渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ギタリスト

2023年08月21日 | open



カフェの店内の片隅に置いてある
ギターを爪弾く人がいた。
アコギはブルーズを。エレキはロ
ックを。
めちゃくちゃうまい。
うまい下手の概念の範疇ではない。
ギターを鳴かせている。
私はギタリストではないが、この
人はギタリストだね。玄人。
餅は餅屋、乗りは乗り屋というよ
うに、人には人の自分の持分があ
る。剣術遣いは生涯剣術遣いとい
うように。
この人は二輪乗りだが完璧にその
道の奏者であると知れる。
ブルーズも良かったが、ロックは
ある曲を完璧な演奏で泣きの音を
奏でていた。ギターを鳴かせて。
ソロフレーズなどは完コピだ。
ただ、まるで手慰みのようにそこ
にあったギターを爪弾いている
だけなのだが、とてもいい。
ここを読んでいる人にも聴かせて
あげたいくらいだった。

さらりとさりげなくやっている
とこがまたいい。
良いものを聴いた。
ほんの僅かだったが、良い時間
に触れる事ができた。
JAZZを演ってもまるでJAZZし
てないものや、ブルーズがてんで
クロスロードが見えて来ないもの、
ロックでも全く魂が叫んでいない
もの、歌でもうたとは程遠いお歌
でしかないもの等々が素人には多
が、やはり出来る人の音は良い。
音楽だけでなく、スポーツも芸術
も、出来る人の表現に触れるのが
良い。
それは本物だからだ。
そして、表現者であるからだ。
その表現には、機械式自動演奏で
は出せない世界が広がる。

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