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渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ククサの手入れ

2016年03月13日 | open



イタリア在住のヤマハXSR700開発
総責任者からの頂き物のククサは、
クルミ油ではなく、植物油の中で一
番臭いがないというグレープシード
オイルでオイルアップした。

これ。


私のククサは英名カーリーバーチと呼ば
れる種類の白樺製で、
北欧名は
ヴィサコイブと呼ばれる物だ。
この白樺もとても貴重なのだが、瘤材
となるとウルトラ超貴重であり、
大変
高値で取引されているのだそうだ。

通常のククサの場合でも、白樺コブで
作られることは少なくなって
きたと
いう。


私のククサはクルミのような香りが
する。

ただ、ククサは製作工程において、
塩水で煮込むので、ククサカップ

に水を入れて飲むと、ほんのりと
塩っけを感じる。

ガラスコップとは違うので、これも
味わい。

木製食器というのは、ククサのよう
に塩ゆでせずとも、経年変化で木の
エキスが出るので内容物の味が
変わって
しまうことがある。
また、白木でも木材によって強い芳香
を放つ物もある。
枡などは檜の香りが良いため枡酒など
は白木の枡が好まれる。
だが、一般的には料理や食材に食器の
香りが移るのは食材の良いところが
薄れるケースが多い。

だから日本の古い食器は漆でコーティ
ングしたのだろうね。

漆食器は職人技の極致だが、北欧
ククサのような野趣あふれる
食器も
なかなかいいなぁと思う。
ちなみに私は箸は家ではマグロ黒檀の
八角形を愛用している。
塗り箸はあまり好きではない。

ククサは、日本人の箸のように、個人
の所有物であるのだそうだ。

日本人が箸を他人と使いまわししない
ように、北欧のサーメ人は
自分個人の
ククサを持っていたのだそうだ。
ククサ、なかなか味があって良い。
これは本当に良い物を頂いた。
さようならギャングたちとはいえ、
俺のようなアウトローにも幸せ
運ばれてくるのかな?(笑


ヴィサコイブ=カーリーバーチ


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