goo blog サービス終了のお知らせ 

渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ちらし寿司

2023年08月23日 | open



ちらし寿司というのは、ほんと
にウマい。
和食らしさもたっぷりある。

ちらし寿司は、民衆が考案した
抵抗の証の食だ。
ちらし寿司の発祥は、江戸時代
初期に備前岡山の初代藩主池田
光政が庶民に質素倹約を命じ、
祭り事以外では「一汁一菜」と
するとしたのに反発した庶民が
魚や野菜を飯に混ぜ込み、見た
目を「一菜」とした、という説
が有力らしい。
ヤマトに滅ぼされたウラを祀る
抵抗の祭り「ウラじゃ」の存在
といい、
岡山の人たちは江戸初
期から骨太の
反骨心もあったよ
うだ。


民衆のレジスタンス魂から生ま
れたちらし寿司。
ただ美味しいだけでなく、なか
なかその発祥の歴史にも妙味が
ある。
そうした抵抗文化、対抗文化の

サブカル的な民衆の気概は、
江戸庶民が作って来た江戸文化
のコア部
にも通じる。
たとえどんなにささいで密かな
風刺や抵抗であっても、それを
せずにお上に従順なだけの民は
単なる迷える羊でしかない。
日本的に言うならばポチだ。
本来、民衆には不条理や横暴に
抵抗する魂がある。
これは地球規模の人類史において。

日本人にはずっとそのスピリッツ
があった。
だが、ここ10数年でそれは極度
に消滅しつつある。
それどころか、コンプラ警察
気取りで良市民ぶるマナー亡者
が大挙して跋扈する気持ち悪い
世の中になっている。
まるで戦前の全体主義的な挙国
一致時代のように。
否、今は戦後ではなく、まさに
「戦前」なのだ。
戦争の前に国家はそうした国民
意識作りをする。
それがじわじわと成功して来て
いるのが現状の世相だろう。


この記事についてブログを書く
« 夏の甲子園 慶応義塾高校107... | トップ | カープファシズム »