いま日本に最も必要な首相は、池田勇人元首相のような「経済・景気」に強い政治家である

2005年09月09日 23時20分15秒 | 政治
 総選挙の度に、あの声が蘇る。
 「経済のことは、この池田に任せて下さい」
 池田勇人元首相のダミ声が懐かしい。「所得倍増論」を掲げて戦後の復興から高度経済成長のキッカケをつくった。旧大蔵省出身の高級官僚政治家ではあったが、このころには、まだ「官僚社会主義」という言葉はなかった。池田元首相は、海外に出かけてはトランジスターラジオの売り込み、「トランジスターのセールスマン」とまで揶揄された。
 いまの日本に求められているトップ・リーダーである国家最高責任者は、「景気政策のプロ」である。小泉首相は、「小さな政府」を目指し、社会主義的官僚機構が生み出す「むだ遣い」を極力カットしようとし、民主党の岡田克也代表は、投票間近に「政治家とカネ」の問題を持ち出しているけれど、いずれも「ピント外れ」も甚だしい。どうすれば景気がよくなるのか、どのように景気を押し上げていこうとするのか、具体的な景気政策をまったく打ち出してこないのである。「景気政策」に言及しているのは、国民新党のみである。だが、それも具体性がない。
 日本の最大の課題は、「官僚社会主義の打破」と「本格的景気対策」である。金融大戦争の敗戦処理内閣である小泉政権は、「郵政民営化」を果たした次には、直ぐにこの2つの課題に取り組まなくてはならない。
 緊縮財政論者であった福田赳夫元首相の直弟子ある小泉首相が、「その任に非ず」というのであれば、積極財政論者であった田中角栄元首相の弟子たちか、密接な関係のあった大平正芳元首相の弟子たちか、あるいは、まったく新しく積極論と具体的景気政策を打ち出せる政治家である。
 だが、この最大の課題に取り組もうとしている政治家は、まだ出現していないのは、日本の政治の貧困の表れか?
 国民・有権者も、「小泉劇場」に浮かれている場合ではない。「郵便局」のことは、小泉首相に任せておけばよい。いま最も求められるのは、「経済・景気政策」なのである。
 景気循環10年説に従えば、平成14年秋からすでに大勢上昇期に入っている。なのに、力強さがない。景気上昇は平成21年にピークに達し、その後下降期に入る。ピークまで残すところ「4年」である。いつまでも「郵政民営化」にごだわり、グズグスしている暇はないのである。
 「景気のことは、このOOに任せて下さい」
 自信たっぷりにをキッパリと言い切った実行力のある政治家の出現が待たれる。池田元首相を上回る経済のプロ政治家よ、早く出て来い!
コメント (1)
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