った時に感じたこと

2011-12-19 00:00:38 | 市民A
先月から今月にかけて、何回か歯科医に通った。10年以上お世話になっている新橋にある歯科医で、毎年、歯の健康チェックをしましょう、とのハガキをいただくのだが、しばらくぶりに思い立って通うことにした。

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そして、前からの担当医によって、いきなりX線撮影を行うことになった。デジタル画像化されたため、放射線量が低くなっている。残念ながら機器メーカーを見逃してしまったのだが、撮影された写真は、撮影室から治療用の椅子に戻る前に既にデータベース化されていて、今回の画像と前回6年前の画像が比較できるようになっている。

そして、6年前に治療した部分が、その後どうなっているのかを見るのだが、結局、変化なしということになった。変化したのは担当医の髪の色が、黒からゴマ塩になったことだけ。思うに、医療機器というのも、オリンパスみたいに潰れそうになった会社の製品を使っているとアフターサービスの点では大変まずいことになる。ずっと、同一メーカー品を使うことによって科学的に病状を発見することができる。

そして、歯石取りを行うことになったが、あれって痛いというか血まみれという感じなのだが、まあ仕方がない。

ところが、いつも血まみれのドラキュラみたいなことになるのだが、ほとんど出血しない。どうも超音波型の機器で、歯石を粉砕するようだ。前回、取りきれなかった左上第四歯の部分もツルツルになっている。口をすすいで終わりである。


ところで、この歯科医だが、この一帯にほぼ同名の歯科医が3医院が開業している。どうして同じ名前の医師がここに集まっているのか?以前も不思議になって軽く調べたが不明だった。もっと本格的に調べようかな、と思いながら、どうでもいいようなことを調べる気になるのかどうか、ちょっと不明。

足軽でも5DK!

2011-12-18 00:00:39 | 美術館・博物館・工芸品
金沢の話題の最後になるのが、加賀藩の武士のこと。といっても、武士道関係の話ではなく住居のこと。

金沢城と金沢駅の間を歩いて行くと、街並みが整備されている。武家屋敷群である。藩の要職の家系が住む、まさに高級住宅地がある。いくつかの名家は、そのまま公開されていて、観光客が次々に入館している。

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で、問題は、その高給武家屋敷街を通り過ぎて、民家の建ち並ぶ住宅街に入る接点のようなところに、ガイドブックに小さく記載されたスポットがある。

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「足軽資料館」

なにせ、足軽である。武士の最下層である。足軽というのは、戦争でいえば歩兵なので、馬を所有してはいけないわけだ。だいたいが、戦争の始まりの時に、槍を持たされて、敵陣に突入を図って、最初の犠牲者になる役目だ。

歴史の本によれば、足軽は長屋に住んでいるはずなのだが・・・足軽でなくても、幕末史の主役になった薩摩藩の下級武士たちは長屋住まいだった。

さすが、日本最大の加賀藩の足軽は違ったわけだ。

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堂々の5DKである。もちろん床の間付き。一部屋も3畳、なんていうケチはない。

さらに、広くはないものの、庭付きである。植木付き。日当たり良好。

平屋なのは、さすがに足軽だから許されなかったのだろう。かえって上級武士になって馬の世話なんかするより気が楽だったのだろう。

たぶん、豊か過ぎたことが、幕末の時代に「日本の危機」に気付くことなく眠っていたこの藩の問題点だったのかもしれない、と思うのである。

負け越し名人への挑戦者は

2011-12-17 00:00:43 | しょうぎ
羽生前名人がタイトルを失った頃書いたブログで、来年2月1日のA級順位戦第8回戦、羽生×谷川戦は、降級者決定戦になるかもしれない、などと失礼なことを書いたら、その二人がリーグ戦の1位と2位を走っている。特に谷川九段は、先行失速パターンを毎年繰り返していたのだが、5勝1敗とすでに来シーズンの残留を決定している。

といっても、他棋戦と合わせた23年度の通算成績は10勝11敗と必ずしも好調ではない。羽生さんの方は、相変わらずの強さで32勝18敗。さらに渡辺竜王が30勝8敗とこちらも鬼のような成績である。

しかし、今年のA級棋士の成績表をみると、意外にみなさん苦戦中ということが見えてきた。

高橋九段(8勝10敗)、郷田九段(17勝10敗)、三浦八段(17勝17敗)、丸山九段(18勝18敗)、久保八段(14勝13敗)、佐藤九段(15勝14敗)、屋敷九段(14勝11敗)。

郷田九段を除けば、ほぼ5割ちょっきりである。

ところが、もっと驚くのが、森内名人。10勝17敗。

負け越し名人と対決するのはやはり今年不調のA級棋士を代表して、「負け越し棋士」ということになるのだろうか。となれば、挑戦者はT九段かな?

さて、12月3日出題作の解答。

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▲4三桂 △3二玉 ▲2一角 △3三玉 ▲3二飛 △4三玉 ▲4二角成 △同玉 ▲4三銀 △5三玉 ▲5四銀成 △4二玉 ▲4三玉 △3一玉 ▲3二成銀まで15手詰

実は、原図には玉型1一歩がなかったため、余詰があった。
 余詰手順:▲4二銀 △同歩 ▲4三桂 △3二玉 ▲2一角 △3三玉 ▲3一飛 △2二玉 ▲3二飛成 △1三玉 ▲1二竜まで13手詰
 
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