渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

氷かきと時代性

2023年04月04日 | open



うち、こんな感じのあるだよ。
昭和の業務用氷かき機。

昔、親戚が喫茶店と氷屋をやって
たから。それが店を閉じてから
機械はうちにある。

学生時代に夏に広島県の三原に
行った時、
市内の製氷工場に叔父
と一緒に
行ったことがある。
氷の切り出し現場というのを初め
見た。
仕入れた氷は店の保冷庫に入れて
保管して、注文があれば小切り
して配送する。
結構繁盛していた。
今はスーパーやコンビニでかち割
り氷を売っているが、昔はすべて
飲食店の氷は氷屋から仕入れてい
た。氷屋は卸売り製造業者からの
仕入れ。
製造業者は小売りはせず取引先
業者にしか売らない。
昔の日本の経済構造は、製造者が
いて、仲買人がいて、問屋がいて、
問屋から販売小売り業者に卸売り
がされて、それから消費者が買え
るというルートが確立していた。
これは江戸時代から。
問屋と仲買人の立場と権益は絶対
不動だったが、戦後高度経済成長
期に全体としてその構造が崩れた。
今でも問屋が専門業者として卸売
りをしている物品は多くある。
鮮魚の河岸などは一種の問屋に
あたるだろう。飲食物はまだ
問屋卸売りのシステムが多い。
末端小売価格というのは卸値の
ほぼ2倍で販売されている。
卸しをする問屋は仲買人や製造
業者からの仕入れの6掛け。
つまり製造原価というのは非常
に少額だ。
物品製造販売というのは、そうい
う倍々金額設定により成り立って
いる。
だが、そうしたシステム全体を
隅々まで国家が仕切ったら。
国力の底力は果てしなくなる。
そして、利潤追求で成立してい
る層の存在が脅かされる。
なので資本主義国は共産主義を
毛嫌いするのだ。
特に軍需産業繁栄を基盤とする
自国民や他国民を殺し続けない
と国家が成立しないアメリカ
などは絶対に共産主義体制を
認めない。
だが、地球上で共産主義が実現
された歴史は原始時代しか無い。
社会主義さえ、まだ実現した国
は無い。
そもそも、一国で社会主義など
は達成もできない。
そんな事は古典的理論で既に
判り切っていた事だ。
ソ連も中国も社会主義国などで
はない。史上最低の失敗例だ。
北朝鮮などは論外の外、大気

圏外だ。
世界同時革命以外は地球上で
会主義革命など成立しはしな
のが20世紀の「戦争と革命の
時代」だったのである。
壮大な実験は最大級の失敗に

終わった。

だが、よくSFでの設定で出て
来るが、あと300年後位の時代
には、地球は地球連邦ができて
各国は「各エリア」としての
存在となり、国境は無くなり、
地球経済は統一された地球経済
としていわゆる大昔にいわれた
「社会主義」の時代になってい
るだろう。
それはマルクスが提示した労使
の拮抗から暴力革命に進むという
ものではなく、弾力的な選択肢
としての構造改革を経て。
そして、地球連邦は銀河連邦に
属し、太陽系以外の部分との
関係性をどう作るかが当面の
「宇宙世界」の課題となって
いる事だろう。


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