これはRZ350の1型だが、これ
くらいハンドルがノーマルでも
下がってるといい。ピタリと来
る。
いい感じ。RZのハンドル形状は
最高に良かった。セパハンに寄
せてる感じ。当時、セパハンは
認可されなかったから。
このオートバイは、走行能力だ
けでなく、色々な部分が洗練さ
れていた。ヤマハ初の2スト公道
市販車の水冷エンジン。45PS。
車体が軽いのでパワーウエイト
レシオ値が低く、ナナハンキラー
なんて呼ばれていた。
確かに速かった。
しかし、モンスターパワーでは
なく、手足のように自在に扱え
た。そして、直線番長ではない
よく曲がる車だった。
ただ、フルブレーキングからの
寝かし込みでフロント周りが
しなり過ぎた。故に独特の乗り
方をしなければならなかった。
それは、軸線を残す走法で、ハ
ングオンよりもウイズ気味のほ
うがコントローラブルを得られ
る走法だ。
二輪は車種により乗り方を変更す
る。そういう乗り物。
ガンマやRZ後継機種のRZRなど
はべったりハングオンのほうが
速く走れた。
RZR。
ユーチャン付のみのセットで
12000まで回った。
シャシフレームもフロント周り
もノーマルで強化されていた。
レースで使わないなら、吸排気
をセットするだけでくそ速かっ
た。そしてコーナリング途中で
も自在にラインを変えられた。
80年代は87年まではヤマハが
ライトウエイトではダントツだ
った。これは間違いない。
ダントツとは、性能面での完成
度だ。
ホンダはハンドリングが最悪だ
った。スズキはヤマハ寄りだか
ヤマハより劣ったし、ガンマ1
型などはステムセットが欠陥
バイクだった。旋回中にライン
は変えられない。アンチノーズ
ダイブも最悪のシステムだった。
あの車はズバリいうと欠陥。
1型ガンマの良さはありとあら
ゆる新規格を行政に認可させた
功績だった。
ホンダと並んで「失敗の16インチ」
の車だった。ただ、フロントブ
レーキはヤマハよりよく利いた。
あれは小径タイヤだったからか
も知れない。ポッドの数ではな
く。
RZの1型の個体はあちこちの場
所でサイドカバーをめちゃくちゃ
盗まれた。穴あけてタイラップ
で締結していてもニッパーで切
って盗んで行く。
しまいには、マシン本体が盗ま
れた。目撃者の話だと、作業着
着たのが数人で来てトラックに
積んで盗んで行ったらしい。
二輪のパーツや本体の盗難は
とんでもなく多かった。
それは今でもそうらしい。
羽田空港の向かいの京浜島にて。