アラビア語に興味があります。

 イランはペルシア語の国です。トルコはトルコ語で、現代トルコ語はローマ字で表記されます。

Mezzaluna メッザルーナ

2016年05月10日 00時29分48秒 | アラブ料理その他
 以前、テレビでイタリアン・サラダの専門店の特集をしていたのを見ていたら、そこで使っている包丁が、エジプトでモロヘイヤを刻むのに使う包丁 مخرطة マフラタ にそっくりで驚きました。

 مخرطة ミフラタ/マフラタ は、フスハーの辞書で引くと lathe 旋盤 としか出てきませんが、エジプト方言では、旋盤の意味のほかにミンシング・ナイフの意味もあって、主にモロヘイヤをみじんに刻むのに使われる包丁のことです。エジプトで良く見たのは、弧を描いた刃に、持ち手が2箇所付いているものです。

 イタリアのサラダ用包丁は、調べたところ、mezzaluna、半月という名前。画像検索すると、刃が二重になったものなどもありました。英語の Wikipedia を見たら、お肉用の刃が三重のメッザルーナもありました。エジプトで、マフラタでお肉を刻んでいるのは見たことがないので(私が見たことがないだけかもしれませんが)、これはびっくりです。

東京穆斯林飯店(東京ムスリム飯店)

2016年05月08日 11時54分10秒 | アラブ料理その他
 昨日、知人たちと一緒に、錦糸町にある東京穆斯林飯店に行ってまいりました。清真料理つまり中華のハラール料理、回族のお料理のお店ですが、お酒もたくさんあるお店です。

 
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 お料理の写真は撮り忘れ、これ一枚なのですが…。ビールにあうお料理が多かったです。


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 東京穆斯林飯店の「穆斯林」(musilin) の「穆」の字は、別の知り合いが『超級クラウン中日辞典』を引いてみたところ、「うやうやしい」とか「温和だ、穏やかだ」といったとても良い意味の文字だったそうです。

アラビア・コーヒーをご馳走になりました。

2016年05月07日 10時28分50秒 | アラブ料理その他
 先日、エジプト人の先生のお宅で、アラビア・コーヒーをごちそうになりました。エジプトに行くと、トルコ・コーヒーばかりで、アラビア・コーヒーはまず飲む機会がないのですが、UAEのお土産だかのアラビア・コーヒーがあるということで、ご相伴にあずかりました。

 頂いたのは、カルダモンのたっぷり入った高級品とのこと。こんなコーヒー、初めてです。


 
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 見かけはマンゴー・ジュースですか?と聞きたくなるような、とろとろの液体。でも飲むと、カルダモンなどのスパイスの効いたコーヒーです。見かけと味が一致しない!と思いながら頂きました。ドバイのホテルで「これがアラビア・コーヒーか」と思いながら飲んでいたあの液体は何だったのでしょう?

 底にスパイスが沈殿してしまったのを、途中まで、無意識のうちにトルコ・コーヒーの感覚で沈殿させっぱなしにして、上澄みを飲んでいたのですが、ぐるぐる混ぜながら、スパイスも飲むのが本当でした。しかし、あまりにとろとろで飲みきれない!

 異文化体験の午後のひとときでした。

【追記】ツイッター経由で、@HASSANKONAKATA 先生から「おお、これは本格的なサウディ風ですね!」とのコメントを頂きました。だから今まで飲んだことがなかったんですね、納得。

【さらに追記】コーヒーの缶です。調べたらこの سيافا Siafa という会社はサウジアラビアの会社でした。


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モロヘイヤはスープじゃないんだ、おかずなんだ!

2012年01月04日 15時49分44秒 | アラブ料理その他
 地球の歩き方などに「モロヘイヤ・スープ」などと書かれていますが、モロヘイヤはスープじゃないんだ、おかずなんだ! 単体で飲むものではなくて、ご飯にかけたり、パンに付けたりして食べるんだ!

 例えば、とろろをお味噌汁のようなスープ類だと思いますか?違いますよね?ご飯と一緒に食べますよね?

 あれと同じです。とろろが「おかず」かと言われると、何か違う気もしますが、とにかくスープではありません。

 ですから、これからは、モロヘイヤ・スープと言ったり思ったりするのをやめよう! モロヘイヤはおかずなのです。

イラクへのチョコ募金

2011年02月07日 16時59分42秒 | アラブ料理その他
 アラビア語講座を受講して下さっている方が、こんなかわいいチョコレートを下さいました。

 
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 これは、JIM-NET 日本イラク医療支援ネットワークが行なっているチョコ募金のチョコレートです。500円の寄付の御礼に、イラクの子供たちの描いた絵をあしらったカードを付けて、チョコレートを送っているのです。

 カードには、Stop bleeding STOP!はなぢキャンペーンとあり、白血病のサルマンくんが描いた、鼻血を出す自画像が印刷されています。白血病になると、血小板の減少により血が止まらなくなるので、血小板輸血のための装置や消耗品が必要です。

 チョコレートの缶の絵は、アーシアちゃんという別の女の子が描いたのだそうですが、アーシアちゃんはその後、脳出血で亡くなったそうです。

 残念ながら、今回のチョコ募金は既に締め切られたそうですが、毎年、クリスマス頃からバレンタイン・デー前にかけて行なわれているそうです。次回は!と思いました。

 なお、缶の中身のチョコレートは、「北海道の六花亭製菓のとっても美味しいチョコレートです」(チョコ募金 よく頂くご質問(FAQ)より)とのこと。楽しみに頂くことにします。

水煙草を吸いましたら…

2010年09月11日 20時31分41秒 | アラブ料理その他
 昨日、カイロのタハリール広場に面した珈琲屋さんで、シーシャ(水煙草)を吸ってきました。以前、アラブの珈琲店は、基本的に女人禁制。観光客の外国人女性が、アラブ人男性や連れの外国人男性たちと、ドサクサ紛れに入店するのは大目に見られますが、女一人で入るのは憚られます などと書きましたが、ためしに足を踏み入れて様子を伺ったら、1990年代前半に感じたような抵抗感がまったく感じられなかったこと、店員さんが座れ座れと、あっさり店内に招き入れてくれたこととで、これは入っても大丈夫と判断、トルコ珈琲1杯とシーシャのりんご味を頼みました。女が一人で入れるかどうかは、時代の流れなのか、それともお店にもよるのかもわかりませんね。

 シーシャも、WHOによると、紙巻きたばこ同様に有害だというから、吸いすぎは禁物とのことですが、今日、ホテルの人に、
「ハガル(煙草の葉を詰めてある漏斗状の石)1つは、紙巻き煙草60本分だよ」
とたしなめられました。

60本!?!?

 恐ろしいことです。確かに、1時間近く吸ってもまだ煙が出ますから、かなりの威力ではあることでしょう。紙巻き煙草は臭いからして嫌いで吸わない私ですが、水煙草で十分埋め合わせてしまっている模様です。

お酒の失敗、2件

2010年04月11日 01時27分27秒 | アラブ料理その他
 先月のカイロ滞在中に、お酒の失敗、2件。

 ひとつは、某有名安宿に住む知人訪問のときのこと。宿に入ったら、フロント前のソファー・セットに、日本人(全員知らない方々)がずらりと座っていて、その中のお一人が、
「夕御飯、食べてきはりました?」
お昼御飯が遅かったので、まだではありますが、と答えたところ、カレーが余っているので良かったらどうぞ、と、カレーを御馳走になれることに! 日本人宿泊客で集まって、カレーを食べていたところだったのだ。

 これはこれはと、知人への手土産に持って来た缶ビールの一部(3本)を、どうぞどうぞとテーブルに並べたら、宿の主人が血相を変えて、
「やめてくれ。こんなところが見つかったら、私は警察に捕まって、
 ホテルを閉鎖しなければいけなくなる!」

 どうも、室内で飲む分には構わないようだが、入り口で堂々と飲酒するのはまずいらしい。そこで、ビールだとわからないように、急いでコップに注いで、缶は調理場のゴミ箱に隠した(=廃棄)。

 そういえば、私の泊まる安宿でも、以前、宿で買った缶ビールを飲みながら、フロントのお兄さんとだべり始めたら、別の従業員さんに、
「フロントで飲むのはやめてくれ。飲むなら奥で」
と言われたことがある。条例か何か、あるのかもしれない。

 ちなみに、カレーは、日本からカレー・ルーを持って来た人がいて、それでカレー・パーティーにでもなったのかな、と思って食べてみたら、日本のルーとは全く違う味で、びっくりした。「料理長」と呼ばれる日本人旅行者が、スパイスを練るところから始めて作り上げた、チキンカレーだったのだ。とても美味しかったのに、徴収されたのは材料費、一人当たりわずか7ポンド(当時のレートで約117円)。他の日本人も、
「エジプトで店が開ける。この味なら、カネ取れるよ」
と、大絶賛。

 話がそれた。

 お酒の失敗の2つ目は、私の泊まっていた宿と同じ通りで、路上お茶屋さんを開いているマムドゥーハさん(参照:ここここ)のところで。

 その日、日本の友人たちへのお土産に、オベリスクというエジプト・ワインを買った私は、マムドゥーハさんに、またお茶をご馳走になっていたのだが、道行く猫に気を取られて腰を浮かしたところで、膝の上にのせてあったワインの瓶(新聞紙1枚で包んだだけで、黒い粗末なコンビニ袋入り)を、歩道の上に「ガッチャン!」と落としてしまった!

 マムドゥーハさんは、危ないから、その袋を歩道から下ろしておくようにと言い、次に、周囲に漂うアルコールの香りに気付いたようだ。
「عيب (エーブ、いけないこと)、عيب 」
と言いながら、水をじゃぶじゃぶと掛けて、アルコールを薄め始めた。

 そうだ、私は人のお店の店頭に、真昼間、アルコールをぶちまけてしまったのである。お世話になっているマムドゥーハさんに、本当に申し訳ないことをしたと思う。今度、エジプトに行くときには、ちゃんと写真をプリントして行くからね。

 なお、私のワインの割れた瓶(コンビニ袋入り)は、マムドゥーハさんの指示に従って、路上駐車してある自動車と歩道との間に放置してきたが、翌日見たら、消えていた。

注文を聞いてくれるお兄さん@フェルフェラ

2010年03月11日 21時43分38秒 | アラブ料理その他
 この前、アラビア語専攻の後輩2名とともに、カイロの観光客向けレストランのフェルフェラに行ってきた。(はい、今エジプト。)アブー・シャクラは、焼き肉や鳩ぽっぽで定評のあるレストランだが、お酒がないので、こちらの勝手な都合で、フェルフェラに誘ったのである。

 メニューを持ってきてもらって、まあ、適当に頼んでいこうやということになり、とりあえず、麦酒。私はサッカラ、若人たちはステラ。お盆を持ったお兄さんを呼びとめ、注文を聞いてもらう。
「ステラ2本、サッカラ1本。
 レンズ豆スープと、野菜スープとカワーレア。
 ワラク・エナブと、サラタ・バラディ…」
お兄さんは、こちらを大きなお目目で見つめながら、
「うん、うん、うん」
と肯きつつ聞いてくれているのだが、全然メモを取らない。

 すっごい、覚えてしまうんだ! プロ!
 …でも注文を間違えないでね。

と思ったら、お兄さんは、ひょっと顔を上げて、言った。

「おーい、ここ。注文だって」

 文字通り、注文を聞いてくれただけのお兄さんだった。

ワニ肉

2010年01月02日 21時22分52秒 | アラブ料理その他
 渋谷ではたらくWEBマーケティング担当者のブログというブログに、エジプト料理の記事発見! そこに、
 
「このお店では、ラクダ肉、ワニ肉、ラム肉やケバブーなど定番のエジプト料理を食べることもできます」

と書かれていたのに、ちょっとびっくり。ワニ肉って、エジプト料理の定番!? 確かに、アスワン・ダムやアスワン・ハイ・ダムができる前は、ナイル川を泳いで、カイロまでワニが来ていたという話は聞いたことがあるけれど、今、ワニを食べているエジプト人なんて、どのくらいいるのか? ナセル湖畔の住人?

 ただ、

ハディースのひとつに、「預言者ムハンマド ص は、イスラーム教徒たちがワニ肉を食べていても、何もおっしゃらなかった」というものがあり、よって、ワニ肉を食べることは、推奨されるわけではないが、教義違反ではない、

という話を読んだ記憶がある(但し、どこで読んだかの記憶がない)ので、調べてみたところ、islamhouse.com の『飲食』の4頁目に、ワニは食用禁止の肉類のひとつとして挙げられていた。ううむ、記憶違いだったか。

 そもそも、アラビア半島にはワニは生息していないらしく、とすると、預言者ムハンマド ص の前で人々がワニ肉を食べるという状況自体がありえない。やはり、イスラームでは、ワニ肉は禁忌なのか。

 ちなみに、わたくし、ラクダ肉はまだ一度も食べたこと無し。いつの日にか食さむ。

サフランのおもひで

2009年05月01日 03時06分36秒 | アラブ料理その他
 博士課程時代の指導教授が、生前、エジプト旅行のお土産は、にせサフランが良いとおっしゃっていた。「にせサフラン」とは、サフランと称して売られているベニバナ(アラビア語で عُصْفُرٌ )のこと。薬屋さんをやっていたことのある、ムハンマドおじさん(私のカイロの定宿のビルの門番兼煙草屋さんであった)は、私の買ってきたにせサフランをつかんで、品質を確かめながら、
「こんなもんを、先生に持って行くなんて」
と顔をしかめたが、先生の方はといえば、高級で高価な本物のサフランをけちけち使うより、にせサフランをどっさり使いたいという心理でいらしたようだ。

エジプトの豚よ安らかに

2009年04月30日 14時09分37秒 | アラブ料理その他
 新聞などによると、エジプトでは、豚インフルエンザ感染予防のため、国内の豚を即刻処分せよということになったらしい。豚農家には、国からそれなりの補償金も出るようだが、消費者(豚肉の食べられるキリスト教徒や外国人)は、しばらく豚肉が食べられなくなる。

 以前書いたように、カイロの豚は黒豚。しかし、モカッタムの丘の貧民街で(モカッタムの丘には新興高級住宅街もあるが、それと別地区の古いところ)ゴミを餌に飼われており、確かに衛生状態は良くない。それに人間たちの近くで豚が飼われているわけで、豚インフルエンザがカイロに入ってきたら、このままではあっという間に広域感染だろう。

 特にエジプトの場合、宗教によって「ここはコプト地区」「こっちはイスラーム地区」のような住み分けが行われているわけではなく、コプト教徒その他キリスト教徒とイスラーム教徒とが混在して暮らしているので、なお心配だ。

 ともあれ、この豚インフル騒動が早く終結しますように。

【追記】夕方のTVニュースでも報じられていた。画面に映る豚を見て、母が、
「まだ子豚じゃないの、かわいそうに」

 ガラベイヤを着た養豚業のおじさんが、
「政府はかわりの仕事をくれるのか?」
と泣き出しそうな表情で嘆いていた。確かに、豚皆殺しでは失業だ。

トルコ・コーヒーの泡

2009年03月26日 05時02分45秒 | アラブ料理その他
 カナカにスプーン山盛り一杯のコーヒーの粉を入れ、お砂糖と一緒に直火でごーっと沸かすと、水面に泡が立つ。それが美味しいトルコ・コーヒーだと思っていたのに!

 宿のお兄さんによると、泡の立ったトルコ・コーヒー(قهوة تركي بوش アフワ・トルキー・ビ=ウィッシュ)は体に良くないので、泡が沈むまで良く煮立てたもの(قهوة تركي مغلية アフワ・トルキー・マグレイヤ)を飲むのがよろしいと。テレビでお医者様が、トルコ・コーヒーの泡には、脂肪分が含まれているので、良く煮立てて沈め、泡を飲まないようにと言っていたとか。

 しかし、煮立て過ぎて消えるというのは、沈んだのではなく、溶けてしまったのではないか?と心配なのだが、どうだろう?

預言者生誕祭のお菓子

2009年03月17日 20時09分18秒 | アラブ料理その他
 預言者生誕祭にお菓子を買ったのは先述のとおりですが、結局、バスケットの中に何が入っているのか、確認しないままで終わってしまいました。しかし翌日、エジプト人の友人から、預言者生誕祭のお菓子をプレゼントされました。預言者生誕祭のお菓子とは、以下のようなものでした:

 柔らかいゼリー状のマルバン ملبن

 ゴマを使ったスィムスィメイヤ سمسمية

 右の白いのが、ココナッツを使ったゴーズ・エル=ヒンド جوز الهند
残念ながら、左は名前が良くわからないとのこと。ココナッツ入りのバスブーサだそうです。

 左が、お砂糖でヒヨコ豆を固めたホンモセイヤ حمصية
右はピーナッツを固めたフーレイヤ فولية

 お砂糖で固めたスィムスィメイヤとホンモセイヤは、かじると不思議な香りがしました。バラ水でしょうか。楽しみに、少しずついただいています。

シリアのバラダー・ビール

2009年03月09日 23時50分33秒 | アラブ料理その他
 シリアに行っておりました。旧市街の東の方がキリスト教徒の多い地区のようで、パブやバーが多く、お酒が飲めました。東門の近くの、とある小さなバーで、初めてシリアのビールを飲みました。バラダー بردى というビールです。


 北部には、アッシャルク الشرق というビールもあるそうでしたが、残念ながらそれは見つけられませんでした。
 そのバラダーですが、たまたま昨日、赤本(黒柳、飯森共著『(現代)アラビア語入門』)を読み返していたところ、114ページの和訳問題に

!مَا أَجْمَلَ نَهْرَ بَرَدَى! وَمَا أَعْذَبَ مَاءَهُ
(バラダー川は何と美しいのだろう! そしてその水は何と甘いのだろう!)

という文を見つけました。当時は、バラダー川がどこにあるのかさえ知らず、まさかその名を冠したビールがあって、それを自分が飲めるとは思いもしませんでした。
 ビールのお味の方ですが、まずいというより、味がしませんでした。注いでも泡が立ちません。しかし、一緒にバラダーを飲んだ日本人2名は、きつくなくて飲みやすいと言っていました。