安倍晋三首相への遠慮からか、広島市の松井一実市長は平和宣言で「集団的自衛権行使」に触れなかった

2014年08月07日 04時05分31秒 | 政治
◆「新しい国づくりを目指す勢力」と「戦前の日本を、取り戻す勢力」とが、激しく対立し、覇を競っているなかで、広島市は1945年8月6日午前8時15分、米陸軍航空軍第509混成部隊第393爆撃戦隊所属のB-29「エノラ・ゲイ」が原爆を投下して69回目の「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)を営んだ。
 しかし、「新しい国づくりを目指す勢力」と「戦前の日本を、取り戻す勢力」のどちらが、強いかと問われれば、安倍晋三政権下、「戦前の日本を、取り戻す勢力」と答える人が少なくないであろう。
 安倍晋三首相が、「集団的自衛権行使容認・憲法解釈変更・閣議決定」を強行した状況下、「戦争の不安」が高まっているにもかかわらず、平和記念式典では「集団的自衛権行使」「憲法9条を守る」「憲法順守義務」「原発ゼロ」などの言葉を使うのを強いて遠慮する空気が、充満していたようである。
◆広島市の松井一実市長は平和宣言のなかで、「日本国憲法の崇高な平和主義の下で69年間戦争をしなかった事実を重く受け止める必要がある」と述べたものの、「集団的自衛権行使容認」には直接触れなかった。安倍晋三首相が参列していたので、本人を目の前にして批判めいたことは言えなかったようだ。
 しかし、原爆が「人類の最終兵器」と言われてきた以上、「過ちを再び繰り返さない」ためにも、戦争を想定するような「集団的自衛権行使容認」に一切言及しなかったのは、安倍晋三首相への「ゴマすり」と言われても仕方がない。事実、東京新聞が「被爆者や市民団体からは反対の主張を盛り込むべきだとの批判も上がった」と報じている。時の政権に対して、右顧左眄するような風潮が当たり前になるようでは、「戦争を抑止」することはできない。知らないうちに「いつか来た道」を歩むことになる。長崎市の田上富久市長は8月9日の長崎原爆の日の平和宣言に「集団的自衛権」の文言を入れるというから、勇気がある。
◆日本国憲法の改正を党是としている自民党が、公明党との連立により政権に復帰し、「国防軍創設」を盛り込む自民党憲法改正草案(2012年4月27決定)により「第9条」を根本から改めようと意気込んでいる世相を反映してか、最近では「第9条を守ろう」という声さえ上げにくくなってきている。
 朝日新聞DIGITALが7月5日午前10時28分、「『九条守れ』俳句、公民館が掲載拒否 さいたま市」という見出しをつけて、以下のように配信している。
 「集団的自衛権の行使容認に反対するデモを詠んださいたま市内の女性(73)の俳句について、同市大宮区の三橋(みはし)公民館が6月末、毎月発行する『公民館だより』への掲載を拒否していたことがわかった。女性は俳句サークルの会員で、毎月、会員互選の1句が掲載されていた。女性は『サークルと公民館は別組織。掲載拒否は表現の自由の侵害だ』と批判している。掲載を拒まれたのは『梅雨空に《九条守れ》の女性デモ』の句。女性や公民館によると、句は6月下旬に選ばれ、1日発行の7月号に掲載予定だった。だが直後に、公民館の職員から女性に『集団的自衛権で世論が割れているときに、一方の意見だけ載せられない』と連絡があった。その後、公民館だよりの7月号の俳句コーナーは削除された」
 現行憲法に規定されている条項を「守れ」という声も上げられなくなっているという実例である。この俳句には「集団的自衛権」という言葉は、使われていない。これも安倍晋三首相への遠慮からの措置なのであろうか。どうもおかしな世の中になってきている。
 埼玉新聞が8月5日付け紙面で「『九条守れ』俳句、今こそ掲載を 熊谷出身の作家・森村誠一氏が寄稿」という見出しをつけて、次のように報じた。
 「熊谷市出身の作家森村誠一さん(81)が、さいたま市大宮区の三橋公民館が公民館だよりに、俳句『梅雨空に《九条守れ》の女性デモ』の掲載を拒否した問題で埼玉新聞に寄稿。森村さんは、公務員は憲法尊重擁護義務があり、憲法9条改正の動きが強まっている今こそ『九条守れ』俳句を掲載すべきだと、している」
【参考引用】東京新聞TOKYOWebが8月6日付け夕刊「社会面」で「『69年間の不戦は重い事実』 広島平和宣言」という見出しをつけて、以下のように報じた。
 被爆から六十九年の広島原爆の日を迎えた六日、広島市中区の平和記念公園では、午前八時から「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれた。松井一実市長は平和宣言で、政府に「名実ともに平和国家の道」を歩み続けるように求め、被爆地として核兵器廃絶への積極的な取り組みをあらためて世界に訴えた。 
 大きな議論を巻き起こした集団的自衛権行使容認には直接言及せず「日本国憲法の崇高な平和主義の下で六十九年間戦争をしなかった事実を重く受け止める必要がある」とだけ指摘した。被爆者や市民団体からは反対の主張を盛り込むべきだとの批判も上がった。長崎市の田上富久市長は、九日の長崎原爆の日の平和宣言に「集団的自衛権」の文言を入れる。
 一九七一年以来四十三年ぶりという雨の中の式典で松井市長は原爆を「子どもたちから温かい家族の愛情や未来の夢を奪った『絶対悪』」と強調。武力ではなく、未来志向の対話が重要だとし「被爆者の人生を自身のこととして考え、行動を」と呼び掛けた。
 松井市長は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が発生した二〇一一年から、毎年述べてきた被災地への思いや原発、エネルギー政策にも触れなかった。
 安倍首相は「人類史上唯一の被爆国として、わが国には『核兵器のない世界』を実現していく責務がある」とあいさつした。潘基文(バンキムン)国連事務総長もメッセージを送った。
 約四万五千人の参列者は「平和の鐘」が鳴る中、原爆投下時刻の午前八時十五分に黙とう。子ども代表の広島市の小学生が「平和への誓い」を読み上げた。式典には田上長崎市長のほか、六十八カ国と欧州連合(EU)から代表が参列。核保有国からはキャロライン・ケネディ駐日米大使をはじめ英仏ロの四カ国の代表が出席したが、中国は欠席した。
 この一年間に死亡したか、死亡が確認された原爆死没者は五千五百七人。被爆者健康手帳の保有者は一三年度末時点で十九万二千七百十九人と、初めて二十万人を割った。


本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」

民主党の海江田万里代表は、「新しい国づくりを目指す勢力」に立ち、政権交代を可能とする政党づくりを目指す


◆〔特別情報①〕
 民主党の海江田万里代表は8月5日の党幹事会で、安倍晋三首相が集団的自衛権行使容認・憲法解釈変更を強引に閣議決定したことについて「集団的自衛権行使は現時点では必要ない」と力説し、今後、政府・与党と対決姿勢を強めていく決意を示した。これは、一体、何を意味しているのか?

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