goo blog サービス終了のお知らせ 

渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

シャフト

2023年03月14日 | open



TADのシャフトはどれもがかなり
良い。
材料厳選で、かなり寝かせている
のだろう。
テーパーではなく材質の違いかと
思われる。

TADキューは難しいキューだと
かつては云われていた。
私は違うと思う。
TADを難しいとするのは、WGP
での2ストレーシングマシンを
難しいから嫌というのに近い。
乗れる乗り屋は乗れるし、それ
こそが武器だった。GPマシンは
ワークスと市販レーサーがあった
が、ワークスは市販コンプリート
レーサーとは別物というのは置い
ておいて。2ストレーサーという
括りで。
今の時代、2ストが稀少だからと
いうのもあるが、スロットル操作
が全くできず、馬鹿みたいにガバ
開けして2ストを全く走らせられ
ない人間たちばかりの世の中に
なった。1/120開度のスロットル
操作などできないのだ。公道
市販車の2ストスポーツモデル
でさえ。
TADキューは2ストモーターサイ
クルと同じなのだ。
リニアに反応する。それゆえ操作
はシビアだ。
だが、シビアに操作するという事
は極めて細かい操縦が可能であり、
かつ、その適正操作によって全て
やった事をそのままズバリとリニア
に反応してくれる事を表す。
ゆえに、使いこなせる人間にとって
は、ぼやけたキューよりもずっと
何倍も使い易いのだ。

勘違いしている人多い。
TADが使いにくいキューだというの
はアメリカ人に多いが、それは
大雑把なオートマ車しか乗れない
種族だからだ。
TAD遣いは2ストレーサー乗りなの
である。
ケニー・ロバーツやフレディ・
スペンサーのように。
あるいは片山敬済や平忠彦や
本間利彦のように。
なにも「選ばれた人たち」では
ない。同じ人間だ。
ただ、ごく当たり前に自分の武器
を適正に使いこなせるか否かの
問題。
彼らとて、努力無くしてあの乗り
はできない。
TADは意志を以て前に進む者以外
にはTADのほうが拒否反応を示す。
楽してダイエットなどはこの世に
存在しない。

以前、TAD遣いのプロが私と5時間
相撞きしてくれた。
彼はかつて全日本を走るレーシング
ライダーだった。
どこでどうやって手に入れたか、
80年代のヤマハ500ワークスマシン
のキャブを1個持っている。4連の
うちの1個だけだが。しかも、チャ
ンピオンマシンの物。
レースの話でも、ずっと話し込んだ。
また、キューについてもウマが合い
かなり深い話を交わした。
言葉にできない良い時間が流れた。
彼は今はツアーには出ていないが、
今でもプロ登録していて、勿論TAD
を愛して使い続けている。



この記事についてブログを書く
« ホワイティ | トップ | シャフトについて »