(朝日新聞2009年06月27日)
■道方針、協会に指導
道は26日の道議会予算特別委員会で、アイヌ民族の人たちの認定を厳格化する方向で検討する方針を示した。現在の戸籍ができる以前の「改製原戸籍」で確認することなどを検討している。北海道ウタリ協会(現・北海道アイヌ協会)の羅臼支部の会員数が不自然な形で急激な増減をしたことに批判が集まったためだ。また、大学修学のための学費貸与額のほとんどが減免されていたことについても、今後は返還を前提とした制度を設ける考えを示した。
ウタリ協会羅臼支部では96年に会員数が2人だったのが翌年は208人に急増。02年には一転して74人に減少していた。道の調査では、当時の支部長が組織力を高めるため、家族全員を会員としていたという。また、「アイヌの人以外の人も会員になっていたようだという証言も得た」とした。
これまで、アイヌ協会の会員資格は、協会の支部長や市町村長の推薦で決まるところが大きかった。道は「アイヌ協会に対して厳格な審査を行うよう指導したい」として、認定基準も厳格化する方針を固めた。
大学進学のための学費貸与制度で、07年度で約千人、計約25億円の貸与額のほとんどが減免され、返済額は160万円にとどまっている。これについても「返還を前提とする制度が望ましい」として、今後、制度のあり方を検討するという。また、この制度についてアイヌ協会加入者以外のアイヌの人の利用率が低いことも問題視し、今後、広く制度を周知する考えを示した。 (古賀大己)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000906270003
■道方針、協会に指導
道は26日の道議会予算特別委員会で、アイヌ民族の人たちの認定を厳格化する方向で検討する方針を示した。現在の戸籍ができる以前の「改製原戸籍」で確認することなどを検討している。北海道ウタリ協会(現・北海道アイヌ協会)の羅臼支部の会員数が不自然な形で急激な増減をしたことに批判が集まったためだ。また、大学修学のための学費貸与額のほとんどが減免されていたことについても、今後は返還を前提とした制度を設ける考えを示した。
ウタリ協会羅臼支部では96年に会員数が2人だったのが翌年は208人に急増。02年には一転して74人に減少していた。道の調査では、当時の支部長が組織力を高めるため、家族全員を会員としていたという。また、「アイヌの人以外の人も会員になっていたようだという証言も得た」とした。
これまで、アイヌ協会の会員資格は、協会の支部長や市町村長の推薦で決まるところが大きかった。道は「アイヌ協会に対して厳格な審査を行うよう指導したい」として、認定基準も厳格化する方針を固めた。
大学進学のための学費貸与制度で、07年度で約千人、計約25億円の貸与額のほとんどが減免され、返済額は160万円にとどまっている。これについても「返還を前提とする制度が望ましい」として、今後、制度のあり方を検討するという。また、この制度についてアイヌ協会加入者以外のアイヌの人の利用率が低いことも問題視し、今後、広く制度を周知する考えを示した。 (古賀大己)
http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000000906270003