goo blog サービス終了のお知らせ 

渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

堀ひろ子特別展 ~没後40周年特別展~

2025年05月19日 | open

堀ひろ子特別展


1976年。
埼玉県大宮市(現さいたま市)
の大宮市立西小学校の向かい
のタカヤマボウルというボウ
リング場の駐車場に1台のト
ランポが駐車していた。
私は同級生のバイク乗りの友
人と中を眺めたら、サンデー
レーシングのMT125レーサー
が2台積まれていた。
1台は堀ひろ子さんのマシン
だった。カウルに名前のステ
ッカーが貼られている。
友人とざわめいた(ときめい
た?)。

ボウリング場はすでに数年前
にボウリングレーンが削除さ
れていて、映像ではない実物
の光学感知クレイが飛ぶ国内
でもかなり珍しいレイガン射
撃場になっていた。
ガス圧シェルを2発詰めて反
動まである上下二連式の重た
い超リアルなショットガンで
実際に飛行するクレイを光線
で射つというシステムだ。ト
ラップとスキートの両方があ
った。
私は13才になる年にトラップ
25点満射させた事がある。
実際にプレーしている人たち
は全員成人で、結構お年も召
した本当の実銃射撃者ばかり
やっていた。プレー金額は
ボウリングとは比べ物になら
ない程にかなり高
かった。
私はなけなしの小遣いをはた

いて足げく通って撃った。
手ほどきは実銃クレイ射撃の
選手から受けた。
実銃射撃者はリード=見こし
を取ってしまうので、案外と
初体験者は外していて、満射
はあまり出
ていなかった。
私は実銃射撃経験はこの時は
ゼロだったが、教わった通り
きちんとビシッ
と頬付けをし、
また、
ショットガン射撃の基
礎を外さないフォー
ムを取っ
て射撃していた。


その元ボウリング場の光線銃
射撃場に、ろこさんのレーサ
を積んだトランポが駐車し
いたのだった。
我ら小学生時代からの仲間は
しばらく待ってい
たが、ろこ
さんは戻って来な
い。話しか
けようと思っていた
のだ。
ロードレースの話を聞かせて
もらいたかったのである。

きっと射撃場の中だろ、とい
う事で館内に入って探してみ
たが、ろこさんはいなかった。
どこ行ってたんだべ?

1985年春の訃報には驚いた。
押し潰すような静かな衝撃だ
った。

私と同学年でノービス同期の
小沼賀代子以上に、日本にお
ける「本物の」女性ライダー
の魁が堀ひろ子さんだったか
らだ。
1985年4月30日に冒険旅行の
準備中に自宅で亡くなった。
それまでの二輪のイメージ

を変えた人だった。

堀ひろ子さん。
日本の二輪の歴史に名を刻
んだ女性
だ。
もう亡くなって40年も経つ
のかと改めて思い入り、瞑
目する。


 

   


この記事についてブログを書く
« 見えすぎちゃって困るの | トップ | 作品『柳生一族の陰謀』 »