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渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ネットにおける嘘発信

2022年06月06日 | open
 


ネット上ではデタラメな情報が蔓延
して
いる。
特に最近目立つのは、小銭稼ぎ目的
ユーチューバーの自称アウト
ドアマンたちだ。
全員が広告を貼っているので、動画
視聴者
を収益のタネとして考えて
いるのだろう。
純粋に自分の動画を見せたいので
はなく、
収益が主目的だ。
かくして、そこで展開されるノウ
ハウもの
は実にデタラメなものが
多い。

とりわけひどいのが刃物の研ぎに
関する
もので、刃物店やメーカー
ではない
ユーチューバーの刃物
の研ぎ方は目もあて
られない
ものが沢山ある。
水砥石を使っていながら研ぎ汁を
出さな
かったり、オイルストーン
ではないのに
油をつけたり、ひど
いのになる
と水道の蛇口から水
を出しっぱなしで刃物
を砥石
でゴリゴリこすっているのも
ある。
動画からも見ることができる平面
の出てい
ない砥石でアングルぐだ
ぐだでしゃくり
こすっておきなが
ら、オーソリティーの
ような顔を
して製品紹介をしたりする。
 
やり方は人それぞれ自由なのだが、
非常に
鼻につくのが、アウトドア
系のユーチュー
バーは、デタラメ
な方法をさも自分がその
道の練達
者でベテランであるかのように
動画で説明している点だ。
誤った方法、
嘘デタラメのテケ
トンを広めている者が
非常に多い
点だ。
そして、それを真似して、また
不見識な
人たちが劣化コピー版
の動画を作ってアッ
プしている。
悪貨氾濫のように。きらり
と光る
本物の真実の人が解説する動画の
ほうが圧倒的に少ない。もうこれ
は本当に
圧倒的に。
製品レビューなどしているユーチュ
ーバー
の殆どがそれ。中身は解説
もかなり薄っ
ぺらい。人真似だし、
自分の経験を積んだ
実績に基づく
知見が皆無だからだ。
ネットの受け売りの猿真似で多く
が似た
ようなデタラメ解説動画
作ってアップ
している。広告
を何度も差し挟むようにして。
見る価値は無い。
 
私が日本刀以外の刃物を研ぐ時に
は、
なぜ表裏で左右の手で持ち
替えて研ぐのか。




これの物理的な大きな意味について
理解が
及ばないとしたら、全く
それは刃物の研ぎ
にはなって
いない。ただの身減らしの石
こすりだ。研ぐ以前の問題だ。
それは、そこには「切り」に対す
る理知が
不存在だからそうなる
のだろう。
有り体にいえば、「解ってない」
となる。
これは私が切り屋だからという事
からで
はなく、私がどうであれ、
間違いは間違
い。誤りは誤りだ。
デタラメな「その道の達人」(自称)
が多す
ぎるのがユーチューバー
のノウハウ系の
全体像だといえる。
しかし、裏を返すと、それでも
再生回数
からしてよく見られ
いるのは、それだけ
「よく分か
らないから知りたい」という純粋
無垢な
人が多いという事だろう。
ゆえに、尚更、誤ったことが拡散
されて
劣化コピーが再生産されて
蔓延する要因
の土壌にもなってい
る。
そこに乗っかって、多くの者が
劣化コピーの猿真似と受け売り
動画をアップする。
もはや、動画サイトのアウトドア
動画の情況はネット界にみられる
「玉石混淆」の域を超えて
いる。
見る人が「見抜く目」を養うの
がどんどん
難しい世の中になっ
て来ているからだ。
嘘もんニセモンだらけが溢れて
いるので。
時々たまに本物の本筋の軸を外し
ていない
人の動画を見つけると
ほっとする。
しかし、それは文字通り希有だ。

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