2009年11月30日がよい日でありますように!
平成21年大相撲九州場所は横綱・白鵬が全勝優勝を達成し、双葉山と並ぶ優勝12回を達成した。しかも年間86勝という大記録も達成した。この記録はしばらく抜かれないだろう。今年の白鵬は強かった。来年もまた期待している。
草食系男性等の登場が日本の晩婚化を進めているとどこかの番組で議論があり、それが印象に残った。女性と男性で分かれて議論をしていたが、女性は草食系男性は良くないと考えている人が多かった。
出演した女性陣によれば、晩婚化は男性が女性に対して消極的になり恋愛活動をしないため起きており、晩婚化は男性のせいだと考えている人が多かった。
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女性陣「男性が女性に恋愛活動できないのは問題だと思います。」
男性陣「今はセクハラの問題もあるし、下手をすると会社を解雇される。草食系に徹する人が出るのも仕方ない。」
女性陣「何度もアッタクされるのでなければ、文句を言う女性はいませんよ。」
男性陣「甘いですよ、そういう考え方は。いろんな女性がいますからね。回数やアッタクの態様とは関係なく、自分が嫌ならセクハラだと大騒ぎする神経質な女性はいますからね。」
女性陣「そういう人はごく一部のはずです。大部分の女性はそうじゃありません。」
男性陣「そうかもしれませんが、対象となる女性がどういうタイプか外形からは判断できない。運が悪ければそういう神経質な女性に出くわしてしまう。だから、こっちとしては少なくとも慎重にならざるを得ない。」
女性陣「でも、好きな相手に対して働きかけられないのはまずいと思います。好きな人がいるなら、アタックできるべきじゃないですか。」
男性陣「それはそちら側も同じだと思いますね。あなたたちだって好きな相手がいるのに積極的にはたらきかけないでしょう。」
女性陣「女性は恋愛には受動的であるべきだという考えの人が多く、自分から積極的に活動するのは抵抗感があります。だから、その点は男性にお願いしたい。」
男性陣「それはおかしいと思いますね。『好きな相手に対してアタックできないのはまずいと思う。』とあなた方自身がいってたことでしょ。他ならぬあなた方自身が好きだと思ってるわけですから、相手が働きかけてくれない以上自分から積極的に活動すべきではないですか。そういうことをしないのに、恋人や結婚相手が見つからないのは男性の方が積極的でないからだとはいえないと思いますが。」
女性陣「先ほども言いましたが、女性は自ら積極的に恋愛活動するのは抵抗感があるんですね。」
男性陣「子供じゃあるまいし、自分から積極的に恋愛活動できないなんて情けないですね。あなたがたはもう立派な大人でしょ。精神的に未成熟な子供が知らない人に話しかけられなくてお使いが十分できないのとはわけが違う。恋愛活動をする上で抵抗感はあるのかもしれないが、そういうのを乗り越えて積極的に活動できるだけの十分な能力があるでしょ。」
女性陣「私たちが積極的に活動するかどうかは、私たちが決めることであって、あなたがたにとやかく言われる筋合いないですから。」
男性陣「ええ、確かにそれはあなた方の自由ですね。私たちが言いたいのは、恋愛において受動的態度でいるのはあなた方の勝手だが、その態度から被る利益も不利益もあなた方が負担すべきだということです。恋人や結婚相手ができない責任を積極的に活動しない男性側に転嫁するなといってるんです。」
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こんなケンカのような展開がずっと続いていた。確かに、女性は恋愛において受動的な者が多いと思う。上記にもあるように、女性が積極的に恋愛活動するのは抵抗感があるのかもしれないし、恋愛において有利な立場を保ちたいという思惑があるのかもしれない。
一つ思うのは、「女性だから積極的に恋愛活動すべきでない。」という考えは改まっていくとよいということだ。女性差別撤廃活動をしている女性陣が
「"女だから結婚して家庭に入るべき。男だから仕事をすべき。"というように男だから、女だからという考えはおかしい。」
と常々言うように、「女性だから積極的に恋愛活動すべきでない。」という考えはおかしいだろう。性差に基づく差別撤廃は女性にとって不利な差別だけを撤廃することを目的とすべきではなく、有利な差別もまた撤廃すべきである。そうでなければ道理に合わない。
私が心配しなくても「女性だから積極的に恋愛活動すべきでない。」なんて考えは持ってない人もたくさんいると思う。しかし、今の現状では晩婚化の勢いは止まりそうも無い。
出演した女性陣によれば、晩婚化は男性が女性に対して消極的になり恋愛活動をしないため起きており、晩婚化は男性のせいだと考えている人が多かった。
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女性陣「男性が女性に恋愛活動できないのは問題だと思います。」
男性陣「今はセクハラの問題もあるし、下手をすると会社を解雇される。草食系に徹する人が出るのも仕方ない。」
女性陣「何度もアッタクされるのでなければ、文句を言う女性はいませんよ。」
男性陣「甘いですよ、そういう考え方は。いろんな女性がいますからね。回数やアッタクの態様とは関係なく、自分が嫌ならセクハラだと大騒ぎする神経質な女性はいますからね。」
女性陣「そういう人はごく一部のはずです。大部分の女性はそうじゃありません。」
男性陣「そうかもしれませんが、対象となる女性がどういうタイプか外形からは判断できない。運が悪ければそういう神経質な女性に出くわしてしまう。だから、こっちとしては少なくとも慎重にならざるを得ない。」
女性陣「でも、好きな相手に対して働きかけられないのはまずいと思います。好きな人がいるなら、アタックできるべきじゃないですか。」
男性陣「それはそちら側も同じだと思いますね。あなたたちだって好きな相手がいるのに積極的にはたらきかけないでしょう。」
女性陣「女性は恋愛には受動的であるべきだという考えの人が多く、自分から積極的に活動するのは抵抗感があります。だから、その点は男性にお願いしたい。」
男性陣「それはおかしいと思いますね。『好きな相手に対してアタックできないのはまずいと思う。』とあなた方自身がいってたことでしょ。他ならぬあなた方自身が好きだと思ってるわけですから、相手が働きかけてくれない以上自分から積極的に活動すべきではないですか。そういうことをしないのに、恋人や結婚相手が見つからないのは男性の方が積極的でないからだとはいえないと思いますが。」
女性陣「先ほども言いましたが、女性は自ら積極的に恋愛活動するのは抵抗感があるんですね。」
男性陣「子供じゃあるまいし、自分から積極的に恋愛活動できないなんて情けないですね。あなたがたはもう立派な大人でしょ。精神的に未成熟な子供が知らない人に話しかけられなくてお使いが十分できないのとはわけが違う。恋愛活動をする上で抵抗感はあるのかもしれないが、そういうのを乗り越えて積極的に活動できるだけの十分な能力があるでしょ。」
女性陣「私たちが積極的に活動するかどうかは、私たちが決めることであって、あなたがたにとやかく言われる筋合いないですから。」
男性陣「ええ、確かにそれはあなた方の自由ですね。私たちが言いたいのは、恋愛において受動的態度でいるのはあなた方の勝手だが、その態度から被る利益も不利益もあなた方が負担すべきだということです。恋人や結婚相手ができない責任を積極的に活動しない男性側に転嫁するなといってるんです。」
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こんなケンカのような展開がずっと続いていた。確かに、女性は恋愛において受動的な者が多いと思う。上記にもあるように、女性が積極的に恋愛活動するのは抵抗感があるのかもしれないし、恋愛において有利な立場を保ちたいという思惑があるのかもしれない。
一つ思うのは、「女性だから積極的に恋愛活動すべきでない。」という考えは改まっていくとよいということだ。女性差別撤廃活動をしている女性陣が
「"女だから結婚して家庭に入るべき。男だから仕事をすべき。"というように男だから、女だからという考えはおかしい。」
と常々言うように、「女性だから積極的に恋愛活動すべきでない。」という考えはおかしいだろう。性差に基づく差別撤廃は女性にとって不利な差別だけを撤廃することを目的とすべきではなく、有利な差別もまた撤廃すべきである。そうでなければ道理に合わない。
私が心配しなくても「女性だから積極的に恋愛活動すべきでない。」なんて考えは持ってない人もたくさんいると思う。しかし、今の現状では晩婚化の勢いは止まりそうも無い。
第22期竜王戦第4局は渡辺明が勝ち、4-0のストレートで竜王位を防衛した。渡辺は竜王戦6連覇。竜王戦はとても強い。しばらく竜王の連覇を続けるかもしれない。今年の勝ち方をみると、渡辺を止めるのは羽生しかいない感じがする。
力士・把瑠都はバルト三国の一つエストニア出身ゆえに把瑠都という四股名を用いているが、「バルト⇒把瑠都」とあてるのは暴走族や不良等が使う当て字を想起させる。
暴走族や不良等は例えば「よろしく⇒夜露死苦」などと当て、落書きをする。バルトの当て字も似たような感じを受ける。しかし、こういう不法な感じの当て字とは違ったものなのだろう。
暴走族や不良等は例えば「よろしく⇒夜露死苦」などと当て、落書きをする。バルトの当て字も似たような感じを受ける。しかし、こういう不法な感じの当て字とは違ったものなのだろう。
最近の事業仕分けで科学技術予算が削られ、大学等から批判が高まっている。大学で行っている研究は実用とは程遠い。企業でやる実用的研究でさえ実用化されるのは高くて2割程度だろう。まして、大学等で行われている先端的・学術的研究は実用とは程遠い。おそらく企業の人たちからみれば、大学等で行っている先端的・学術的研究は宣伝効果くらいしかないと思っているだろう。道楽でやっていると思っている人さえいる。
思えば、昔は科学研究は金持ちの道楽でやっている場合もあった。万有引力定数の精密測定等で有名なキャベンディッシュは貴族で大金持ちだったため、余力で物理学を研究し大きな業績を収めた。英国のケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所は世界的にも有名でノーベル賞受賞者を多数輩出している。しかし、そこで行われている研究が何の役に立つのかというと疑問を持つことも多い。
先端的・学術的な研究は遊びでやっていると言われるほど低い価値のものではない。しかし、実用ほど優先されるものではないと思う。大学等でやっているような先端的・学術的研究は重要度が低いものが多く、極端に言ってしまえば無くても生活に困らない。
それに最も問題なのは大学や国立研究所の研究者は税金から給料や研究費をもらっているくせに、世の中のためというより自分たちの個人的な満足のために研究をやっていることが多い点だ。趣味で研究をやっているような感じの人もいる。
自分たちで金を儲けているわけでもない人たちに高いお金を出して雇ってあげて、研究費まで出してあげてるのに、世の中に役立つどころか単に自分たちの個人的な満足を追求するために仕事をやられるのはとても嫌だ。
科学技術の予算はもっと減らし、経済対策や福祉など役に立つことに予算をまわした方がよい。科学予算を多くしてほしいなら、国民が求め満足するような高い研究成果を出すべきである。
思えば、昔は科学研究は金持ちの道楽でやっている場合もあった。万有引力定数の精密測定等で有名なキャベンディッシュは貴族で大金持ちだったため、余力で物理学を研究し大きな業績を収めた。英国のケンブリッジ大学キャベンディッシュ研究所は世界的にも有名でノーベル賞受賞者を多数輩出している。しかし、そこで行われている研究が何の役に立つのかというと疑問を持つことも多い。
先端的・学術的な研究は遊びでやっていると言われるほど低い価値のものではない。しかし、実用ほど優先されるものではないと思う。大学等でやっているような先端的・学術的研究は重要度が低いものが多く、極端に言ってしまえば無くても生活に困らない。
それに最も問題なのは大学や国立研究所の研究者は税金から給料や研究費をもらっているくせに、世の中のためというより自分たちの個人的な満足のために研究をやっていることが多い点だ。趣味で研究をやっているような感じの人もいる。
自分たちで金を儲けているわけでもない人たちに高いお金を出して雇ってあげて、研究費まで出してあげてるのに、世の中に役立つどころか単に自分たちの個人的な満足を追求するために仕事をやられるのはとても嫌だ。
科学技術の予算はもっと減らし、経済対策や福祉など役に立つことに予算をまわした方がよい。科学予算を多くしてほしいなら、国民が求め満足するような高い研究成果を出すべきである。
今年も一関市博物館の和算に挑戦の出題が近い。去年は問題に悩む人のために解答を作成して公表したが、今年はどうしようか迷っている。毎年難しい問題が出題されるわけではないので解くのはそれほど難しくないが、あくまで遊びでやることだからそれほど時間をかけたくない。昨年の解答作成はたいした時間はかかっておらず、楽といえば楽なのだが、楽だからこそめんどくさくやる気がでない。
というわけで今年度の解答作成・公表は未定だ。
というわけで今年度の解答作成・公表は未定だ。
現在の白鵬・朝青龍両横綱と大関陣は差が大きいとよく言われる。確かに相撲内容や成績を見れば、その差は明らかだと思う。差が大きくみえるのは、両横綱が普通の横綱ではなく大横綱レベルの強さを持っているからだ。
私は品格のなさから朝青龍は横綱とはいえないと思っており、まして大横綱とは思っていないが、成績は大横綱レベルであることは間違いない。白鵬はまだ若いため実績は大横綱とよばれるほどではないが、近い将来大横綱とよばれる成績を収めるに違いない。
一方大関陣で通常レベルの横綱になれるほどの力を持った人がいないことも、差が大きく見える原因の一つだ。日馬富士、琴欧州は将来的に横綱昇進のチャンスがあるかもしれないが、まだ横綱になるには実力が足りないといえる。
しばらくは白鵬を筆頭とした横綱中心時代が続くだろう。
私は品格のなさから朝青龍は横綱とはいえないと思っており、まして大横綱とは思っていないが、成績は大横綱レベルであることは間違いない。白鵬はまだ若いため実績は大横綱とよばれるほどではないが、近い将来大横綱とよばれる成績を収めるに違いない。
一方大関陣で通常レベルの横綱になれるほどの力を持った人がいないことも、差が大きく見える原因の一つだ。日馬富士、琴欧州は将来的に横綱昇進のチャンスがあるかもしれないが、まだ横綱になるには実力が足りないといえる。
しばらくは白鵬を筆頭とした横綱中心時代が続くだろう。
平成21年大相撲九州場所は朝青龍、白鵬がともに連勝し優勝候補筆頭となっている。どちらも調子がよさそうだ。千秋楽で全勝対決が期待される。白鵬は年間最多勝の記録更新なるだろうか。今年はすべて14勝以上というすごい記録を立てているにも関わらず、優勝はまだ2回という少し残念な結果になっているが、今場所はぜひ全勝優勝を果し、年間最多賞記録更新とともに今年の最後を美しく飾って終えてほしい。
20世紀最大の科学業績は量子力学の創出だろう。現代物理学の基礎は量子力学であり、これなしでは物理学はほとんど研究できない。21世紀も何かすごい科学発見があるのだろうか。それを見るのが楽しみだ。
ターミネーター2でT-1000型がバイクで階段を上るシーンがある。あれは本当にやったところを撮ったのか、それとも特殊撮影なのか。技術がある人ならできるのかもしれない。
第20期女流王位戦第5局は清水市代が勝って女流王位を奪取した。石橋は第2局の反則負けが痛すぎた。これがなければ防衛だった。清水はこれで3冠に復帰。強い。
民主党は定住外国人の選挙権を認め、これに関する立法をしようと考えている。外国人に選挙権・被選挙権を認めると、国や地方の政治について外国の主権が介入するおそれがあり、国民主権上日本国籍を持たないものに選挙権等を認めるべきではないという主張がある。
一方で、定住外国人の生活はその地域の行政に密接な関係を持ち、これに関して何の意見もいえないのは不都合ではないかという考えから、定住外国人に地方選挙権等を認めるべきだという考えがある。
国政選挙権・被選挙権については、国民主権に抵触することから外国人に国政選挙権等は認められていない。
では、地方選挙権・被選挙権はどうか。これに関しては有名な最高裁判例(H7.2.28)がある。
憲法15条1項 『公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。』
憲法93条2項 『地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。』
判例は憲法15条1項の「国民」とは日本国籍を持った日本国民を対象とすることは明らかであるとして、憲法15条1項による定住外国人の地方選挙権・被選挙権の保障を否定した。
また、憲法93条2項においても「憲法15条1項の規定の趣旨に鑑み、地方公共団体が我が国の統治機構の不可欠の要素であることをも併せ考えると、憲法93条2項にいう『住民』とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を意味すると解するのが相当であり、右規定は、我が国に在留する外国人に対して、地方公共団体の長、その議会の議員等の選挙の権利を保障したということはできない」とし、『住民』も日本国民に限られ、憲法93条2項によっても定住外国人に地方選挙権等は保障されないとした。
結局のところ、国政でも地方でも選挙権・被選挙権は外国人に保障されていない。特に国政選挙権等は外国人には認められない。
しかし、最高裁は「憲法第8章の地方自治に関する規定は、・・・住民の日常生活に密接に関連を有する公共的事務は、その地方の住民の意思に基づきその区域の地方公共団体が処理するという政治形態を憲法上の制度として保障しようとする趣旨に出たものと解されるから、我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものについて、・・・法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではない」とし、立法措置として定住外国人に地方選挙権等を付与することを認めた。
外国人は国民主権に抵触するため公権力の行使や公の意思形成に参画する公務員には就任できない。具体的には省庁の事務次官とか局長のような責任の重い職務や裁判官には就任できない。これらは公権力の行使や公の意思決定に直接的・間接的に関わる仕事だからだ。しかし、大学の教授や事務補佐員のような学術的、補佐的事務の公務員には就任できる。これらに関しては国民主権に抵触しないからだ。
外国人については参政権や公務員就任権が大きく制限されているが、国民主権原理の下では仕方ないだろう。我が国の統治を他国の干渉なく独立して行っていくためには選挙権等を日本国民に限ることを強く保障すべきだと思う。
立法措置によって地方選挙権等を定住外国人に付与することは可能だとしても、外国人が日本国籍をとれば選挙権が得られる以上、法律で定住外国人に選挙権を認める必要性は乏しい。また、国民主権を維持する必要性は強い。
よって、私は法律によって定住外国人に地方選挙権・被選挙権を認めることは反対である。
一方で、定住外国人の生活はその地域の行政に密接な関係を持ち、これに関して何の意見もいえないのは不都合ではないかという考えから、定住外国人に地方選挙権等を認めるべきだという考えがある。
国政選挙権・被選挙権については、国民主権に抵触することから外国人に国政選挙権等は認められていない。
では、地方選挙権・被選挙権はどうか。これに関しては有名な最高裁判例(H7.2.28)がある。
憲法15条1項 『公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。』
憲法93条2項 『地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。』
判例は憲法15条1項の「国民」とは日本国籍を持った日本国民を対象とすることは明らかであるとして、憲法15条1項による定住外国人の地方選挙権・被選挙権の保障を否定した。
また、憲法93条2項においても「憲法15条1項の規定の趣旨に鑑み、地方公共団体が我が国の統治機構の不可欠の要素であることをも併せ考えると、憲法93条2項にいう『住民』とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を意味すると解するのが相当であり、右規定は、我が国に在留する外国人に対して、地方公共団体の長、その議会の議員等の選挙の権利を保障したということはできない」とし、『住民』も日本国民に限られ、憲法93条2項によっても定住外国人に地方選挙権等は保障されないとした。
結局のところ、国政でも地方でも選挙権・被選挙権は外国人に保障されていない。特に国政選挙権等は外国人には認められない。
しかし、最高裁は「憲法第8章の地方自治に関する規定は、・・・住民の日常生活に密接に関連を有する公共的事務は、その地方の住民の意思に基づきその区域の地方公共団体が処理するという政治形態を憲法上の制度として保障しようとする趣旨に出たものと解されるから、我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められるものについて、・・・法律をもって、地方公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではない」とし、立法措置として定住外国人に地方選挙権等を付与することを認めた。
外国人は国民主権に抵触するため公権力の行使や公の意思形成に参画する公務員には就任できない。具体的には省庁の事務次官とか局長のような責任の重い職務や裁判官には就任できない。これらは公権力の行使や公の意思決定に直接的・間接的に関わる仕事だからだ。しかし、大学の教授や事務補佐員のような学術的、補佐的事務の公務員には就任できる。これらに関しては国民主権に抵触しないからだ。
外国人については参政権や公務員就任権が大きく制限されているが、国民主権原理の下では仕方ないだろう。我が国の統治を他国の干渉なく独立して行っていくためには選挙権等を日本国民に限ることを強く保障すべきだと思う。
立法措置によって地方選挙権等を定住外国人に付与することは可能だとしても、外国人が日本国籍をとれば選挙権が得られる以上、法律で定住外国人に選挙権を認める必要性は乏しい。また、国民主権を維持する必要性は強い。
よって、私は法律によって定住外国人に地方選挙権・被選挙権を認めることは反対である。