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ネット情報などは、実に出鱈目が
多い。
キューの本ハギとプリントの見分
け方について、「プリントは触る
とツルツルだが、本ハギには段差
がある」と物知り顔で説明してい
る記載を見た。
研ぎ上げられてクリアを綺麗に塗
られたカスタムキューとか触った
事ないのだろうなぁと判る。
経年変化で木が痩せて段差が生じ
る事も無くはないが、完備された
状態の確かなキューにはハギ部分
に段差などは無い。
本物を知らないのに物知り顔で他
人に上から目線でマウント取りた
がる人間が現代は非常に多い。
元々多かったのかも知れないが、
ネット時代はそうした不見識が
一気に雨後の筍のように世間に
公然と登場して来た。
私の場合は、知らない事は知ら
ないと言う。知らないのだから、
その通りだ。逆に定見あるもの
に関しては自己が解っている範
囲で所見を述べるようにしてい
る。
そのほうナチュラルで楽だし、
真っ当な事だと思っているから。
これはネットなどが存在しない
頃からそうしていた。
さらには、知らない事を解ったよ
うに言うのよりも、ど外れの明ら
かな誤謬を真実であるかのように
言う事が一番始末悪い。特に物理
的な事に関して。
ビリヤードでもそうした例は多く
見る。
横をひねればクッションでの入射
角と反射角は変化するのに、それ
を無いと言ったり、スキッドや
スロウによる摩擦変化から軌道ず
れが現実に発生するのに、すべて
手玉は真ん中を撞け、さすれば
きちんと手玉と的玉は正確に分離
する、と言ったり。プロでもその
ような脳内妄想を人に説く者もい
たりする。
あるいは「芯ずらし」が必要になる
物理的現象そのものを否定したり。
いろいろある。
物理的な現象は人間がどう思うか
などには一切関与しない。現象と
して現実が現出する。
キューの本ハギについてもそうだ。
丁寧な仕上げで表面を面一のRに
研ぎ上げられてクリアを均一に吹
いた(あるいは旋盤回転で手塗り
して均した)キューには、本ハギ
部と本体木部に段差などは存在
しない。
頓珍漢な変な事は言わないほう
がいい。
鹿を見て馬だ馬だと言うような
事は。