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渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

杉のアコースティックギター

2022年01月09日 | open

 
2000年頃、専門誌「アコースティ
ック・ギター・マガジン」の読者
懸賞で、ギターへの思いを書いて
くださいとあったので書いて応募
したら、多くの読者の中から思わ
ぬ事に当選して編集部から貰った
当時新品のギター。
発表後に行きつけの街のギター屋
に顔出ししたら店長や店員から
「よっ!有名人!」とかひやかさ
れた。「勘弁してくれよぉ」と
言ったが、まあ、よくぞ当選した
ものだ。
モーリスのWF808という機種で、
当時8万円位のギターだったか。
 
でも楽器は値段じゃない。
新品のアップライトピアノを子ども
に買った時、鳴らないなあとか思っ
てた。
直後に中古ピアノ即売会があって、
1台とてつもない音を出すのがあっ
た。30万ちょっきりだった。
あらぁ、こっちにしとけば4台買え
たなとか思ったが、楽器はどれ一つ
として同じ音を出す物がないので
それは無理。
そして、楽器は値段ではない。
小学生のプラ製ソプラノリコーダー
とは違って木製楽器は個体差が著
しいので、これ!と思った音が
する楽器と出会ったら、基本は
即買いだ。ン億とかの弦楽器は
無理としても。
買わないと、別な人がその音を
独占してしまう。
それでも、楽器はそこそこの値段
がするのでおいそれとそんなに
ポンポンとは買えない。
日本刀みたいなもん。
私は30年程前に買い逃したある刀
今でも探しているが、買い逃して
以降世に全く出て来ない。
多分、買った人は秘蔵しているの
だろう。
 
このギターはシダー単板のトップ
にサイドバックがマホガニーで、
とてもふくよかで柔らかく暖かい
メロウな音がする。
いかにも優しいギターの音色で
子守唄、みたいな。
それを指で弦を叩いてバチバチ
ベンベンやって演奏してステージ
でうたったのがオリジナル曲の
「敷石」だった。
モーリスでギブソンのような音を
出そうとしたが、よくついて来て
くれた。
このギターは今でも大切に弾いて
いる。
ドンシャリ系ではないが、応用範囲
も広く、懐が深いギター。
音がとにかく良い。よく鳴る。
だが、低音はハカランダのように
ゴーンゴンと鳴るのではなくボン
ボン感で、ブルーズ系にもかなり
良い。
一方、同じモーリスのハカランダ
のギターと茶木のアーチトップは
風呂で弾くようなサスティーンが
ある。

この個体はサイドとバックがマホ
ガニー。柔らかい音を出す木。


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