北沢防衛相のインド訪問、前原国交相と仙谷国家戦略担当相のベトナム合流を第3次世界大戦文脈で読む

2010年04月30日 18時23分23秒 | 政治
◆産経新聞が「鳩山内閣の全閣僚18人のうち、菅直人副総理・財務相ら11人が5月の大型連休に海外出張する。ピークは5月2日で、この日に何か起きたらどうなる?」などと報道している。鳩山由紀夫首相は外遊せず、5月4日、沖縄入りし、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)などを視察する。以下、外遊する閣僚の訪問先や日程などをチェックしておこう。
○岡田克也外相(南アフリカ、タンザニア、4月28日~5月5日)=タンザニアで開催のアフリカ開発会議(TICAD)閣僚級フォローアップ会合に出席○北沢俊美防衛相(インド、4月29日~5月2日)○直嶋正行経済産業相(インド、4月29日~5月2日)○菅直人財務相(ウズベキスタン、5月1日~5月4日)○原口一博総務相(米国、4月30日)○前原誠司国土交通相(米国、ベトナム、4月29日~5月4日)○仙谷由人国家戦略担当相(中国、ベトナム、4月30日~5月5日)=前原とベトナムで合流○赤松広隆農水相(メキシコ、キューバ、コロンビア、4月30日~5月8日)○川端達夫文科相(スイス、ベルギー、フランス、5月2日~5月8日)○小沢鋭仁環境相(ドイツ、オーストラリア、5月2日~5月5日)○中井洽国家公安委員長(オーストラリア、5月2日~5月6日)
◆このなかで、とくに注目すべきは、北沢防衛相のインド訪問である。近年、インドは、経済成長が目覚ましく、ライバルの中国との間で、対立が先鋭化しつつある。中印国境をめぐる領土問題や中国が水源のチベットにダム建設を盛んに行っていることから「水争い」が発生し、両国関係は、険悪化しているという。インド国内には、「数年のうちに中国から軍事衝突を仕掛けられる」との不安が高まっている。中国が、インドの目と鼻の先のスリランカ(セイロン島)に軍事的港湾施設を建設したという事実もインド国民を不安がらせている。その渦中に、北沢防衛相のインド訪問である。
◆〔インド=日本=アメリカ・英国=イスラエル=フランス〕VS〔中国=ドイツ=イラン=パキスタン=北朝鮮=ロシア〕という構図により、第3次世界大戦の足音が聞こえてきている文脈のなかで、沖縄の米軍普天間基地をはじめ日本列島に設置されている米軍基地問題を捉える必要がある。このなかで、米国、英国、フランス、ロシア、インド、中国、パキスタンは、核兵器保有国であり、イラン、北朝鮮は、核兵器開発途上国である。第3次世界大戦が勃発すれば、本格的な核戦争となる。主戦場は、インド、中国国境から、いわゆる「不安定な孤」全域に広がる。
◆前原誠司国土交通相は、アフガニスタン空爆・イラク戦争を主導した米国ブッシュ政権下の「ネオコン」(ネオ・コンサバティブ、新保守主義者)と緊密な関係にあると言われてきた。その人が米国訪問後、同じ仲間の仙谷由人国家戦略担当相が中国訪問後、ベトナムで合流するというのは、いかにも何か企みがありそうで、興味津津である。
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