無線LANの通信速度が異常に遅いことはありませんか?これについては、実際に試行錯誤して原因を特定していくので、ズバリこうすれば良いという神業的方法はありません。今回は、その中でも無線の干渉について考えてみたいと思います。
まず、簡単な方からいきますと、無線の規格の影響があります。無線LANの規格には『a(最高速度54Mbps 5GHz)』『b(最高速度11Mbps 2.4GHz)』『g(最高速度54Mbps 2.4GHz)』とあり、bとgには互換性があります。(bはgの下位互換です。)
しかし、gの無線LANネットワークにbのみ対応の子機が入りますと、影響を受け通信速度が低下する傾向があるようです。最近の製品は、ほとんどg採用していますが、少し前の製品はbのみ対応の製品もあります。(多くの場合、速度が若干落ちる程度で通信が出来なくなると言うことはほとんどありません。)⇒無線LANの規格の違いに関してはこちらのページを参照してください。corega IO-DATA
ほかに考えられるのが、他の無線LANとの混信・干渉です。g(b)には基本的に14チャンネルあります(13チャンネルの機器もある)。無線LANで使用できる2.4GHz帯を14にわけて、低い方から1(2.412GHz)…14(2.484GHz)となっています。このチャンネル一つに無線LANのアクセスポイント置くことが出来、2カ所以上で同じチャンネルを使っていると、速度の低下や通信不能という事態が起こります。しかしこれだけではなく、このチャンネルの厄介なところは他のチャンネルにも影響を与えるところです。つまり隣のチャンネルにも影響を与えてしまうのです。そのため、無線LANの設定はチャンネルを空けて設定した方が良いのです。(設定例は『@IT 特集 無線LAN構築のABC』 中頃参照)
しかし、隣近所の無線LANの設定を変更する訳にはかないので、自分の家のチャンネルをあまり使っていないチャンネルに切り替えるしかありません。従って、図のように無線LANの子機などで、あまり使われていなさそうなチャンネルを探して設定しましょう。(チャンネルの設定方法は親機で必要です。子機でも必要な場合もあります。)最近の無線LANの親機は、初期設定の時点で最適なチャンネルを検索しているようですので安心ですね。
最近、無線LANが急速に広まっているためにチャンネルが不足してきているような気がします。無線LANの電波の出力が強くなっているのかもしてませんが、近所の無線LANが結構飛び込んできます。無線LANの出力を必要な程度に抑えるのも手かもしれません(そのほうがセキュリティー上も安全です)。無線LANのセキュリティー設定(暗号化・MACアドレスフィルタリングなど)もお忘れ無く!!