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「天澤寺殿三百年記録」を読む 12

(男子新体操部のパフォーマンス)

東海道金谷宿大学成果発表会が無事終わった。閉講式のあと、島田工業高校新体操部のパフォーマンスがあり、大いに盛り上がった。3時から一時間ほど、反省会をして解散した。前向きの意見がたくさん出て、来年の成果発表会に生かせると思う。

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「天澤寺殿三百年記録」の解読を続ける。

    天澤寺殿三百年諱
 一 銀七枚       御法事料
 一 銀三枚       御香奠
    右の金、六両納む。 下ヶ札「今川駿河守」
    従五位侍従、今川駿河守源朝臣範叙
               
 一 金百疋    駿河守殿舅 天野高三郎

 一 銀壱枚 代金三歩納む   今川要作
    これはこの節、遠州中泉御代官職、四月十七日香奠納める。
               
 一 白玉粉  弐袋 今川殿家老 組田藤太郎
   団扇   弐本        方丈へ
 一 小   十  同人    松源寺へ
 一 金弐朱      同人    富春院へ
    外にまた、一朱、小僧宗順、畳紙料としてもらい候由。
※ 白玉粉(しらたまこ)- 精白したもち米の粉。
※ 団扇(だんせん)- うちわ。
※ 藁(わら)- わら紙のこと。わら半紙。
※ 帖(じょう)- 紙や海苔を数える単位。半紙は二〇枚で一帖。
※ 畳紙(たとうがみ)- 折り畳んで懐中に入れ、鼻紙や詩歌の詠草などに用いる紙。懐紙(かいし)。


 一 銭壱貫百文
    光増寺 桃源寺 松源寺 大福寺
    摂取寺 明王寺 結城寺 菩提樹院
    少林寺 興禅寺 牧牛寺
 一 銭三百文
    龍泉院 神龍院
    富春院 聖楽寺
    西蔵寺 長学寺

 一 金百疋    由井沢   由井郷右衛門
    これは由井周防守殿、後と申す由。
※ 由井周防守(ゆいすおうのかみ)- 今川氏家臣。由井源左衛門光詔。由比の川入城城主。武田軍の駿河進攻により落城討ち死にした。

 一 金壱朱  安倍口 千代村 落合将監代官 秋山惣兵衛
    これは増善寺檀中にて、今川殿代香、見舞い旁(かたがた)登山

 一 煎茶   壱(ふくろ) 増善寺
    およそ壱ばかり
※ 帒(ふくろ)- ふくろ。
※ 斤(きん)- 尺貫法の質量の単位。一斤はふつう百六十匁(もんめ)で、約六百グラム。


 一 練羊羹  壱   山原 長福寺
※ 筺(はこ)- 竹製の目の細かい籠。

   都(すべ)て計、金七両壱歩壱朱
           銭壱貫四百文

 一 金百疋   今川与一左衛門氏房 花押
    これは濃州岐阜の住     

    天澤寺廟所修覆寄付
 一 金弐百疋   江川町  大石善右衛門
 一 金弐百疋   領分   室津文蔵
 一 金弐百疋   上桶谷町 小川太郎兵衛
 一 金百疋    横須賀  東光寺
 一 金百疋    同    滝惣兵衛
 一 金百疋    尾羽根  牧田三作
 一 金百疋    同    望月源助
 一 金百疋    領分   竹下七五郎
 一 金弐百疋   安西   疋野源兵衛
 一 金弐百疋   同    築地文左衛門
 一 金弐百疋   領分   忠兵衛
   〆金四両壱歩なり

 一 弐百文    上土村  是誰居士
    これは方丈、心安きものなり。

 一 粘入二百枚       清山高徒
    宝物拝見旁(かたがた)来り、出頭頼むなり。
※ 高徒(こうと)- 特に優れた弟子。

 一 銭拾貫六百六十文    十九日廿日賽銭
   〆金拾壱両三歩壱朱
    銭十二貫弐百文
     差金壱両三歩三百文
   惣計
    金拾三両弐歩壱朱と三百文     把住
※ 差金(さきん)- 不足を補うために出す金。
※ 把住(はじゅう)- 禅の言葉。つかまえて置くこと。ここでは「収入」の意。       
お金の単位の概要
 ① 両・歩(分)・朱(りょう・ぶ・しゅ)- お金の単位。四朱が一分、四分が一両。
 ② 貫・文(かん・もん)- 銭の単位。一千文が一貫。
 ③ 疋(ひき)- 銭を数える単位。一疋十文。百疋一貫。ここでは、百疋を一歩、四百疋を一両と勘定。
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