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渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

立ちゴケと走りゴケ 〜二輪走法進化論〜

2023年11月11日 | open



立ちゴケというのはした事
が12歳の時から一度も無い
が、走りゴケは20代前半の
頃は散々やらかした。
最初は10代前半と16才の頃、
河川敷のオフコースでオフ
車バイクで練習の時に何度
も転んだが、これは練習走
行での転倒なので、公道で
の転倒とは少々異なる。
考えたら高校時代はかなり
峠を攻めていても、転倒は
していない。
転んだのは大学時代の一時
期、RZ、ガンマ、ARでだ。
それには原因がある。

公道では全てスリップダウン
だった。
つまり、トラクションを失っ
て転倒している。
一番ひどかったのがAR50で、
下り6速全開の左コーナーで
フルバンク中に前輪にチャ
タリングが発生して、あ!と
思ったら瞬時にタイヤが路面
を離れた。
下りであるし全開だったので、
後軸に更なる駆動をかけてフ
ロントの荷重を抜くことで対
処するなどということは全く
できなかった。なすがままで
そのままスリップアウトして
行った。
もし対向車が来ていたら、今
頃これを書いてはいない。確
実にこの世にいないからだ。
そして、私のこれまでの公道
での転倒は、全て左コーナー
である。全部。右では公道で
は一度も飛んでない。

立ちゴケも転んだ時に投げ出
されて、そこに四輪車が通過
して轢かれたらサヨナラだけ
ど。
走りゴケも、転んだその地点
でドテンではなく、転倒地点
から外に投げ出されながら移
動して、その後に重大な事態
になることが多い。
対向車に轢かれたり、ガード
レールや電柱に激突したり、
道路から飛び出して建物に飛
び込んだり、谷底に転落した
り。
歩行者に突っ込んだりしたら
最悪だ。

これらは、単独転倒の場合で
ある。
転倒自体も事故(単独)のうち
なのだが、これが自動車や二
輪車と衝突しての転倒となる
と、完全に危険な交通事故と
なる。

バイクは転ぶもの、転んで
ナンボ、転んで乗り方を覚
える、などということは絶
対に無い。
そう言ってる馬鹿なユーチュ
ーバーのバイクブローカーや
バイク乗りたちもいるようだ
が。
包丁の使い方は手を切って
覚える、ということが絶対
にあってはならないように、
二輪でもそれは無い。
二輪でそれがまだ許されるの
は、クローズドのコースだけ
のことだ。白バイの訓練のよ
うに。
公道では絶対に転倒しては
ならない。



立ちゴケを転倒に数えるなら
ば、立ちゴケもしてはならな
い。
立ちゴケが発生する原因が
私はよく分からないのだが、
Uターンの時や発進の時に
エンストで転倒するようだ。
だが、厳密にはそれは立ち
ゴケではなく走りゴケの範疇
に入る。
エンストさせるというのは単
純な操作ミスなのだろう。
だが、ここでもう一歩踏み
込んで考えてほしい。
走りゴケの場合は、操作ミス
よりも判断ミスというケース
が極めて多いのだ。
判断ミスから対処選択ミス
というさらなる判断ミスを
連鎖させて転倒不可避となる。

私が公道で一切転ばなくなっ
たのは、自分の中での転倒の
メカニズムを徹底的に解析し
て、そのカラクリを理解した
からだった。
転倒期間は1982年から1985年
前半の3年間のみに集中して
いる。
まず、それはなぜか。
そして、どのようなケースの
時に転倒したのか。
実は、全てのケースで、全部
異なる転び方をしている事に
気づいた。すべてが別な要因
で別なパターンの転倒をして
いたのだ。同じ転倒は繰り返
していない。
それら一つ一つの原因につい
て自己分析したら、あること
が見えて来た。
見えれば光、見えねば闇の
ままだ。
見えてから私はこんにちまで
38年間、一度も公道で転倒し
ていない。かなりのペースで
峠を走っていてもだ。

一つ、転ばないためのヒント
を言おう。
「転倒のほぼ全ては、トラク
ションが消滅することにより
発生する」
ならばどうするか。
それは操作操縦で対処する。
すると、一切転ばなくなる。
二輪に乗らない素人は、スピ
ードを出しすぎるから転ぶと
か考えている者が多いが、二
輪車の動体原理を全く理解し
ていない。転倒などは低速で
も発生するのだ。速度などの
ファクターは一切転倒とは関
係ない。
転倒のメカニズムは、速度を
落とせば転倒しないなどとい
う短絡的な解釈では全く説明
ができない。
そんな根拠のない思いつきな
どは論理性も的確性も不存在
の空論だ。論外。
公道で決められた速度で走る
のは、咄嗟の時に対処できな
い可能性が極めて高まるから
だ。制動距離や回避性が阻害
されるために、それらを担保
できる速度領域を練って決め
ているのだ。
制限速度や法定速度60km/hを
守るのは、それは交通安全の
為であり、自己操縦ミスの
転倒とは直接的な関係は無い。
(ここ結構大切)
速度が低ければ転倒しないと
か思い込むのは大間違いだ。
立ちゴケと呼ばれている超低
速走りゴケがよい例だ。

転倒直前、二輪車は乗り手に
挙動という形で、これからこ
の先の段階は転倒になること
を知らせる。
それを感知し、そこから先を
回避する方法を知っていれば
転倒は未然に防げる。
旋回中に前輪をいきなり予告
なく足払いという昔のホンダ
の欠陥車のようなバイクでな
い限り、転倒前には予兆があ
る。マシンが知らせる。
それを明確に感知して、適正
な対処をすることで転倒は完
全回避ができるのである。
これは制御不能性が高いウォ
ブルが発生しても、処理方法
を知っていれば転倒を回避で
きる。
レーシングライダーは皆やっ
ている。
ウォブルはどういう地球上の
カラクリなのかは知らないが、
必ず120km/h以上で発生する。
だが、事前に予兆を感知して
いて、かつ対処法を知ってい
たならば転ばない。コンマ数
秒以下で瞬時に体が反応して
対処できる。
このことは、トラクション消
滅によるスリップ系の転倒に
ついても全く同じことことが
いえるのである。

キリンは泣かないが、二輪は
転ばない。
味醂も未輪も甘いのだ。
輪を知ること、これ即ち無転
倒に繋がる。

天理不動。
二輪は転がることにより転ば
ない。






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