世界変動展望

私の日々思うことを書いたブログです。

江~姫たちの戦国~の感想

2011-05-30 01:05:08 | スポーツ・芸能・文芸

昨日の放送で秀吉と茶々が結ばれた。なかなか面白い話だった。江の話は史実と違うことがたくさんあるので批判があるし、まるで漫画のような展開もあるので今までの大河ドラマとはずいぶん違う感じがする。

例えば本能寺の変の時に江が家康と一緒に伊賀越えをしたり、明智光秀に説教するなどあり得ない展開に批判がある。また、「恋しくて」(18回)の回で互いに好意を持つ初と京極高次が高次の姉の策略で2人きりになり、互いに恥ずかしがって緊張し同時にお互いに声をかけるシーンは漫画でみたことのあるような展開だ。

大河ドラマは視聴者を感動させるのが目的だから必ずしも史実と同じ事をやらなくてもよいが、全然違うことをやると歴史をもとにしたドラマという感じがしない。

でも、面白い話はあるので江はそれなりに気に入っている。原作・脚本の田渕久美子はホームドラマやコメディのような展開が好きなのだろう。それにしても篤姫といい彼女が手がける作品に出てくる重要な女性たちは皆夫と相思相愛になる。篤姫-家定、和宮-家茂、江-佐治一成、羽柴秀勝、徳川秀忠、初-京極高次、茶々-秀吉、市-浅井長政、柴田勝家など妻はみんな夫と相思相愛だ。

そういう展開の方が視聴者の関心が集まるからだろう。私もそういう話の方が面白いと思う。現在江が面白いと思う理由の一つは恋愛を扱う点にある。


ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団~はばたけ天使たち~の感想

2011-05-05 23:09:52 | スポーツ・芸能・文芸

現在公開中の「ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団~はばたけ天使たち~」(2011年3月5日公開)を見た。この作品は私が一番気に入っているドラえもん映画「のび太と鉄人兵団」(1986年3月15日公開)のリメイクである[1]。

映像は前作に比べてずいぶんきれいで立派になったし、前作より原作に忠実に作られている。映像の立派さをみると時代が進んだことを感じさせる。この作品は名作で人気が高いので、評判の影響で見に行った親子連れもいただろう[2]。

最初に残念だった点をあげると、本作は前作ほどラストが感動しなかったことだ。前作のラストで、ヒロインのリルルが消滅し、しずかちゃんが号泣するシーンに私を含めて多くの人が涙した。歴代ドラえもん映画で随一の名シーンだろう。私はラストを期待していたが、友達キャラがリルルとピッポの2人のため肝心の消滅シーンが2人別々のシーンに分断されたので、感動が弱かった。またしずかちゃんやのび太たちの号泣シーンもなかった。

前作はクライマックスの展開がしずかちゃんとリルルだけで進むので、主役ののび太がクライマックスで目立たなかった。監督の寺本幸代氏の話しではピッポの登場は最後までのび太を主軸として絡ませるためらしいが、歴代ドラえもん映画で随一の名シーンとされる本作のクライマックスを分断させるのはあまりよいと思わないし、ピッポの登場は邪魔だと感じた[3]。創作作品の目的は人に感動を与えることだから、感動を最大限ひきおこす話にすべきだと思う。主役ののび太が最後まで絡むかどうかは大して重要なことではない。

そういう残念な点はあったが、その他は前作と変わらずよい点がたくさんあったと思う。例えば戦争や利己主義の愚かさや他人を思いやる温かい心がそういう悪いことを起こさないために重要だというメッセージはよく伝わったと思う。残念ながら東日本大震災の影響で興行収入や観客動員には悪影響が出たかもしれないが、映画の評価は必ずしもそれと関係ないし、上の理由で本作品はよい映画だと思う。

ゴールデンウィークは残り少ないが、まだ見てない人はぜひ映画館で見てください!

(作成日:2011-05-05 23:09:52)

参考
[1]世界変動展望 著者:"ドラえもん映画で最も面白い作品" 世界変動展望 2008.8.17
[2]世界変動展望 著者:"ドラえもんの映画で一番人気、名作はどれ?" 世界変動展望 2011.5.5
[3]Wikipedeia "ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 ~はばたけ 天使たち~" の「リメイク前映画からの変更点-ピッポ」 2011.5.5