電脳筆写『 心超臨界 』

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( C・S・ルイス )

不都合な真実 《 土田正顕――平成不況を作った張本人-3/谷沢永一 》

2024-04-10 | 05-真相・背景・経緯
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総量規制をやった土田正顕(まさあき)は、一瞬にして日本の富を660兆円減らした。660億円ではありませんよ。これだけの富を煙にしたということは、それだけ日本経済の規模を縮小したわけで、これは大犯罪です。ずいぶん長くなりましたが、この平成不況を特色付けているのは、この土田正顕という一人の官僚が、自分の職権を濫用した結果生まれたものであるということを忘れてはなりません。


『誰が国賊か』
( 谷沢永一・渡部昇一、文藝春秋 (2000/06)、p41 )

◆土田正顕(つちだまさあき)――平成不況を作った張本人-3

“日本の富を吹き飛ばした大蔵官僚の犯罪”

【谷沢】 さて、その結果、何が起こったか。

そもそも、この世の中には、カネが余って使いみちがないから土地を買ったという人は一人もおりません。つまり、土地を取得して、それを持っておれば、やがて価値が上がって儲(もう)かるという前提のもとに、みな買っているわけです。自分が住むために土地を買うという人ですら、本心では土地の値上がりをどこか期待しておりました。でなければ、借家でいいわけですからね。

要するに、日本中の人が、土地の値上がりを目指しておったわけです。

で、私が不動産業者で、土地を買ったとします。商売で持っているわけですから、この土地を黙って値上がりするまで待つのでは、単なるバカで、商人(あきんど)失格です。そこで、ただちに買った土地を担保に入れて、カネを借りる。そのカネで次なる有望な土地を買う。そして、その土地をまた担保に入れてカネを借りて、次の土地を探す。

こういうふうにして、「融資、融資、また融資」と借りていくから不動産業は動いているわけです。悪く言えば、自転車操業ではありますが、不動産に限らず、商人はみな大なり小なりそうやっておるのです。

不動産業者に限らず、日本中のありとあらゆる経営者は、自分のメイン・バンク、取引銀行が明日も明後日(あさって)も、合理的な水準において融資をしてくれるという前提でやっているわけです。だから、夜も安らかに眠れる。

明日の朝になって、取引銀行の支店長から、突然、電話がかかってきて、

「おたくとは長いお付合いでしたが、私どもの都合で、以後いっさい、おたくとは融資関係を持たないことにいたしました。ついては担保をお返ししますから、これまで貸したカネ全額を耳を揃(そろ)えて、本日正午に持ってきてください」

なんてことは、絶対に起きないと思っているから寝ていられるんです。そんな落雷のごとき、ひどいことを言われる心配はないという前提で、みんな事業をしているわけです。

ところが、平成2年4月1日を境にして、不動産業者はそんなひどい目に遭(あ)うわけです。融資規制でビタ一文貸してくれない。そうなると、もともと自前のカネで土地を持っている不動産業者などおりません。これは、小さな町工場の社長で、自前のカネで機械設備を買っている人がいないのと同じことです。

となると、不動産業者はたちまち干上(ひあ)がってしまいます。次に買う土地を担保にして、また借りるという前提でやっているわけですから、もう持ちこたえられません。保有している土地を売るしかない。だけれども、日本中の同業者が同じ境遇なんですから、誰も買ってくれない。

そこで、総量規制から1ヵ月か2ヵ月で、全国平均、土地の価格が約三割――今はもっとだと思いますけれども――当初において三割下がったわけです。

最盛期において日本中の土地の担保価格は2200兆円ありました。それが三割下がったとすると、660兆円の担保価格が空中にバーンと消えてしまったということです。日本の経済を支えておった富が660兆円、瞬間に消えたわけです。

これはもう、天人(てんじん)ともに許されざる、大悪行(あくぎょう)です。日本中のどんな悪人を探してきても、平清盛(たいらのきよもり)といえども、ここまで酷(ひど)いことはやらなかった。660兆円をパーにしたんですよ。3億円盗んだところの騒ぎじゃない。

【渡部】 田中角栄だって、問題にされたのはピーナッツ5億円ですからね。

【谷沢】 桁(けた)が違うところの問題じゃありません。これは経済犯罪です。ものすごい犯罪です。

というのも、経済という観点から見ると、3億円盗もうが泥棒はマイナスにならないんです。

たとえば、佐藤さんという人が1億円持っていて、それを鈴木さんが強奪した。これは人間関係としては、また刑法としては罪であるわけです。

しかし、純経済の観点から見ますと、佐藤さんが使うはずだった1億円を鈴木さんが代わりに使うわけで、消費行動という点においてはまったく同じことです。だから、経済から考えると、泥棒は悪ではない。

【渡部】 ましてや、田中角栄なんてアメリカから5億円持ってきたとされているわけですから――。

【谷沢】 経済から見れば、よその国から貰(もら)ってきて5億円分、日本の富を増やしたんだから、これは立派な行為である(笑)。

これに対して、総量規制をやった土田正顕(まさあき)は、一瞬にして日本の富を660兆円減らした。660億円ではありませんよ。これだけの富を煙にしたということは、それだけ日本経済の規模を縮小したわけで、これは大犯罪です。

ずいぶん長くなりましたが、この平成不況を特色付けているのは、この土田正顕という一人の官僚が、自分の職権を濫用した結果生まれたものであるということを忘れてはなりません。

( おわり )
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