◆宮崎県の東国原英夫知事は、未だに「そのまんま東」なのか。そう疑われかねない不用意な行動が、週刊誌沙汰になっている。地方政府のいわば「大統領」的存在である知事という公職は、就任当初からマスコミとの関係を良好にしておかなくてはならない。マスコミと言っても、芸能マスコミや週刊誌ジャーナリズムではない。一般の新聞である。県庁には、「県政記者会」という親睦クラブがある。女性記者との特別関係は、「県政記者会」の利害に抵触する危険があり、用心してかからねばならない。いかに報道の自由があるとは言っても、いつまでも芸能人感覚のまま取材に応じていると、秩序を乱すことになる。報道室という公式機関を通して取材に応ずる形を早急に確立すべきである。もう一つ苦言を言うならば、政務秘書に芸能人を登用しているのは、まずい。芸能マネージャーが、県政界や行政機関との調整役を務めるのは、危険極まりない。東国原県政に早くも「黄色信号」が点滅し始めている。
◆教育現場への国の関与のあり方をめぐり、安倍政権と地方とが激突している。2月25日の中央教育審議会で、教育改革関係法案の説明に立った銭谷真美文部科学省初等中等教育局長に対して、地方団体代表の石井正弘・岡山県知事が抗議の声を上げたという。安倍政権は、いじめによる自殺や必須科目の履修逃れなどの問題を奇貨として都道府県や市町村教育委員会への国の関与を強めようとしている。手っ取り早く言えば、文部科学省が地方への権限を強化する法改正を強行しようとしているのに対して、地方が反発しているという構図である。
石井岡山県知事が抗議の声を上げたのは、当然のことである。地方分権に逆行するのは明らかであるからである。それでなくても、都道府県の教育長人事について、かねてから批判の対象だった「文部大臣の承認権」を地方分権推進の過程で廃止している。にもかかわらず、これを丸で復活するか、あるいは、さらに強化するかの如き法改正は許されない。それよりも、戦後民主化の一環として教育委員会制度が導入され、「教育委員」を「選挙」で選ぶ「公選制度」という原点に戻して、PTAが地域社会とともに教育行政を担うアメリカ型民主主義の実現に向けて、改革を行なうことが、本来の姿である。安倍政権は、民主主義に逆行するようなことを強権的に行なうべきではない。
◆伊吹文明文部科学相が、またまたチョンボ。長崎県長与町で2月25日開かれた自民党長与支部大会で、改正された教育基本法についての説明のなかで、人権をバターにたとえ「毎日バターばかり食べていればメタボリック症候群になる。人権は大切なものだが、食べすぎれば、日本社会はメタボリック症候群になる」と発言したという。
この文部科学相は、日本国憲法第99条「憲法尊重擁護義務者」の地位にあり、国民側が展開する「権利のための闘争」の相手として、「権利拡大」を要求される立場にあることを忘れている。京都大学経済学部卒だから、憲法に暗いという言い訳は通用しない。
◆「どいつもこいつも」というのは、失礼だが、「そのまんま東」も「安倍首相」も、はたまた「伊吹文明文部科学相」も、権力の座に就いてしまうと、「ゆる褌(ふん)」になっているらしい。困ったものだ。
ブログランキング
◆教育現場への国の関与のあり方をめぐり、安倍政権と地方とが激突している。2月25日の中央教育審議会で、教育改革関係法案の説明に立った銭谷真美文部科学省初等中等教育局長に対して、地方団体代表の石井正弘・岡山県知事が抗議の声を上げたという。安倍政権は、いじめによる自殺や必須科目の履修逃れなどの問題を奇貨として都道府県や市町村教育委員会への国の関与を強めようとしている。手っ取り早く言えば、文部科学省が地方への権限を強化する法改正を強行しようとしているのに対して、地方が反発しているという構図である。
石井岡山県知事が抗議の声を上げたのは、当然のことである。地方分権に逆行するのは明らかであるからである。それでなくても、都道府県の教育長人事について、かねてから批判の対象だった「文部大臣の承認権」を地方分権推進の過程で廃止している。にもかかわらず、これを丸で復活するか、あるいは、さらに強化するかの如き法改正は許されない。それよりも、戦後民主化の一環として教育委員会制度が導入され、「教育委員」を「選挙」で選ぶ「公選制度」という原点に戻して、PTAが地域社会とともに教育行政を担うアメリカ型民主主義の実現に向けて、改革を行なうことが、本来の姿である。安倍政権は、民主主義に逆行するようなことを強権的に行なうべきではない。
◆伊吹文明文部科学相が、またまたチョンボ。長崎県長与町で2月25日開かれた自民党長与支部大会で、改正された教育基本法についての説明のなかで、人権をバターにたとえ「毎日バターばかり食べていればメタボリック症候群になる。人権は大切なものだが、食べすぎれば、日本社会はメタボリック症候群になる」と発言したという。
この文部科学相は、日本国憲法第99条「憲法尊重擁護義務者」の地位にあり、国民側が展開する「権利のための闘争」の相手として、「権利拡大」を要求される立場にあることを忘れている。京都大学経済学部卒だから、憲法に暗いという言い訳は通用しない。
◆「どいつもこいつも」というのは、失礼だが、「そのまんま東」も「安倍首相」も、はたまた「伊吹文明文部科学相」も、権力の座に就いてしまうと、「ゆる褌(ふん)」になっているらしい。困ったものだ。
ブログランキング