サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

堀越学園(新旧理事の争いで泥沼の混迷度80点)

2012年07月23日 | それでも世界は回る

理事も凍り付いた…公共料金滞納の堀越学園

 経営悪化が表面化している群馬県高崎市の学校法人「堀越学園」(大島孝夫理事長)が、再建に向けた青写真を描けずにいる。

 度重なる不祥事の結果、国や県の補助金が打ち切られたうえ、運営する創造学園大の本校では今年4月の入学者がゼロになるなど、収入の柱を喪失。さらに、新旧経営陣の対立で、民事再生法の申請など再スタートに必要な措置を取ることができずに状況は一層悪化、学生や園児の授業にも支障を来し始めている。

 創造学園大中山キャンパスに5月21日、10人以上の警察官が緊急出動した。

 元理事長の堀越哲二氏らの地位保全の仮処分が認められたことを受けて、旧経営陣側の理事らが学長室にいた井上晴彦学長に理事長印を渡すよう迫り、身の危険を感じた井上学長が事務局を通じて110番。井上学長ら理事会は、「学生の安全を優先するため」と、翌日から同キャンパスを7~10日間休校にした。

 学生が授業を受ける機会が脅かされたのはこれだけではない。

 「7月10日までに滞納金を支払えなければ11日以後に送電を停止する」。今月、東京電力からの通告に理事は凍り付いた。

 学園は、電気や電話、水道などの公共料金を数か月間滞納。同10日、手元の資金をかき集め理事らは東電へ。百数十万にも及ぶ滞納金の一部を支払い、かろうじて期限は延期された。

 最大で10か月にも及ぶ給与の不払いに、職員の堪忍袋の緒が切れたのが6月下旬。給料日の同25日に給与が支払われなかったために翌日、運営する2幼稚園で、一部の職員が出勤を拒否し、給食や送迎バスの運行が出来なくなった。学園側の説得で、給食のストップは1日にとどまったが、送迎バスの職員は同29日に実際に給与が払われるまでハンドルを握らなかった。

 また、学園の借金の共同担保となっていた堀越氏名義の自宅を含む土地建物などについて、6月6日付で競売の開始が決まった。債権者の整理回収機構(RCC)が教育施設と直接関係のない部分の処分に踏み切ったと見られる。

 学園では、中山キャンパスの一部の土地の地代も滞納。土地所有者が3か月以内の明け渡しを求め、一部構内道路を通行止めにしている。5%以上の高い利息で全国から募集したのにもかかわらず、満期を迎えても約束通りに償還できずにトラブルとなっている学校債の返金も5月以降、ストップし、購入者の怒りは頂点に達している。

 学園関係者は「資金が底をついている」と嘆く。

 堀越学園の迷走には、様々な不祥事を原因とする信用失墜に加え、経営陣の対立が大きな影を落としている。

 元理事長の堀越哲二氏が今年1月、これまでの経営責任を問われて学長など一切の役職を解任された。その後、大島孝夫氏が理事長に就任。米キリスト教団体の資金援助による学園再建方針を表明した。しかし、大島理事長らによると、マスコミの取材で学園の実情を知った教団が支援を見合わせ、現在まで資金援助は実行されていない。

 一方、解任された堀越氏と理事3人が地位保全を求めて仮処分を申請。5月に4人の仮処分が認められると、大島派と堀越派の新旧経営陣が互いに正当性を主張するようになった。このため民事再生法適用を申請し、債務を圧縮後に、外的資金を導入して再建するというシナリオは宙に浮いた。

 今月11日に仮処分の一部が変更され、堀越派の理事1人の地位保全が却下されたが、本裁判も19日に始まり、依然不透明感はぬぐえない。

 再建の遅れから雪だるま式に膨らんだ負債は総額55億円とも言われ、使途不明金や学校債の実態解明は進んでいない。

 文部科学省は「地位保全うんぬんより、公共料金や給与の支払いなど目の前の問題を解決して、最低限の教育環境を確保してほしい」と話している。

(2012年7月23日09時27分  読売新聞)

ある環境関係の集まりで、「堀越学園」の関係者とお会いしたことがある。
多くの人が間違うのだろうが、僕も最初は芸能人が通う高校として有名な「堀越学園」と混同していた。
サイトを調べて、高崎にある創造学園大学の系列であると言うことがわかった。
ジャニーズおなじみの「堀越学園」の名前を騙って、自分たちの学校債を売ったりした関係者が訴えられたりもしている。

また創造大学は、例ののりピーを受け入れ、広告塔に使ったりもしていた。

国際・環境・福祉そして創才の四つを学園理念としている。
もともと学校創業の頃から野球なども強くて、甲子園に出場したりしていた。
パンフを見た感じでは、スポーツや芸術(音楽)に対して、とくに環境整備しているように謳われていた。
僕の知人は、この学校の新しい経営感覚のようなことに、ずいぶん洗脳されていたようなのだが・・・。

今回のような新旧経営陣の争いのようなことは、多くの私立学園であることだ。
「堀越学園」の沿革を見ても、過去何回も校名が変わっている。
いろんな事情があったのだろうが、ともあれ今回の混乱は「創造大学」まで含めて、ちょっとやそっとのことで解決はしないだろう。
結局は不動産なども含めて、買い叩かれた上に、理事会を掌握するための方策とM&Aがセットになって、いろんなブローカーが暗躍しながら出口を見出していくということが、こうした問題学校の基本パターンとなる。

幼稚園からあるこの巨大学園に通う子どもたちや父兄たちは不安な日々を続けることになるが、もちろん学校のサイトにはそんなことは書かれるわけがない。 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿