世界変動展望

私の日々思うことを書いたブログです。

堤理英(Rie Tsutsumi)立教大が論文盗用、取り消し!

2016-04-30 23:19:00 | 社会

堤理英Rie Tsutsumi経歴1経歴2、英語教育)立教大学ランゲージセンター教育講師(英語担当)、元文教大学非常勤講師が論文を盗用し、取り消された。懲戒処分を確認できないが、文教大学は非常勤講師契約を2015年度で打ち切った堤理英は英語教育の教員をよくやっており、文教大立教大横浜国立大青山学院大などいろいろな大学で勤務した。

盗用論文盗用公告写し)、取り消し公告写し)、その他写し

堤理英 「Case Study: Effective Use of Films in University English Classrooms From Students’ and Teachers’ Perspectives
 / 大学での英語教育における効果的な映画の利用法 : 学生・教員それぞれの視点から」
文教大学言語文化研究所紀要『言語と文化』第23号 2010年度刊行 pp.160~188掲載論文

公表日 2015年1月14日
発覚の経緯 2014年9月19日に近藤暁子(兵庫教育大学)が自分の研究成果を堤理英が盗用したと文教大学に告発
盗用論文発覚時、堤理英は文教大学非常勤講師
盗用の態様は盗用公告参照
告発者の近藤暁子(Akiko Kondo、経歴)の主張1写し)、 2写し)、

盗用公告をみると、堤理英は元の成果を大幅に盗用した。具体的には全28ページ中21ページで文章の盗用、結論まで元成果とほぼ同じ文章だから、ほとんど丸パクリに近い。近藤暁子の了解や適切な表示なく成果を使用した。

原因の言及はなかったが、このような丸パクリの盗用は倫理意識の欠如が原因ではないか。最近では小松優香論文盗用がほぼ丸パクリで倫理意識の欠如が原因と公表された

堤理英は論文をいくつか出しているが、大学でTOEIC、TOFLE、英会話などの講義を担当し、それがメインという感じだから、研究者というより英語教師という感じ。学歴はサンフランシスコ州立大学英語教育学修士修了だから、博士号を取得しておらず、論文作成の指導は十分受けていなかったかもしれない。もっとも、大学によっては博士課程でも論文執筆指導をいいかげんにやっているところはたくさんあると思う。小保方晴子を典型とする早稲田大学のように。

堤理英がなぜ盗用したかの動機は不明。英語教師をメインの仕事をしている人がどう評価されるのかよくわからない。英語教師にとって論文出版が業績としてどのように評価されるかわからないので、人事や予算獲得の点での動機があったのか判断できない。

再発防止に努めてほしい。


平尾節子(Setsuko Hirao)元愛知大学が論文2報盗用!

2016-04-30 19:30:00 | 社会

平尾節子Setsuko Hirao経歴、英語教育学、不正発覚時70歳、現在約82歳、関連)元愛知大学法学部教授が論文2報を盗用した。譴責[1]。平尾節子の退職記念の資料があるので解雇や辞職はなかった。Linked in経歴をみると、盗用発覚後も人間環境大学講師を兼務した。

盗用論文と公告写し)。公表日は2004年7月29日

平尾節子  「中国における外国語教育の研究:北京・天津・上海」
『言語と文化』、第6号(通巻第33号)pp. 79-107. 2002年2月

平尾節子  「フィリピンにおける言語教育政策」
『言語と文化』、第5号(通巻32号)、pp. 13-35. 2001年7月.

※ 『言語と文化』は愛知大学語学教育研究室紀要

発覚の経緯 自己申告

平尾節子は盗用発覚時に70歳で、研究者人生も晩年で既に教授になっていたので、昇進などのために盗用した可能性は低いと思う[1]。動機は不明。盗用公告をみると、そこそこ多く盗用したと思う。平尾節子は盗用が発覚しても辞職や解雇されず、他大の教員を兼務し続けた。譴責は甘すぎる。2004年頃はまだ不正に対する意識が高くなく、今より随分甘かったのかもしれない。

自己申告による盗用発覚西川和男(関西大学)も同様で、こちらは懲戒処分を確認できない。西川和男の盗用は2015年6月3日発覚だから最近の例平尾節子が盗用で辞職や解雇されなかった事は時代の問題ではなく、単に愛知大学、人間環境大学が甘かっただけかもしれない。

参考
[1]朝日新聞 2004.11.7


ドイツでのある研究不正事件の動機

2016-04-30 00:00:00 | 社会

学振がドイツの研究不正を紹介した。それによると、「当該研究者はDFGの助成によりアメリカの機関に研究滞在している期間中に、研究不正を行ったことを認め、当該研究機関からDFGに事例が報告された。一連の調査において、当該研究者は、論文中故意に図を偽ったこと、意図する研究成果に合致するようデータを操作したことを認め、これらの行為を個人的な問題と研究成果へ高度なプレッシャーがかかる研究環境によるものだったと述べている。
ツヴォネク事務局長が委員長を務めるDFGの研究不正調査委員会は、当該個人の行為を研究不正であると判断した。当該研究者が主張するところのプレッシャーは、過去の不正事例と同じく理解されうるものであるが、しかし不正行為の弁明となるわけではない。」(学振の文章より

研究不正の発生原因動機は前に紹介した。個人的な問題とは、一言でいうと研究倫理の欠如。例えば小松優香ほぼ全て文章等を写したのに盗用を否定して、倫理意識の欠如が盗用の原因と公表された。他にも藤井善隆上原亜希子のように常習的に研究不正を繰り返す人が多く、倫理意識の欠如は重大な要因だ。中には金美善のように研究倫理のシンポジウムで研究不正をすべきでない旨を述べながら、自分で悪質な研究不正をやった者もいるので、倫理教育では救い様がない印象さえ受ける。

最近紹介した著者資格を守った投稿、生データ、実験ノートの適切な作成、保管などの基本的な教育を実施する事である程度防げると思うが、救い様のない人がいるのが現実だから、こういう人は不正を摘発して追放するしかないだろう他の人は関わらない方がいい

研究成果へ高度なプレッシャーがかかるという現状は、特に近年大きな不正の要因になっていると思う。最近紹介された大量類似画像の論文でも2003年頃から問題画像が急増した感じ。東大分生研事件では著名学術誌への掲載を過度に重視した事が不正原因の一つとされた。論文数やインパクトファクター等で人事や予算が決まり、競争が過度になった事が不正の要因の一つになった事を前に紹介したが、これを国はどう解決するつもりなのか確認できない。

他にも省庁や資金配分機関の不正問題に対する消極姿勢処分の不当な甘さ、規則に拘束力がなく恣意的に扱われている事、調査の不透明さ、調査が不公正、恣意的な事などいろいろ問題点があり、前から指摘し、第三者調査機関の設立や拘束力のある規則や処分の統一ルールの制定などを提言してきたが、ほとんど改善せず、同じ原因で同じような事件が繰り返し発生している感じがする。

STAP事件の時もそうだが、問題があった部分だけを最低限度変えるという程度の対応しか行われなかったので、もっと抜本的に改善した方がいいと思うものの、これが現状で、一つ一つの不正事件を追及して解決していくしか方法はない。

今後の改善を期待する。


黄婕(Huang Jie)元大阪国際大が博士論文の盗用で博士取り消し!

2016-04-29 18:05:00 | 社会

黄婕(Huang Jie、中国人、経営学、たぶん女性)元大阪国際大学院生の博士論文に盗用が認定され、博士号が取り消された取り消し日は2014年8月1日。公表は2014年9月29日。黄婕が現在何をやっているのか不明。同姓同名の人が長崎大学に在学しているが、たぶん別人。経歴等は不明で、どのような境遇で不正を行ったか分析できない。

盗用博士論文写し)と学位取り消し公告写し)。

黄婕 「中国の『自主イノベーション』に関する考察―自動車産業を中心にー」 大阪国際大学、博士(経営情報学)、甲第13号、2012年3月14日

告発者が自分の博士論文から盗用されている旨を代理人弁護士を通じて告発した事で発覚。大阪国際大によると「第4章に今回指摘された研究者の博士請求論文他からの盗用箇所が多く含まれていると判定した」という。

大阪国際大学は再発防止に努めてほしい。また調査報告書等、詳細な情報を公開してほしい。


菅田圭次、北均 元東京工芸大の論文3報が盗用で削除、離職!

2016-04-29 17:35:00 | 社会

菅田圭次(Keiji Sugata、経歴、体育学)元東京工芸大准教授(体育担当)と北均(Hitoshi Kita、経歴、健康・スポーツ科学)元東京工芸大教授らの共著論文3報が盗用で削除された。2009年5月7日公表。懲戒処分を確認できないが、菅田圭次は現所属を確認できないので離職。北均は盗用発覚時に既に離職していた。

盗用論文と公告写し)。

  1. 菅田圭次:「勝利追求が運動部集団に及ぼす影響についての一考察」、
    飯山論叢、Vol.2,no.1,pp.151~164、1985
  2. 菅田圭次、北均:「運動部集団に関する一考察 伝承の原理」、
    東京工芸大学工学部紀要、Vol.27,no.2, pp.34~39、2004
  3. 菅田圭次、北均:「本学運動部集団に関する一考察 ~封建制の存在について」、
    東京工芸大学工学部紀要、Vol.28,no.2, pp.27~32、2005

発覚経緯や動機は不明。東京工芸大学は調査報告書を公表してほしかった。


学会や権威ある研究者が何人も実名で支援し、テレビ報道された長照二が復活できなかった事

2016-04-28 21:55:00 | 社会

長照二(Teruji Cho)元筑波大学大学院数理物質科学研究科教授、プラズマ物理研究センター長は2008年9月に論文改ざんで懲戒解雇された

この事件は冤罪が疑われ、権威ある研究者が何人も実名で支援し筑波大学裁判所に抗議した米国物理学会の機関誌も抗議しテレビでも全国放送で支援趣旨の放送を行った。しかし、一、二審ともに原告の訴えを棄却し、長照二は敗訴した。研究者生命を絶たれ、現在も復活していないし、既に忘れ去られている。

捏造、改ざん、盗用で解雇されると復活は非常に難しい。普通どこも雇わないし、事実上排除される。不法活動すると、それこそどの職業でも絶対に雇わないだろう。まあ、そういう人は当たり前。


田中幸子(Sachiko Tanaka)元帝京大が論文盗用で削除、離職!

2016-04-28 21:55:00 | 社会

田中幸子(Sachiko Tanaka、関連1関連2元帝京大学文学部教育学科准教授が論文を盗用し、削除された写し1写し2)。現在教員検索で確認できないので離職した。現在の所属不明。懲戒処分は確認できないが、辞職、雇い止め、解雇のどれか。専門はおそらく英語教育。

盗用論文は

田中幸子 「スウェーデンの小学校英語プログラムと教師教育への考察」 帝京大学文学部教育学科紀要 第36号 p153-166、2011年3月

盗用と削除公告写し1写し2トップ

顕名の通報で発覚し、いろいろな文献から盗用された事が判明した。盗用が公告されたのは2012年3月、田中幸子はその責任で離職し、現在も研究職に就いた事が確認できないので研究者生命を絶たれた。権威のある多くの研究者が何人も実名で支援しテレビでも支援の趣旨で報道された長照二(元筑波大学教授)でさえ、復活できず研究者生命を絶たれたので、盗用を公告された田中幸子が研究者をやっていないのは当然かもしれない。また、田中幸子の経歴等も見つからなかったので、どういう境遇で盗用したのかの分析は難しい。

帝京大は再発防止に努めてほしい。


動物はかわいい! - 2016年4月28日記載

2016-04-28 00:00:00 | Weblog

先日ペットショップで生まれて間もない犬猫を見た。とても可愛かった。愛らしいというのは、こういう事をいうのだろう。でも値段がお高かった。ああいう動物をみると、幸せに育つだろうなーと自然と思ってしまうが、現実はそんなに簡単でないものの、そうあってほしいと思う。きっとそうなるだろう!


著者資格を守って研究発表を!- 盗用、オーサーシップ違反、業績水増しの不正を認定されないために

2016-04-27 21:30:00 | 社会

著者資格を守らない研究発表がよく行われている。学生と教員、部下と上司の共著など場合によっては不正として取り締まるべきか議論が必要なケースがあるのは確かだと思うが、不正認定を受けないために著者資格を守った研究発表をお勧めする。

日本学術振興会の公式文章によると、国際医学雑誌編集者委員会(International Committee of Medical Journal Editors:ICMJE)の投稿統一規程が著者資格として4つの基準を要求している。

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1. 研究の構想・デザインや,データの取得・分析・解釈に実質的に寄与していること

2. 論文の草稿執筆や重要な専門的内容について重要な校閲を行っていること

3. 出版原稿の最終版を承認していること

4. 論文の任意の箇所の正確性や誠実さについて疑義が指摘された際,調査が適正に行われ疑義が解決されることを保証するため,研究のあらゆる側面について説明できることに同意していること

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日本学術振興会 「科学の健全な発展のために -誠実な科学者の心得-」 2.4, p66-67 より )

4つの基準を全て満たして著者資格を得る。これを守らないとオーサーシップ違反になる。これを防ぐため学術誌によっては著者がどのような役割を果たしたかを申告させている。

これを守らず不正が認定された最近の例をいくつか紹介する。

(1)藤女子大学の盗用事件、処分:諭旨解雇相当

藤女子大学の犯人共著とすべきなのに無断で論文を単著発表して盗用を認定され諭旨解雇相当となった3年間の競争的資金への応募・申請制限

(2)滋賀医科大学の盗用事件、処分:懲戒解雇

瀧川薫 元滋賀医科大学教授が指導していた元学生の修士論文を大部分流用し、無断で単著発表して盗用を認定された。懲戒解雇

(3)北里大学のゴーストオーサー事件、処分:不明

北里大学の講師が「当該研究のデータ取得段階で実験に参加するとともに指導的役割を果たした者を当該論文の共著者としなかった」事が不正と認定された

不正認定されていないが、不適切な例を紹介。

(4)斎藤祐司のギフトオーサー

藤井善隆の世界記録捏造事件で斎藤祐司は「藤井氏とは全く別に研究を行っており,研究自体に協力したことはない.それにも関わらず,共著者となっているのは,お互いに業績を増やすために論文に名前をいれあうとする約束を結んでいたからである.」と供述。

(5)井上明久のギフトないしゲストオーサー

井上明久 元東北大総長は2800編以上の論文を発表した。しかし、一般に正当な方法でそんなに出す事はできない。井上明久はJSTの第三者報告書によると公的資金による研究の業績報告の論文で全748編中60編が重複していた。また東北大学でも多数の二重投稿が公式認定された。だから、重複発表によってかなり業績が水増しされたが、ギフトないしゲストオーサーによる業績水増しも非常に大量に行われただろう

(4)、(5)は著者資格がないのに著者に加わるギフトオーサー、ゲストないしオノラリーオーサーとよばれる不正。文科省のガイドラインではオーサーシップ違反は不正と公式に示されているし、学振の公式文章を素直に読むと(4)、(5)は不正だと思う。ただ、先に述べたようにどの分野も学生と指導者、部下と上司の共著などで、厳密には著者資格がないのに共著になっている例はよくあるので、厳密に取り締まるとほとんどの人は研究不正をやった事があるという事になるかもしれない。だから、議論は必要だろう。私はたぶん現実にはそのような例まで不正となる事はないと思う。(4)のようなものは不公正なので不正でいいと思うし、(5)はいくら何でもやり過ぎで、通常の研究者の慣習や倫理を著しく逸脱しているので不正でいいと思う。

(1)~(3)はゴーストオーサーとそれによる盗用の例。いずれも不正が公式認定された。読者の方に注意して頂きたいのは、著者資格を守らないと不正認定され研究者生命が絶たれる事があるという事だ。

(1)、(2)の例は著者資格を守り、共同研究者の同意を得て共著で発表していれば盗用が認定され研究者生命が絶たれる事は避けられた。著者資格を守らず非常に痛い目にあった典型例。著者資格の基準を知らなくても、研究発表の前に共同研究者の同意を得るという基本的な慣習を守っていれば不正を防げた。

(1)、(2)のような事をやってしまうと取り返しがつかず裁判でも勝てない。なぜなら、元論文と盗用論文を比較して大量流用が確認されれば客観的に「故意に他人の成果等を使った」事が明らかで、単著発表した事から「故意に他人の成果等を自己のものとして無断発表した」事が客観的に明らかだからだ。裁判で不当さを訴えても、それらの客観的証拠から盗用が認定され敗訴する。

つまらない事で不利益を受けないためにも、著者資格を守って研究発表して頂きたい。


微笑ましい光景 - 2016年4月26日記載

2016-04-26 00:00:00 | Weblog

先日ファーストフード店に入って、隣に若い男女が向かい合って座った。何気なく隣の席の方をちらっと見たら、近距離で見つめ合っていた。心の中で微笑ましく思った。もしテレビ等でこういう光景をみたらにやにやしたと思う。二人は幸福という感じで、それがずっと続くといいなと思う。


名人戦の予想

2016-04-25 00:00:00 | 囲碁・将棋

現在将棋の名人戦が開催中。羽生善治名人対佐藤天彦八段。佐藤天彦は期待の若手で20代の棋士では糸谷哲郎、豊島将之と並んでトップ3だと思う。昨年度からとても調子がいい。この勢いで名人を獲得してもらいたいが、私は羽生善治が防衛すると思う。名人戦は勢いも重要だが、総合力が高くないとタイトルを取れない。私は総合力で羽生善治の方がまだ上だと思うので、羽生善治の防衛と予想する。

どちらもがんばってほしい。


イニョプの道の感想

2016-04-24 00:00:00 | スポーツ・芸能・文芸

NHKBSプレミアムでイニョプの道が放送中。私はいくつか見て、そこそこ面白いと思った。貴族だったイニョプが最下層の使用人に転落し、力強く生きる姿を描くストーリー。韓国の男優、女優は非常にルックスがいいので、とても良いと思う。

ストーリーはイニョプが父の無実を証明できるか、ムミョンの出生など気になる展開がいくつかある。韓国ドラマのおかげで、韓国に親近感を感じた。それは馬医や奇皇后等の放送のおかげだ。韓国のドラマだから日本人向けではないが、私はなかなか面白いと思う。

韓国は今後もどんどん発展してほしいと思う。