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渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

コーヒーの飲み方

2023年12月15日 | open
 


高1の時、学校帰りに彼女と
待ち合わせていつもの喫茶店
へ。
そこは中学の頃の同級生も集
まる根城だった。
立教や他の大学附属に行った
連中が多かった。
そこで雑談だけでなく勉強や
ったりもしていた。
まあ、なんてのか、中学の時
バスケ部の同級生の溜まり場。
 
その日、学附属高の彼女が言う。
「ねえ、前からききたかったん
だけど、なんで飲む前にスプー
ンを濡らすの?」
と。
あー!ブラックだからスプーン
使わないのに何故コーヒーに
漬けるのかと思ってたのかー!
とそんとき思った。
「これね、漬けてるんでなく、
かき混ぜてるんだよ。一周だけ」
と答えたら、彼女は「あ!」と
言った。
私は今でもワンステアだけコー
ヒーを回して飲む。これは中学
の時からの私のスタイルだ。
彼女は、今まで何故?どうし
て?何の為に?とかずっと考
えていたけど、分からない
で訊いてみたのだという。
「なんだよ、スポンと訊けば
よかったじゃん」
と言うと、なんでも、自分で
推理回答を導き出してから答
えを確認したかったのだが、
うにも推理回答が出て来な
いので、思わず尋ねたのだと
いう。
 
「カンニングみたいね」
と言って彼女は明るく笑った。
何だか可愛いかっただよな(笑
サラサラナチュラル栗毛の
ショートボブ。
「あいつとララバイ」の
新名じゅん
みたいな。
とにかく性格が良い人だった。
いっつも笑い合ってたよ。
バスケ選手時代は背番号5だっ
た。関東大会準優勝レギュラー
だった。
 
さっきコーヒー飲んでたらふと
思い出した。
 
在京時代の20代終わりの頃、
山手線の中でバッタリと中学
の時のクラスメートで野球部
だった奴と出会った。早大に
進んだ奴だ。
おー!久しぶり!なんて話し
ていたら、「お前さ、◯◯さん
と付き合ってなかった?」
と言う。
「え?なんで知ってんの?」
と訊くと本人から聞いた、と。
彼女とそいつは家がごく近所。
「今でもよく見かけるよ。
子ども抱いていつもニコニコ
してるの。あいつ笑顔が昔から
良かったよなぁ」と言う。
「えー?子どもできたんだ。
それは幸せそうでなにより」
と答えた。
何だか、こちらも幸せな気持ち
になった。
じゃあなー!とその男とは別れ
たが、それきり会っていない。
それでも、ティーンエイジの頃
の同窓生てのはいいもんだ。
あいつどうしてっかな?と時々
思い出しもするが、遠く離れて
いても、同じ空の下に生きて
る。
目に見えない繋がりは切れては
いない。
 
ララバイはともみちゃんでは
なく新名じゅんが最高。
俺には原風景だからだ(笑
ちなみに初めてオートバイの
後ろに乗せたのはコーヒーの
彼女だった。
一度、あした休みだし、学校
帰りにこのまま電車でどこま
て行けるか行ってみよう、と
いうのでとんでもなく北まで
列車で一緒に行った事がある。
帰りがすんげ遅くなって、彼
女の親父さんにこっぴどく
叱られた(笑
その時の謝り方と私の態度を
気に入ったのか、子どもは娘
が二人だけだった親父さんは
「娘を抜きにして君と男同士
して付き合いたい」と私に
言う
その後もいたくおいらの事を
目にけてくれてた。社会派
ラルなお方だった。
コーヒーの彼女のお母様の作る
煮物はとてもおいしかった。
 

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