国道488号
広島県内で私が知る国道で
ワーストワンは国道488号
だ。
広島県吉和と島根県益田市
を繋ぐ山岳渓流ぞいのルー
ト。
快速ワインディングの国道
R186に接続して島根県に向
かう。
毛鉤専用区間が登場する前
にはよくフライフィッシン
グで行ったエリアだが、島
根の奥匹見まではこのルー
トでは行った事がない。
車は離合不能で、退避エリ
アもほどんどない道だ。
下の登り始めのあたりに車
を停めて数キロ歩いてから
渓流に降りる。
熊が多くいる地帯。
渓流釣りというのは、里川
などではなくほとんど沢登
りのように渓流を遡行する。
淵があれば山肌に登ってそ
れを巻いて行くし、時には
山中で設営して夜をやり過
ごす事もある。
イワナやアマゴ・ヤマメ等
の日本のマス族を狙う毛鉤
釣りのアングラーはそれを
やる。
この国道488沿いの渓流は魚
影は薄かった。
しかも、現在は道路が崩落
して車両通行止めだ。
三坂峠の県境で広島県側は
通行止め。もう何年も続い
ている。
復興再開のめどは全く立っ
ていない。
そして、グーグルビューの
現地調査も、かなりの区間
が未到達エリアなのでネッ
ト上で画像も見る事はでき
ない。
まさに秘境。
西日本でも豪雪地帯であり、
国が指定した豪雪地帯の最
西端が島根県の匹見になる。
島根県側からのグーグルビ
ューの最終地点。
ここから広島県境の通行止
め地点までかなりの距離が
ある。
遭難のおそれがあるので、
徒歩や自転車では行かない
ほうがいい。
もっとも自転車は車両なの
で通行禁止だが。
それに、「通行止」だから
徒歩でも入ってはいけない、
という決まりだ。
ということは・・・。
野生動物のパラダイスとな
っている事だろう。
魚影も濃くなり、マス族も
ウハウハ状態かもしれない。
数年の禁漁期間が明けた渓
流に天然化したマス族が多
くいるように。
ただ、熊も多いだろう。
それでなくとも、下流の吉
和(太田川最上流エリア)
のあたりでも私は熊に4度
遭遇している程だ。
難はのがれたが、車のそば
から離れず、車に戻れず困
った時もあった。
「クマった、クマった」な
どとダジャレさえ言えない
洒落にならない状況。
通行禁止道路の広範なエリ
アなどは、絶対に熊さんコ
ンニチハになる事だろう。
通行禁止以前から、広島の
フライフィッシングのプロ
フェッショナルたちからは
「あそこはよしといたほう
がいい」とのアドバイスを
何人からも貰ったが、実際
にいろんな意味で危険だか
らだろう。
携帯の電波も全く届かない
エリアだ。ほんとの秘境。
この渓流のやや下流の吉和
に近いあたりは渓相も良く、
とても心地よい。
ただ、魚影は極めて薄い。