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渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

いる場所

2024年01月31日 | open


「天然魚」保護の為
これより先は
 自粛区域
○○川漁業協同組合 

かつて自粛区域ではなかった頃、
この支流はバンバン釣れた。
アマゴの宝庫。怖い程釣れたし、
怖い体験もした。
アマゴとクマとお化けさんいらっ
しゃいの流域。
お化けは怖くはないが、この川
に関しての入渓前の情報とその
後の情報がゲゲゲのゲッだった。
そして、原因不明の高熱にうな
されて仕事を一週間休んだ。
帰還したベースロッジから高熱
で出られなかった。

いるのよ、ウハウハと。


シュートしたらヒット、投げたら
かかる。もう入れ食いとはこれ、
みたいな。気持ち悪かった。
そして、どんどん知らないうちに
おいでおいでをされるように上流
に引き込まれていく。


上流部なのに水量は異様に多い。
そして、これは私の経験ではな
いが、この川には水深が浅い瀬
の場所があり、そこは足首程の
水深の場所。やや広い。
そこでハゲのおっさんが笑いな
がら首だけを水面から出してい
たりする。

真夏だし誰か涼みで泳いでいる
のか、こんな山奥にまで来て。
挨拶しても笑ってこちらを見て

いるだけ。
変なおっさん、と思って背を

向けて場所を移動しようとした。
と思ったら、あり得ない事に気づ
いた。

そこは水深は足首ほどなのだ。
そして垂直に首から上だけを
水面から出しているのだ。体は
見えない。

うわっ!となり、恐る恐るゆっ
くりと振り向いて確認
すると誰
もいない・・・。
その体験をした人は、帰宅後に
一週間謎の
高熱で仕事を休んだ。
そういう川。
私が聞いたこの話を別なフライ
マンにする
と、似た経験をそこ
でしたと言う。やはり高熱も出
たと言う。

二人とも二度と行かないと行っ
ていた。

漁協の人に禁漁区ではないです
よね、と私が電話で尋ねた時、

「禁漁区じゃないけど、あそこに
行くのですか?」といぶかしげ
に尋ね返してくる。
そんな川。

渓相は抜群だ。
なぜ禁漁区ではなく「自粛区間」
なのか。
何か裏がありそう。
そんな川。
私の場合も、え?と思った。

私が釣り上がって行くと、先行
者がいるのだ。白いシャツの釣
り人?

だが、それなのに嘘のように釣
れる。遡上速度は同じなのに、
上流のスラリとした白いシャツ
の人は見えなくな
った。
そしてどんどん上流に
誘い込まれ
る。

一尾だけ〆てフィッシュシートで
包んでフライベストのポケットに
収めた。ベースの
ロッジに持ち帰
り肴にするため
だ。
それからも何度も釣れる。
なんかおかしい。投げるたびに
ヒットするのだ。
そして、どんどん奥の上流に誘い
込まれる。

もう一尾持ち帰るかと、釣り上
たアマゴを手に取って、ナイフ

頭部に突き立てようとした瞬間、

アマゴがギョロリと私を睨んだ。
通常あり得ない。
ワッ!となって手を緩めたら流れ
に逃げて行った。

なんだかここは様子がおかしいぞ。
気味悪いからけえるべ~と、道ま
で這い登って、その道をかなり

き下って車を停めた所まで戻った。
見ると、車の周りはクマの足跡だ
らけだった。

そんな川。
そして、ベースに戻ったら謎の高熱
で仕事を何日も休んだ。42度近く
出た。命を持っていかれそうだった。
キャンプ場支配人が救急車を呼ぼう
かとした程だった。
そんな川。
なお、入渓前の情報としては一ヵ月

ほど前に、この流域で釣り人がクマ
に顔を半分そぎ落とされたそうだ。
それを聴いた時には、まだその人は
入院中だとの事だった(漁協情報)。
首出しおっさんの話は定かではない

が、他はすべて私の実体験だ。





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