廃棄物彩生処

主にジムニーの廃品利用による改造、メンテ、及び4×4トライアル競技などを掲載する場として・・・・!

プラドのエアコンファン抵抗器修理

2013年03月21日 | その他の車

我が所有車ランクルプラド:Y-KZJ71G のエアコン用ファン(ブロア)の風量切替用抵抗器が切れたので、これを交換した。

 左:消耗品、 右:純正新品

 この抵抗器の取付位置は、配線をたどるとファンモーターのすぐ傍の床立ち上がり部分にビス1本でついており、交換が簡単だぁ・・・! 
 (モーターは助手席足下に上向きに付いている)

 モーターの右側に見えるのが、抵抗器

 この切替抵抗器をブロアモーターと直列につないで、モーター電圧を切替え、風量を変えるもので、この抵抗器は大きなモーター電流が通過して高温過熱する。風量が弱側ほど高温となり、過熱時間が経過すると断線する消耗品である。
 このため、メンテ性を考慮してこの取付位置としているものと思われ、「さすがトヨタだなぁ」、と感心した!
 なお、この車はH6年車で、走行距離18万kmである。

【パーツ情報】
・ブロア・レジスター、DENSO製、品番:87138-90K00、\1,090

〔余計な話〕
 自分はエアコンの無い古い時代の人間であり、このファンは”ヒーター・ファン”と呼ぶ。
パーツ調達訪問先で、「ヒーターファンの抵抗器を・・」と云ったら、営業マンが「あ~、ブロア・レジスターですね」と!
 営業マンが年配の方だったので、即座に理解して頂けたので幸いであったが、時代と共に、呼び名まで変わるだねぇ~!(汗)

シルビアSR20DETエンジンのオーバーホール-その2

2013年03月09日 | その他の車
〔ピストン組込み〕
 シリンダーへの挿入は、過去にピストンリングコンプレッサーの不適切使用でもってリング破損の失態経験があるため、慎重に行った!
 (コンプレッサ鋼帯継ぎ目に、リング割れ目を配すると危険)

 ピストン挿入

〔ヘッド締め付け〕
 ヘッドボルト締め付けトルクは、整備マニュアルを持たないのでインターネットで捜し、ずいぶんと苦労しつつ完了した。
この締め付けは、ボルト摩擦バラツキの影響を軽減する回転角度締め付け方式としており、参考にその方法を記述すると、以下のとおりである。
・ボルトのねじ部にエンジンオイルを塗布
・4kg-mで全数均等締め付け→8kg-mで締め付け→0kg-mに戻す。(ガスケットを落ち着かせる)
・1次締め付け:4±0.5kg-mで全数均等締め付け
・2次締め付け:ボルト回転90゜0~+5゜で全数均等締め付け
・3次締め付け:更に90゛0~+5゜締め付け

 ヘッドがアルミ合金製のため、一気に締め付けるとヘッドが歪んでしまうので、3回に別けて徐々に締め上げていく。
この歪み防止策は、緩める時にも必要であり、3回に別けて順次緩めることが必要である。

 この締め付けトルクは可成り強力なもので、長尺工具で2人掛かりで押さえながらでないと締め付けできない程であった。
なお、この回転角度締め付け方式は、以下にも適用されている。
・コンロッド  : 1次締付トルク1.4~1.6kg-m→角度締付60゜~65゜
・クランクシャフト:①2.7~3.3kg-m→75゜~80゜→一旦ゆるめて ②3.3~3.9kg-m→45゜~50゜

 トルクレンチによるヘッドボルト1次締め付け

〔バルブ擦り合わせ〕
 バルブシートとバルブの当たりは、正常のようであったが、折角分解したので軽く摺り合わせを行った。



〔バルブオイルシール交換〕
 ガスケットセットの中に、バルブステムオイルシールが入っていたので、これを交換することにした。ラバー穴が可成り拡大していた。
 
 なお、このエンジンのバルブステム径は、INがφ6mm、EXがφ7mmとサイズが異なるのだが、購入したガスケットセットには、φ6mmのみ16個が入っていたので、φ7mm用を追加購入した。同じ型式エンジンでも細部で異なるようであり、注意が必要である。
 (イキマニ中間ガスケット形状も、違っていた)

〔タペット調整〕
 タペット調整は、日産独自の”ラッシュアジャスタ+Y字型ロッカーアーム+高さ調整用シム”の組合わせのため、このシム厚さ調整にはダイヤルゲージによる高さ計測が必要である。

 バルブステムはヘッド面に垂直でないため、通常のダイヤルゲージスタンドが使えないので、ラッシュアアジャスタ穴を利用する専用治具スタンドを自作した。
 この治具は、両端ねじ切りされているφ17mmのロッドの片端に、ナットを2個締め付け、そのナットをラッシュアジャスタ穴径まで研磨成型した。
 なお、このロッドの一方には吊り金具がついていたので、そのまま付けることにしたのだが、これがゲージを回転する際に、非常に都合が良く、偶然の出来事となった。

 タペットシム計測用の自作治具

 シムの厚さは3mmで、0.025mm刻みでの純正パーツが用意されているが、今回は新規購入はせずに既存のものを入れ替え調整してセットした。
 基準では”2バルブ間の高さ差が0.05mm以下”となっている。

 ダイヤルゲージ計測によるタペットシム調整

〔カムシャフト締め付け〕
 カムシャフトブラケットの締め付けは、シャフト曲がり・折損防止の観点から、マニュアル通りに慎重に締め付けることが必要である。 
 ①先ず0.2kg-mで締め付け。締め付け順番は:スプロケット側→中間→中間両側→スプロケット反対側の順に
 ②次に0.59kg-mで。 順番は中間から外側へ向かって
 ③最後に0.9~1.2kg-mで締め付け。 順番は上記に同じ
(締め付け順序の詳細はマニュアル参照)
 分解時に緩める時も重要で、一気に緩めずに、極力、上記締め付けの逆となるよう緩める必要がある。

〔タイミングチエンのセット〕
 取り外す際に自己流のマーキングで分解し、結果オーライであったのだが、途中でマニュアルと異なる方法であったことから冷や汗ものであった。
 マニュアルによる合わせ方としては
・#1シリンダ上死点として、クランクスプロケットのマークに、金色のチエン駒を合わせ、
・黒色の2個のチエン駒をINとEXのスプロケットマークに合わせる。

 このように書くことは簡単なのだが、実際は分解後にチエンが回転してしまっていて、この状態が保たれていない。(自分流では色違い駒に関係なくマーキングするので、再現が容易なのだが・・・)
 チエン位置が狂った際には、クランクを根気よく何度か回して行くと、正常な位置が必ず戻ってくる筈なので、焦ることはない。・・・ただし、クランク側スプロケットのチエンが緩んで駒飛びした場合は、これをマーク合わせしなければならないが、ここは駒飛びしない構造になっているようだ。

 上死点は、ダイヤルゲージ使用により正確に確認した。(なお、クランクプーリーのマークで、上死点合わせができる)

 上死点の計測

〔クランク角センサー取付〕
 分解前に自己流のマーキングして、戻したのだが、事後に、マーキングしなくても合わせマークが付いていることを知った(汗)  

 外部補記類を組み付けて、自分のO/H持ち分を完了した。 ガスケット類は、セットで購入したので分解部分は、新品に交換した。
 車体への搭載は所有者が行うのでこれで終了!
 O/H完了したSR20DETエンジン


【 後 記 】
 今回のSR20DETエンジンのO/Hは、分解マニュアルも待たずに着手し、組立に際して詳細が分からず随分焦った作業となってしまったが、反面、多くの知識を得ることができ、大変有意義なO/H作業であった。

 今回もインターネットから多くの貴重な情報を得ることができ、大変参考になり、大助かりしましたので、このブログも今後の方々に少しでも役立つようにと、少し詳しく書くことにした。

 インターネット記事を拝見するなかで気付いたことは、マニュアルに沿ってキチンと、或いは必要以上の作業している方もいる反面、不適切なことをやっている事例も見受けられた。

 例えば、タペットシム調整を疎かにすると、ロッカーアームが脱落し易い構造だそうだが、これをきちんとやらない以下のような事例。
・バルブ擦り合わせをやっているにもかかわらず、「シムを元通りに戻したからOK」としている。
  摺り合わせをすれば、バルブステム高さが変わるのでシム調整が必要になる筈である。
 
 自分も、持ってる知識・技能の範囲での作業であり、また、自分の価値観でもって手を抜くところはあるので、他人をどうのこうの云うことはできないのだが、他人に頼む場合はその辺が難しいことだと思われた。

 いずれにしても、このエンジンが始動し、オイル洩れなく、正常な出力がでるかどうかが最大の関心事となっている。

おわり


シルビアSR20DETエンジンのオーバーホール-その1

2013年01月30日 | その他の車
 走り屋さんの2000cc大型エンジンオーバーホールに挑戦。

このエンジンはドリフト車両に搭載されるもので、極めて過酷な使用条件エンジンである。
OH目的は、オイル上がりの原因追及と対策。
・搭載車両:シルビアS13
・エンジン型式:SR20DET(2000ccツインカム・ターボ)

取り敢えず、ヘッドを外して見ることにしたが、インマニを外さないとヘッド分離が困難。



また、ツインカムのためカムを外さないとヘッド締め付けボルトが緩まない。



ヘッドを外したら、#1、#2ピストン上部が溶けていたので、ピストンを抜き取ったら、形は維持しているものの、リング破損、リング溝がボロボロだった。



今後は費用の関係から、持ち主の要望に従って進めることとなる。

チェイサートランスミッションのオーバーホール

2013年01月04日 | その他の車
 ドリフト用トヨタ・チェイサー(JZX100型)のマニュアルトランスミッションW55型?の分解修理を安請け合いしたのだが、余りの大きさにビックリ・・・。
 引き受けに尻込みしたのだが、これまでジムニーミッションしか分解経験がないので、勉強の積もりで実施した。

 その重量は、自分がやっと持ち上げられる程の重量物ため、台車上で分解・組立を行った。

 手前:ジムニーJA71

・故障の症状は: ”ニュートラルでも車が走ってしまう”とのこと。
・分解前診断は: シャフトを回転しinput/outputの減速比から、”1速が異常”と診断
・分解時診断は: 1速シンクロナイザリングの貼り付きと断定。
         リングギャップが規定値以下に摩耗しているが、これが貼り付きの原因かどうかは、自分には不明。
・修理・改善策は:
  ① シンクロナイザリングを新品に交換
   ② 組立後のリングとギヤとの間隔に余裕が少なく、摩擦力が大きいため、ギヤとベアリング間の
    スペーサプレート厚みを0.08mm研磨し、間隔に余裕を持たせた。(下図参照) 
  なお、この摩擦力が大きい原因は、リングが新品であること、オイルが低温であること、などによるものとも思われたが、
  故障再発防止策として、独断により②の対策を行った。
  (2速、3速、4速のリングも交換した)

 赤矢印が厚みを減じたプレート

〔自作した特殊工具〕
 カウンタシャフト5速用のハブプレートの嵌め合いが固く、手持ち工具では抜き取れなかったため、下図の治具を製作しこれにギヤプーラを引っ掛けて抜き取った。
 なお、この治具プレートは、ジムニーのプロペラシャフトジョイント用フランジをカットして加工したもの。

 左下端が5速用ハブプレート

 上:ハブプレートと、下:自作の治具プレート

また、長いギヤプーラーの手持ちが無いので、下図のように長板を加工してロングプーラーを自作した。
ただし、この自作プーラーは使い勝手が悪く改良の余地ありである。・・・・別途紹介



〔今回、勉強になったこと〕
・ジムニー用のケースは上下分割方式だが、今回機は一体型のため不安だったが、意外に簡単であったこと。
 ただし、それはそれなりに組立時の配慮事項あり。
・ジムニー用のシフトロッドの分解・組立は厄介ものだが、今回機は非常に作業し易い構造であること。
・アウトプットシャフトの1速ギヤ~中間ベアリング~5速ギヤ~スピードメータドライブギヤ~後方ベアリングを連続一体としてセットするが、1速ギヤ側や中間にストッパーが無く、圧入時の位置決めが非常に難しい構造であること。
・リバースギヤシフト構造が複雑であるが、それの詳細を知ることができたこと。
・2速と5速は、ダブルシンクロナイザリング型となっているが、その構造を知ることができたこと。

 ダブルシンクロナイザリング

 今回のこのオーバーホールは、初めてのものであったことから、分解に際しても恐る恐る、また写真記録をしつつ進めたのだが、細かなパーツの余りに悩んだり、組み付け順序違いによる後戻りなどの失敗があったが、何とか完了することができた。

 しかし、このミッションは他人のしかも希少品であり、加えてドリフト走行という超過酷な条件で使用されることから、搭載後のことが心配であるが、現在のところ正常に動作しているとのことである。


ジムニーJB23パワーウインドウSW交換

2011年10月29日 | その他の車
所有する家内専用ジムニーJB23W(H12年車)のパワーウインドウSW(運転席側)が故障したため、交換・修理した。

故障の症状は
 ・右側ガラス用(運転席側用)SWのスプリング感がなく、手を離しても水平にならない。
 ・ガラスの上下動作が、時々しなくなるが、また復帰する。

取り敢えず取り外して分解



 基板

 基板中央が右側用のスライド抵抗SWであるが、赤色プラスチックパーツの破片が確認されたものの、スプリングらしき物は見当たらず、どんな仕組みなのかは分からなかった。
(左側用SWは上げ・停止・下げの3ポジションSW)

 裸の状態で配線コネクタを接続して試験した結果、前記症状の原因は以下のとおりと推測された。
・SW接点戻しスプリング機能が無くなったため、全開or全閉の操作をしてSWから手を離しても接点がつながったままのため、電子制御によるモーター保護機能が動作して動かなくなる。
・ある一定時間が経過すると、電子制御での保護回路が解除されて、ガラス上下機能が回復する。

 この故障対応として自分で乗る車ならSWを改造するのだが、家内用の車のため純正パーツに交換することとした。
しかし、購入するにはスイッチアッシとしてのパーツで、定価¥12,800(プラス消費税)と高額なため、オークション中古パーツを手配。

 JB23W用の出品がなかったので、写真判定で同型のセルボCN22S型(2ドア)用(H4年車)を落札。
価格は送料込みで¥3,700でした。
 純正品番 : 37990-84G30-P4Z
 購入品は : 37990-70G00-T01

 上:JB23W用、下:セルボ用

 ボタンの長さが若干長いだけで、ぴったりセットでき、機能も問題なかった。 19年前のパーツが未だ現役とは驚きだぁ。

 このパーツはスズキ・ツインCN22S用も外観がほぼ同じようで、コネクタ形状も同じなのだが、コネクタ方向が異なるため除外することにした。コネクタは下から差し込む形状(JB23Wは横向き)だが下には邪魔物は無いので使えるとは思う・・・。


 ところで、SWアッシの取り外し方が分からず悩んだが、自分の車であり傷や壊れても問題ないので、思い切って下図の位置にドライバーを差し込んだ。 正解だった。 この位置に押し込みロックの板バネがセットされているので、反対方向(前側)では外れない。

 外し方


プリウス補機バッテリー(密閉型)の交換

2011年09月25日 | その他の車
 息子が所有する初期型プリウス(ZA-NHW11型)の補機バッテリーを交換した。
このプリウスの走行駆動用とセルモーター用のバッテリーはリチウムイオン電池であるが、これとは別にコンピュータ制御やランプ類などのその他電気系統用バッテリーを搭載しており、これを補機バッテリーと呼んでいる。

 このバッテリーは、後部トランクルーム内にあることから、爆発する危険な水素ガスを車外に排出するための樹脂製排気ホースがついている特殊な密閉型バッテリーで、国内ではGSユアサ社しか製作していないようである。
 このためか、きわめて高価でトヨタディラーでの交換では4万円以上するとのこと。

 純正品仕様: S34B20L 定価¥41,600

 そこで、自分の出番となったことから早速ヤフオクで・・・。新品最安値¥10,000+送料¥1,000=¥11,000なり。
 しかも純正品に対して、この購入品は容量増のSMF44B19Lでこの価格。
 純正品S34B20Lはヤフオクで¥16,000ほどする。

 左:購入品SMF44B19L、右:純正品S34B20L
 
 この購入品はGSユアサ製かと思ったら、とんでもない。韓国製でしたぁ~
 ロゴがまぎらわしい「G&Yu」なのである。直感的にGS&YUASAと判断してしまったのである。

 交換作業中に少し”おかしい”とは思ったのだが、外国製とは気づかなかった。

純正品との違いは
・容量が大きい。 34→44
・長さが20→19cmで、純正品より1cmコンパクト
・排気ホースが少し太く、柔らかい。
  純正ホースは差し込めない。また、柔らか&太いため車外引き出し穴のゴムブッシュに通しにくい。このため、中間で相互を接続して車外へ引き出した。
・補償が 純正品は6ヶ月又は1万km補償、購入品は30ヶ月又は4万km補償。



 通常、密閉型バッテリーといえば液口栓が無いMFバッテリー(メンテナンスフリー、液補充が不要)のことを指すようだが、これは完全な密封型ではなく、過充電等で内部ガス圧力が増すと、ガス放出弁が開いて水素ガスが出る構造になっている。
 この通常のMFバッテリーは安価なためこれをプリウスに使用している人もいるようだが、息子は自分と違って用心深い性格なため、敢えて排気ホース付の高価な純正品同等品を取り付けた。

 ご存じのとおり水素ガスは、爆発する危険なガスで、今回の東電福島第一原発の事故はこの水素ガス爆発によって放射性物質を飛散する大惨事となったのである。
 この水素ガスは、バッテリー液面低下などで過充電状態となると、水が水素と酸素に分解することで発生するもので、注意を要する。
 自分は、バッテリーを爆発させた経験があるのでその危険性を肌で認識している。(このブログの2007.12.17「バッテリー爆発」のとおり)

 
 ところで、排気ホース付のプリウス用密閉型バッテリーと、ホースの付かない通常のMFバッテリーとの違いについて、今回調べた段階ではその違いがホースの有無だけなのかどうかが解らなかった。
 推測だが、おそらく同じものだろうと思う。 それにしては価格差が大き過ぎるじゃないかぁ・・・!


走行距離77,777km

2011年07月26日 | その他の車
 先日、山形へ出掛けた道中で、我がトランスポーターの累計走行距離が77,777kmに・・・!

高速東北道を走行中ではあったが、路肩に停車してデジカメでパチリ!



 この車は初期登録H7年8月なので16年経過しており、年平均4,900km走行であり、トラックとしては非常に少ない距離数であろう。

 しかし、車検記録での過去5年間の年間走行距離は、以下のとおりで、最近の3年間は格段に多くなっている。この理由は車競技のため関西、九州方面へ遠征するようになったことによる。

・H18年  6,100km
・H19年  6,540km
・H20年 13,110km
・H21年 15,140km
・H22年 15,410km

 ところで車、所有者ともに旧年式であり、今後、どっちが先に廃棄処分のなるのだろうか 

トランスポーターへエンジン発電機搭載

2011年05月10日 | その他の車
 我がトランスポーターであるキャンターのボディ下部にエンジン発電機(AC100V、DC12V、2.5kW)を搭載した。
先日、震災ボランティア出向の際に電子レンジ、エアコンプレッサ、溶接機などを積み込んだことから、今回、それらの電源としてのエンジン発電機を常備搭載することとし、ボディに専用ボックスを取り付けて組み込んだ。

 エンジン発電機の高さが高くボディ下部に収まらないため、燃料タンク部を切断・分割して、組立式に改造した。

 枠組みパイプを切断し、4隅の切断部に差し込み用太径パイプを溶接し、パッチン金具組み立て式とした。

 元通りに組立した状態。 車から取り出して使う際に便利だ! 

 収納ボックスはアングル鋼材と合板で。 合板は防水としてペンキを厚塗りした。
収納したまま運転する際の加熱防止として、上部と奥側(排気管口)は板を取付しない構造とした。試運転の結果、エンジンに冷却ファンがあるため、手前の扉を閉めても内部は高温にならないようである。 扉を閉めると可成りの防音効果がある。

 設計としては、運転時は扉を開けて通気性を確保する積もりであったが、閉めても問題ないようである。

 収納ボックスに収納した状態。収納ボックスはバンボディ床にM10ボルト4本で固定している。

 燃料タンクはボックス前側に差し込んだ。燃料補給の便を考慮して、取り外しがし易いようにパッチン金具で固定した。 

 ボックス扉を閉めて走行状態。
 扉は合板に鉄板を貼り付けたものだが、この鉄板はレンジトップボード(ガスレンジカバー)というもので、つい先日、知人から廃品処分品として頂いてきたものである。若干横寸法が足りないが、こんなに早く活用できるとは驚きの一品でした

 仕上がりを見れば何のことはないのだが、ボックスの寸法、特に高さをどうすべきか、燃料タンク分割後の燃料タンク位置をどうすべきか、など悩みつつ作業したことから実に1週間以上の時間を費やした。暇人でなければできない遊びの工作であったと思う。
 なぜにこんなことに時間を費やしたかというと、実は車を積み込むと発電機をバンボディの前部(ベッドの下側)へ積まねばならず、そうすると車を下ろさないと発電機が使えないのである。 これでは遠征時に電子レンジが使えないのである。
 これからは、コンビニ駐車場でも発電ができるぞ~・・・! 関東・中部での電力不足にも心配なしだぁ!(でも、NOxガスが問題だぞぉ~!)

【今回分かったこと】
 以前に、住宅地で長時間エンジン発電機を使う際の防音対策として、防音材での防音ボックス製作を考えたが、エンジン放熱上の問題に気付き断念したことがある。
 しかし今回の結果から、防音ボックスに収納しても送風機などでの換気・冷却ファンやエンジン排気の消音器を完備すれば実現の可能性があることが分かった。
(住宅地に設置する非常用ディーゼル発電機はそのようにしている。部屋はある程度大きいが・・・)





スズキラパン・オイル交換での大失態

2010年12月21日 | その他の車
 知人のラパンのエンジンオイル交換を引き受けて、トランスミッションを抜くという大失態を・・・・

車種は: スズキアルト・ラパン、H21/3、K6A・660cc、2WD、ミッション/CVT仕様、14千km走行

・ジムニーとは異なり車高が低く、地べたに顔が付くほどでドレンボルトを捜したら、難なく見つかった。
・オイルパン形状が変わっていること、ドレンボルト頭部が薄ことに少し疑問を感じたが即、ジャッキアップしてドレンボルトを取ったら、何と、透きとおるようなきれいなオイルが流れ落ちた・・・?
・こんなにオイルがきれいならフィルター交換は不要では?、と思いつつフィルター位置を捜している段階で、ミッションオイルを抜いたことに気付いた。
・応急処置として、エンジンオイルでも入れようか、とも考えたがCVTがどんな構造・構成なのかを全く知らないので、これはできなかった。

・幸いにこの車を購入したスズキアリーナが、4~5百mのところにあるためそこへ走った。
・ところが、交換不要のオイルのため在庫がない、とのつれない答えが・・・!

・結局、ディーラーのトランスポーターにワイヤー引き上げして積み込んで、同店本社へ持ち込んだ。
・運搬代、オイル代、工賃、消費税で¥13,000。 自腹出費となった。


 何でこんなミスをするんだろう、と自分に呆れ返った。
エンジンはK6Aであり、オイルパン形状は通常のエンジンと変わらないんだから、ドレンボルト位置を捜すまでもなかった筈なのに・・・!

 しかし、ボンネットを開けたらエンジン横置きで、隙間ないほどぎっしり詰まっており、これで感覚が狂ってしまったのか?
 思えば、この車は前回も自分がオイル交換しており、その際の手書きシールが貼ってある。
 この注意不足は、加齢のせいなのか?
 
 この年の瀬に、自分の単純ミスによる大金出費は極めて痛手である。 年末ジャンボに期待するしかない・・・

ランクルプラド ブレーキパッド交換

2010年12月19日 | その他の車
 ランクル・プラド KZJ71G のフロント・ブレーキパッド交換をしたのだが、これにはビックリすることだらけだった・・・!

・ディスクパッドの形状がこれまで見たことないもの
・キャリパーの形、パッドの収まりが見たこと無いもの・・・固定式
・キャリパーピストンが4個も付いている。
・外したパッドの激摩耗にビックリ
・リザーバータンクが溢れてビックリ

 ネットで調べたところ 固定式の対向マルチキャリパーといって、最近はこれが主流だとか。 キャリパーピストンも4個や6個があり、12個のものあるそうだ。これにもビックリだ。

 パッド外しは、まずこの止め具(鋼線)を外す。

 2本の支持ピンを抜く

 ドライバー等を差し込んでピストンを押し込み、隙間をつくる。

 パッドを取り出す。ピストンが両側に4個配置されている。


 取り出したパッドの摩耗にビクッリ。 走行距離約159千kmも走ったのに1度も交換したことなかったのである。

 使用限界を超えたパッド(左から2番目)

 パッド裏当てステンレス板(シム)とパッドの間に、グリース保持用の打ち抜き板が入っている。これも初めてみたぁ!

 シムが2枚入ってる

 パッド交換を終えて、ブレーキフルード・リザーバータンクを覗いてまたビックリ。
ピストンが片輪4個、左右で8個も付いているため、新品パッド厚さでのピストン戻りによるフルード戻りが多く、タンクから溢れ出していた。

 フルードが溢れたリザーバータンク

 このタイプのキャリパーは初めてであったが、固定式のためパッド交換には、ボルトを1本も外さずに交換でき、非常に簡単である。

 なお、自分がこれまでに扱ってきたキャリパーは、ピストンが片側に1個付いているもので、浮動キャリパー型というのだそうである。ピストン移動時にキャリパーがスライドするのである。


 このフロント用ディスクパッドは、通販見積もりで安価なものを購入したのだが、現品受取時に ”形が違う”とクレームをつけて、大恥をかいたぁ・・・!

 ・HITACHI NDP-198C \4,560送料込み、でした。

 なお、このパッドは以下の車とも共通であることが分かった。
 ・ハイラックス YN130G、LN131V、LN165・167
 ・ランクル   LJ7G・W、FJ75


ランクルのラジエ-ター水漏れ修理

2010年12月05日 | その他の車
 日常の足として使っているランクル・プラドのラジエ-ターが、劣化腐食により水漏れしたため新品パーツで交換修理した。

〔車の仕様〕 Y-KZJ71G、エンジン1KZ-TE、M/T、H6/9登録、走行距離15.8万km (ラジエターター品番:16400-67020)

 取り外しは、ホース類を外して、ブラケットへの固定ボルト8本を外せば、上部へ引き抜ける筈なのだが、なぜか引っ掛かりがあって引き抜けなかったため、ブラケット固定ボルト・ナット4個を緩めて隙間をつくり引き抜いた。
(ブラケット緩めは、ラジエーターグリルを外さなくともできたので助かった)

 ファン用フードは、邪魔しないようにファン側へ寄せておいた。
ロアホース取り外しは、アンダーガードプレートを外して(ボルト3本)、下側から作業した。

 ラジエーターを取り外した状態

取り外し、取付共に思ったより手間取らず比較的簡単であった。

 取替修理完了状態


【新品取替に至った経緯】

 水漏れ修理には安価な水漏れ防止剤で対応すべく、ワコーズ・ラジエーターストップリーク RSL ¥1,260/本 を購入した。
 しかし、説明書きを読んだら”なるべく早くにラジエーターを修理すること”と書かれていたため、これは応急処置用であって冷却系統内部に良くないものと判断し、注入せずに交換することにした。

 購入した水漏れ防止剤

 早速ラジエーターを取り外し、修理屋さんへ持ち込んだら、漏れ原因がラジエータ・コアのロア・タンクとの接続部分の腐食であり、このロア・タンクがプラスチック製で加熱すると変形するため溶接修理ができないとのこと。



 やむなく社外品新品パーツで交換修理することにした。
今回、購入費用を比較した内容は、以下のとおり。
・トヨタ純正品定価 ¥85,365
・ヤフオク中古品  ¥30,000程度で送料別途
・通  販     ¥34,400(税・送料込み) 注文後3~4日後に発送  
・地元ラジエータ店 ¥34,500(税込み)    注文後翌日午前中に店舗着

以上の結果から、有利な地元で購入した。

 この購入品は梱包がなく裸で渡されため、出荷情報が全く判らず・・・。
(コア防護上、厳重な梱包が必要な筈なんだが、出所を伏せたいのか)
購入品と純正品を比較したが、同一形状で違いが確認できない。上下タンクがプラスチック成型品のため、形状の細部が比較し易いのだがメーカーマークも同じであり違いが判らない。
 これほど精巧な模造品金型を造ることは困難と思われ、同一金型と判断せざるを得ない。
 では、なぜ純正品よりこんなに安いのか? 
 ・国産パーツを買って、東南アジアで組立加工しているのか?
 ・金型メーカーが同じなのか?
 ・それとも国産だが、純正価格が高過ぎるのか?

 新旧比較


【故障発見までの経過】

 今回の水漏れトラブルでは、以下のとおり発見が遅れて冷や汗ものであった。
・市街地走行中に室内エアコンをつけたが、各レバーを操作しても温風が出ない。
・夕食後に再度乗り出し、エアコン操作をしたが変化なし。
・なにげに温度計を見たら、針が振り切っていた。
・即停止してラジエーター下部を覗いたら、水がポタリ、ポタリ!(1時間に0.5リットル程度の漏れ量)
・近くの友達へ水持参を要請。
・約20分ほどで、冷却水が空になった。

 こんな状態でよくもエンジン焼き付きがしかったものだ、と胸をなで下ろした


【エンジン保護機能への疑問】

 このエンジンはディーゼル・ターボ付きでコンピュータ制御しているにもかかわらず、異常高温時のエンジン停止機能が付加されていないのはなぜなのだろか?
 ジムニーJA11でもサービスマニュアルを見る限りでは、やはりエンジン停止機能はない。
 水温センサー異常時(不動作:低温)の表示はされるようになっているが・・・!

 素人の考えとしては、冷却系統異常発生の可能性からしても、エンジン保護上重要な要素ではないかと思うのだが・・・!
 高度・高価なコンピュータ制御でも最適走行制御だけで、保護対策は無視しているのだろうか? これで安心・安全設計と云えるのか。この機能付加は難しいことではないと思うのだが・・・!

 思うに、近年の各パーツと組付けは信頼性・耐久性が高く、通常の使用条件では今回のようなトラブルは滅多に生じない、ということなんだろう。
 そんな古い車は、貧乏人しか乗っておらず、そんな者のためにコストアップはさせられない、ということかも知れない。それも理解できなくもない。


 ところで本日、韓流時代物ドラマ ”ホジュン”を観終えたところだが、この主人公ホ・ジュン医師は、身分差別なく、また見返りも求めず、病人をあわれむ心でもって医療に携わり、特に貧乏人治療のために一生を捧げるという物語であった。
 現在および未来にいてホ・ジュンのような設計者、経営者が一人でも多く出てくる社会となることを期待しつつ、この記述を締めくくることとする。


スターター起動不調の復活3

2009年01月02日 | その他の車
 先に実施したランクルスターター・マグネットスイッチのアークによる接点消耗や、またバッテリー側(+側)が大きく消耗する理由についてまとめてみることにする。

 自分は永年、高電圧(数万~百万ボルト)の送電線の設計・建設・メンテに携わってきたことから、アーク放電について係わりがあり過去に少し勉強したことがある。今回その資料の一部を開いてみたが、今回のような低電圧・高電流回路の切り離し時に生じるアークに関する記述が少なく、明快な説明はできないのであるが、推測を交えてまとめてみることとした。

〔アークの発生について〕
 電流が流れている接点を開いて電流を切ろうとすると、回路のインダクタンスによって急激に電流が減ずることができず、空気の絶縁を破ってアーク(火花)が発生し、このアークで電流がつながって電流が切れない。

 しかし、接点の間隔が広くなりアークが長くなると、アーク抵抗が大きくなってアークが消滅し電流が切れるようになる。

〔アークの性質について〕
 このアークが切れる距離は接点間電圧が高いほど、電流が大きいほど長くなる。(切れ難くなる)

 このアークは数千℃の高温であることから、接点が高温となり、また金属が蒸発し熱電子放出が生じてアークが継続する、など諸説が提案されているが、アークのメカニズムやそれの定量的なことは未だ解明されていない。

 このアークは陽極側(プラス側=バッテリー側)が、陰極側より高温となる性質がある。

〔交流と直流の違い〕
 交流電流は周期的に流れる方向と大きさが変化し、50Hzでは1秒間に100回電流が零となる。このためこの電流が零となる時にアークが消滅し易いので、交流電流を切ることは比較的容易である。
 一方、バッテリー電源のような直流電流は時間的変動が無く、一定方向へ同じ大きさの電流が流れるので、発生したアークが消滅し難く、電流遮断がし難い性質がある。

〔直流用スイッチの構造について〕
 このため、直流の大きな電流を切るスイッチは接点を開く時の接点間隔を大きくするようにするため、接点を2個直列に設けた2点切り方式を採用する。

 今回のマグネットスイッチは、100A(アンペア)程度の大きな電流を切ることから、プランジャー円盤プレートの両側に2箇所の接点を設けた2点切り方式となっている。
 また、陽極側の消耗を考慮して陽極側の接触子の面積を大きくしている。

〔まとめ〕
 上述により、マグネットスイッチの接触子は
・大電流を切る際に生じる数千℃の高温アークによって蒸発消耗するが、より高温となるバッテリー側(陽極側)が大きく消耗する。
・2点切りの内、モーター側接触子とプランジャー円盤プレート間の接点はプランジャー円盤が陽極となるが、これは円周面積が大きく、また自由に回転することから消耗点が分散し、大きく消耗するものの薄くならない。
・モーター側接触子は、陰極であり比較的低温であることから消耗が少ない。

 以上のとおりまとめてみたが、現在のところ真偽のほどは自信がない。これについて間違いがあれば是非指摘していただきたい。

参考として
○接点が消耗する理由について
 アーク温度は電流値等によって変わるが数千から数万℃になり、その熱で銅の接点面が蒸発して消耗する。ただ溶けるだけであれは冷めれば固まるので消耗はしないはずである。
 因みに、銅の融点=1083℃、沸点=2560℃である。

○溶接について
 この接点開放時に発生する高温アーク熱を利用する代表例としてアーク溶接がある。
 アーク溶接方式には交流式と直流式があるが、小電流溶接では直流式の方がアークが安定(アークが切れ難い)しているので風がある屋外用に適する、とされている。

 また、アークはプラス側が高温であることから、溶接目的によって極性を変えるようである。それは母材が厚い場合は母材側をプラス極(溶接棒側をマイナス極)として溶け込みを良くし、母材が薄い場合はこの逆として母材の溶解を防止する。こうすれば1mm程度の鉄板溶接も可能だそうである。これは最近溶接を多用する自分としては今回、大発見であった。 

○直流用しゃ断器について
 大きな直流回路へ交流用しゃ断器を利用する場合は、接点寿命が短くなるなど信頼性を損なうので注意が必要である。経済性などから交流用を用いる場合は遮断容量の大きな物を選定する配慮が必要である。念のため!

○電力用直流しゃ断機いついて
 数百kmもの長距離送電線には電力系統安定度(専門用語なり)の関係から、また地下や海底ケーブルによる高電圧送電線には静電容量対応から直流送電が適するのであるが、接点アーク消滅の困難性からそれに必要な高電圧・大電流用直流しゃ断機が未だ開発されていない。これらにより国内での直流送電は極一部にしか採用されていない。
(現状では、直流変換前後の交流側でしゃ断する)

○放電の種類について
 電気による放電現象には、その様相などから分類されており、
・火花放電(高電圧による瞬間的放電:雷、点火プラグ火花など)
・コロナ放電(高電圧で尖った部分の不平等電界によって気体絶縁が破れて放電するもの)
・グロー放電(高電圧で放電するが電流が少なくアークに発展しない低電流放電:ネオンサインなど)
・アーク放電(電流が大きく継続する放電:アーク溶接、蛍光灯、水銀灯など)

 などがある。

 一般にアーク放電とは、電極間に高電圧をかけると電極間の物体の絶縁が破れて火花放電が発生し、それが電源からの電流供給によって継続するアークをいうのであるが、今回のような通電回路の切り離し点に生じるアークは、火花放電を経ずに直接アーク放電が発生するもので、前者のアークとは少々発生様相がことなる。 
 アーク溶接のアークはこれと同じであり、低い電圧でアークを発生させる。

おわり
 

スターター起動不調の復活2

2009年01月01日 | その他の車
 先日、ランクルプラドのスターター起動不調を修理・復活したのだが、これはほんの一時的なものですぐに以前のカチッ、カチッへ・・・。

 このため、恒久対策として補修パーツを手配し修理を実施した。
なお、この車の仕様は以下のとおり。
 ランクルプラド・ショートKZJ71、ディゼルエンジン1KZ-TE(3,000cc)、12V、H6年製、144,000km

 まず、エンジンルームの上側から起動用リード線のコネクタを切り離す。接近して別なコネクタがあり、作業し難いのでこれを先に外すとやり易い。

 起動用リード線コネクタを分離した状態

 次に、下部にもぐってバッテリーからのモーター電源線を取り外す。

 エンジン下から、バッテリーからの電源端子を外す

 エンジンへの取付ボルト1本とナット1個を外して、スターター本体を下部へ降ろす。 他のパーツが邪魔して降ろしにくいが、一旦、縦にすると降ろせる。

 このランクル用のスターターは高トルクが必要なことから、小型ガソリンエンジン用と異なり、減速(リダクション)式となっている。高速回転するモーター回転を約1/4に減速するもので、減速機構付き高速大トルク型スターターと呼ばれるそうである。
 この減速ギヤ機構があることから、ピニオンギヤはモーター軸と直結ではなく、マグネットコイル軸上にあり、プランジャーでフライホィール側に押し出す仕組みになっている。



 取り外したスターター。 上部がモーター、下部がマグネットコイルやSW部で、その左側に減速ギア、一方向クラッチおよびピニオンギヤがある。

 マグネットコイル端にビス3本で止めてある鉄板製ふたを取り外すと、中心にプランジャーがあり、これを引き抜くと両側にマグネットSWの接触子がある。

 マグネットSWのふたを外してプランジャーを引出した状態。メーン端子は上:モーター側、下:バッテリー側

 外した接触子とプランジャーの焼損状態

 上:バッテリー側 下:モーター側

接触子焼損・消耗状況
 バッテリー側 2.5mm→1.0mm
 モーター側  2.5mm→2.1mm
 プランジャー 2.0mm→1.7mm

 上記のとおり、スイッチ部各パーツの接点面はアーク熱によって溶けて消耗しており、また肌荒れしている。特にバッテリー側がその消耗が極端に大きい。

 今回、スターター不良の原因は、接触面の肌荒れによる接触不良ではなく、上下2個の接触子の消耗量が均等でなく、バッテリー側の片側が大きく消耗したことから、これに接触するプランジャーに付いているコンタクトプレート(銅円盤)が密着しなくなったのである。 
 なお、ある程度の消耗不均衡に対してはスプリングによって対応するようになっている。

 SJ30F's Evolutionさんから、片方のみの交換でも良い、とのアドバイスを受けたのだが、パーツが安価なことから今回はプランジャーも含めて交換することにした。しかし、また1個だけ消耗してしまうので全部の交換は意味がない事になる。
 

 購入した補修用パーツは、下図のとおり。

 新品パーツ 3種類

 右 STARTER KIT 28226-72010(DENSO 028099-3020)¥530
 左 STARTER KIT 28226-76100(DENSO 028099-7752)¥720
 中 PLUNGER SUB-ASS 28235-35080(DENSO 053660-7101)¥1,160

 接触子を交換した状態

 プランジャーを挿入した状態

 取替完了し清掃したスターター

 先日に途中まで手がけて、部品配置などを把握できたことから、約2時間の短時間で完了。また、¥2,500程度の費用で修復できたことに満足した。

 エンジンルーム

 経過年数(15年)、走行距離(14万km)の割りにとってもきれいなエンジンですなぁ~!

 なお、今回の作業でスターター・マグネットスイッチのバッテリー側が極端に消耗することが確認されたが、その理由については後日まとめてここに掲載することとする。

つづく

スターター起動不調の復活

2008年12月21日 | その他の車
 ランクルプラドKZJ71のスターターが以前から起動不調となっていたが、これが更に悪化してきたことから、今回修理に取り組んだ。

症状を整理すると
・スターターキィを回すとカチッ、カチッとマグネットSWの接点動作音がするもののモーターが起動しない。
・この際、メーター盤内のパイロットランプ類の照度に変化がない。→ということは、モーターへ電流が流れていない。
・スターターキィのON-OFFを繰り返すうちに起動する。
・バッテリーは正常に充電されている。

 以上の症状からマグネットSWの接点不良と想定され、これを交換修理すればよいのだが、なんとか一時的でも復活させ延命化がはかれないものかとモガエてみた。

 初めに、電源電圧を上げてはどうか、ということでバッテリーに充電器を接続し、13Vに上がった状態で始動確認したが、変化なし。

 次はジムニー乗りがよくやるマグネットSW回路へのリレー追加による、電圧降下対策である。
 しかし、前記のとおりバッテリー電圧を上げても改善されなかったことから、この策は効果がないと判断されるが、一応やってみることとし、まずはガレージ内のパーツから最も大容量のリレーを抽出して端子を確認→ソケットとリード線を準備した。
(マグネットSW回路の電流は、電磁力によってピニオンギヤをスライドさせるため、相当の大電流が流れる)

 次に車をジャッキアップし、下にもぐってセルモーターの端子位置、および配線確認をしたところ、何とリレーを介してバッテリーから最短距離でマグネットSWへ配線されているではないか。しかも配線は大サイズの3.5㎟であり、これ以上の回路対策は不可能であることが判明した。

 ランクルのマグネットSW回路用リレーの位置


 次なる策として、マグネットSWの接点に大電流を連続通電して接触部の復活・改善ができないものか、ということでこれを試してみることにした。
 これをやるにはエンジンがかからないようにして、セルモーターでクランキングを連続させればよい。

 スターターSWをOFFの状態でリレーソケットを外し、マグネットSW回路を短絡すればエンジンは始動せずにセルモーターだけを回転させることができる。このための特製スイッチを作製した。

 自作した短絡用スイッチ

 これでセルモーターを数秒間回転させたが、最初はカチッ、カチッとマグネットSWが動作するだけでモーターが起動しなかったが、起動したら数秒間回転させ、これを繰り返すうちに、一発で100%起動するようになってきた。
 期待通り接点接触面が回復してきたようである。

 この図のリレーの左側端子を短絡すればマグネットSW部のコアが右方向に移動する。これによりピニオンギヤがスライドしてフライホィールに噛み合い、同時にマグネットSWの接点が閉じてモーターが起動する。

 リレーのソケットを外して短絡用SWをセット 

 なぜ接点改善がされるのかは解らない。通常のエンジン始動時は、エンジン始動性が極めて良いことから、セルモーターは一瞬しか回らない。このためマグネットSW接点には1秒間程度しか電流が流れないため、接点温度上昇が少なく接触面の改善ができないのかも知れない。

 電気回路のスイッチ接触端子は、投入時はアークは少ないが解放時(切る時)はアークが発生する。特に直流大電流を遮断する際はアークでつながって遮断がし難くい性質がある。(大電流を扱う電力系統で直流方式を採用する際のネックは、このアーク遮断ができず遮断器が作れないことである)

 このスターター回路の電流程度では、遮断は可能であるがアークによって接点が損傷することは理解できるのだが、今回のように通電時間を長くした場合の接点回復の理由が自分には解らない。
 理由はどうあれ接点回復によって、マグネットSWの延命化がはかれてことは事実であり、今後、この種の改善策として有効ではないだろうか。
今回はたまたまだったのかも知れないが・・・・?

 しかし、いずれこの接点は損傷してトラブって来ること確実である。いずれはマグネットSWを取替なければならないので、早期にパーツ手配をする積もりである。

 乞う、この件に関するご意見を!!

 なお、今回の作業中には凹銀ちゃんと白河ロディオの伊東さんに電話での問い合わせして、貴重なるアドバイスを頂戴した。この場によりお礼申し上げます。有り難うございました。


おわり  
 

ポータブルカーナビを買ちゃったぁ!

2008年11月30日 | その他の車
 ポータブルカーナビを購入した。車を数台所有していること、最近主流のHDDナビは高価であること、などから移動可能で安価なポータブルナビが欲しいなぁ~、と思っていた折り、ふっと新聞折り込みチラシに目がとまり衝動買いした。
 画面は小さいが老眼の自分でも十分に判読可能であって、ナビとしての基本機能は十分に満たしており、またワンセグTV映像も鮮明でコストパフォーマンス的にお奨めの一品である。
 ちなみに、価格は某カー用品ショップの目玉商品としての限定もので、なんと¥34,800。なお、同タイプでバッテリー非内蔵品は¥29,800でした。

製品概要は以下のとおり。
 ・品名 SANYO SSDポータンブルナビゲーション (ミニゴリラ)
 ・品番 NV-MB80DT
 ・画面 4.5インチ
 ・電源 DC5V 3電源方式で
     ①DC12V(シュガーライターソケット)、②AC100V、
     ③リチュームイオン電池内蔵
 ・操作 タッチパネル式
 ・地図データ記憶媒体 フラッシュメモリー 2G
 ・TV ワンセグ
 ・アンテナ GPC、TV共に内蔵 (外付け用端子付き)
 ・外形寸法 143×83×35mm
 ・重量 本体340g
 ・付属品 卓上用スタンド、 車載用スタンドなど

 ゴリラ一式

 競技車両トランスポーターとしてトラック三菱キャンターを所有しているが、電源が24Vのため本品付属の電源線が使えない。このため24V電源コードをオークションで安価な¥3,500で追加購入した。(純正オプション品は¥7,000)

 24/12V共用電源

〔パーキングブレーキ信号ラインとの接続について〕
  通常のカーナビは安全運転の観点から、車両運転中はナビ設定操作やTV映像表示ができないようにするため、パーキングブレーキ信号ラインと接続するコードが付いている。
 この機能を解除するための専用解除コードが¥2,500で市販されているのには驚きである。 ちょっと電気の知識のある人なら、このコードをアースすれば良いことが容易に分かることなのだが・・・。
 
 自分といっしょにこのナビを購入したおじさんは、店員の説明によってこの専用解除コードを購入したので、よっぽど「そんな物はいらないよ」と云ってあげようかと思ったが、営業妨害となるのでとどまった。”可哀想なおじさん”とレジでの支払いが終わるまでの間、何とも云えない気分であった。

〔ここだけの話〕
  上述のとおり、パーキングブレーキ信号ラインとの接続コードはアースすれば良いのだが、もっと簡単な方法があることを入手した。こんな事をここに記載するのは不謹慎だとは思われるが、しかし、ナビ本体がそれをやって欲しい、とばかりの構造となっているので問題は少ないのでは・・・、と勝手な解釈でここに記載説明することとする。

 その簡易解除方法は: パーキングブレーキ信号ラインとの接続コードの差し込みソケット穴に同径サイズのビスを差し込めば良い。 すると内部で短絡回路が形成されて解除機能が生じることとなる。
 下の画像左下の小ビスをその上側の穴に挿入すればOK。 右側は電源ソケット。

 パーキングブレーキ解除用ビス

ワンセグTV画像は実にきれいであり、参考にその写真を下図に掲げる。

 ワンセグ画像例