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渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

バッドテイスト カフェレーサー ~チョッパー~

2025年05月30日 | open



オートバイのフレームをカッ
(チョップ)してデザイン
を変
えた車両の事をチョッパ
ーと呼ぶ。

カフェレーサーやアメリカン
チョ
ッパー作りなどでは多用
される。


しかし、海外でも日本でも
そうなの
だが、自動車工学
を専門的に勉強
した事のな
い応用力学に無知蒙昧
のま
ま適当に勝手に「見た目」
けの観点から二輪車のフ
レームを
切り刻んで切った
貼ったをやって
いる人たち
がかなり多くいる。



それはとてつもなく危険な事だ。


特に、これはトラックのラ
ダー
フレームもまったく同
じ現象が
起きるのだが、左
右をわたすケタ
を繋ぐクロ
スメンバという部分を
何も
考えずにカットしてしまっ
いる人がバイクの場合は
多く見受けられる。

トラックの場合には架装の
艤装で
着けたい物が着かな
い場合に、
邪魔になるメン
バをカットする
事は絶対厳
禁だ。確実にシャシそ
のも
のに亀裂が入る。


オートバイの場合も、後軸
上方部分
のクロスメンバを
チョップして除去
したまま
テールロールパイプを溶接

しただけの愚かな改造をし
ている
ケースがかなり多い。
それはただの見た目だけの
プラモ
感覚で動体車両を危
険な走る凶器
にする改造で
しかない。

コーナリングフォースに耐
えられず
フレームはよじれ
まくって、まとも
に走る筈
はない。

ニコバッカーにしろモリワ
キにしろ
世界のレーシング
コンダクターたち
のロード
レーサーのフレーム作りの

手法をよく観察してみると
よい。

必ず、きちんと応力計算し
て左右を
繋ぐ補強がしっか
りと必要個所には
設置され
ている。でないと直線でも

コーナリングでも安定しな
いからだ。

オートバイはある意味、重
量貨物の
トラックよりもフ
レーム=シャシの
構造が極
めて重要な乗り物で、フレ

ーム如何でまともな車かま
ったくの
見てくれだけで走
ることができない
1/1プラモ
になるかが決まってしまう。


そうした最重要な物理的な
現象が
発生する事を頭で理
解していない
人たちは、勝
手に二輪のフレームを
バン
バンとカットして、適切な
応力
処理の視点に立った補
強を一切入れ
ない。
危険物体を作って公道を走
らせよう
としている。
自動車工学での強度計算は、
単なる
物理学的な強度計算
とは異なる。

シャシ設計は「固め」れば
よいもの
ではなく「しなや
か」な「たわみ」
を活用し
て応力を逃がす点も設定

ないと、車を走行させると
シャシ
に亀裂が入りまくる
のだ。

なので、二輪車を含めて自
動車には
専門の自動車工学
という分野が学問
として存
在しているのである。


見てくれだけを求めて、自
動車工学
とは全く無縁な領
域で勝手にオート
バイのフ
レームを切り刻んで、はい

カスタムでござい、という
のは、それ
は「車」を作っ
ている事にはならない。

危険物体、走る凶器を作っ
ている。

建築物でのすじかいの無い
壁柱のよう
なものだからだ。
基本を無視した見た目だけ
のハリボテ。

飾るだけならよいが、それ
を実用に
用いるのはとても
危険な事だ。



 


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