杉村太蔵衆院議員が公募に合格したのは、バックの「日本歯科医師会」が持つ政治資金が狙いだったのでは?

2005年09月29日 19時04分48秒 | 政治
収入総額は1381億円 04年政治資金収支報告書 (共同通信) - goo ニュース

 迂闊にも大事なことを見過ごしていた。それは、杉村太蔵衆院議員が27日午後2時から自民党本部で記者会見していたころ、東京地裁開かれていた裁判のことである。日本歯科医師会(日歯)側から自民党旧橋本派への1億円ヤミ献金事件で、政治資金規正法違反罪に問われた村岡兼造元官房長官の第18回公判がこの日の午後1時から開かれていた。
 この日の公判では、青木幹雄元官房長官(参議院議員)が弁護側証人として出廷していた。
 マスコミは、裁判よりも杉村衆院議員の記者会見の方に興味を示し、160人もの報道関係者が自民党本部に押しかけた。このため裁判の方は、影が薄くなった。
 自民党は、なぜこの日に、杉村衆院議員の記者会見をセットしたのか。疑えばキリがないけれど、報道陣が裁判の方により注目するのを防ぐためではなかったか? かつて、米国クリントン前大統領が、モニカルインスキーさんとの不倫疑惑をめぐり大陪審に出廷して証言しなくてはならなかったとき、オサマ・ビンラディンがケニア・タンザニアのアメリカ大使館同時爆破する事件を起こし、これに対する報復のため、同じ日に巡航ミサイルの発射させ、マスコミの目を「報復措置」に向けさせたのによく似ている。
 もう一つ、大事なことを見逃すところであった。杉村衆院議員の父親が歯科医師であるという事実である。武部勤幹事長は、公募に応募してきた杉村衆院議員の経歴書から家族構成を見て、父親の職業に目を見張ったはずである。日本歯科医師会は、日本医師会、日本薬剤師会といういわゆる「3師会」のそれぞれの政治団体が、莫大な政治資金を持っていることを当然知っている。これらの団体は会員の親兄弟が自民党政治家として立候補する場合、資金面でも支援することになっている。杉村衆院議員は、歯科医師でなくても、父親が歯科医師であることに目を向け、直ぐさま、「合格」判定したのではないか。橋本龍太郎元首相の引退に伴い、3師会への政治的影響力が低下している。利権に目敏い政治家が、これを見逃すわけがないのである。奇しくも、日本歯科医師会の政治ヤミ献金をめぐる事件の裁判が行われ、旧橋本派の重鎮・青木元官房長官が証人として出廷するとなれば、この大物政治家に恥をかかせてはならないと考えてもおかしくはない。
 と考えれば、杉村衆院議員は、自民党執行部にとって、とくに武部幹事長にとって、同郷・北海道に住む杉村一族を疎かにはできない。大変な「金づる」になるからである。うっかりして、杉村衆院議員のバックグラウンドを見過ごすところであった。杉村衆院議員が、「ニート」や「フリーター」の問題はともかく、すでに「日本歯科医師会」を背負っている「利益代表」にもなっていると見なくてはならないだろう。
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