アヌシュ選手がドーピングの再検査を受けずに失格し、室伏選手が金メダルに繰り上がった。実際にメダルを手にするまでには時間がかかるのかも知れない。新品のメダルが欲しいものと思う。
さて、このドーピングの規定はオリンピックムーブメント/アンチドーピング規定に書かれている。あまりの長さのため斜めに読んだが、禁止薬物は効果から言って大きく二つの目的に分かれる。一つは、筋肉増強剤としてステロイドなどを使うこと。二つ目は試合に際して、興奮剤を使うことである。アヌシュ選手の場合は試合前と試合後の尿が別人のものというお粗末な手口であるため、薬物が検出されなくても不正行為が行われたのは間違いない。試合前の尿が本人のものであれば、試合用の興奮剤と推定され「つい手を」というひとかけらの同情を得ることは可能かもしれないが、試合前も別人のものだとすると、筋肉増強剤の可能性が高い。1988年のソウル大会でベン・ジョンソンが金メダルを剥奪されたのが有名である。当時、取引先の企業が彼をCMに起用したり、テレカにして配ったりしていて、後始末に苦労していた。
さて、このドーピングの規定はオリンピックムーブメント/アンチドーピング規定に書かれている。あまりの長さのため斜めに読んだが、禁止薬物は効果から言って大きく二つの目的に分かれる。一つは、筋肉増強剤としてステロイドなどを使うこと。二つ目は試合に際して、興奮剤を使うことである。アヌシュ選手の場合は試合前と試合後の尿が別人のものというお粗末な手口であるため、薬物が検出されなくても不正行為が行われたのは間違いない。試合前の尿が本人のものであれば、試合用の興奮剤と推定され「つい手を」というひとかけらの同情を得ることは可能かもしれないが、試合前も別人のものだとすると、筋肉増強剤の可能性が高い。1988年のソウル大会でベン・ジョンソンが金メダルを剥奪されたのが有名である。当時、取引先の企業が彼をCMに起用したり、テレカにして配ったりしていて、後始末に苦労していた。
しかし、アンチドーピング規定の解釈には問題を感じることがある。ほとんどすべての種類のクスリで、使用をゼロにすることが求められているのではなく、一定の数値以下にすることが求められているのだ。言い換えれば、たくさん使うのはNOだが少し使うのはYESということになる。また筋肉増強剤にしても、大会の時に使用痕跡が消えていればかまわないのである。
さて、10年ほど前に副作用の知識もなく、うかつにもこのステロイド系のクスリを筋肉注射したことがある。ひどく苦しんでいた花粉症のためである。正確な薬名と医師名は省く(副作用があっても使いたいと思う人がいるから)が都内某所の変な医者である。つてをたどって1本打ってもらったのだが、針を抜いてから、「ところで、心臓とか腎臓とかに異常はないか?」と聞くのだが。順序が逆である。いかにも信用ならない。しかし、花粉症はまったく出ない。薬のせいで元気はつらつである。その2年後に2本目を東京郊外のインターチェンジ近くの医院で打つ。噂を聞きつけ長蛇である。「お尻に注射するから」と言われ、ズボンを少し下ろしはじめると、「そのままでいいから」と立たされたまま、腰の横から注射された。いかにもあやしい。
心配になり友人の医師に聞くと、「二度と打ってはいけない」と厳命された。花粉症などで使うべきクスリではないとのこと。副作用は大きい。生命のリスクがあるような時に使う薬と怒られてしまった。その二回とも数ヵ月後に、眠り続けていた親知らずが生えてきた。二本目が生えてきた時には因果関係を確信することになった。歯科医が驚くほど立派な親知らずで抜歯に苦労した。
ところが、2年前に東アジアで大流行したSARS、患者にはこのクスリが大量に投与されたそうである。生命リスクのある場合の特効薬。まさに副作用は二の次という場合である。花粉症くらいはあの手この手で耐えるしかない。
さて、10年ほど前に副作用の知識もなく、うかつにもこのステロイド系のクスリを筋肉注射したことがある。ひどく苦しんでいた花粉症のためである。正確な薬名と医師名は省く(副作用があっても使いたいと思う人がいるから)が都内某所の変な医者である。つてをたどって1本打ってもらったのだが、針を抜いてから、「ところで、心臓とか腎臓とかに異常はないか?」と聞くのだが。順序が逆である。いかにも信用ならない。しかし、花粉症はまったく出ない。薬のせいで元気はつらつである。その2年後に2本目を東京郊外のインターチェンジ近くの医院で打つ。噂を聞きつけ長蛇である。「お尻に注射するから」と言われ、ズボンを少し下ろしはじめると、「そのままでいいから」と立たされたまま、腰の横から注射された。いかにもあやしい。
心配になり友人の医師に聞くと、「二度と打ってはいけない」と厳命された。花粉症などで使うべきクスリではないとのこと。副作用は大きい。生命のリスクがあるような時に使う薬と怒られてしまった。その二回とも数ヵ月後に、眠り続けていた親知らずが生えてきた。二本目が生えてきた時には因果関係を確信することになった。歯科医が驚くほど立派な親知らずで抜歯に苦労した。
ところが、2年前に東アジアで大流行したSARS、患者にはこのクスリが大量に投与されたそうである。生命リスクのある場合の特効薬。まさに副作用は二の次という場合である。花粉症くらいはあの手この手で耐えるしかない。