小沢一郎の「対米45年戦争」と米軍普天間基地移設をめぐる「米軍と闇の世界」の処理

2010年03月31日 19時42分39秒 | 政治
◆鳩山由紀夫首相は米軍普天間基地移設問題について概要を固めたようである。しかし、実際には、米国務省のカート・キャンベル国務次官補が2月2日に来日して、小沢一郎幹事長と国会内で会談したなかで、結論は出でいた。ならば、最終的解決を何故に5月末に設定したのかの疑問が残る。その答えは、「闇の世界」の存在である。土地、とりわけ基地には、米軍と結びついている「闇の世界」の連中に話をつけなくてはならないという厄介な問題がある。その処理をしているのが、小沢一郎幹事長ということである。完全処理には、時間とカネがかかる。
◆鹿児島県徳之島には、小沢一郎幹事長の別荘があるので、都合がよい。サトウキビと闘牛で有名なこの島は、2時間もあれば、一周できる。長寿で有名な泉重千代さんの銅像は、海に向かって立っている。戦艦大和が撃沈されたと言われている方向につくられた記念碑もある。長寿新婚旅行先としてハワイに人気が集まる前までは、徳之島が夢のパラダイスとして多くの新婚カップルが押しかけていた。
だが、水が澄んで風光明媚なリゾート海岸には、プリンスホテルの廃墟が無残な姿を晒している。この島の経済を思えば、米海兵隊の訓練場をここに移設して、見返りに基地周辺の整備と騒音被害に対する補償を名目に巨額の国費を投入すれば、多くの島民が潤うのは、間違いない。
◆米軍普天間基地移設問題から見えてくるのは、何と言っても、日米関係の宿命的な確執である。この歴史的な流れのなかで、小沢一郎幹事長は、父・小沢佐重喜(元建設相)と政治の師匠・田中角栄から引き継いだ「アメリカ従属国からの解放」という政治的課題の解決を担い、奮戦している姿が浮かび上がってくる。
太平洋戦争は、日本の総資本(三井、三菱などの財閥)とアメリカの総資本(ロックフェラー、ロスチャイルドなどの財閥)の対立を背景とする国家どうしの総力戦であり、日本はアメリカの軍門に下った。
父は1960年、日米安保改定当時の衆議院日米安保特別委員長であり、憲法改正のため小選挙区制度導入に向けて準備中、他界した。小沢一郎は1065年、つまり45年前父の遺志を受け継いで政界入りしている。師匠は、日本国憲法改正の手段としての「小選挙区制度導入」を閣議決定したものの、オール野党の反対に阻まれ、原子力の独自開発に乗り出してアメリカに睨まれ、失脚した。小沢一郎は、その姿を目の当たりにしている。
 さらに小沢一郎は、バブル経済の最中、竹下登首相が東京と大阪の株式市場に新たに導入した「TОPIX日経平均株価」の先物取引(裁定取引)により日本の富が歯止めなくアメリカに流出する状況を見て憤激した。それは、竹下首相がアメリカ資本に強要されて日本の富が収奪されながら放置している姿があったからである。
小沢一郎は金丸信副総裁とともにこれを食い止めようとして新党づくりに乗り出した。だが、金丸副総裁は、志半ばにして、失脚した。その後、小沢一郎は、常にアメリカを強烈に意識し、「日米の対等な関係」構築を目指して政権奪取に全精力を傾注してきた。
◆しかし、衆議院で308議席を獲得したものの、参議院では、単独過半数を確保していない。これを果たせるか否かは、2010年7月の参議院選挙の結果次第となっている。
 衆参両議院で圧倒的勢力を形成した暁には、いよいよ憲法改正に踏み切り、一気に「アメリカ従属国からの解放」を果たす。小沢一郎が政界入りして45年、自民党を離党してから16年、ひたすら「アメリカ従属国からの解放」のために戦ってきた戦歴を踏まえ、日本が真の独立国になるということは何かを、ここいらで本格的に解明しなくてはならない。いつまでも平和ボケしている場合ではない。
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