◆「小沢氏、4回目聴取は代表選・・・不起訴見通し」(読売新聞8月16日配信)、「<陸山会事件>小沢氏聴取は民主代表選後 特捜部が意向尊重」(毎日新聞8月16日配信)などとマスメディアが一斉に報道した。東京第一検察審査会が7月8日、小沢一郎前幹事長に対して「不起訴不当」と議決したのを受けて、東京地検特捜部が4回目の事情聴取を9月14日の代表選後に行う方向で日程調整しているという内容である。東京地検司法記者クラブ担当記者は、定期的に次席検事と懇談しており、「不起訴見通し」の感触を得ているのであろう。これが記事に表れている。「起訴相当」を議決している東京第五検察審査会の2回目の議決にも影響を与えそうである。申立人に政治的な目的があったのではないかとの疑惑が持たれているうえに、関係団体が京都府警から摘発も受けている最中だけに、検察権力と検察審査会に対する国民からの信頼が揺らぎかねない状況にある。同時に、マスメディアも、深く検討することなく安易に政治利用に乗ってしまった罪は、極めて重い。
◆小沢前幹事長と米国対日工作担当のマイケル・ジョナサン・グリーンが7月18日、八丈島で極秘会談したのを境に、マスメディアの報道姿勢が、徐々に変化してきているのは、事実である。
その一例が、産経新聞系列の夕刊フジである。小沢前幹事長の「政治とカネ」の問題を狂ったように報道し続けていたのが、ウソのように様変わりしている。8月17日付け紙面を見るとよい。「小沢 菅潰しマル秘三段戦略-自民など野党議員と接触も」と派手派手しい横凸版大見出しをつけて、「9・14民主党代表選の最大の関心は、剛腕・小沢一郎前幹事長(68)が、菅直人首相(63)を引きずり降ろすかどうかに集約されている」などと報じている。
三段戦略とは、①サポーター固め②独自候補を乱立③離党も視野に政界再編という筋書きである。「③離党も視野に政界再編」について、こう述べている。「民主党有力筋の1人は『最近の小沢氏は、かつての自自公連立時の各党の動きをつぶさに検証し直しているようだ』と話し、『連立の算段を付けて民主党を飛び出せば、民主党から100人規模が同行し、自民党も割れる。そうした政界再編も視野に入れているはず』と続ける」
◆私は3月30日付けのブログに「『数は力』の小沢一郎が『政界再編』を睨み、『敵味方』の票読みを進めているという」と題する短文を書いた。また、5月4日付けで上梓した拙著「民主党政変 政界大再編-小沢一郎が企てる『民主党分裂』と『大連立』」(ごま書房新社刊)第1章の冒頭、「小沢一郎が『敵味方』を票読み」との小見出しをつけて、以下のように政界再編の準備を始めている様子を示した。
「小沢一郎が票読みを進めているという。平成22(2010)年7月の参議院議員選挙の票読みかと思えば、さにあらず、民主党内の『親小沢・反小沢』、すなわち、『敵味方』の票読みである。
小沢一郎は、参議院議員選挙の後、『民主党の分裂』を想定し、早くも準備しているというのである。衆議院の小沢チルドレンに続き、参議院でも親小沢の多数を押さえて、民主党内の『反小沢グループ』に対して、『出て行け』と宣告するのか、あるいは、『親小沢グループ』を率いて離党して、新党を結成するのか。道は、二つに分かれるが、『反小沢グループ』が抵抗して、民主党を出ていかなければ、新党結成の道を選ぶことになる。いずれにしても、民主党は、『分裂』する。要するに、小沢一郎は、かねてからの持論である『健全な二大政党政治』を日本に築くための最後の勝負に着手しているのである」
小沢前幹事長が予定していた通り、民主党は分裂の様相を色濃く示している。それも小沢前幹事長が4月半ば、「ポスト鳩山」として推挙していた当時の菅直人財務相が、代表に選ばれた途端、「小沢さんにはしばらく静かにしておいてもらいたい」と事実上の「小沢切り」、言うなれば「決別宣言」をしてくれたのは、民主党分裂を画策していた小沢前幹事長にとっては、実に好都合であった。どんなことが起きようとも、「反小沢」の立場を旗幟鮮明にした菅首相と会う必要性がなくなったからである。菅首相、仙谷由人官房長官、枝野幸男幹事長ら「反小沢の一味」は、まんまと罠に嵌ったのである。
◆そのうえ、小沢前幹事長に幸運を運んできてくれた人物がいた。マイケル・グリーンである。何と神奈川県横須賀から原子力潜水艦で八丈島まで隠密にやってきた。アメリカ要人は、それこそ、国務長官や国防長官クラスの要人が、ワシントン近郊の空軍基地から軍用機で日本国内の横田基地などの米軍基地に飛来して、日本政府の要人たちと密会していることは、よくあることだと言われている。原子力潜水艦を使ったからと言って驚くには当たらない。
このマイケル・グリーンは、これまで小沢前幹事長とは、宿敵の間柄だった。というのは、マイケル・グリーンは、若いとき、中選挙区時代の衆院岩手2区のライバルであった知米派の椎名素夫元衆院議員(椎名悦三郎元副総裁、元外相の二男)の秘書を務めていたからである。また岩手日報の記者もしていた。人間の出会いは、相手によって大きく変わる。小沢前幹事長と最初に出会っていれば、敵対関係になっていなかったかも知れない。詳しくは後日述べることにしよう。
ともかく、宿敵と思っていたマイケル・グリーンが、自民党との大連立話を持ってきたばかりでなく、「総理大臣になれるよう支援する」と約束したのであった。小沢前幹事長には、文字通り渡りに船であった。第一東京検察審査会が下した「不起訴不当」の議決に対し、マスメディアがこぞって「東京地検特捜部が不起訴の見通し」と報じたことから、小沢前幹事長の眼前から暗雲の一つが晴れそうで、幸先のよさを感じさせている。小沢前幹事長の行動を制約していたタガが外れ、動きやすくなる。
板垣英憲マスコミ事務所
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◆小沢前幹事長と米国対日工作担当のマイケル・ジョナサン・グリーンが7月18日、八丈島で極秘会談したのを境に、マスメディアの報道姿勢が、徐々に変化してきているのは、事実である。
その一例が、産経新聞系列の夕刊フジである。小沢前幹事長の「政治とカネ」の問題を狂ったように報道し続けていたのが、ウソのように様変わりしている。8月17日付け紙面を見るとよい。「小沢 菅潰しマル秘三段戦略-自民など野党議員と接触も」と派手派手しい横凸版大見出しをつけて、「9・14民主党代表選の最大の関心は、剛腕・小沢一郎前幹事長(68)が、菅直人首相(63)を引きずり降ろすかどうかに集約されている」などと報じている。
三段戦略とは、①サポーター固め②独自候補を乱立③離党も視野に政界再編という筋書きである。「③離党も視野に政界再編」について、こう述べている。「民主党有力筋の1人は『最近の小沢氏は、かつての自自公連立時の各党の動きをつぶさに検証し直しているようだ』と話し、『連立の算段を付けて民主党を飛び出せば、民主党から100人規模が同行し、自民党も割れる。そうした政界再編も視野に入れているはず』と続ける」
◆私は3月30日付けのブログに「『数は力』の小沢一郎が『政界再編』を睨み、『敵味方』の票読みを進めているという」と題する短文を書いた。また、5月4日付けで上梓した拙著「民主党政変 政界大再編-小沢一郎が企てる『民主党分裂』と『大連立』」(ごま書房新社刊)第1章の冒頭、「小沢一郎が『敵味方』を票読み」との小見出しをつけて、以下のように政界再編の準備を始めている様子を示した。
「小沢一郎が票読みを進めているという。平成22(2010)年7月の参議院議員選挙の票読みかと思えば、さにあらず、民主党内の『親小沢・反小沢』、すなわち、『敵味方』の票読みである。
小沢一郎は、参議院議員選挙の後、『民主党の分裂』を想定し、早くも準備しているというのである。衆議院の小沢チルドレンに続き、参議院でも親小沢の多数を押さえて、民主党内の『反小沢グループ』に対して、『出て行け』と宣告するのか、あるいは、『親小沢グループ』を率いて離党して、新党を結成するのか。道は、二つに分かれるが、『反小沢グループ』が抵抗して、民主党を出ていかなければ、新党結成の道を選ぶことになる。いずれにしても、民主党は、『分裂』する。要するに、小沢一郎は、かねてからの持論である『健全な二大政党政治』を日本に築くための最後の勝負に着手しているのである」
小沢前幹事長が予定していた通り、民主党は分裂の様相を色濃く示している。それも小沢前幹事長が4月半ば、「ポスト鳩山」として推挙していた当時の菅直人財務相が、代表に選ばれた途端、「小沢さんにはしばらく静かにしておいてもらいたい」と事実上の「小沢切り」、言うなれば「決別宣言」をしてくれたのは、民主党分裂を画策していた小沢前幹事長にとっては、実に好都合であった。どんなことが起きようとも、「反小沢」の立場を旗幟鮮明にした菅首相と会う必要性がなくなったからである。菅首相、仙谷由人官房長官、枝野幸男幹事長ら「反小沢の一味」は、まんまと罠に嵌ったのである。
◆そのうえ、小沢前幹事長に幸運を運んできてくれた人物がいた。マイケル・グリーンである。何と神奈川県横須賀から原子力潜水艦で八丈島まで隠密にやってきた。アメリカ要人は、それこそ、国務長官や国防長官クラスの要人が、ワシントン近郊の空軍基地から軍用機で日本国内の横田基地などの米軍基地に飛来して、日本政府の要人たちと密会していることは、よくあることだと言われている。原子力潜水艦を使ったからと言って驚くには当たらない。
このマイケル・グリーンは、これまで小沢前幹事長とは、宿敵の間柄だった。というのは、マイケル・グリーンは、若いとき、中選挙区時代の衆院岩手2区のライバルであった知米派の椎名素夫元衆院議員(椎名悦三郎元副総裁、元外相の二男)の秘書を務めていたからである。また岩手日報の記者もしていた。人間の出会いは、相手によって大きく変わる。小沢前幹事長と最初に出会っていれば、敵対関係になっていなかったかも知れない。詳しくは後日述べることにしよう。
ともかく、宿敵と思っていたマイケル・グリーンが、自民党との大連立話を持ってきたばかりでなく、「総理大臣になれるよう支援する」と約束したのであった。小沢前幹事長には、文字通り渡りに船であった。第一東京検察審査会が下した「不起訴不当」の議決に対し、マスメディアがこぞって「東京地検特捜部が不起訴の見通し」と報じたことから、小沢前幹事長の眼前から暗雲の一つが晴れそうで、幸先のよさを感じさせている。小沢前幹事長の行動を制約していたタガが外れ、動きやすくなる。
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