国防総省顧問などを歴任し、かつてアフガンゲリラ支援に当たったビルズベリー氏は、「対ソ秘密戦を契機に米中は水面下で盟友関係に入った。日本には何も知らせなかった。日本は秘密作戦を行わないが、米国と中国は行うし、そのための機関を持っている。そこに、米中ならではの深い協力関係が生まれた」と述懐している。情報戦、秘密戦に臨む能力を格段に高めなければ、日本は常に蚊帳(かや)の外に置かれ、いつか「米中密約」の事実を突きつけられて愕然(がくぜん)とすることになろう。 . . . 本文を読む
『朝日新聞』は平成9年1月元旦、まさに年頭を飾る社説の冒頭に次ぐ段落で、大上段に構え、敢然と言い放っている。最近「自分だけが正しい、あとはみんな間違いだ、といったことを、品のない日本語で、ときには歴史的な事実や背景を無視して、声高に言いつのる人間や組織がふえている。第一は、歴史の事実と認識にかかわるものだ。」と述べ、そのような「人間や組織」は、…… . . . 本文を読む
フィリピンやマレー・シンガポールやシナ大陸で、日本人が民間人を殺したというので裁かれた。残念ながら、そういうことはあったであろう。しかし、それはすべてゲリラ戦があったところである。便衣隊というのは、外見上は一般市民の男女と変わらない。それが、隙(すき)を見せれば銃器や爆薬をもって殺傷したり、あるいは、スパイ活動をする。戦場の兵士は敵の正規兵のいないところから飛んでくる弾丸や、ただの少年や少女と思っていた子どもに仕掛けられた爆薬に戦友が殺された時に、どんな気持ちになったか。 . . . 本文を読む
「アホやなあ」「バカだなあ」、そう人からあきれられ、愛されもする人。フーテンの寅さんみたいな、愚かという「徳」をもった人。そういう人が神から好かれ、利口な人より時間はかかっても、大きな幸せを手に入れることができるのだと思います。 . . . 本文を読む
毒針には第九腹節付属肢に由来する鞘がついていて、これに細かい逆鉤(さかかぎ)がある。毒針を皮膚に差し込むとき、これが有効に働く。鞘は左右の付属肢が合わさって管になっているが、別々に動くのだ。右側をちょっと差し込んで、逆鉤で留める。次に左側をちょっと差し込む。逆鉤で留めておいて、また右を差し込む。この交互に留めて差し込む過程を目にも止まらぬスピードで繰り返す。 . . . 本文を読む
東京の虎の門病院で1977年にふしぎな事件が起こった。その頃、肝臓病の専門医である熊田(くまだ)先生は部長の吉場(よしば)先生の命令で、患者たちの血液中のウイルスを調べていた。そしたら治療に仕方なくステロイド剤を使っているだけだったのに、一人の老女性患者の血液から、ウイルスが激減していたことがわかったのである。 . . . 本文を読む
米国と中国の対立が深刻化して以来、日本のメディアはそこに必ず覇権争いの一語を添える。覇権争いは喧嘩(けんか)両成敗の意味を含む。日本のような中小国はどこまでも中立だという意識を伴う。自国の経済と安全保障の損得だけ考えていればいい、と。自分自身の問題をそこに見ない。だがそんなことで果たして「自由」の本質に立ち入れるだろうか。そこで私はまず自由を脅かすものは一体何かという問いを掲げてみたい。 . . . 本文を読む
【 5만 명의 이름을 기억한다 】 ジム少年には、学校に通うひまがなかった。しかし、この少年は、アイルランド人独特の快活さを持っていて皆に好かれ、やがて政界に進出したが、人の名前を覚える不思議な能力を発揮しはじめた。 . . . 本文を読む
世界は行動することによってのみ理解できる 熟考したからといって理解できるものではない ( ジェイコブ・ブロノフスキー ) The world can only be grasped by action, not by contemplation. ( Jacob Bronowski ) . . . 本文を読む
先月25日、台湾のチェロ演奏者・女優の欧陽娜娜(オーヤンナナ)さんが中国の中央テレビで問題発言を行った。彼女はインタビュー出演の中で何と中華人民共和国のことを「わが祖国」と呼び、「祖国を愛している」と宣言したからである。つまり彼女は、中国に迎合するあまりに、自分が所属している台湾を公然と否定してしまった。台湾では当然、反発や批判が起きた。 . . . 本文を読む
美しいチャペルのようなダイニングホールで、まったく違う分野の教授たちが、生き生きと、とても自由な論議を繰り広げている光景を見て、「ああ、この環境があるから、ノーベル賞受賞者を81人(うち、卒業生の受賞者は59人。2005年10月現在)も輩出しているのだなあ」とはっきりと悟りました。 . . . 本文を読む
戦争に負けるということは、アイデンティティーが根こそぎ奪われるリスクをもたらします。だからこそ、私たちは戦争を回避しなければなりませんし、他民族のアイデンティティーである言語を奪おうとしてはなりません。 . . . 本文を読む
【 자기의 중요감을 만족시키기 위하여 취한 방법의 차이 】 自己の重要感を満足させる方法は、人それぞれに違っており、その方法を聞けば、その人物がどういう人間であるかがわかる。自己の重量感を満足させる方法によって、その人間の性格が決まるのである。 . . . 本文を読む
教養ある者たちは容易に支配できる ( フレデリック大王 ) An educated people can be easily governed. ( Frederick The Great ) . . . 本文を読む
「おばあちゃんは、人には魂(たましい)っていうものがあると思っています。人は身体と魂が合わさってできています。魂がどこからやって来たのか、おばあちゃんにもよくわかりません。いろいろな説がありますけれど。ただ、身体は生まれてから死ぬまでのお付き合いですけれど、魂のほうはもっと長い旅を続けなければなりません。赤ちゃんとして生まれた新品の身体に宿る、ずっと以前から魂はあり、歳をとって使い古した身体から離れた後も、まだ魂は旅を続けなければなりません」 . . . 本文を読む