見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

さっぽろペンギンコロニー2019でお買い物

2019-11-29 21:35:09 | 北海道生活

2019フィギュアスケートNHK杯を満喫した札幌ステイ3日間。できれば達成したかったミッションが3つあった。

・さっぽろペンギンコロニー2019(11月13日~26日、丸井今井札幌本店一条館7階)に行く
・ミュンヘンクリスマス市 in Sapporo(大通り公園)に行く
・サッポロファクトリーのクリスマスツリーを見る

ミッションその1は、23日(土)の午前中、真駒内アイスアリーナへ向かう前、丸井今井を10:30開店と同時に訪ねて達成。ちなみに「さっぽろペンギンコロニー」というのは、北海道でペンギンをテーマにした器や小物を作っている工藤ちえ奈さんを中心とした、ペンギンづくしのクラフト作品の展示販売イベントである。2018年に東京・高円寺で開催されたこともある。

滞在可能時間が30分くらいしかなかったので、即断即決でお買いもの。旅先なので、軽くて荷物にならないトートバッグにした。

黒と白の配色がペンギンらしい!と思ったら、まさに黒と白を来た工藤ちえ奈さんに話しかけてもらって、思わず「私、東京から来たんです!」と言って驚かれた。

いまTwitterを見たら「さっぽろペンギンコロニーin東京2020」(仮)の情報がUPされていた。2020年3月20日〜29日【23日(月)24日(火)お休み】 会場: 自由帳ギャラリー (高円寺)だそうだ。忘れないよう、ここにメモしておく。

ミッションその2は、24日(日)のNHK杯終了後、30分くらいだが立ち寄ることができた。

ミッションその3は、残念ながら達成できなかった。またいつか。

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2019札幌大通り・ミュンヘンクリスマス市

2019-11-24 23:56:21 | 北海道生活

2019フィギュアスケートNHK杯を観戦するために3日間、札幌に行って来た。1日でも当たったらラッキーと思ってチケットを申し込んだら、3日とも当たったのである。10年分くらいの運を使い果たした感がある。

それで、金土日と札幌にいたわけだが、ずっと真駒内アイスアリーナに詰めていて(夢のような時間だった!)ほぼ観光の時間は無し。今日、最後に30分くらい大通り公園のミュンヘンクリスマス市を歩いてきた。札幌に住んでいたとき(2013-2014年)以来だから5年ぶり。

マトリョーシカのお店は2軒出ていた。なつかしい。

小樽にあるガラス小物のお店。

ヨーロッパの本場のクリスマス市を持ってきました!というより、かわいい、手に取りやすい小物のお店が増えた印象。

大好きなローストアーモンド! 味見させてもらったら我慢できなくなって5年ぶりに購入!!

イルミネーションも華やか。これ午後4時過ぎなのだが、北国の冬は夜が早い。

まだ雪がなかったのは残念。雪の札幌にまた来たい。

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2019北海道週末旅行:2日日(小樽)

2019-07-21 22:34:45 | 北海道生活

 先週末の北海道旅行の2日目。函館行きたいとか富良野行きたいとか、いろいろ悩んだのだが、結局1泊2日のショートスティなので小樽に出かけた。

おたる水族館小樽市鰊御殿

 駅前から祝津線のバスに乗って25分。おたる水族館を初訪問。この頃、動物園とか水族館を面白いとあらためて思うようになっている。パノラマ回遊水槽では、悠々と泳ぐ巨大なエイとサメに驚く。「北と南の魚たち」のコーナーでは、色が地味で全体に動きの鈍い北の魚と、色鮮やかで体が小さく、俊敏な動きの南の魚を興味深く眺める。サカナって、一般的にずっと泳ぎまわっているものかと思っていたが、けっこう岩場でじっと寝ている(?)のもいるのだな。

 そして、海辺の怪獣公園に出て、セイウチ、トド、ペンギン、オタリア(アシカ)、イルカのショーを順番に楽しむ。セイウチやトドが意外に芸達者でかわいい。ペンギンは気分次第で飼育員のお兄さんの指示を聞いたり聞かなかったり、フリーダムに行動する様子がかわいい。イルカショーは、一緒にプールに入ってイルカと息の合ったアトラクションを披露する飼育員さんのお兄さんたちがカッコよくて見とれる。

 2時間くらい遊んで、このあとも初の試み、祝津港から観光船で小樽市中心部に戻る予定を立てていた。ところが観光船乗り場に行ってみると「本日欠航」の札。特に海が荒れているようには見えなかったのにまさかの欠航である。仕方ないのでまた路線バスで戻ることにし、ついでに近くの丘の上にある「 鰊御殿(にしん ごてん)」を見ていくことにした。

 小樽市鰊御殿は、明治30年に積丹・泊村の鰊親方、田中福松氏が建てたもの。全盛期には120人程の漁夫が寝泊まりしていたという。昭和33年に現在地へ移築復元され、「北海道有形文化財ニシン漁場建築」として文化財に指定された。屋内には、ニシン漁やニシン加工に使われた道具類をはじめ、当時の生活用具や写真などが展示されている。

 なお「にしん大尽」と呼ばれた青山政吉が建てた別荘(旧青山別邸)は、少し離れたところに残っていて、こちらは「にしん御殿(小樽貴賓館)」という高級和食店として営業している。今回は寄り道をあきらめて、ロードサイドの普通のレストランでにしんそばの昼食。そばに乗っているにしんが大きくて食べ応えがあった。

小樽文学館 企画展『いまプロレタリア芸術が面白い! 知られざる昭和の大衆文化運動』(2019年7月6日~8月18日)

 小樽市中心部に戻って、今回の旅行の目的のひとつだったこの展示を見る。同館所蔵品のほか、法政大大原社研や日本近代文学館から、ビラ、ポスターなど珍しい資料がたくさん出陳されていた。↓写真は、函館生まれ、小樽育ちの画家・大月源二『告別』で、右翼テロリストに殺害された共産党議員・山本宣治の葬儀を描いたもの。カラーコピーを貼り合わせた複製作品だがよくできている。

 本展は、プロレタリア文学に限らず、絵画、演劇、映画など多方面で展開された「プロレタリア芸術」を総合的に紹介する。とりわけ、この時代(大正末~昭和前期)においては「演劇」というメディアの訴求力が、芸術としても娯楽としても、今とくらべものにならないくらい大きかったのだなと感じた。カウンターでお願いすると、カラー図版満載・解説入りの冊子を無料でもらえる。その冊子に小さく「本展は科研費の助成を受けています」の注記が入っていた。素晴らしいこと。

 最後に小樽の老舗「あまとう」本店でパフェを食べていく。何度か、行列の長さにあきらめたことがあるのだが、今回は少し待って入ることができた。

 小樽・札幌、また来るね。

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2019北海道週末旅行:初日(札幌)

2019-07-19 21:59:21 | 北海道生活

 先月末から今月初め、少し緊張を強いられる仕事が続いたので、それが一段落したところで、遠出をしてのんびりしたくなった。結局、三連休の最初の1泊2日だけ札幌に飛ぶことにした。

北海道博物館 第5回特別展『アイヌ語地名と北海道』(2019年7月6日~9月23日)

 ちょうどこの展覧会が始まっていたので、新千歳空港から直行で見に行った。江戸時代の古地図や古文献に記載されたアイヌ語の地名、それが嫌われ、日本語らしい漢字表記に変更されていく様子、その一方、アイヌ語地名を読み解こうとした山田秀三(1899-1992)の調査ノートなど、興味深い展示だった。しかし文字の小さい資料が多くて老眼にはつらかった。デジタルアーカイブで手元で丹念に見たい。

 入口に「ヒグマ出没注意!」の貼り紙があったのにはびっくりした。

 この子(↓)は常設展「生き物たちの北海道」の部屋にいる、ソファがわりのヒグマ。開館以来、ぼろぼろになっていたけど、背中を張り替えてもらったのかな。よかった。もう1頭、シャチのソファは姿が無かった。

 常設展「北海道らしさの秘密」の部屋で見つけた、効率的な種まき器。「ブラタモリ」の富良野?の回で見た記憶がある。

北海道立近代美術館 常設展・近美コレクション『風雅の人 蠣崎波響展』(2019年3月30日~7月28日)+特別展・テレビ北海道開局30周年記念『東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展』(2019年6月8日〜7月28日)

 蠣崎波響(かきざき はきょう)展をやっているというのに惹かれてきたら、東山魁夷展もやっていた。東京人の私が、わざわざ北海道に来て唐招提寺御影堂の障壁画を見るというのもヘンな話だが、これもご縁だと思って参観した。今年3月、なぜかふと思い立って10年ぶりに唐招提寺を訪ねて鑑真和上の御廟にお参りした。そのあと5月に中国・江南旅行に行って、鑑真和上が住職をしていた揚州の古刹・大明寺を訪ねた。今回、札幌でもご縁があったので、もう1回くらい何かありそうな予感がして楽しみである。

 御影堂の障壁画はむかし見たことがあったが、制作の過程で、日本・中国各地で描いたスケッチや習作がたくさん出品されていて興味深かった。鑑真和上像の厨子のまわりを囲む「揚州薫風」は色のない墨画なのだけど、きっと和上の閉じたまぶたの裏には、色のある故郷の風景が映っているのだろう。

 蠣崎波響展は展示替えもあって、見られたのは15、6点。個人蔵が多かった。『夷酋列像』の印象が強いが、花鳥図、唐美人図など、ああ円山四条派だなあと思った。そして、鳥の生き生きして人間くさい表情が、応挙より、芦雪の画風に近いと思った。

 まだ明るかったので、円山方面にぶらぶら歩いて、古民家カフェの森彦(もりひこ)でひとやすみ。札幌から引っ越す間際か引っ越した後に存在を知って、一度来てみたいと思っていたカフェなので嬉しかった。

 カフェの隣りの空き地には、四角く囲われた大きな石碑(道祖神?)があり、北に向かって旧界川(さかいがわ)跡という曲がりくねった遊歩道が続いていて不思議な空間である。マルヤマクラスまでは何度も買いものに来ていたのに、ちっとも知らなかった。

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北海道旅行2018夏・写真帖

2018-08-24 22:24:30 | 北海道生活
お盆の北海道旅行から。

朝の中島公園を散歩。豊平館は明治政府機関が建てた唯一のホテルで、明治天皇の北海道巡幸にも使われた。こんなにきれいだったかしら?と思って調べたら、2012年より4年間の改修を経て2016年6月に新装開館していた。私が札幌に住んでいた2013-2014年には閉まっていたのだな。道理で記憶に薄いはず。



北海道立文学館の『無言館』展については感想を書いたけれど、ロビーのミニ展示も興味深かった。第二次世界大戦時の伝単(戦意喪失をねらった宣伝ビラ)のコレクション。



中島公園の日本庭園を歩いていて、面白いことに気づいた。北海道では、本州のモミジを見ることが少ない。目につくのは、切れ込みの浅い、丸みを帯びた葉のカエデである。ところが、ここにはモミジがあった。さすが日本庭園!と思ったら、ちょうど道の左右から、モミジとカエデの枝が重なり合っている地点を見つけた。秋に来て、紅葉のちがいを見てみたい。



札幌に来たら食べたかったもの。赤れんがテラスの「布袋」でマーボー麺とザンギ。マーボー麺は辛くないというより、むしろ甘い。ザンギ3個だと食べ過ぎるので、ザンギ2個+エビスビールのセットにマーボー麺ハーフを注文。



翌日も赤れんがテラスに来て「蕎麦HIKARI」でそばとミニ豚丼のセット。札幌に住んでいたとき、なかなか美味しい蕎麦屋が見つからなくて苦労したのがウソのように、ここは美味い。北海道に来たら外せない豚丼も味わえて、ビールは サッポロクラシックだし、至福。



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初訪問・夏の旭山動物園(北海道旭川市)

2018-08-17 22:38:49 | 北海道生活
旭川市 旭山動物園

今週は月火が職場の一斉休業で、土日とあわせて四連休だった。どこかへ行こうと思い立ったのは先月で、京都?九州?台湾?と旅行先を考えたのだが、連日の猛暑に負けて2泊3日で北海道を選んだ。

土曜日は、ゆっくり昼頃、東京を立って札幌入り。日曜は札幌周辺で観光。月曜は博物館や美術館が休みなので、念願の旭山動物園を訪ねることにした。札幌に住んでいた時、何度か本気で計画を立てたのに、悪天候やJR北海道の車両故障で実現しなかったのである。札幌から特急で旭川へ。旭川駅前から路線バスに乗る。夏休みということで、1台目のバスに乗り切れないくらいお客さんが多かった。

旭山動物園の入園券は5種類くらい?の絵替わりで、どれに当たるか分からないのがスリリング。私はオオカミだった。



はじめに人気のペンギン館へ。長い列ができていたが、パネルによる説明が充実していて、けっこう楽しい。ペンギンの生態、体のつくり、種による違いなど、じっくり読んだ。ペンギンの中国語表記も覚えた。



そして水槽の中を颯爽と泳ぐペンギン。



アザラシ館では、もぐもぐタイムを見学した。ただの給餌タイムではなく、飼育員のお姉さんが、アザラシの生態についていろいろな説明をしてくれた。1頭だけ性格の図々しい子がいて、陸に這い上がり、バケツに顔を突っ込んで、お姉さんを慌てさせていた。他の仲間は水中で待っているのに。



シンリンオオカミは草むらに寝転んで、警戒するような薄目で人間を見ていた。



エゾシカ。奈良公園に生息するニホンジカの亜種なので、見た目はほとんど変わらない。本州のシカより体は大きめ。このほか、エゾリス、エゾタヌキ、キタキツネなど、北海道の動物をまとめて見られるのもよい。ハシブトガラス、ハシボソガラスも飼育されていた。さすがカラスの王国・北海道!



園内には、しゃれたサインや壁画がたくさんあって楽しかった。みんな飼育員さんの手作りだろうか?









自分の食事はすっかり忘れて約2時間。札幌-新千歳経由で、その日のうちに帰京したが、もっと時間が欲しかった。

次回はきっと冬季にくるぞー!!
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札幌ショートステイ2018

2018-06-18 21:23:20 | 北海道生活
仕事で札幌に行ってきた。たぶん1年3か月ぶり。夏の札幌は2年ぶりになる。自由時間が少なかったので行動範囲は限られるが、意外と風景が変わっていなくて嬉しかった。

2日目は東京からの同行人に誘われて高級海鮮丼でランチ。札幌の住民だったときは、行ってみようと思ったこともなかったお店。



北大キャンパスの滴る緑、あらためて贅沢な風景だと思う。





札幌といえばカラス!という個人的な思い込み。



そして北海道大学総合博物館は、札幌に来たら必ず寄る、私のお気に入りスポット。
むかしは標本室など、収蔵庫をそのまま見せている感じだったが(それもよかった)、最近はどんな来場者でも楽しめるよう、工夫を凝らした展示になってきたと思う。

最近は「ブラタモリ」の影響で、地質・鉱物の展示にもわくわくするようになった。







大通公園付近で遭遇した「札幌まつり」の山車。屋根の上に乗っているのは日本武尊。



うーん、やっぱり仕事でなく個人旅行で来たい街だ、札幌は。
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札幌、冬の始まり

2015-11-01 22:17:58 | 北海道生活
先週末の札幌1泊旅行から。土曜の夜に雨(霰?)が降って、日曜の朝は木の葉がたくさん落ちていた。植物園の芝生。



この時期は、赤と黄色と緑の木々が同居している。キレイ。



そして、思い出したけど、札幌のカエデ(らしきもの)は、たいがい黄色に色づくのである。札幌在住中は、本州で見られる「紅葉」が恋しかった。



赤く色づく落葉樹といえばナナカマド。鉱物のように枯れた赤色で、ちょっと透明感に欠ける。



この日は、ちょうど北海道博物館を出る頃に、雨まじりの雪になって、バス道路が白くなった。



帰りは早めの便を予約していたのに、機材繰り不調で欠航になり、空港で2時間半待たされた。1,000円分の飲食券をもらったので、雪印パーラーで時間つぶし。いちごパフェは、やっぱりアイスクリームが美味。



本格的に雪が積もったら、また行きたい。
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小樽散歩2015・旧日本郵船小樽支店ビルなど

2015-08-25 06:23:18 | 北海道生活
1週間前の日曜、サハリン旅行から帰ってきたばかりだというのに、また日帰りで札幌に行ってきた。夜の飲み会に参加するのが目的だったが、日中はフリーだったので、久しぶりに小樽に行って、遊んできた。

レトロな雰囲気が人気の「アイスクリームパーラー美園」。観光地図をたよりに訪ねたが、店舗が二階にあるとは知らなくて探した。ガラスのうつわも盛り付け方も懐かしい。クリームぜんざいは、ソフトクリームの下にゆであずきやもちもちの求肥が隠れている。美味。向かいの純喫茶「光」も気になったが、ちょっと一人で入るのは躊躇する店構え。「注文の多い料理店」みたいなことになりそうで。



今回、小樽を訪ねた目的は、サハリンで旧・北海道拓殖銀行の建物を見たため、小樽に残る同支店の建物と比べてみたくなったためだ。現在はホテルとして使われている。ユジノサハリンスクやコルサコフで見た建物に比べると規模が大きい分、のっぺりした印象だった。「よりモダン」なデザインなのかもしれないが。



小樽市総合博物館・運河館も初めて訪ねてみた。「北のウォール街」と呼ばれた時代、大正中期までは札幌より人口が多かったことを知る。窓口で、旧・日本郵船小樽支店(重要文化財)見学との「セット券」があることを教えられたので、日本郵船の嘱託をしていた内田百間先生(北海道には来ていなかったはず)に敬意を表し、寄っていくことにする。観光客の集まる小樽運河とは逆方向に少し歩く。



あとで調べた情報によると、この建物は小樽市博物館として利用されていた時期もあったが、老朽化が目立ってきたため、博物館は撤退し、往時の姿に復元された。2階の貴賓室の壁は「金唐革紙(きんからかわし)」で飾られている。金唐革紙といえば東京・池之端の岩崎邸! 何様式というのか分からないが、内装の雰囲気がよく似ていた。まあ日本郵船は、もともと岩崎弥太郎が手がけた事業の一つで三菱系だからな。岩崎邸はジョサイア・コンドルの設計だが、日本郵船小樽支店は、工部大学校造家学科第一期生つまりコンドルの教え子である佐立七次郎(1856-1922)の設計である。



写真は貴賓室の隣りの会議室。日露戦争終結後、日露国境線画定(北緯50度線)の作業の進め方についての両国の会議が、この部屋で開催された(小樽会議)。へえ~知らなかった! 隣りの展示室で、またも日露国境標石の模型や拓本に遭遇してしまった。その後の話になるのだろうが、日本郵船の定期航路が、小樽からサハリン(大泊=コルサコフ)に通っていたことを示す資料もあった。

小樽文学館と市立美術館(同じ建物)にも寄った。小樽文学館は、企画展『楢喜八原画展』に来ることができず悔しかったが、開催中の『小樽・坂道物語展』もいい。札幌在住の画家・山口忠氏が描いた小樽の坂の水彩スケッチが大量に展示されている。大量だが、変化に富んでいて全く見飽きない。会場のパネルに、やまぐち氏の絵には「素人画家」ならではの品格と味わいがある、という文学館のコメントがあって共感した。それにしても、目を疑うようなすごい急坂の風景もあって、興味深かった。長崎、神戸、横浜。やっぱり港町は坂の町なんだな。

※やまぐち ただし氏のサイト「街並み水彩スケッチ」(作品多数)
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2015引っ越しました(その2)

2015-04-06 22:30:57 | 北海道生活
札幌で2年間暮らした家(宿舎)。造りは古いが、居住性はよかった。



窓は全て二重で、内側はさらにガラスが二枚入っている。夏は窓を開けて寝ると、明け方、海鳥のような鳥の声が遠くから聞こえた。



退去の日の青空。



お世話になった灯油ストーブ。奥にあるのがタンク。とりあえず置いてくることを許してもらった。次の入居者が貰ってくれなかったら撤去費用を負担するという約束で。



2年間、足元を守ってくれた冬靴。底には金具つきで、凍った雪の上を素人でも安全に歩ける。



まだいくつか未公開の写真があるのだが、ひとまずはここまで。
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