「カワード」な野田佳彦首相は、番記者を遠ざけ、「庶民性」を封印したまま退陣の坂道をころがり落ちる

2012年10月28日 03時44分49秒 | 政治
◆「つれない首相、素通り6割」「玄関通る合間、記者からの声かけに」「五輪、ノーベル賞には好反応」という見出しをつけて、朝日新聞が10月27日付け朝刊「4面」で、野田佳彦首相が、首相番記者との関係をいかに軽視しているかを以下のように報じている。
 「立ち止まって記者団の質問に答える『ぶら下がり取材』に応じていない野田佳彦首相は、首相官邸の玄関を通る合間などに記者団の『声かけ』には応じることがある。ただ、都合の悪い質問にはだんまりを決め込み、6割近くは無言で素通りする」に答える『ぶら下がり取材』に応じていない野田佳彦首相は、首相官邸の玄関を通る合間などに記者団の『声かけ』には応じることがある。ただ、都合の悪い質問にはだんまりを決め込み、6割近くは無言で素通りする」(二階堂友紀記者)
 この野田佳彦首相が首相番記者と距離を置いている姿は、菅直人前首相からの申し送りで続けられている。鳩山由紀夫元首相に至るまでの歴代首相は、首相番記者を従えて、移動していた。私も、福田赳夫首相と大平正芳首相の後ろを他社の首相番記者と一緒に金魚のフンのように、首相に密着して付き纏いながら歩いたものだ。
 このスタイルが、首相と番記者との正しい姿であると考えている私の目から見ると、いまの野田佳彦首相と番記者との関係は、異様であり、異常ですらある。犯罪や事件が発生した際に、警察は規制線を張り、事件記者を現場に近づけないで、取材させているけれど、あの光景に似ている。首相官邸の役人が規制して野田佳彦首相に番記者を近づけない体制を敷いており、野田佳彦首相が通り過ぎるとき、「総理には、決してエサをやらないで下さい」という声が聞こえそうな雰囲気である。
◆首相番記者を遠ざけた菅直人前首相、遠ざけている野田佳彦首相の問題点について、私は、このブログで何度か批判してきた。
 菅直人前首相も野田佳彦首相も、首相番記者の存在、機能、役割を勘違いしている。電通、博報堂か何かの宣伝機関として扱おうとしているのではないか。
 首相番記者は、全国各家庭のお茶の間をつなぐ「窓口」であるのに、野田佳彦首相は、そのせっかくのチャンスを無駄にしている。その結果、首相の生の声や様子が伝わらず、「遠い存在」になってしまっているのだ。にもかかわらず、菅直人前首相は、マスメディアを批判した。野田佳彦首相は、「自分の真意がよく伝わらない」としきりに嘆き、マスメディアに不満タラタラである。しかも、それが自業自得であるという自覚がほとんどない。
 とくに野田佳彦首相は、早稲田大学政経学部政治学科卒で、田中角栄元首相のいわゆる「金脈問題」を暴いた文藝春秋社の立花隆に憧れ、ジャーナリストを志していた時期もあったという。だが、首相番記者との関係を見ていると、これはどうも疑わしい。
◆野田佳彦首相は、大平正芳元首相と中曽根康弘元首相を尊敬しているというが、どこまで本当か、これも疑わしい。
 というのは、この2人の元首相は、新聞記者を重用していた。とりわけ、中曽根康弘元首相の場合は、自分の乗用車に番記者を同乗させるいわゆる「箱乗り」を許す政治家としてよく知られた。自宅には、多くの記者が懇談に訪れ、そのなかで特別関係の深い記者たちに囲まれた「松原会」(自宅の住所に因む)という集まりがあった。読売新聞の渡辺恒雄会長兼主筆は、その代表者である。
 中曽根康弘元首相が「総理大臣」に就任できたのは、田中角栄元首相の後ろ盾があったからではあるけれど、何よりも内務官僚出身者として旧内務官僚がつくる「内友会」という巨大官僚組織の隠然たる結束力に支援されていたことが、大きい。大平正芳元首相は、大蔵官僚、一橋大学出身者の「如水会」に支援されていた。そのうえに、大平正芳元首相、中曽根康弘元首相ともに複数の閣僚ポストを経験し、かつ国会での役職、自民党の役職に就いて「雑巾がけ」をして、経験を積むと同時に、国内外の人脈を築いていた。
 これに比べれば、野田佳彦首相は、経験が浅く、人脈も貧弱であり、かつ、超ベテランの小沢一郎代表から受けた恩義を裏切り、民主党外に排除してしまった。
 そればかりではない。野田佳彦首相は、いまは「民衆との繋がり」まで、捨てている。
二階堂友紀記者は、記事の最後のところで「首相周辺は『歩きながら、政治問題などこみ入った課題に答えられない』と弁明するが、首相就任前に街頭で辻立ちを重ねた『演説の名手』の面影は感じられない」と述べている。
 野田佳彦首相は1986年10月から2010年に財務相に就任する前日まで24年間、千葉県のJR船橋駅や習志野駅などの駅前で、通勤する人々に政策を訴える「朝立ち」を続け、「駅前留学はNOVA、駅前演説はNODA」と自ら称していた。その最大の持ち味である庶民性は、封印したまま、退陣への坂道をころがり落ちつつある。田中康夫衆院議員がかつて東京都の石原慎太郎知事に対して使った「カワード」(臆病)という言葉は、そのまま野田佳彦首相に当て嵌まる。

※Yahoo!ニュース個人


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