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研ぎ依頼で入って来ていた友人のゾーリン
ゲンナイフ。
研ぎ上がったが、コロナ蔓延警戒のため、
コロナが落ち着いたら居酒屋あたりで一杯
やる時に返却の段取りとなった。
お店では梱包解いて出せないけどさ。
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ドイツの鋼刃物の名産地のゾーリンゲン
のナイフも、少し前までは日本が高い技術
を持つため日本の岐阜県関市でOEM製造
されていた。
イトコがヨーロッパ旅行の時にウキウキで
ゾーリンゲンの包丁を買って来ていたが、
「それ、日本製」とは、よう言わんかった
だす・・・。
防錆ラッピングしています。
本物ゾーリンゲンの鋼はとても砥あたりが
よく、研いでいてもタッチが良い。
切れ味も良好です。
ビンテージナイフなので、フラットに近い
ハマグリ刃(平地)のグラインドです。
刺突用の両刃でしたが、現行法に適合する
ように完全に片刃にすべく、私が以前の研
ぎの時に背刃を無くしています。刃引きで
はなく、完全成形により刃部を消滅させま
した。
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良い刃物は千年でも残る。
このゾーリンゲンナイフも60年以上が
過ぎています。
ドイツの古い軍用将校剣のように格調高い
品のあるブレードと将校軍装のような純正
シースが付属しています。
シースはかなりオイルアップして、どうに
か復活した。以前のリペアの時に革がまだ
死んでいなかったのでなんとかなった。
御父上の形見のナイフなのだという。
父から子へ。子から孫へ。
刃物の正しい継承のように思える。
日本では、日本刀がそうした歴史性を持っ
ていた。
そうした日本刀のようなマシンであって
ほしいという願いによってヤマハXSR700
は作られた。
開発総責任者の製作者本人も日本刀愛好家
である。
このゾーリンゲンナイフを見ていると、
何か大切なものを人がまだ失っていなかっ
た頃の大事な何かに触れるような感慨が
湧く。
これは、日本刀を眺めている時の感覚に
よく似ている。