
このパッカタイデのククサは独特な造形美
で、数あるククサの中でも私は好きだな
あ。このブニッとした平たい出っ張りが
いろんな持ち方ができて、とても使い易い
のです。単なる見た目の奇抜性じゃないん
だよなあ。そういうところが凄くいい。
ヤマハXSR700開発総責任者のイタリアの
タツオさんが私のククサの画像を見て
「染めました?」と言ってたけど、人為的
には染めてない。
北欧土産でタツオさんが帰国した時に貰っ
た時から使い続けていたら、こういう深い
色に変化した。
このククサはフィンランドの樺の木のコブ
の部分から作られているが、最初はもっと
薄い色だった。
4年程経って、ヴィサコイブのバール材と
いうよりも、なんだかマホガニーのよう
な深い赤茶色に変化してきた。とても風合
いが良い雰囲気になって来て目を楽しませ
てくれる。
樺の木はド心部以外は丸太の時は中は真っ
白の木なんですよね。それがこのように
時間と共に変化する。
「育てる食器」とククサは呼ばれているけ
れど、自分と共に風合いが変わって行くの
がとても楽しいのです。
出来上がったばかりの時には真っ白けの
ククサでも、そのうちだんだん外側まで
もがコーヒー牛乳色からココア色になって
行く。
子どもの成長を見守るようで、面白いもの
です。
気長に構えないとね。
カップの中はさらにコーヒー色が染みて
います。
