新聞各社の衆院選情勢は、「自民党圧勝ムード」だが、戦いは最後まで油断、諦めは禁物だ。

2005年09月04日 23時00分01秒 | 政治
自民、単独過半数の勢い=民主不振、議席減の可能性-衆院選情勢【05衆院選】 (時事通信) - goo ニュース

 新聞各社が4日朝刊で衆院選終盤の情勢調査の結果を発表した。それによると、各紙とも自民党が単独過半数を獲得する勢いで、民主党が都市部で伸び悩んでいるという。
 運動期間は、6日を残すところとなり、各党各候補者は、ゴールを目指して追い込み中である。
 だが、自民党には、「優勢」と書かれることは禁物である。それでなくても、「小泉劇場」という追い風の「大風」に乗って、楽勝ムードの候補者が少なくない。無党派層を含めて有権者の3割前後が、誰に投票するかを決めておらず、油断大敵である。逆に、民主党は、危機感が募り、死物狂いになっているので、6日の選挙運動次第では、かなり追い上げて、逆転しないとも限らない。
 孫子の兵法は、「勝者の民を戦わすや、積水を千仭の谿に決するが如きは、形なり」(軍形篇第4)と断じている。
 小泉首相は、参議院本会議場での「郵政民営化関連法案」の採決の前に、「可決成立しなければ、衆議院を解散する」と予告し、早くから、心の準備と体制固めをしていたのである。「ここぞ」と見たときに、堰を切り、溜めていた水を千仭の谿の一気に落とす。その勢いこそ、究極の戦いぶりとなる。小泉首相は、「否決」の瞬間にタイミングを計り、解散により堰を切り、煥発を入れず、千仭の谿という全国の選挙区に候補者を投入した。最大の政敵・民主党の機先を見事に制し、選挙戦の主導権を握った。孫子の兵法は、「集団の力を発揮して勢いに乗るべし」(兵勢篇第5)の指針通りに、「郵政の風」を吹かせて、選挙戦を有利に展開してきた。
 だが、ここまでは、小泉自民党は、優勢を保って来れた。だが、最後の追い込みが、大事である。「楽勝ムード」を良いことに、安心していると、どんでん返しを食らう危険がある。ここは、しっかりと褌の紐を占め直して、戦い抜かねば、勝利の女神にソッポを向かれてしまうだろう。


コメント (3)
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