広島県内の某市の土手道を
車で走っていた。
四輪車が離合できないような
復員で見通しの良い道路だ。
そこを女子高生二人が自転車
で並走して道一杯に走ってい
た。
向こうから来る車のほうが
止まって女子高生をやり過ご
してから再発進している。
それが何度も。
女子高生たちはお構いなしだ。
やがてその女子高生たちの
横を低速で追い抜く時に、
窓を開けて声をかけて注意
した。
「並走してると危ないよ~」
と。
すると一人がふてくされた
ような態度で「はぁいぃっ」
と言い捨てるように答えた。
で、私が通り過ぎようとする
と、そこ子は「全く分らん」
と言い、もう一人がケラケラ
笑った。
抜かしたあとにミラーを見た
ら、相変わらず道幅に広がっ
て並走で走っていた。
通り過ぎる車は交通弱者を
守る為か、通行に困惑した
様子だった。
言う言葉を間違えたね、たぶん。
彼女らの「分らん」とケラケラ
笑いを聞いて思った。
たぶん「並走」という単語を
理解できなかったのだろう。
「おみゃーら、並んで走りよぅ
たらあぶにゃーで。きぃつけん
さいや」
と言ったら通じたのかも知れ
ない。
つーか、これが無免許の恐ろ
しさ。
交通安全認識はゼロの子が
年だけどんどん食って行く。
現在は小学校では自転車を
使った交通教育をしないよう
なので、こうした現象が起き
るのだろう。
私が小学生の時代は、高度経済
成長で「交通戦争」とも呼ばれ
る交通事故が多発した。
そのため、首都圏では小学生を
対象に小学校の授業の一環と
して校庭に自動車教習所のよう
なコースを白線で引いて、交通
指導員の人を講師として全校生
徒が交通教育を受けた。
なので自転車での曲がり角飛び
出しや並走などは厳禁であると
いう意識が小学生から備わった。
また、信号をはじめ、一般的な
交通標識も数は少ないがその
意味を習った。夜間は必ず点灯
する事も。
今はそうした教育現場の取り組
みは無いようだ。自治体にも
よるのだろうが。
交通事故防止や事故を減らす
努力については、今の教育関係
者はどのように取り組んでいる
のだろう。
ただ、土地柄なりというのは
あるかも知れない。
以前、同じようなケースで、
朝の通勤時間帯に市街地が交
通渋滞していた。
見ると、男女二人が自転車を
下りて押しながら車道片側の
半分まで広がって歩いていた。
上下片側1車線の道路だが、
追い越しはセンターラインを
割るのでできない。対向車は
バンバン来ている。
となると男女側の車線は渋滞だ。
私が通り過ぎる時にやんわりと
注意したら若い男がブチ切れた。
「なんで?なんでいけんのん?
やかましいわ、このブォケ!
なんで言われな、いけんのん。
ブォケが!ブォケ!!」と叫ん
でいる。典型的な広島県人の
反応現象だ。
ボケはおのれじゃ、このボケ
とは思ったが、まあ土地なり
なのかも知れない。
そういう土地柄人柄のエリア
だから。
昨日の女子高生も、「やかまし
いわ、このブォケ」の意味での
「全く分らん」だったのかも。