混乱の一年と混迷の4年のはじまり

2009-08-31 00:00:59 | 市民A
選挙が終わり、次の注目点。

1.小沢氏の処遇 →小沢党に向かうのか、追い払うのか。西松は?
2.政権の組み方 →「1」に関係する。
3.閣僚の顔ぶれ →「社民党」「国民新党」の入閣は?

もう少し後で、今、役人たちが棚上げ処理待ちしている重要案件多数の方向性を決めなければならなくなるだろう。そこから右往左往がはじまるだろうか。

実際には、米国でも欧州でも政権交代はしょっちゅう起きているが、それで何か重大な国民のアイデンティティが変わったことなどないのだから、たいしたことにはならないのだろう。

例えば、現在の米国で問題になっている国民健康保険の問題でも、日本では本人が1割から3割負担するということで、そのあたりが国民的コンセンサスになっている。米国も、いきなりスウェーデンと比較するなどという勘違いの元に議論しているが、日本でも、国民負担「ゼロ」みたいなことを考える人はほとんどいないだろう。

まあ、そういうバランス感覚に富み過ぎているのが日本人なのだろうが、結局、あれこれやっているうちに、出生率でも少し上がれば、それが最大の功績だったということになるのかもしれない。

ほんの少しだが、北方領土交渉には期待している。


ところで、投票会場の小学校で、トラブっていた。市から転出間もない人が、転居先に届いた入場券で投票しようとしたら、「コンピューター上、選挙権がない」と言われたようだ。それなら入場券が届かないはずだからおかしな話だ。

係りの人があちこちに電話をかけ、「ある」とか「ない」とか大忙しだ。

騒ぎを覗きにいったら、だいたいわかった。

同時に行われる市長選挙用のマニュアルを見ているわけだ。

市長選挙の投票権はなし、衆議院儀員選挙と最高裁国民審査の投票権はあり、である。

よく、係員のミスで一票が無駄になるケースが報じられるが、投票前に無駄になるケースもありそうだ。(表沙汰にはならないわけだ)

日めくり詰め将棋カレンダー2010に当選

2009-08-30 00:00:49 | しょうぎ
lpgahimekuri毎年のことだが、すっかり忘れてしまった頃、LPSA(日本女子プロ将棋協会)から、「2010年の日めくりカレンダー用の詰将棋に当選」と、郵便が届いた。3年連続。去年は1問だったが、今年は2問。三手詰と五手詰。そういう短いのは、作るのが難しい。例えば、七手詰だと、並みの作品なら、好手2つ。3つあれば難解作である。ところが五手詰めでも、好手一つではさまにならず、二つは必要。それなら七手詰めと変わらない。

さらに盤面が狭くなりがちだから同一作の危険もある。三手詰だとさらに厳しい。

応募者は300名近くということなので、一人で二作当選というのは、まあ、“申し訳ない”と言わなくていい数字なのだろうか。65人が二作で235人が一作ということかな。

レターは少し凝っていて、宛先の氏名が書かれていて、入賞作が中央にプリントされている。さらに封筒の中には賞品の図面用紙が同封され、宛名シールが貼られている。こういう作業は、レターと封筒の組み合わせを間違えやすく、他人のところに送られたりしやすい。

封筒の糊付けをした後に、急に不安になるものだ。「民主党」と書いて、投票箱に入れた後で、急に不安になるようなものだろうか。

(当選した作品は、カレンダー登場日の前には公開しない。)

さて、賞品の図面用紙だが、実は結構使っている。ちょっとした詰将棋のアイディアとか思いつくと、メモを取るわけだ。もちろん詰将棋は、そんな簡単には完成しないが、重要なのは、最初のアイディア。今までは日本将棋連盟が出している図面を使っていたのだが、そろそろ在庫がなくなってきたところだった。LPSA製は、メモを記入する場所がある。

図面の話のついでに、棋譜用紙だが、以前、将棋連盟で買ったのが、1枚に120手書けるものだった。1年少し前に、ある友人から棋譜用紙を1冊ほしいと言われたので、将棋連盟の売店に買いに行ったのである。

知っている人も多いと思うが、この棋譜用紙だが、プロは十年以上前から、1枚150手用を使っている。120手だと1枚に入りきらないことが多いからだ。

だから、120手用と150手用と二種類があるわけだ。

その友人は、棋風が「受けまくり」型だったので、たいてい120手では終わっていなかったわけ。ということで、連盟売店で、

「150手用の棋譜用紙を下さい」と言ったところ、
「ありません。」と一言である。

「いつもの対局の時に使っているの、売ってるでしょう。」とやんわり言うと、
「プロ用とアマ用と違うのです。」というわけだ。

「困ったなあ・・120手のは持っているのですけど、150手以上の詰将棋作るので・・」

まあ、結局、あれこれ粘ったものの、買えなかったわけだ。

どうせ、大量に120手用が余っているので、アマチュアにはそれを優先的に売ろうという「不良在庫の先入れ先出し」方式なのだろうが、要らないものは要らない。

残念なことに、私に依頼した友人は、生涯一度も棋譜用紙を見ることなく、10か月前に他界してしまったのだ。

cdさて、8月15日出題分の解答

▲3三銀打 △5三玉 ▲5二桂成 △同玉 ▲5三歩 △同玉 ▲5四歩 △同玉 ▲4六桂 △5三玉 ▲5四歩 △5二玉 ▲4三銀成 △同玉 ▲6三竜まで15手詰

まず、▲3三に銀を打って、拠点をつくる。その後、歩の連打という方針だが、少し単純な筋である。最後は人為的に合駒無効局面をつくる。

と書けば、簡単なのだが、公開寸前に、あわただしく問題の差し替えが必要だった。

まず、盤面に4一の歩がなかったのだが、変化同手数になることに気付く。さらに、攻め方に5三歩を配置して、▲5二歩成以下の紛れ手順の誘惑を作ってみたのだが、実に、それでも詰んでしまう(余詰)。なかなかうまくいかないものだ)。

動く将棋盤は、こちら

090829今週の問題は、小技、中技を攻守両方が繰り出すという、いつものようにダラダラとした展開である。

序盤の変化に合駒選択。本筋にも簡単な合駒選択。まあ、投票箱が閉まる時間まで考え込まないように、先に投票に行ってから取り掛かったほうがいいかもしれない。

「金」・「金」・「?」

2009-08-29 00:00:04 | スポーツ
fukmiロッテルダムで開かれている世界柔道で、26日には、女子48キロ級で福見友子選手が金メダルを獲得。さらに27日には女子52キロ級で中村美里選手が金メダルを獲得。

柔道は、小学性の時に、友人が通う柔道教室に行って、思い切り「巴投げ」を食らい急所を打つ。さらに中学の授業で乱取り(フリーファイト)をしている時に、またしても巴投げを食らって急所を強打。以後、柔道をするのが嫌いになり、急所の調子も乱調気味。

だから、女だったら柔道をしていたかもしれない。

というわけで、テレビでしか試合を観ていなかったのだが、昨年末に加納治五郎杯のただ券をもらった都合で、世界のトップレベルの選手の試合をみて、いささか感動した。

日本では、かなりマイナースポーツになった反面、観客も全国の柔道教室の生徒や大学の柔道部の学生など。つまり、かなり観客席のレベルが高く、アリーナの選手とのシンクロ度が高いわけだ。応援や掛け声なども、非常にツボに入ったところで盛り上がる。運悪く、大技で投げ飛ばされると、畳に落ちる瞬間に、会場中から、「イッポ~ン」と響き渡って、背中の痛みが倍加する。

その妙にマニアックに盛り上がる会場で、登場するだけで騒然と盛り上がる超人気選手が3人いた。

福見友子さん。

中村美里さん。

穴井隆将さん。

nakamura試合中、名前を連呼する応援が絶え間なく続くわけだ。「いけいけフクミ」とか「ゴーゴーナカムラ」とかだ。中村選手が判定で負けた時は、悲劇のオペラ会場みたいに、絶望のため息が流れた。

ところで、この3人に共通するのが、組んだときの姿勢である。本当に基本どおりに背骨が直立している。だから、両腕は真横に伸びるわけで、非常に美しい組み方である。

まあ、日本にも世界にも、メダル狙いで、「勝てばいい」という基本方針で、木から降りてきた最初の人類みたいに背中を丸めて、足にタックルしようと狙ったり、寝技になると押さえ込むのではなく、首を絞めたり間接をはずそうとしたりする柔道が幅を効かしているわけだ。

というわけで、48キロの五輪代表選考で、長期的視点に立つ「柔道の覇道」より、短期的視点の「メダル獲得による協会幹部の責任逃れ」の犠牲になった福見さんの金メダル。

優勝後、「最初で最後のチャンスと思って、・・・」と、谷が休養中の時しか代表になれないことに、思い切りインネンを張っていたのだが、頭の固い人たちには通じたのだろうか。

anaiそして、大会最終日の30日に登場する男子100キロ級の穴井選手。くじ運が悪く、決勝にたどり着くためには、次々に強豪を倒さなければならないのだが、そうなると正統派は辛い。

30日は選挙の日。開票速報と世界柔道と同時進行になるのだろうが、彼が金メダルを取る確率と、わが地元の自民党候補者が当選する確率は、ほぼ同じなのかもしれない。

アルゲリッチのラフP3

2009-08-28 00:00:00 | 音楽(クラシック音楽他)
argerichラフマニノフのピアノ協奏曲と言えば、2番と3番が有名だが、個人的には4番も好きだ。1番もいい。曲の長さが手頃なのか2曲セットのCDが多いが、「2と3」、「1と4」という組み合わせがいいのだろうが、「2と3」と「1と2」と「2と4」とかたくさん買わないと全部そろわなくなったりする。

そして、その3番だが、結構、耳にする機会が多い割に、コンサートで生で聴くと、イマイチのことが多い。早い話が、「難しい曲目」なのかもしれない。

まず、基本的にラフマニノフ自身が史上に残る超絶的ピアニストである。若いころはリストばりのテクニックだったそうだ。体が大きい上に指が長い。しかし、作曲では悩んでいたようだ(なにしろ、チャイコフスキーを目標にしていたのだから簡単にはいかない)

その結果、軽い憂鬱をいつも抱えていたようで、ピアノ協奏曲第二番と第三番では、その憂鬱感が曲目全体の基調になっている。その中に、甘く切ないメロディを組み込んだり、カッコよく疾走するメロディを組み込んだり、それが急遽、また元の憂鬱感が漂ってきたりする。

そういう、本人の微妙な心の揺れみたいなものが重要で、アシュケナージが最高かつ唯一のラフ弾きのスペシャリストではないかと思っていた。

といいながら、Philipsが、ディジタルリマスターで新たにプレスしたシリーズでピアノ協奏曲第三番を聴く。ピアニストは、マルタ・アルゲリッチ。1941年アルゼンチン・ブエノスアイレス生まれ。

以前、何曲か最近のアルゲリッチを聴いた時は、その独特な個性的演奏は、「浪花節みたい」に聞こえていたのだが、このCDでは、まったくそういうことはない。アシュケナージはラフマニノフの再現を目指したのだが、アルゲリッチは自分的なラフマニノフの世界を作り出す。

録音は、1982年にスイスで行われたらしい。演奏終了後に拍手が収録されているが、つまりライブコンサートである。うまいものだ。

年金は「ポイント」で払ったら・・

2009-08-27 23:00:56 | 市民A
投票日直前だが、麻生総理は、あいかわらず、災害被災地で、『行方不明者』というべきところを『遺体』といったり、学生の前で、「金がなければ結婚するな」と言ったりと爆走中。本質的に政治的欠陥人間なのだろう。

ところで、民主党の「こども手当」が、外国人投資家に大いに評価されているそうだ。要するに潜在成長率を上げることになるからだ。こどもの数が増え、さらに、幼少期の教育によって、将来の国民の知的レベルが上がることになるからだ。

今まで、なぜこのようなことがなかったかと言えば、一つは「票にならない」からである。有権者の数から言えば、圧倒的多数のシニア層にとっては、社会福祉の方が重要で、教育費なんかに税金を使われたら困るわけだ。さらに、一番恩恵を受ける当のこどもは、20歳にならないと投票できないわけだ。

もう一つは「国民があまり利口にならない方がいいと思っていたから」なのだろう。一般に高学歴になると、政治を見る目が主観的から客観的に変わっていくわけで、つまり、政権にとっては、有権者そのものが手強い存在になるわけだ。

そういうことで、「こども手当」というのは、必ずしも選挙には有利に働かないだろうということは容易に想像できるのだからこそ、本気度が外国人に伝わったのだろう。(つまり、政策が失敗すると、日本株の失望売りにつながる)

ところが、どちらの政党の政策にしても、単にバラマキとしか思えないものも存在する。「こども手当て」だって、そう見えないこともない。バラマキの問題点は、「国家の基幹政策と矛盾することがある」「効果が期間限定的」「かなりの部分は消費につながらず預金に回る」ということである。

「基幹政策と矛盾」と「期間限定的」というのは本来は同じことで、「本当は成長戦略を進めるのだが、期間限定的にセーフティネットを拡大する」というのなら合理的だが、「い心地のよいセーフティネットをどんどん拡大していく」というような政策から始めると、難しい問題が大発生するだろう。高速道路無料化と基幹政策との関係も同様で、まったく見えない。

そして、本題だが、各種バラマキ、あるいは年金給付にまで言えることだが、「消費に回らないで、半分程度は預金になるのではないか」という主張がある。

本来は、「預金」というのも資本主義には欠かせない要素で、預金を財源に銀行は企業に融資をして事業の拡大を支援することになっている。個人が現金資産を増やすよりも、企業が借金を元手に資産を拡大したほうが効率がいいという論理だ。そして銀行は、その仲介。

ところが、現実の日本は、銀行の経費が高くて、預金金利はほとんどなく、貸出金利は高すぎるので優良企業は社債などで資金調達。銀行は、倒産リスクがこわくて、縮小均衡を図っているが、いつまでたっても均衡しない。

余剰資金は、宙に浮いているわけだ。

少なくとも、健康保険や介護保険は、使途自由な現金が支給されるわけではなく、使った分の補填という性質のものなのでいいのだが、例えば年金。例えば定額給付金。例えばこども手当て。これらは、別に使途自由なわけだ。

だから、おカネの余った人は、年金を全額預金したり、孫へのお年玉袋に大10枚を詰めたりするわけだ。

しかし、日本の年金制度は、そういうものじゃないわけだ。本人に使ってもらわないと困るわけだ。

ということで、年金や各種バラマキ金については、それぞれの金額の8割程度は期限1年譲渡禁止の日本国政府発行の日の丸ポイントカードで支給したらどうなのだろう。

もちろん、1年の期限が過ぎれば、自動的に国庫への返還である。景気刺激策でもあるし、財政再建策にもなる。

需要の先には、利益があるわけで、その利益は、法人税や所得税の源泉になるのだからなおさら効果が高いわけだ。

人類が横穴に戻った日

2009-08-26 00:00:48 | マーケティング
人類が、現代に至る前にどういう家に住んでいたのかは、今一つわかっていないようだ。従来は、山肌に穴を掘った横穴住宅に住んでいて、そのうち現在の住宅の原型である竪穴住居に変化したという説があったが、それは、日本などでは狩猟民族(縄文時代人)と農耕民族(弥生時代人)の時代の順番を示すだけのもので、今でも地中海沿岸では横穴住居があったりするし、そもそも、人類の起源のケニアのサバンナでは、木の上にいたのかもしれない。

要するに、世界中に移住していった場所の自然条件や入手可能な住宅建材を大脳皮質の働きで選択したのかもしれないし、選択ミスをしたグループが死滅しただけなのかもしれない。

とはいえ、日本では、横穴の住んでいたのは、数千年前のことだろう。

ところが、その横穴住宅が復活するらしいのである。

場所は、京都。四条河原町から数分のところである。

一応、ホテルらしい。

9h1+7+1=9h。ということらしく、ナインアワーズというホテルで、2009年12月に全国の1号店が開業になる。

なぜか、六本木でコンセプト説明会:ナインアワーズ展が開かれたので、ちょっと覗いてみたら、かなり驚いた。

その前に、1+7+1=9hの意味だが、ホテルに求められる機能として、シャワー1時間。睡眠7時間。休息1時間。の9時間ということで、9時間の滞在を満足できる空間を用意したということらしい。

個人的には、さらに9hというのは、「まさか、9平方メートルのビジネスホテルではないだろうか」と疑っていた。以前、それぐらい狭いホテルに泊まって窒息しそうになったことがある。

ところが、9平方メートルどころじゃなかったわけだ。

会場に入って奥の方に、何かプラスティックのバスタブのような物体が置かれていたわけだ。ただし、バスタブなら、桶なのだから上があいているはずだが、犬小屋のように、手前の方が開いている。実は、同じ形で、もう少し小さなものが自宅にもある。米国から輸入した「バリケン」というもので、犬用。地震の時や、犬を連れて遠出するときに、ガードするためのもので、バリケード・ケンネルの短縮型である。

9h2中を覗くと、どうもオーディオ系のスイッチ類が奥の方にある。人間用であった。

中へどうぞと係りの方が勧めるのだが、ジャーナリズムの方も、ちょっとみなさんご遠慮がちである。何しろ、入る時に四つん這いにならないと奥に進めない。もちろん高さは1メートル程度だから、立つことはできない。横穴住居以下である。

ぶざまな姿を同業他社のカメラマンに写されることになるのだろう。

そして、この横穴ボックスが壁に埋め込まれて上下二段で、何十個、何百個も横に並ぶようだ。

何か、ここに、人が大勢詰まった状態をイメージすると、動物の中でも、蟻とか蛇とか、かなり下等な方の巣というように思えてしまうのだが、大丈夫だろうか。

その前に、ホテルの目的を、シャワーと睡眠と1時間の休息に割り切ってしまってよかったのだろうか(実際、7時間、箱に横たわるのだけでも苦痛だ)。ホテルには、もっと多様な価値がある、というのが、ホテル学の基本だ。

glantz一方、この「多様な目的」にだけ、焦点をあてたホテルが登場した。六本木の隣町である麻布十番の南北線の駅から0分のところにある「HOTEL THE GLANTZ」。開業したてである。悪くいえば、シティホテル風のラヴホテルという人もいるが、時間制のホテルである。室内は最高級のベッドや調度で各種アメニティも充実(しているそうだ)。外から見ると、窓ガラスはすべてマジックミラーで外からはまったく見えない(中からは見えるのだろうか)。

実は、このラヴホテルではない時間制ホテルというのが、都内で大増殖中らしいのである。実際に、そこで何が行われているのか。それは使う人の自由であるのだが、まあ、推して識るべしなのかもしれない。

ただ、こういう秘密の空間を、ネガティブに考えるのは簡単なのだが、例えばフランス革命の作戦が立てられたのはサロンだったし、横穴ホテルが登場する京都でも、維新の時は寺田屋とか池田屋といった料亭が舞台だったし、戦後日本の保守政治が料亭を舞台に密室を中心に動いたことを考えれば、案外、時間制ホテルで次の次の次の政権が誕生するのではないかと、ほんの僅かな可能性を予感しておく。

すっきりしない地震情報

2009-08-25 12:43:46 | 市民A
jishin先日、設定したばかりのAUの緊急地震情報。

さっそく、午前6時37分に、初の警報発信である。

実は、昨日の間に飲み食いしたものの後始末中だった。

遠くで鳴り出した携帯の音に、最初の1秒は、「アラームの故障か?」と思ったものの、次の1秒で、「地震警報」のことを思い出す。

そして、後始末を途中で終わりにして、急いで事後処理をしてから、個室を出たのだが、・・・

不発。

あるいは誤報か。

途中終了のため、すっきりしない一日だ。

開店直前のローソンストア100

2009-08-25 00:00:43 | マーケティング
コンビニ業界も、今回のam/ pmの伊藤忠グループ入りで、どうやら資本関係の整理整頓が終わったようだ。9月末の資金繰りが限界だったらしく、巨大資本同士による体力勝負に振り切られたようだ。

個人的にはam/pmは三井住友銀行のATMが手数料ゼロ円で使えるので重宝していたのだが、今後はどうなるのだろう。結構、利用者は多いような感じを受けている。

同じように、セブンイレブンにはセブン銀行のATMがあるのだが、どういうわけか野村証券との入出金が手数料ゼロなので、よく使う。こちらは、ATM機に並んでいる人をみたことがない。

さらに、ファミマとかサークルKは、パソコンで“チケットぴあ”の予約を取った時に、チケットをプリントアウトしてもらうために行く。サークルKの機械は、まったく使い方が難しい。店員さんに聞かずにできたためしがない。

lawsonそういう中で、個人的にもっとも使っているのが、ローソン。

まず、食べ物がいい。特に紫の看板のナチュラルローソンのサンドイッチがおいしい。白いパンではなく黒いパンがある。(ただし、今、ローソンのホームページで調べると、パンが黒いからと言ってライ麦パンであるとは、どこにも書かれていない。色が黒くても黒人じゃない、ということと同類かもしれない)

そして、あらかじめ登録しておくと、Amazonで購入した商品の受取ができる。

さらに、嬉しいのが、クレジットカードの決済。JCBの「アルバラカード」とか三井住友VISAカードでも同じような、ある時払いの勝手カードを使っているのだが、これが普通のカードの約2倍のポイントが付く。問題は、本当に毎月定額(5000円とか)だけを払っていると、借金が嵩んでしまうので、カードを使ったら数日で代金を払い込むのだが、これが銀行でなくローソンにあるロッピーという端末からある。

ところが、このロッピーだが、利用者が多すぎるのではないだろうか。結構、混んでいるし、故障が多い。

ところで、このローソンが生鮮食料品の100円ショップを始めたのが、「ローソンストア100」。一見の高級感を狙った「ナチュラルローソン」とは発想がずいぶん違う。

そのローソン100が、普通のローソンがある交差点の向かい側にオープンする。

たぶん、苦戦するのだろう。何しろ、超激戦区で、大型、中型、小型の各種スーパーが大量にある場所だ。むしろ、コンビニが少ないのかもしれない。最近はイオン系の「まいばすけっと」も近隣に2店出店。


halohaloところで、書き忘れていたけれど、ミニストップのスウィートも時々買ってしまう。できれば、ハロハロは中年男子用に、別の名前も用意してほしい。スウィート好きの男子って、結構多いと思うのだけど、絶対に取り逃がしていると思う。

スウィートの好みは、こどもの頃にどれだけ色々と食べ分けていたか、というところに負うところが多く、甘味が苦手なのは、こどもの頃に田舎育ちで大人になってから都会にでてきた口が多いと思う。さらに、特定の世代は、男女ともに論外かな。

忘れそうな一票

2009-08-24 00:00:13 | 市民A
batsu選挙まで一週間を切った。

横浜に住んでいるので、衆議院の選挙区と比例の二種類だけでなく、突然の横浜市長選挙もある。と思っていたら、もう一種類ある。

国民審査である。総理大臣の国民審査があればいいのだが、そうではない。各省庁の事務次官の国民審査があればいいのだが、そうでもない。

最高裁判事の国民審査。10年に一度ずつということになっているが、年功序列と定年制度の結果、そう何度も審査を受けることもないのだろう。

さらに、大甘方式で、名前の上に「×」を付けられない場合は、信任されたものとみなすことになっている。厳密なジャッジを求められる職業であるのに、それとまったく矛盾したルールだ。だいたい過半数がNOだと罷免というのも、裁判官という職業からいって甘い。1割がNOなら罷免くらいでいいのではないだろうか。

この件について、愛読ブログの管理人、bunさんが、あるサイトを紹介してくれた。

 忘れられた1票 2009

saibankan8人の裁判官の過去の判決などの情報が充実している。

裁判員制度や死刑制度、一票の格差、痴漢裁判などに対する見解がわかるようになっている。これを見て、×をつけるべきかどうか、判定すればいいことになる。(bunさんは、和歌山カレー事件の死刑判決にかかわった方に×をつけようかと思案中らしい)

そして、自分なりに、いろいろと調べてみたのだが、まだ結論が出ていない。よくわからない。

判断のポイントとして考えていたのが、「冤罪率」である。無実の被告に濡れ衣を着せた回数とかだ。あるいは、重罪犯人に無罪判決を下した回数である。「重大な無罪の証拠を見落とした」とか「被告側の巧みな抗弁に、つい騙された」とか、ようするにヘボ裁判官に×をつけようと思っていたのだが、なかなか、そういうものが見つからないのである。

よく考えると、最高裁というのも、そこで終わりなのだから、「基本的には、誤審が発覚することはない」ということなのだろう。

これは、はなはだ危険な状態で、例えば地裁では一人の裁判官が無罪とし、高裁では三人の裁判官が無罪としても、最高裁小法廷で五人中三名が有罪と主張すると、全9人中6人が無罪と思っても、逆転有罪になって、刑務所(あるいは階段)へ送られる。

個人的には、一票の格差に対する憲法解釈に重点をおいて○×をつけようと思うが、○でも×でもなく、単に棄権したい場合は、どうすればいいのだろうか。

昭和の公文書と気象のこと

2009-08-23 00:00:28 | 美術館・博物館・工芸品
国立公文書館へ行く。ダブル企画で、「戦前から戦後へ」と「気象」の同時開催である。

まず、「戦前から戦後へ」。

昭和改元→普通選挙実施(昭和3年)→不戦条約(3年)→金輸出解禁(5年)→満州事変(6年)→国際連盟脱退(8年)→二・二六事件(11年)→国家総動員法(13年)→米・英に宣戦布告(16年)→ポツダム宣言受諾(20年)ここまでが戦前である。各原本の多くが展示されている。

通してみると、大正から昭和になってから、徐々に国家の方向が変わっていったことがわかる。決して、一気に方向が変わったわけじゃなく、あくまでも少しずつ全体主義に向かっていったのだろう。

一つのポイントが昭和3年の「不戦条約調印」。昭和3年8月27日にパリで締結され、翌4年6月27日批准。7月25日に公布される。同条約は、国家の政策の手段としての戦争の放棄と国際紛争の平和的解決を規定したものである。

この条約の第一条にある「人民の名において・・」という文言が、当時の大日本憲法に規定する天皇の統治大権に反するのではないかとの議論が巻き起こったそうだ。そして、当時の田中内閣は、この文言が日本には適用されない(「人民の名において」たる字句は帝国憲法の条章より観て日本国に限り適用なきものと了解する)と宣言するのである。

この二枚舌外交からして、あやしいものだ(核寄港密約みたいな話だ)。結局、外交と国内世論の板挟みになっていき、こぶしを振りおろしてしまうことになる。

syusenそして、ポツダム宣言受諾案。

昭和20年8月14日の御前会議で「終戦の詔書」案が検討され、「戦局日ニ非ニシテ」が「戦局必スシモ好転セス」と修正されたりして、文言が確定する。

展示されているのは詔書の交付原本だが、新たに書き換えられずに、修正のあとがはっきりわかるようになっている。



次に、「気象」。

主に経験を中心とした江戸の天気予報から、明治になって、近代的科学技術による気象学に一転する。今でも気象予報士というのは難関試験であるが、急に開国して、気圧やら風力やら潮流といった科学技術の世界に入って、この道を進んだ者は、一体、どれほどの苦労をしたのだろう。それでも明治16年に書かれたスカスカの天気図が展示されている。

さらに、国家戦略として明治20年に、中央気象台が開設される。おもに軍事目的だったようだ。

少し気になる話が、太平洋戦争中に天気図が公表されなくなった点。

それくらいの話は以前から知っていたのだが、年表を読んでみると、日米開戦(昭和16年12月8日)の直前に天気予報の公表が禁止され、終戦の日(昭和20年8月15日)に再開したことになっている。

kishoしかし、そうであるなら、

1.天気予報の公表をやめた段階で、「開戦」を予知されるのではないか、と思わなかったのだろうか。

2.開戦の段階から、日本周辺の天気図を隠そうとしていることから言えば、最初から日本の周りに敵が群がることを予想していたのだろうか。

と思うのだが、残念ながら確認のすべはない。

まだ余裕しゃくしゃくの隣り村

2009-08-22 00:00:11 | しょうぎ
どこで住所情報が漏洩したのかわからないが、将棋関係の出版が多い会社が発売元になっているソフトの新発売情報が届く。一応、先行予約すると、何割か安くなるようだ。(ということは、定価がついているソフトである。時価は不明だけど。)

ソフトは、

『 新東大将棋 無双 Ⅱ 』

「無双を超えた最強ソフト見参」と書かれているが、「無双」の次のバージョンが「無双Ⅱ」なのだから、無双を超えたというのも妙なコピーであるが、これが、もう一つの強豪ソフトと呼ばれる「激指」に対して、「激指を超えた」と書かないところが、この世界の閉鎖性なのだろうか。

それに、何でも「東大」と本来の東大とあまり関係もなくなっているのに気安く使うのもどうなのだろう。だいたい、「東大」と書いて喜んで買う人もいるだろうが、「東大」が嫌いでしょうがない人もそれ以上いるような気もする。

この無双Ⅱの機能の中で、注目したいのは「棋風選択」というのがあって、「標準」・「強引」・「慎重」の三つの中から選べるそうだ。

案外、この三つの棋風というのは、じゃんけんの三角関係のようなもので、

 強引>慎重

 慎重>標準

 標準>強引

というようなことかもしれない。自分の棋風は、序盤=標準、中盤=慎重、終盤=強引と思うが、こういうのは、「ヘボ将棋」なのかもしれない。

また、将棋ソフトにつきものの「棋譜読み上げ女流棋士」は鈴木環那初段で、「対局相手として選択することも可能」とわけのわからないことが書かれている。指名料は無料なのだろう。

正確に言うと、彼女の棋風と対局可能ということだろうが、本人と対局できると勘違いしないだろうか。耳かきレディ殺人事件では、ずっと指名を続けていて好意と勘違いして凶行に至った信じられない男がいたのだから、油断はできない。

さて、このソフトの実力は、20級から五段まで21段階と書かれている。アマ五段といってもピンキリだろうが、もう普通の人は勝てないレベルになっている。早い話が、これ以上開発しても、マーケットとしては関係ないだろうということになるのかもしれない。


一方、この将棋ソフトとともに、同時発売されるのが、世界最強という囲碁ソフト。

 『 天頂の囲碁 』

ついに、本物の囲碁対局ソフトの誕生です。と書かれている。

ネーミングはすっきりしている。「東大」と付かないのが、いい。「本物の囲碁対局ソフト」というのは、ちょっと、頑張りすぎではないだろうか。なにしろ、最高実力は二段である。囲碁の方が一段分、甘いのではなかっただろうか。

それでも、最強の思考エンジン「Zen」を搭載となっている。2009年5月にスペインで行われた国際大会で9勝1敗で優勝したそうだ。

こちらの読み上げ担当は、万波佳奈四段と万波奈穂二段の姉妹が担当だが、二人の会話が紹介されている。詰碁の実力についてだ。

奈穂:なんか詰碁がスゴくない?びっくりした。全然取りに来ないでしょって思ったら、カンペキに全部打たれて見事に死んだ。

佳奈:奈穂よりも詰碁できるかもね。

奈穂:・・。そうかもしれない。確かに。
将棋指しのプロみたいに、ソフト開発に追い詰められているわけではなさそうである(今のうちは)。


abさて、8月8日の出題作の解答。

▲4一馬 △3二角 ▲同馬 △同飛 ▲2四飛 △1五玉 ▲1六金 △同玉 ▲1四飛 △同香 ▲1七金 △1五玉 ▲2四角まで13手詰

初手で合駒選択の局面になる。歩合や桂合では早く詰む。

頭の丸い角を入手し、その角でとどめを刺そうという趣向である。うまいところで、飛車を捨てて、逃げ道を狭くする。

玉をはさむように攻めるのは寄せの鉄則で、待ち駒という技術になるが、詰将棋で上下にはさむ様に攻めようという主旨である。たまに見ると新鮮かも。

動く将棋盤は、こちら

090822今週の問題は、初形から漠然としている。

すこし、動かし始めると、なんとなく詰む方向がみえてくるのではないだろうか。

わかった、と思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判断。

嫌われた雑誌

2009-08-21 00:00:57 | 書評
いくつもの雑誌が自宅に送られてくる。まあ、優柔不断だからかもしれない。

flog1

最近、とり始めたのが『ナショナル・ジオグラフィック』。

アメリカでは大変有名な雑誌である。アメリカにも優柔不断な人が多いのだろうか。

日本版は、アメリカ版の記事の一部を日本独自の記事に差し替えているが、ほとんどが米国版の翻訳であるから、日本人の興味とは、少し(いや、かなり)方向が違う。例えば、8月号は5つの大特集を組んでいる。

1. ニッポンの恐竜時代

2. ベネチア 霧の中の未来

3. 超巨大火山 イエローストーン

4. 華麗な生物の擬態(シリーズ・地球のいのち)

5. サケの楽園 カムチャッカ

ということで、1は日本だけなのだろうが、2~4は世界バージョンと思われる。ベネチアが水没したり、イエローストーンがかつて巨大爆発をしたことなど、それほど日本人にとって面白いとは思えないが、これでも他の月の号よりは、読めたような気がする。

そして、実は、もっとも笑ったのが、この雑誌の後ろから7ページ前にある『読者の声』の中の、ある愛読者からの投稿であった。

ヘビやカエルは苦手

毎号、楽しくかつ啓発される写真・記事に感心しています。新聞写真に従事したものとして、撮影者のご苦労がしのばれます。

小生のささやかな希望としては、爬虫類・両生類は生理的に嫌悪を催しますので、なるべく掲載を少なくしてほしいと思っています(4月号目次のカエルには、目をそむけてしまいました)。

○○ ○ 奈良県天理市 80歳


flog24月号のカエルの特集は、世界規模で拡大している「カエルツボカビ病」で、すべてのカエルが絶滅の危機に瀕している、という緊急メッセージと、人口的に健康なカエルを隔離し、いわばカエル保護センターといった場所で、種の保存が行われているということの紹介が特集されていたのだが、奈良県在住の80歳の元報道カメラマン氏にとっては、ちょっと感じるところが違ったわけなのだろう。

単に、「老人はわがままだ」、というべきか、もっと思想的な「人間優越主義」がバックボーンにあるのかよくわからない。某大新聞社では、人件費の抑制を第一義に、カメラマンに記事を書かせるようになっているとの噂を聞いたことがある。

間の悪い女(ひと)

2009-08-20 00:00:39 | 市民A
「サイバーのりP」が、髪振り乱してバキバキDJプレイする映像が、何度も何度もニュース番組で繰り返されていて、「クラブ=薬物」という図式になってしまったような、ないような。吸引具とストローを箱根の元弁護士別荘の敷地に埋め、反省のため髪を丸めてしまえば、クラブ業界に秋風が吹くことはなかったかもしれない、と嘆いている人たちがいそうだ。

そして、その「連想図式」のせいで、思わぬトバッチリを受けている歌手というか、新米DJがいるそうだ。

鈴木亜美さん。以前、鈴木あみさんだった方である。

もともと、間の悪いことに巻き込まれることが多いようで、1998年に、現在、執行猶予中の小室哲也氏のプロデュースでデビューして、現在、ちょっと人気が希薄化しつつあるかもしれない浜崎あゆみさんの域に近づきつつある時に、所属事務所が脱税。さらに、事務所と両親の間で、契約トラブル発生。法廷闘争になり、しばらく休養するはめになる。

その後、フリーで再起をはかったりして、結局、エイベックスからリスタート。なんだか、陸上短距離で、何度も何度も他の選手がフライングしたせいで、スタートを繰り返しているみたいで、どんどん年齢が・・



で、結局、歌手であり、タレントであり、文筆業であり、なんだかわからない多様化の中で、次に始めた一芸が、「DJ」。この一年、日本だけではなく台湾に行ってもDJやっていたようだ。


で、またしても、巻き込まれた感じである。


もちろん、クスリをやっているかどうかは、近くにいればわかるものらしいし、本来、クスリがなければDJができないわけでもないので、本人には、まったく、いい迷惑だろう。たぶん、しばしDJ封印ということだろうか。

年齢的にも27となれば、いまさらアイドルに戻るわけにもいかないし、まあ何の因果か、今後はマルチタレント(多芸主義)路線でいったほうがいいのだろう。


ただし、空席中となっている、「子育てセレブママドル」の椅子を狙うのだけは早すぎるのかもしれない。妙なヒモ男に捕まってしまい、「のりピー」が「らりピー」と呼ばれるようになったように、「あみ~ゴ」が「*り~ゴ」になったら、困るから。

ビートルズ全曲制覇 完結編(中山康樹著)

2009-08-19 00:00:38 | 音楽(クラシック音楽他)
ビートルズの「リマスター版」が9月9日に一挙に全部発売されるそうである。全213曲。

そんなに過去の遺産で稼がなくてもいいのではないかと思うが、メンバーのうち二人は現役の集金マシーンとして稼働中なので、残りの二人のメンバーの未亡人のどちらか(あるいは両者)が、おカネが必要なのだろうか、と思ってしまう。

ところで、それは、表のビートルズの話だが、・・



いかにも、ビートルズの全曲を解説した本のような題名であるが、題名は正しいとも言えるし、誤っているともいえる。

なにしろ、簡単に言うと、「公式裏ビートルズ」の全曲制覇である。

何を言いたいかというと、ビートルズは正式には1970年4月、『アビー・ロード』のレコーディングを最後に解散したことになっている。解散したことをポールが発表したことによる。

ちょっとまどろっこしい言い方だが、実は、それまでにも4人のメンバーのうち誰かが勝手に抜けたり戻ったりしても、公表しなかったわけだ。“ポールが公表したから、解散したことになった”。某元女優が、「そこにあったとすれば、わたしのものでしょう」とあいまいな供述を行ったのと、似ている。

その後、ジョンが亡くなり、さらにはジョージが亡くなり、もう元に戻ることはできないのだが、そういう意味でいわゆる公式版オモテ・ビートルズは15枚のアルバムにおさまった全213曲ということになる。

ところが、オモテがあればウラがあるのは世の常だが、いわゆる海賊版としてのライヴ盤の類は何種類も流通しているらしいが、それとは一線を引いて、「公式版裏バージョン」という分類がある。アルバム5枚(実質9枚)とシングル3枚。

本書は、その公式版裏バージョンの解説なのである。

とりあげられるのは、

『レット・イット・ビー・・・ネイキッド』
『アンソロジー1』
『アンソロジー2』
『アンソロジー3』
『フリー・アズ・ア・バード』
『リアル・ラヴ』
『ライヴ・アット・BBC』
『ベイビー・イッツ・ユー』

これらのアルバムなどは、それぞれに事情があり、例えば、公式版にならずにボツになったり、公式版の録音中の別バージョンとか、ライヴ公演のテープで長く眠っていたものが発掘されたり、それぞれに再発掘されたには、何らかの理由がある。

また、4人のうち2人は既にいないので、これらのアルバム類の企画は、ジョージの妻とヨーコ・オノの意図が多く組み込まれているそうだ。

そういう、「何らかの理由」を読み解くという部分に、多くの記述がなされている。

たまたま、裏ビートルズの中の3枚(実質6枚)である『アンソロジー1、2、3』を持っているのだが、まったく奇妙なCDだと思っていたのだが、少し事情が、わかった。

何しろ、ジョン・レノンの代表作の一つである『ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー』は、途中で終わってしまう「デモ・シークエンス」と「テイク1」と、さらに「テイク7」の三部構成になっているのである。

デモの部分は、ジョンが作りたてのこの曲を自宅でギターの弾き語りで演奏したものだそうだ。そして、テイク1は、ビートルズとしての演奏の最初のレコーディングから、ほぼ完成されていたことがわかる。そして、テイク7は、公式ヴァージョンの前半部にそのまま使用されている、後半は別にドラムスをオーバーダビングしているそうだ。その前半部だけではなく後半部も一挙につなげてオリジナルテープを公開した、ということである。

そんな、マニアックな解説が、一曲ずつ、書き綴られているわけだ。誠にご苦労さまである。

緊急地震速報

2009-08-18 00:00:07 | 市民A
8月12日付け弊「埋もれるなら、何に?」で紹介したように、地震で崩れた書棚に押しつぶされることもある。本も1冊ずつなら軽いが、一体どうなっていたのだろう。

そして、どうしたら防げたのだろうか。

まず、記事を集めていて気付いたのだが、

ふとんで寝ていた」こと。

本や雑誌を天井まで平積みにしていた」こと。

30冊入りのプラスティックの箱にいれていた」こと。

などがわかった。

width="320" height="146" border="0" alt="jisin2" hspace="5" class="pict" align="right">そのプラスティックの箱だが、実際に自分で持っている。一応、VIDEO & COMICSと書かれているが、カセットテープを詰め込んでいる。あまり軽くない。

サイズを測ると、横47センチ、縦24センチ、高14センチである。容積は掛け算すれば、15,792CM3である。

ここに、本を入れた時の重さは、

 (15,792g×詰込率×紙の密度)ということになる。

詰込率を80%とすると、密度が問題になる。

調べると、上質紙の場合は密度は1.0程度である、中質紙の場合は0.5程度である。コミックや雑誌は、このラフ物と言われる中質紙である。したがって、一般的には密度は0.5~1.0の間と考えられる。さきほどの算式に入力すると、

6.3Kg~12.6Kgということになる。それが天井から落ちてくる。2メートル位か。

最近起きたこの事件のような話だ。

顔に重さ18キロのコンクリート落とす=殺人未遂で男逮捕-千葉県警
8月15日20時6分配信 時事通信

路上で横になっていた男性の顔にコンクリート製ポールスタンドを落とし重傷を負わせたとして、千葉県警千葉中央署は15日、殺人未遂の疑いで、千葉市中央区院内、無職金信広容疑者(63)を逮捕した。同署によると、「2軒目(の飲み屋)に行こうと言っていたのに、横になってしまったので、かっとなった」と容疑を認めているという。


仮に、ベッドで眠っていれば、地上から高さがあるので、落下距離(加速度)は短くなり、さらに言えば、プラスティック容器はベッドの下に入れることができる。また、本棚もベッドがあれば、完全には横倒しにならなかったかもしれない。マットの上に寝ていれば、衝撃も吸収されたはずだ。

とはいえ、何らかの事情で、ベッドを設置できないことはある。だいいち、かさばるから部屋が狭くなる。

プラスティック容器は、頭の上に置かないようにということだろう。


ところで、地震のあと、何人かと話をしていて、携帯の『緊急地震速報』の話題になる。

緊急地震速報とは、発生直後に震源地の近くで発生するP波(初期微動)を感知した場合、直ちに気象庁が予想地震地域に通報するシステムで、新幹線が急ブレーキをかけたり、1秒でも前に地震予報を出そうということである。

実は、最近の携帯電話には、その機能がついているのだが、不覚にも全然しらなかった。

既に、利用している人の携帯を見せてもらうと、間違いなく11日、5時7分23秒に速報が届いている。

jisin1静岡市内では、地震の2秒前に速報が届いたそうである。2秒あれば、少なくてもふとんから立ちあがること、あるいは体を丸くして頭をかばうことくらいはできるだろう。


ちなみに、AUの取説を読むと、『緊急地震速報』はCメールで届くそうである。Eメールの簡易バージョンである。Eメールボタンを長押しすればCメールになる。やってみると、あっという間に設定は終わる。

ところが、・・・

着信音が届いてから、携帯を広げて、Cメール受信箱を開けたりする間に、まず5秒は必要だろう。手遅れだ。

さらに、マナーモードにしてあれば、何のことやらわからないまま、タンスや書棚や買ったばかりの薄型テレビや食器棚の下敷きになってしまうだろう。

そのため、あれこれ取説を読んでみたのだが、まず、Cメールがきた時には、電話やEメールとは異なる着信音やバイブや着信ランプを設定すべきことがわかる。<とりあえず、Cメール>ということだ。

しかし、マナーモードにして、音量ゼロを設定すると、やはり緊急地震速報の時も、音量はゼロのままということである。まあ、コンサートとかの場合、震度4とか5ぐらいで、演奏止められるか、ということなのだろう。ただ日本は地震国なので、地震速報だけは、マナーモード無効にした方がいいのではないかと、ちょっと思う。

それに、Cメールを常用している人もいるだろうし、そういう人はこの速報に反応できるのか、難しそうである。

まあ、あれこれ書いたので、地震サバイバル対策の一助になれば、と思う。


ところで、AUは、「災害用伝言版サービス提供中」ということらしいが、そろそろ研究しないといけないかな。

「ただいま、生き埋めになっているので、しばらくブログ更新はお休みにします」とか書けるのかな?