電脳筆写『 心超臨界 』

つぎの目標を設定したり新しい夢を描くのに
年を取りすぎていることなどけっしてない
( C・S・ルイス )

◆戦略爆撃という新思想

2024-06-02 | 05-真相・背景・経緯
◆戦略爆撃という新思想


戦略爆撃というのも新思想であって、初めから軍事目的を限定せず、意図的に市民を大がかりな爆撃の対象にしたのは第二次世界大戦中のイギリスとアメリカが初めてである。日本はハワイなどを空襲したが、それは厳密に軍艦と軍事施設に限られていた。日本には市民を意図的に大量に殺すという思想がなかったのである。ヒトラーも、はじめはロンドン市街地空襲を禁じていたぐらいである。


『読む年表 日本の歴史』
( 渡部昇一、ワック (2015/1/22)、p256 )

1945(昭和20年)
東京大空襲・原爆投下
民間人を空から組織的に虐殺することを考えついた英米の非道

結局のところ、東京裁判で突如として「南京大虐殺」の話が出てきたのは、日本も残虐行為を行ったという事実を連合国が欲していたからとしか思えない。もう一方の敗者であるドイツは、アウシュビッツのユダヤ人強制収容所などでユダヤ人虐殺を行っていたから、ドイツとの“バランス”をとるためにありもしない大虐殺をつくりあげたというのが真相であろう。

しかし、本当に残虐であったのは、日本・ドイツと連合国のどちらであっただろうか。

アメリカは昭和20年、原爆を広島(8月6日)と長崎(同9日)に落とした。前者はウラニウム爆弾、後者はプルトニウム爆弾である。二度も落としたのは実験のためであったろうとも言われている。広島では11万以上が死に、長崎では7万以上の人が死んだ(後遺症のためになくなられた方はさらに多い)。もちろんアメリカは主として一般人が被害にあうことを分かってやったのである。日本が降伏寸前であることも知っていた。にもかかわらず、あえて原爆を落としたのは虐殺のための虐殺であり、人体における原爆の威力を実際に試してみたいという欲求の実現にほかならない。

「戦争を早く終結して犠牲を少なくするために原爆を用いた」とアメリカは自己正当化しているが、それなら初めから毒ガスを使ってもよかったはずだ。この問いに対してアメリカは沈黙しているが、毒ガスを用いなかったのは、日本も報復手段としての毒ガスの準備を進めていたからである。

また、アメリカ軍は新兵器と言ってもよいほど大型の戦略爆撃機B29を用いて日本の各都市を無差別爆撃した。昭和20年3月10日の東京大空襲だけでも10万の一般人が一晩で殺された。アウシュビッツでも10万人殺すには何ヵ月もかかったのではないか。

戦略爆撃というのも新思想であって、初めから軍事目的を限定せず、意図的に市民を大がかりな爆撃の対象にしたのは第二次世界大戦中のイギリスとアメリカが初めてである。日本はハワイなどを空襲したが、それは厳密に軍艦と軍事施設に限られていた。日本には市民を意図的に大量に殺すという思想がなかったのである。
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