
斬り台の上の心棒に刺さず、
置いただけの斬刀法。
刃先を使わず、刀身で斬る。
刃引き刀で切断するのと同じ
真剣刀法。
これが戦闘刀術の用法だ。
戦闘出撃前には砂山に刀身を
突き刺して往復させて刃を引
いて刀の刃先を潰すのは武人
の基本だった。
また、戦国時代には物打から
先を篝火にくべて焼きを戻す
事も行われていた。
すべては、剣戟の際の刃先欠
損を防ぐ為だ。
現代は、そうした実用戦闘メ
ソッドが現代武道者たちの間
にさえ失伝忘失されている。
それどころか、武技さえもが
踊りのようになっている。
形ばかりの空気切りの切れな
い居合、絵空事の出鱈目経文
教義ばかりを唱えるエセが武
人ぶったりしている。
武士がいた時代、そんな事は
赦されなかった。
机上空論では武士の本分、本
懐をまっとうできないからだ。
エアロ居合スポーツや当てっこ
竹刀スポーツは、武士の剣術と
は無縁の位置にあるものにさせ
られてしまっている。
誰がした?
それは、人がそれをした。