新聞に、アニメーション映画監督高畑勲さんのお話が
載っていて、心響きました。
高畑さんも8月30日のあのデモの中にいたそうです。
高畑さんは『「交戦権を否定した憲法9条を空文化し
「戦争ができない国」を「できる国」にする。
180度の方向転換、政府の狙いはそれに尽きる』と言い
日本人には、場の空気や相手の気持ちを過剰なまでに
読もうとするところがある。ひとたび戦闘状態に入れば
「歯止め」など吹っ飛び、「勝てるわけがない」と言って
いた人々も「勝つしかない」に変わる。
同調しなければそしられる。
僕はそれを「ずるずる体質」と呼んでいます。
70年を経てもそこは変わってない。だからこそ
絶対的な歯止めが必要となる。
それが9条です。
と言い、古代ローマから伝わる警句を挙げ
「もし平和を望むなら、戦争の準備をせよ」
この言葉は安倍首相の言う「積極的平和」と
ほとんど同じ意味ですと、あらゆる歴史の局面で
このことは実行されてきた結果、人類は絶え間なく
戦争を重ね、億の単位で人が死んでしまったと…
高畑さんは、敬愛する詩人ジャック・プレベールの
「もしも君が戦争を望まないのなら、平和を繕え」
という言葉を挙げて
「我々は戦争を望まない。だったら、今かろうじて
保たれている平和をもっと強固にしなければ。
ほころび始めたら、それを繕っていこうという提案
です」と、語っていました。
私たちは、平和ボケと言われ、このことを忘れて
きたのではないでしょうか。
9条があるから、大丈夫と安心しきっていたのです。
憲法改正のハードルは高いから、簡単に改正
できないと…
立法府にある政治家が、国の根幹を揺るがすことを
解釈で変えてしまおうなんて…
今週中にも政府はこの法案を通すと言っています。
今夜も国会前は、法案に反対する人達で
埋め尽くされました。大江健三郎さんも声をあげて
いました。
戦後70年、この間に米国はどれだけ戦争をして
来た事でしょう。
日本国憲法に戦争放棄という9条があったからこそ
日本は戦争をしない、戦争に巻き込まれない国として
平和を保って来られたのです。
高畑さんは「デモや集会で抗議の意思を示し続ける
それこそが『9条の精神』を守り、
戦争を遠ざける道だ…
戦後の日本が繕いながら維持してきた平和は
世界史に例のない壮大な試みではあり、
未来を志向している。僕はそう確信しているんです」
と、語っていました。
今、私達は憲法9条がどれほど尊いものかを実感
しています。
戦争放棄という憲法を持つ国「日本」が
この9条を守り続ける日本人が、21世紀の
世界の平和の礎を作っていく力となるお役目が
あるのではないでしょうか。
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